宮城県本吉郡南三陸町にある南三陸高等学校は、2024年に創立100周年を迎えた歴史と伝統のある学校です。 2023年度には、長年親しまれた「志津川高等学校」から現在の校名へ変更し、宮城県の公立高校としては初めてとなる全国からの生徒募集「南三陸kizuna留学」を開始するなど、新たな歴史の一歩を踏み出しました。 この学校の最大の魅力は、なんといっても「地域」との強いつながりです。

南三陸町の豊かな自然や産業をフィールドにした探究学習「地域学」や、地元企業と連携した商品開発など、ここでしかできない実践的な学びが数多く用意されています。 生徒一人ひとりの個性を尊重し、夢の実現を全力でサポートする温かい校風も南三陸高等学校の特長です。

この記事では、そんな魅力あふれる南三陸高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、進路実績などを詳しく解説していきます。地域に根ざし、未来へ羽ばたく力を育むこの学校が、あなたにとって最高の3年間を過ごす場所になるかもしれません。

南三陸高等学校の基本情報

南三陸高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 宮城県南三陸高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒986-0775 宮城県本吉郡南三陸町志津川字廻館92番2
代表電話番号 0226-46-3643
公式サイトURL https://msanriku-hs.myswan.ed.jp/

南三陸高等学校の偏差値・難易度・併願校

南三陸高等学校の偏差値は、普通科が「42」となっています。 この偏差値はあくまで目安ですが、宮城県内の同じくらいの偏差値の高校としては、村田高等学校(総合学科)などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、中学3年間の評定平均が2点台後半から3点台前半あたりが一つの基準となりそうです。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、実際の合否は当日の学力試験の点数や面接、調査書の内容などを総合的に判断して決まります。南三陸高等学校を目指す皆さんは、まずは日々の授業を大切にし、定期テストでしっかりと点数を取ることが合格への第一歩です。

宮城県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、併願校としては私立高校を受験する生徒が多いようです。主な併願校としては、大崎中央高等学校、石巻専修大学高等学校などが考えられます。自分の学力や将来の進路希望に合わせて、慎重に併願校を選ぶことが大切です。

南三陸高等学校に設置されている学科・コース

南三陸高等学校には、特色ある2つの学科が設置されています。 それぞれの学科で、自分の興味や将来の夢に合わせた専門的な学びを深めることができます。

  • 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か: 2年生から「地域創造系」と「文理系」に分かれます。 「地域創造系」では地域課題の探究や解決策を考える学習を行い、「文理系」では大学進学を目指し、文系・理系の科目を重点的に学びます。

    • どんな生徒におすすめか: 地域活性化に興味がある人や、国公立大学や私立大学への進学を目指している人におすすめです。

  • 情報ビジネス科

    • どんなことを学ぶ場所か: 簿記や情報処理といった商業の基礎から、プログラミング、ドローン操作、VRなどの最先端技術まで幅広く学びます。 地元企業と連携した商品開発など、実践的な授業が豊富です。

    • どんな生徒におすすめか: IT技術やビジネスに興味があり、たくさんの資格を取得したい人や、将来、起業したり地域で活躍したりしたい人におすすめです。

南三陸高等学校の特色・校風

南三陸高等学校は、「地域との連携」と「温かい雰囲気」がキーワードの学校です。 生徒と先生、そして地域の人々との距離が近く、アットホームな環境で学校生活を送ることができます。

  • 宿題の量: 宿題の量は標準的という声が多いようですが、特に資格取得を目指す情報ビジネス科では、自主的な学習が求められる場面もあります。

  • 校則: 校則は、他の高校と比較して標準的か、やや緩やかという意見が見られます。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内での使用ルールは守る必要があります。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動には活発に取り組む、メリハリのある雰囲気のようです。全国から生徒を募集していることもあり、多様なバックグラウンドを持つ生徒が集まっています。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可されていませんが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、学校に申請し許可を得ることで可能になる場合があります。

  • 制服: 2023年度から制服が新しくなりました。 紺色のブレザーに、スクールカラーのブルーを取り入れたシャツとネクタイが特徴的です。 女子はスカートとスラックス、夏服はポロシャツも選択でき、機能性も考慮されています。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありません。

南三陸高等学校の部活動・イベント

部活動

南三陸高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、学業と両立させながら熱心に活動しています。 運動部が11、文化部が5、愛好会が1つあり、初心者からでも始めやすい部活動が多いのが特徴です。

  • 運動部:

    • 陸上競技部: 毎年、東北大会やインターハイに出場する選手を輩出している強豪部です。

    • 硬式野球部: 「南三陸から甲子園」を合言葉に、地域からの期待を背負って日々練習に励んでいます。

    • 弓道部: 部員のほとんどが高校から弓道を始めており、初心者でも県大会上位を目指せる環境です。

  • 文化部:

    • 自然科学部: 環境甲子園で奨励賞を受賞するなど、数々の大会で高い評価を得ています。 津波で変化した干潟の研究など、地域ならではのテーマに取り組んでいます。

    • 商業部: 情報ビジネス科の生徒を中心に、資格取得や各種コンテストへの出場を目指して活動しています。

    • 郷土芸能部: 地域の伝統芸能である「行山流水戸辺鹿子躍」の保存と伝承に取り組んでいます。

イベント

南三陸高等学校の学校行事は、生徒が主体となって企画・運営され、非常に盛り上がります。特に「尾形杯」と呼ばれる、複数の行事の総合得点で優勝学年を競うイベントは、学校全体の一体感を高めています。

  • 旭ヶ浦祭(文化祭): 各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、模擬店などで盛り上がります。地域住民も多く訪れ、学校と地域が交流する大切な機会となっています。

  • 体育祭: 学年対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。クラスの団結力が試される、学校で最も盛り上がる行事の一つです。

  • 合唱コンクール: 尾形杯の種目の一つで、各クラスが練習の成果を披露します。美しいハーモニーが体育館に響き渡ります。

  • 修学旅行: 近年では、関西方面を訪れることが多いようです。歴史や文化に触れ、仲間との絆を深める貴重な体験となります。

  • 防災訓練: 東日本大震災の教訓を未来へつなぐため、地域と連携した実践的な防災訓練が定期的に行われています。

南三陸高等学校の進学実績

南三陸高等学校は、生徒一人ひとりの希望進路の実現に向けて、手厚いサポート体制を整えています。大学進学から専門学校、就職まで、多様な進路に対応しているのが特徴です。

近年の主な進路状況は以下の通りです。(令和4年〜6年卒業生の実績を参考にしています)

  • 大学・短期大学:

    • 東北学院大学、石巻専修大学、東北工業大学、東北福祉大学など、地元の私立大学への進学者が多い傾向にあります。 国公立大学への進学を目指す生徒もおり、少人数指導を活かした個別指導が行われています。

  • 専門学校:

    • 看護・医療系、動物・海洋系、IT・ビジネス系など、多様な分野の専門学校へ進学しています。 気仙沼市立病院附属看護専門学校や仙台ECO動物海洋専門学校などが挙げられます。

  • 就職:

    • 県内を中心に、製造業、サービス業、公務員など幅広い職種に就職しています。 (株)登米村田製作所やトヨテツ東北(株)といった地元有力企業への就職実績もあります。

進学対策として、放課後や夏休みなどを利用した講習や、個別の進路相談が充実しています。また、町が運営する無料の公営塾「志翔学舎」と連携し、大学進学を目指す生徒を強力にバックアップしています。

南三陸高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、南三陸高等学校ならではのユニークな魅力を7つのポイントにまとめました。

  • 地域全体がキャンパス!「地域学」: 南三陸町の豊かな自然や産業をフィールドに、地域課題の探究や解決策を考える、実践的な探究学習プログラムです。

  • 企業と連携したリアルな商品開発: 情報ビジネス科では、大手食品メーカーと協力してオリジナル味のカップ焼きそばを企画・開発し、全国で発売した実績があります。

  • 全国から仲間が集まる「南三陸kizuna留学」: 2023年度からスタートした全国募集制度により、多様な価値観を持つ仲間と出会い、共に学ぶことができます。 留学生向けに家具付きの寮「旭桜寮」も完備されています。

  • 最先端技術を学べる充実のICT環境: プログラミング教育に力を入れており、Linuxやドローン、VRなどを学べる環境が整っています。 日本の高校で初となる「リナックスアカデミックパートナープログラム認定校」にもなっています。

  • 台湾の姉妹校との活発な国際交流: 台湾の嘉義県立竹崎高級中学と姉妹校提携を結んでおり、オンラインや対面での交流を通じて国際感覚を養うことができます。

  • 町が運営する無料の公営塾「志翔学舎」: 学校のすぐ隣にある施設で、大学進学を目指す生徒は無料で個別指導などのサポートを受けることができます。

  • 温かい地域とのつながり: 登下校時には地域の方々が温かく声をかけてくれるなど、町全体で生徒の成長を見守る雰囲気があります。

南三陸高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、南三陸高等学校のどのような点が評価され、またどのような点に注意が必要だと考えられているのでしょうか。様々な口コミをまとめました。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「少人数なので、生徒一人ひとりへのサポートが手厚い」といった、教員の熱心さや面倒見の良さを評価する声が多く見られます。

    • 「地域の人と関わる機会が多く、コミュニケーション能力が身についた」「探究学習を通して、主体的に考える力がついた」など、地域連携の取り組みをポジティブに捉える意見が目立ちます。

    • 「学校行事がとても盛り上がる」「クラスの団結力が強く、毎日が楽しい」といった、アットホームな校風に関する良い評判も多いようです。

    • 「新しい制服が可愛い・かっこいいと評判が良い」という声もあります。

  • 気になる点:

    • 「最寄り駅からは少し歩く」「バスの本数が少ない時間帯がある」など、交通の便に関する指摘が一部で見られます。

    • 「施設の بعض部分が少し古い」といった意見もありますが、体育館の改築やテニスコートの人工芝化など、施設のリニューアルも進められています。

    • 「大学進学を目指すなら、塾との両立が必要かもしれない」という声もあり、高いレベルの大学を目指す場合は、学校のサポートに加えて自身の努力がより重要になるようです。

アクセス・通学

南三陸高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 最寄り駅:

    • JR気仙沼線BRT「志津川駅」から徒歩約15分

    • JR気仙沼線BRT「志津川中央団地駅」から徒歩約20分

  • バス:

    • JR気仙沼線BRT「志津川駅」から南三陸町乗合バスに乗車(約3分)、「南三陸高校入口」または「南三陸高校前」下車

通学している生徒は、南三陸町内から通う生徒が中心ですが、登米市や気仙沼市など近隣の市町から通う生徒もいます。また、2023年度からは全国募集を開始したことに伴い、県外出身の生徒は学校の寮「旭桜寮」から通学しています。

南三陸高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

南三陸高等学校は、「地域のために何かしたい」「実践的な学びを通して自分を成長させたい」という強い意欲を持つ生徒に特におすすめの学校です。小規模な学校だからこその手厚いサポートを受けながら、自分の興味や関心を深く掘り下げ、夢に向かってチャレンジできる環境がここにはあります。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に、宮城県の公立高校入試では、5教科のバランスの取れた学力が求められます。苦手科目を作らないように、日々の予習・復習を大切にしましょう。また、面接では、なぜ南三陸高等学校で学びたいのか、高校でどんなことに挑戦したいのかを、自分の言葉で具体的に伝えられるように準備しておくことが重要です。この学校の特色である「地域学」や「情報ビジネス」に関心があることをアピールできると、より熱意が伝わるでしょう。

南三陸高等学校でしかできない経験を通して、大きく成長したいと願う皆さんを、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。