釧路工業高等専門学校(通称:釧路高専)は、中学を卒業した時点から、5年間にわたって専門的な技術者教育を受けられる、とてもユニークで魅力的な学校です。 一般的な高校とは異なり、大学受験に縛られず、自分の好きな「ものづくり」や「科学技術」の世界にどっぷりと浸かることができます。 卒業後の進路も、大手企業への就職から国公立大学への編入まで、幅広い選択肢が用意されているのが釧路高専の大きな強みです。

「将来は技術者として社会に貢献したい」「早く専門的な知識やスキルを身につけたい」と考えている中学生にとって、釧路工業高等専門学校はまさに夢を叶えるための最短ルートと言えるかもしれません。 この学校では、充実した設備と経験豊富な先生方の指導のもと、実践的な学びを通して、社会で即戦力となる高度な技術者を目指すことができます。

この記事では、そんな釧路高専の偏差値や難易度、気になる学校生活の様子、そして卒業後の輝かしい進路について、進学アドバイザーとして詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの未来の選択肢の一つとして、釧路工業高等専門学校の魅力をじっくりと探っていきましょう。

釧路工業高等専門学校の基本情報

釧路工業高等専門学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 独立行政法人国立高等専門学校機構 釧路工業高等専門学校
公立/私立の別 国立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒084-0916 北海道釧路市大楽毛西2丁目32番1号
代表電話番号 0154-57-7222(学生課修学支援係)
公式サイトURL https://www.kushiro-ct.ac.jp/

釧路工業高等専門学校の偏差値・難易度・併願校

釧路工業高等専門学校の偏差値は「61」前後とされており、北海道内でも学力レベルの高い学校の一つです。 高専の入試問題は、公立高校の入試とは傾向が異なり、特に数学と理科で思考力を問う難易度の高い問題が出題されることがあるため、偏差値の数字以上にしっかりとした対策が必要です。

合格に必要な内申点の目安としては、推薦入試の場合「中学校第3学年の5段階評定で全科目3以上、かつ平均3.67以上(合計33以上)」といった基準が設けられています。 学力入試では内申点と当日の学力検査の総合評価となりますが、高い学力が求められることに変わりはありません。

同じくらいの偏差値の高校としては、釧路湖陵高等学校(理数科)や室蘭栄高等学校(理数科)などが挙げられます。 釧路工業高等専門学校を第一志望とする受験生の多くは、併願校として地域の私立高校を受験する傾向があります。具体的な併願校としては、釧路市内の私立高校や、旭川龍谷高等学校、北海道栄高等学校などが考えられます。

釧路工業高等専門学校に設置されている学科・コース

釧路工業高等専門学校では、入学時は「創造工学科」という一つの学科で募集されます。 1年生のうちは、全員が共通の一般科目や専門の基礎を学び、自分の興味や適性を見極める期間となります。 そして2年生に進級する際に、本人の希望や成績に応じて以下の3つの専門コースに分かれます。

  • スマートメカニクスコース

    • どんなことを学ぶ?:ロボットやAI、IoTといった最先端の情報技術と、ものづくりの基本となる機械工学を融合した分野を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:ロボット開発や自動運転技術など、未来のテクノロジーを自分の手で創り出したい人におすすめです。

  • エレクトロニクスコース

    • どんなことを学ぶ?:電気エネルギーの供給から、半導体、光デバイス、情報通信技術(ICT)まで、現代社会を支える電気・電子工学の幅広い知識と技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:スマートフォンやコンピュータの仕組み、再生可能エネルギーなど、電気や電子の力で社会を豊かにしたい人におすすめです。

  • 建築デザインコース

    • どんなことを学ぶ?:建物のデザイン(意匠)や設計、快適な空間をつくるための環境工学、地震に強い構造などを学びます。道内の高専で建築を学べるのは釧路高専だけです。

    • どんな生徒におすすめ?:美しい建物や暮らしやすい街づくりに興味があり、デザイン力と工学知識の両方を身につけたい人におすすめです。

釧路工業高等専門学校の特色・校風

釧路工業高等専門学校は、「自主自律」と「実践的技術教育」を重んじる校風です。 5年間の専門教育を通じて、自ら考えて行動し、社会で活躍できる実践力のある技術者を育てることを目標としています。

  • 校風キーワード:自主自律、実践重視、研究熱心、アットホーム

  • 宿題の量:専門科目が多く、レポートや課題は一般的な高校に比べて多い傾向があるようです。しかし、その分、専門知識が深く身につきます。

  • 校則:校則は比較的緩やかで、生徒の自主性が尊重されているという声が多いです。服装は制服がありますが、頭髪などに関する厳しい規則は少ないようです。スマートフォンの持ち込みも許可されています。

  • 生徒たちの雰囲気:ものづくりや理数系の科目が好きな生徒が集まっているため、真面目で探究心が旺盛な生徒が多いようです。共通の興味を持つ仲間と切磋琢磨できる環境です。女子学生の割合は全体の約19%ですが、多くの女子学生が勉学や部活動で活躍しています。

  • アルバイト:原則として禁止されていませんが、学業に支障が出ない範囲で行うことが求められます。長期休暇中にアルバイトをする学生が多いようです。

  • 制服:制服はありますが、デザインについての評判は様々です。機能性を重視したデザインと言えるでしょう。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

釧路工業高等専門学校の部活動・イベント

釧路工業高等専門学校では、勉強だけでなく部活動やイベントも盛んに行われており、充実した学生生活を送ることができます。

部活動

運動部、文化部ともに多くの部があり、多くの学生が部活動に加入して活躍しています。特に、高専ならではの部活動が盛んなのが釧路高専の特色です。

  • ロボットコンテスト部(ロボコン部):言わずと知れた高専の華です。毎年NHKで放送される「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」への出場を目指し、学生たちがアイデアを出し合い、設計から製作まで自分たちの手で行います。全国大会で活躍する実績もあり、釧路高専を代表する部活動の一つです。

  • プログラミング部:プログラミングの技術を競う「全国高専プログラミングコンテスト」など、様々なコンテストに挑戦しています。IT技術者を目指す学生たちが集まり、日々スキルを磨いています。

  • 運動部:野球部やテニス部、バスケットボール部などが高専体育大会(高体連とは別の高専独自の全国大会)で活躍しています。充実した体育施設で、のびのびと活動することができます。

イベント

学生が主体となって企画・運営するイベントが多く、学校全体で盛り上がります。

  • 高専祭(こうせんさい):毎年秋に開催される文化祭です。各クラスや部活動による研究発表、模擬店、ステージ企画などが行われ、地域住民も多く訪れる一大イベントです。学生たちの創造性や技術力を間近で見ることができます。

  • 体育祭:クラス対抗で様々な競技が行われ、学年を超えて交流が深まります。ユニークな競技もあり、毎年大変な盛り上がりを見せるようです。

  • 修学旅行:国内の様々な場所を訪れ、見聞を広めます。一般的な高校とは異なり、工場見学など、高専ならではの研修が含まれることもあります。

釧路工業高等専門学校の進学実績

釧路工業高等専門学校の最大の魅力の一つが、卒業後の多様な進路です。就職と進学、どちらの道も力強くサポートされており、非常に高い実績を誇ります。

  • 就職:就職希望者の就職率はほぼ100%です。 学校推薦制度が充実しており、日本を代表する大手企業から多くの求人が寄せられます。 高専で5年間学んだ専門知識と実践力は企業から高く評価されており、「即戦力」として期待されています。

    • 主な就職先:北海道電力、東京電力、雪印メグミルク、富士電機、三菱電機ビルテクノサービス、キヤノン、ファナックなど、製造業やインフラ、IT関連の優良企業が多数あります。

  • 大学編入(進学):さらに学びを深めたい学生のために、国公立大学を中心とした大学の3年次へ編入する道も開かれています。 多くの学生がこの制度を利用して、より高度な研究に取り組んでいます。

    • 主な進学先(大学編入):北海道大学、室蘭工業大学、北見工業大学、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学、筑波大学、千葉大学など、全国の有名国公立大学への進学実績が豊富です。

  • 専攻科への進学:釧路高専には、5年間の準学士課程を卒業後、さらに2年間高度な専門教育を受ける「専攻科」が設置されています。 専攻科を修了し、大学改革支援・学位授与機構の審査に合格すると、4年制大学卒業と同じ「学士」の学位を取得でき、大学院へ進学することも可能です。

釧路工業高等専門学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、釧路工業高等専門学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 5年間の一貫した専門教育:中学卒業後すぐに専門分野の学習をスタートでき、大学受験に左右されずに5年間じっくりと好きな分野を深く探究できます。

  • 圧倒的な就職実績:就職率は極めて高く、多くの学生が学校推薦で大手・優良企業に就職を決めています。 企業からの高い評価が、釧路高専の教育の質の高さを証明しています。

  • 国公立大学への編入という選択肢:高専卒業後、北海道大学をはじめとする全国の国公立大学の3年次に編入する道が拓かれています。 高専での学びを土台に、さらに高度な研究者・技術者を目指せます。

  • 実践重視のカリキュラム:実験や実習、卒業研究など、実際に手を動かして学ぶ機会が非常に多いのが特長です。 理論だけでなく、ものづくりの実践力が身につきます。

  • 充実した学生寮を完備:遠方からの学生のために「鶴翔寮(かくしょうりょう)」という学生寮が完備されています。 規則正しい生活の中で、先輩や同級生との絆を深めながら学ぶことができます。

  • 道内唯一の建築分野:北海道内の高専で建築学を専門的に学べるのは釧路高専だけです。 デザインと工学の両面から建築を学びたい学生にとって、貴重な学習環境です。

  • 地域と連携した教育:地域の企業や自治体と連携した課題解決型学習(PBL)などを通して、実践的な問題解決能力を養います。

釧路工業高等専門学校の口コミ・評判のまとめ

釧路工業高等専門学校について、在校生や卒業生から寄せられる様々な声を紹介します。

  • 良い点:

    • 「専門的なことを早くから深く学べるのが最大の魅力。大学受験がない分、自分の好きな研究に没頭できる」

    • 「就職に非常に強く、先生方のサポートも手厚い。大手企業への道が開かれているのは心強い」

    • 「同じ目標を持つ仲間が多く、互いに刺激し合える環境。先生方も専門分野のプロフェッショナルで尊敬できる」

    • 「施設や実験設備が充実している。国立なので学費が比較的安いのもありがたい」

    • 「寮生活が楽しい。親元を離れて自立できるし、先輩や友達との絆が深まる」

  • 気になる点:

    • 「専門科目の勉強は難しく、レポートや課題が多いので、楽をしたい人には向かないかもしれない」

    • 「5年間クラス替えがないので、人間関係が固定されがち。合わないと少し大変かもしれない」

    • 「最寄り駅から少し歩くので、アクセスが良いとは言えない。冬の通学は少し大変」

    • 「工業系の学校なので、女子生徒がまだ少ない。イベントなどは男子が中心になりがち」

アクセス・通学

釧路工業高等専門学校へのアクセス情報です。

  • 最寄り駅:JR根室本線「大楽毛(おたのしけ)駅」から徒歩約20分です。

  • バスでのアクセス:釧路駅前バスターミナルから、くしろバス「(36)白糠線」または「(38)大楽毛線」に乗車し、「高専前」バス停で下車するのが便利です。

  • 通学エリア:釧路市内やその近郊の白糠町、鶴居村、標茶町などから通学している生徒が多いようです。また、学校には学生寮が完備されているため、十勝やオホーツク、根室管内など、道東全域をはじめ、北海道内各地から学生が集まっています。

釧路工業高等専門学校受験生へのワンポイントアドバイス

釧路工業高等専門学校を目指す君へ。この学校は、「ものづくりが好き」「科学の仕組みをとことん追求したい」「将来は技術者になって社会の役に立ちたい」そんな熱い想いを持つ君にぴったりの場所です。5年間という時間を使って、同じ夢を持つ仲間たちと切磋琢磨しながら、未来を切り拓くための専門技術を身につけることができます。

受験勉強では、特に数学と理科に力を入れてください。高専の入試問題は、単なる暗記ではなく、「なぜそうなるのか」という根本的な理解を問う問題が多く出題されます。 日頃から公式や法則の意味を深く考え、応用問題にも積極的にチャレンジする習慣をつけましょう。釧路高専では、過去の入試問題を解説する「受験対策講座」なども開催しているので、ぜひ参加してみてください。

釧路工業高等専門学校は、君の探究心と創造力を最大限に引き出してくれる素晴らしい環境です。夢に向かって、最後まで諦めずに頑張ってください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。