進徳女子高等学校は、1908年に設立された歴史と伝統のある、広島市南区に位置する私立の女子高校です。 浄土真宗本願寺派の教えを建学の精神とし、「感恩奉仕」を校訓に掲げ、感謝の心と他者へ尽くす姿勢を大切にする人間教育を行っています。長い歴史の中で、社会で活躍する多くの卒業生を輩出してきました。

近年では、新しい時代に対応した教育にも力を入れています。2021年度からは生徒一人一台のタブレット端末を導入し、ICT教育を本格的にスタートさせました。 これにより、生徒一人ひとりの進度や興味に合わせた学習や、探究的な学びがより活発に行われています。長い歴史を持つ進徳女子高等学校ですが、伝統を大切にしながらも、常に未来を見据えた教育を実践している学校です。

この記事では、そんな進徳女子高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

進徳女子高等学校の基本情報

進徳女子高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 進徳女子高等学校
公立/私立の別 私立
共学/女子校の別 女子校
所在地 〒734-0007 広島県広島市南区皆実町一丁目1番58号
代表電話番号 082-251-6431
公式サイトURL https://www.shintoku.ed.jp/

進徳女子高等学校の偏差値・難易度・併願校

進徳女子高等学校の偏差値は、コースによって異なりますが、おおよそ43から47前後となっています。 これは広島県内の私立高校の中では中堅レベルに位置します。

  • 普通科 選抜コース:47

  • 普通科 総合コース:45

  • 国際食育デザイン科:43

同じくらいの偏差値の高校としては、広島国際学院高等学校や広島文教大学附属高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、広島県の公立高校の基準とは異なりますが、推薦入試ではコースごとに基準が設けられているようです。 例えば、普通科総合コースで56/135、選抜コースで84/135、国際食育デザイン科で60/135といった情報もありますが、年度によって変動する可能性があるため、必ず学校説明会などで最新の情報を確認してください。

主な併願校としては、同じ広島市内の私立高校である広島国際学院高等学校、広島文教大学附属高等学校、広島なぎさ高等学校などが考えられます。公立高校との併願も多く、舟入高等学校や観音高等学校などを第一志望とする受験生が、進徳女子高等学校を併願校として選択するケースが見られます。

進徳女子高等学校に設置されている学科・コース

進徳女子高等学校には、生徒一人ひとりの夢や目標に合わせて選べる、特色ある2つの学科と複数のコースが設置されています。

  • 普通科 選抜コース

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指すコースです。少人数クラスで、探究学習などを通して主体的に学ぶ力を養います。大学への研修旅行など、机の上の勉強だけではない体験的な学びも豊富です。

  • 普通科 総合コース

    進学から就職まで、幅広い進路に対応するコースです。 2年次からは希望する分野別の専門科目を学ぶ「キャリアトライアル」があり、自分の興味や関心に合わせて専門性を深めることができます。

  • 国際食育デザイン科

    卒業と同時に国家資格である調理師免許を取得できる、全国でも珍しい学科です。 プロの料理人から直接指導を受け、食のスペシャリストを目指します。 2年生からは進学コースと製菓コースに分かれ、より専門的な学びを深めます。

進徳女子高等学校の特色・校風

進徳女子高等学校は、「面倒見が良い」「アットホームな雰囲気」といった言葉で表現されることが多い学校です。仏教系の学校であることから、落ち着いた雰囲気の中で学校生活を送りたい生徒に合っていると言えるでしょう。

  • 宿題の量:コースや学年によりますが、「課題が多い」と感じる生徒もいるようです。特に進学を目指すコースでは、日々の予習復習が大切になります。

  • 校則:他の私立高校と比較して、校則はやや厳しめという声が見られます。特に、スマートフォンの校内での使用は制限されているようです。 髪染めやピアス、無断でのアルバイトも禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気:女子校ならではの和気あいあいとした雰囲気で、生徒同士の仲は良いようです。いじめが少ないという口コミも多く見られます。一方で、活発な生徒と物静かな生徒がはっきり分かれているという意見もあります。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制となる可能性があります。

  • 制服の評判:制服は非常に人気が高いです。 ブレザータイプとセーラー服タイプがあり、スカートやリボン、ネクタイなどを自由に組み合わせることができ、その数は4000通り以上にもなります。 アイドルの衣装を手がける有名デザイナーがデザインしたことでも知られています。

  • 土曜授業:隔週で土曜授業が実施されています。

進徳女子高等学校の部活動・イベント

部活動

進徳女子高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの部が全国レベルで活躍しています。運動部、文化部ともに充実しており、生徒たちは学業と両立しながら熱心に活動に取り組んでいます。

  • 運動部

    特に有名なのが、春の高校バレー全国大会に何度も出場しているバレーボール部です。 近年ではインターハイで全国3位という輝かしい成績を収めています。 また、卓球部もインターハイ常連の強豪です。 そのほか、インターハイで総合優勝の経験がある水泳部や、陸上競技部、バスケットボール部など、多くの運動部が活発に活動しています。

  • 文化部

    文化部もユニークで活発な部が多いのが特徴です。県内唯一の雅楽部は、日本の伝統音楽に触れることができる貴重な機会を提供しています。 また、書道部や吹奏楽部も熱心に活動しています。最近では、保護された犬や猫の譲渡会を開催するなど、社会貢献活動を行うWDP(犬猫愛護ボランティア)部といった珍しい部活動もあります。

イベント

進徳女子高等学校では、女子校ならではの団結力と盛り上がりを見せる学校行事がたくさんあります。

  • 体育祭

    毎年9月に行われる体育祭は、学校全体が一体となる大きなイベントです。 1年生のダンス、2年生のよさこいソーラン、3年生の民謡など、学年ごとの発表は見ごたえがあります。

  • 文化祭(進徳祭)

    11月に行われる文化祭は、クラスや部活動ごとの展示や発表、模擬店などで大変な賑わいを見せます。 近年では一般公開も再開され、多くの来場者で盛り上がります。

  • 修学旅行

    2年生の10月には、東京方面への修学旅行が実施されます。 班別での自主研修や、ホテルでのテーブルマナー講習など、楽しみながら社会勉強もできるプログラムが組まれています。 最近では上野動物園や国立科学博物館などを訪れたようです。

進徳女子高等学校の進学実績

進徳女子高等学校は、多様な進路希望に対応できるきめ細やかな進路指導を強みとしています。大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの目標実現をサポートしています。

  • 国公立大学

    広島市立大学など、地元の国公立大学への合格実績があります。 選抜コースを中心に、国公立大学進学を目指す生徒へのサポート体制が整っています。

  • 難関私立大学

    立命館大学や立命館アジア太平洋大学といった、関西の有名私立大学への合格者も輩出しています。

  • その他

    指定校推薦枠が充実しており、京都女子大学、龍谷大学、広島修道大学、安田女子大学、広島女学院大学など、多くの大学への進学実績があります。 また、国際食育デザイン科の生徒は、卒業と同時に調理師免許を取得できるため、食の分野の専門学校への進学や就職に非常に強いです。

進学実績を支える取り組みとして、希望者対象の校内補習や、スタディサプリの導入など、生徒の学力向上をサポートする体制が整っています。

進徳女子高等学校の特長・アピールポイント

進徳女子高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 「感恩奉仕」の精神に基づく人間教育

    仏教の教えを基盤とした情操教育を通じて、感謝の心や他者を思いやる心を育んでいます。

  • 卒業と同時に調理師免許が取得できる「国際食育デザイン科」

    食のプロフェッショナルを目指す生徒にとって、高校3年間で国家資格を取得できるのは大きな強みです。

  • 4000通り以上の組み合わせが楽しめる人気の制服

    有名デザイナーが手がけた制服は、生徒たちの学校生活を彩る大きな魅力の一つです。 ブレザーとセーラー服から選べ、パンツスタイルも導入されています。

  • 全国レベルで活躍する部活動

    バレーボール部や卓球部をはじめ、多くの部活動が全国大会で活躍しており、高いレベルで文武両道を目指せる環境です。

  • 充実したICT教育環境

    生徒一人一台のタブレット端末を活用し、個々の学習進度や興味に応じた学びを実践しています。

  • きめ細やかな進路指導と豊富な指定校推薦枠

    生徒一人ひとりの希望に寄り添った丁寧な進路指導と、多くの大学からの推薦枠が、多様な進路実現を可能にしています。

  • ユニークな部活動の存在

    県内唯一の「雅楽部」や、犬猫の保護活動を行う「WDP部」など、特色ある文化部が充実しています。

進徳女子高等学校の口コミ・評判のまとめ

進徳女子高等学校に実際に通う生徒や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」という声が多く、生徒一人ひとりへのサポートが手厚いようです。

    • 「制服が可愛くて、組み合わせるのが楽しい」という意見は非常に多く、学校選びの決め手の一つになっている生徒もいます。

    • 「女子校なので、気兼ねなく学校生活を楽しめる」「いじめが少ない」といった、アットホームな人間関係を評価する声が見られます。

    • 「施設が綺麗で過ごしやすい」という口コミもあります。

    • 「部活動が盛んで、目標を持って打ち込める環境がある」と、部活動に力を入れたい生徒からの評価が高いです。

  • 気になる点

    • 「校則が厳しい」という意見が最も多く、特にスマートフォンや頭髪に関する規則を窮屈に感じる生徒がいるようです。

    • 「学校までの坂道が大変」という声もあり、毎日の通学に少し体力が必要かもしれません。

    • 「先生によって指導の熱心さに差がある」と感じる生徒も一部いるようです。

    • 「課題の量が多い」と感じる生徒もおり、自主的な学習習慣が求められます。

アクセス・通学

進徳女子高等学校へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。

  • 広島電鉄(市内電車)

    • 5号線(広島駅~広島港)「南区役所前」電停下車、徒歩約7分

  • バス

    • 広電バス、広島バス「出汐町」バス停下車、徒歩すぐ

    • 広電バス、広島バス「大学病院入口」バス停下車

  • JR

    • JR広島駅から自転車で約10分~15分、徒歩で約25分です。

広島市内中心部からのアクセスが良く、広島市南区、中区、西区などを中心に、幅広いエリアから生徒が通学しています。

進徳女子高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

進徳女子高等学校は、面倒見の良いアットホームな雰囲気の中で、自分の目標に向かってじっくりと取り組みたいと考えているあなたにぴったりの学校です。特に、「専門的な知識や技術を身につけたい(国際食育デザイン科)」、「可愛い制服で高校生活を送りたい」、「高いレベルで部活動に打ち込みたい」といった明確な目的がある生徒には、非常に魅力的な環境が整っています。

受験勉強においては、まず中学校の基礎学力をしっかりと固めることが何よりも大切です。推薦入試を考えている場合は、日々の授業態度や提出物などをきちんとこなし、内申点を確保しておくことが重要になります。 一般入試では、国語・数学・英語の3教科が基本となるため、苦手科目を作らないようにバランス良く学習を進めましょう。 面接試験では、なぜ進徳女子高等学校で学びたいのか、高校生活でどんなことに挑戦したいのかを、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。あなたの夢を応援してくれる先生方が、進徳女子高等学校で待っていますよ。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。