瀬戸内海の美しい島、大崎上島に佇む広島県立大崎海星高等学校は、豊かな自然と地域との強いつながりの中で、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育を実践しています。全校生徒85名(令和6年度時点)という少人数だからこそ実現できる、きめ細やかな指導とアットホームな雰囲気が魅力の学校です。島全体が学びのフィールドであり、地域の方々が先生になる、そんな特別な環境がここにはあります。

「大崎上島学」というユニークな探究学習では、島の歴史や文化、産業に触れながら、自ら課題を見つけ解決していく力を養います。また、町が運営する公営塾「神峰学舎」が校内に設置されており、学習サポートも万全です。島外や県外からの生徒も多く、寮生活を通して多様な仲間と出会い、共に成長できるのも大崎海星高等学校ならではの特長と言えるでしょう。

この記事では、そんな魅力あふれる大崎海星高等学校について、偏差値や校風、部活動、進学実績などを詳しくご紹介します。この記事を読めば、きっとあなたも「海に囲まれた学び舎」で過ごす高校生活に、胸を躍らせることでしょう。

大崎海星高等学校の基本情報

以下に大崎海星高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 広島県立大崎海星高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒725-0301 広島県豊田郡大崎上島町中野3989-1
代表電話番号 0846-64-3535
公式サイトURL https://www.osakikaisei-h.hiroshima-c.ed.jp/

大崎海星高等学校の偏差値・難易度・併願校

広島県立大崎海星高等学校は、偏差値だけでは測れない独自の魅力を持つ学校です。入試では学力だけでなく、生徒一人ひとりの個性や意欲も重視される傾向にあります。

  • 偏差値:

    • 普通科:39

  • 難易度・内申点の目安:

    広島県の公立高校入試は2023年度から制度が変わり、推薦入試が廃止され一次選抜に一本化されました。 合否は「学力検査」「調査書(内申点)」「自己表現」の合計点で決まります。 比重は原則として「学力検査:調査書:自己表現=6:2:2」と、当日の学力検査が重視される傾向にあります。

    内申点は中学1年生から3年生の成績が対象となり、特に中学3年生の成績は3倍で評価されるため、日々の学習の積み重ねが非常に重要です。 大崎海星高等学校を目指すにあたっては、まずは学校の基礎を固め、苦手科目をなくすことが大切です。

  • 主な併願校:

    広島県の公立高校入試では、原則として1校しか受験できません。 そのため、併願校は私立高校から選ぶことになります。同じくらいの学力レベルの高校や、大崎海星高等学校とは異なる特色を持つ高校などを検討してみると良いでしょう。具体的な併願校については、中学校の先生や塾の先生とよく相談することをおすすめします。

大崎海星高等学校に設置されている学科・コース

大崎海星高等学校には、生徒一人ひとりの興味や進路希望に柔軟に対応できる学科が設置されています。

  • 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か:国語、数学、英語などの主要教科に加え、2年生からは文系・理系・総合系の3つのコースに分かれ、それぞれの進路希望に応じた専門的な科目を学びます。 特に、地域全体を教材とする総合的な探究の時間「大崎上島学」が大きな特徴です。

    • どんな生徒におすすめか:幅広い分野に興味があり、自分の可能性をじっくり探したい生徒や、地域社会と深く関わりながら実践的な学びを経験したい生徒におすすめです。

大崎海星高等学校の特色・校風

大崎海星高等学校は、地域に根ざしたアットホームな雰囲気と、生徒の自主性を尊重する校風が特徴です。

  • 校風キーワード: 地域密着、少人数教育、アットホーム、自主自律、探究学習

  • 宿題の量: 宿題の量については、個人の感じ方にもよりますが、日々の授業内容を復習する程度の適切な量が出されることが多いようです。校内にある公営塾「神峰学舎」で学習サポートを受けることもできます。

  • 校則: 生徒指導規程によると、服装や頭髪については、高校生らしい清潔感のある身だしなみが求められています。 化粧やピアスなどの装飾品は禁止されています。 スマートフォンは校内での不要な使用は控えるよう指導があるようです。アルバイトについては、特別な事情がない限り原則として認められていない可能性がありますが、長期休暇中の郵便局など一部許可されるケースもあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 全校生徒数が少ないため、学年を超えて生徒同士の仲が良く、和気あいあいとした雰囲気です。島外や県外からの生徒も多く、多様なバックグラウンドを持つ仲間と交流できる環境です。

  • 制服: 制服は、男子がブレザーにネクタイ、女子がブレザーにリボン(またはネクタイ)というスタイルです。 落ち着いたデザインで、生徒からの評判も良いようです。

  • 土曜授業: 年間行事計画によると、土曜授業が実施される日もあるようです。

大崎海星高等学校の部活動・イベント

大崎海星高等学校では、部活動や学校行事も盛んで、充実した高校生活を送ることができます。

部活動

運動部6、文化部6があり、生徒たちはそれぞれの興味に合わせて活動しています。 複数の部活動に所属する生徒もいるようです。

  • 和太鼓部: 地域のイベントなどにも積極的に参加し、迫力ある演奏を披露しています。島の伝統文化に触れられる人気の部活動です。

  • ソーラン部: エネルギッシュな演舞で、体育祭や文化祭を大いに盛り上げます。

  • みりょくゆうびん局: 大崎海星高校の魅力を校内外に発信するために生徒が立ち上げた同好会です。 学校説明会の企画・運営やSNSでの情報発信など、主体的な活動を行っています。

  • 櫂伝馬(かいでんま): 部活動ではありませんが、学校を挙げて地域の伝統行事「櫂伝馬競漕」に取り組んでいます。 特に、宮島まで約90kmを航海する「旅する櫂伝馬」は、学校行事としても位置づけられており、生徒たちにとって大きな挑戦となっています。

イベント

生徒が主体となって作り上げる行事が多く、学校全体で盛り上がります。

  • 文化祭・体育祭: クラスや部活動ごとに趣向を凝らした発表や展示、競技が行われ、生徒たちの団結力が深まる一大イベントです。

  • 修学旅行: 近年では、四国方面へ2泊3日の旅行を実施しています。 うどん作り体験やラフティングなど、仲間との思い出を作る貴重な機会となっています。

  • 大崎上島学 成果発表会: 1年間の探究学習の集大成として、地域の方々や下級生の前で研究成果を発表します。 プレゼンテーション能力や表現力を磨く絶好の機会です。

大崎海星高等学校の進学実績

大崎海星高等学校は、少人数教育の強みを活かし、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポートを行っています。その結果、国公立大学や難関私立大学への合格者も輩出しています。

  • 主な進学実績(令和6年度)

    • 国公立大学:広島大学、山口大学、愛媛大学、高知工科大学など

    • 私立大学:関西大学、近畿大学、京都産業大学、広島修道大学、安田女子大学など

    • 短期大学・専門学校:広島文化学園短期大学、広島Law&Business専門学校など

    • 就職:マツダ株式会社、株式会社中電工、自衛隊など

  • 進学サポート:

    校内に設置された公営塾「神峰学舎」では、専属の講師4名による個別指導やキャリア教育が実施されており、学校と一体となった学習指導体制が整っています。 生徒たちは放課後などにこの塾を活用し、基礎学力の定着から大学受験対策まで、手厚いサポートを受けることができます。

大崎海星高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、大崎海星高等学校ならではのユニークな魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 島全体がキャンパス!「大崎上島学」: 島の自然、文化、産業のすべてを教材とした、3年間にわたる探究学習プログラムです。 1年生では自分を見つめ、2年生では島の仕事や人と関わり、3年生では自らテーマを設定してプロジェクトを実践します。

  • 学校と町が一体でサポート!公営塾「神峰学舎」: 大崎上島町が運営する公営塾が校内にあり、放課後の学習を強力にバックアップします。 個別指導や進路相談など、一人ひとりのニーズに合わせたサポートが受けられます。

  • 全国から仲間が集う!教育寮「コンパス」: 県外からの生徒のために、学校の近くに教育寮が完備されています。 定員は各学年10名で、全室個室です。 寮生活を通して、協調性や自立心を育むことができます。

  • 生徒が主役の魅力化プロジェクト「みりょくゆうびん局」: 生徒自身が学校の広報大使となり、学校説明会の企画・運営やSNSでの情報発信などを行います。 学校をより良くしていこうという主体的な活動が盛んです。

  • 地域の伝統文化を継承「櫂伝馬(かいでんま)」への取り組み: 江戸時代から続く木造船レース「櫂伝馬競漕」に学校全体で参加しています。 地域の方々と一体となって伝統を守り、継承していく経験は、何物にも代えがたい財産となるでしょう。

大崎海星高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、大崎海星高等学校ならではの教育環境に対する肯定的な声が多く聞かれます。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれるので、勉強も進路のことも安心できる」

    • 「少人数なので、すぐにみんなと仲良くなれる。アットホームな雰囲気が好き」

    • 「『大崎上島学』で地域の人と関わる機会が多く、コミュニケーション能力が身についた」

    • 「寮生活は大変なこともあるけど、最高の仲間ができた。親元を離れて成長できたと思う」

    • 「自然に囲まれた環境で、のびのびと高校生活を送れるのが魅力」

  • 気になる点:

    • 「島なので、都市部の高校に比べて交通の便が少し不便に感じることもある」

    • 「全校生徒が少ないので、部活動の種類が限られてしまう」

    • 「近くに大きな商業施設や遊ぶ場所は少ない」

アクセス・通学

大崎海星高等学校へのアクセスは、フェリーを利用するのが一般的です。

  • 竹原港から:

    • フェリーで垂水港へ(約25分)、垂水港から車で約8分

    • フェリーで白水港へ(約30分)、白水港から車で約10分

  • 安芸津港から:

    • フェリーで大西港へ(約35分)、大西港から徒歩で約20分

島内の生徒は自転車やバスで通学していますが、島外や県外の生徒の多くは教育寮「コンパス」から通っています。学校見学ツアーの際には、港から学校までの送迎バスが運行されることもあります。

大崎海星高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

大崎海星高等学校は、「自然豊かな環境で、地域の人々と深く関わりながら、自分の可能性を試したい」と考えているあなたにぴったりの学校です。少人数だからこそできる手厚いサポートの中で、仲間と共に大きく成長できる3年間が待っています。この学校が求めているのは、ただ学力が高いだけでなく、何事にも好奇心を持って主体的に取り組む姿勢や、他者と協働して新しい価値を創造しようとする意欲のある生徒です。

受験勉強においては、まず中学校の基礎的な内容を完璧にすることが大切です。広島県の入試制度では、当日の学力検査だけでなく、中学3年間を通じての学習態度を示す内申点や、あなた自身の言葉で意欲を伝える「自己表現」も重視されます。日々の授業を大切にし、学校行事や部活動にも積極的に参加して、自分の強みや将来の夢について考えを深めておきましょう。そして、ぜひ一度、学校見学ツアーや説明会に参加して、大崎海星高等学校の温かい雰囲気を肌で感じてみてください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。