北海道の雄大な自然に抱かれた音威子府村に、全国からクリエイターの卵たちが集まるユニークな高校があります。それが、日本で唯一の村立高校である「おといねっぷ美術工芸高等学校」です。この学校は、木工芸を中心とした「ものづくり」を専門的に学べる、まさに特別な場所。北海道で唯一の工芸科を持つ高校として、その名を広く知られています。

「おと高」の愛称で親しまれるこの学校の最大の魅力は、なんといっても充実した制作環境と、同じ志を持つ仲間との出会いです。生徒のほとんどが寮生活を送り、日々切磋琢磨しながら、かけがえのない3年間を過ごします。豊かな自然の中で感性を磨き、自分の手で作品を生み出す喜びを味わえる、おといねっぷ美術工芸高等学校での日々は、きっとあなたの創造性を大きく開花させてくれるでしょう。

この記事では、そんなおといねっぷ美術工芸高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活のリアルな情報まで、進学アドバイザーとして詳しく、そして分かりやすく解説していきます。ものづくりが好きな中学生とその保護者の皆さん、ぜひ最後まで読んで、未来の選択肢の一つとして考えてみてください。

おといねっぷ美術工芸高等学校の基本情報

おといねっぷ美術工芸高等学校の基本的な情報を表にまとめました。全国でも珍しい村立の高等学校です。

項目 内容
正式名称 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒098-2501 北海道中川郡音威子府村字音威子府181番地1
代表電話番号 01656-5-3044
公式サイトURL https://otoineppu-h.ed.jp/

おといねっぷ美術工芸高等学校の偏差値・難易度・併願校

おといねっぷ美術工芸高等学校は専門学科のため、一般的な普通科の高校とは少し物差しが異なりますが、自分の実力と照らし合わせるための目安として参考にしてください。

  • 工芸科:47

おといねっぷ美術工芸高等学校の偏差値は47とされています。しかし、この学校の入試では学力だけでなく、「ものづくりへの情熱」や「学びたい意欲」が非常に重視されるのが特徴です。

合格に必要な内申点の目安としては、Eランク〜Dランクの生徒が多く受験しているようです。入試は推薦入学者選抜(定員の75%程度)と一般入学者選抜があり、特に推薦入試では面接が重視されます。

北海道の公立高校入試制度では、公立高校同士の併願はできません。そのため、併願校を考える場合は私立高校が選択肢となります。美術やデザイン系のコースを持つ私立高校として、以下のような学校が考えられますが、おといねっぷ美術工芸高等学校は全国から生徒を募集しているため、お住まいの地域の私立高校を検討することになります。

  • 主な併願校(道内の例):札幌大谷高等学校(美術科)、北海道芸術高等学校など

おといねっぷ美術工芸高等学校に設置されている学科・コース

おといねっぷ美術工芸高等学校には、ものづくりをとことん追求できる専門的な学科が設置されています。

  • 工芸科

    • 1年生では木工芸の基礎を徹底的に学びます。2年生からは、より専門性を深めるために以下の2つのコースに分かれます。

    • 工芸コース:家具など、より高度な木材加工の技術を学びます。将来、家具職人や木工作家を目指す生徒におすすめです。

    • 美術コース:油彩画やデッサンなど、絵画表現を中心に学びます。美術大学への進学や、アーティストを目指す生徒に適しています。

おといねっぷ美術工芸高等学校の特色・校風

おといねっぷ美術工芸高等学校には、他の高校とは一味も二味も違う、ユニークな特色と校風があります。

  • 校風キーワード:自主自律、アットホーム、創造性の尊重、自然豊か

  • 宿題の量:一般的な学科の宿題は多くないようですが、実習の課題や作品制作に多くの時間を費やすことになります。放課後も実習室に残って制作に打ち込む生徒が多いようです。

  • 校則:服装は自由化されており、制服の着用も可能です。ただし、髪染めやピアスは認められていないという声もあります。全体的に、生徒の自主性を尊重する雰囲気ですが、実習における安全確保のためのルールは厳しく指導されます。

  • 生徒たちの雰囲気:全国から「ものづくりが好き」という共通点を持った生徒が集まるため、個性的で落ち着いた雰囲気があります。お互いの個性を認め合い、切磋琢磨できる環境です。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、長期休業中など、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。学校生活と制作活動に集中することが第一と考えられています。

  • 制服:指定のブレザー、スラックス、スカート、ネクタイなどがありますが、服装は自由化されています。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありませんが、学校祭の準備や作品展の搬入などで登校日になることがあります。

  • 寮生活:生徒のほとんどが学校に隣接する「チセネシリ寮」で生活しています。親元を離れての共同生活を通して、自立心や協調性が育まれます。

おといねっぷ美術工芸高等学校の部活動・イベント

部活動

おといねっぷ美術工芸高等学校では、全校生徒が部活動に所属しており、活発に活動しています。専門性を活かした文化部が特に充実しています。

  • 工芸部・美術部:日々の学びをさらに深めるため、多くの生徒が所属しています。高文連(高等学校文化連盟)の大会で優秀な成績を収めるなど、精力的に活動しています。

  • クロスカントリースキー部:豪雪地帯という地域性を活かした部活動で、インターハイに出場するなど全国レベルで活躍しています。

  • 軽音楽部:道内のコンテストで賞を受賞するなど、こちらも活発です。

その他にも、バドミントン部、アルペンスキー部、家政部、文芸部などがあり、それぞれの目標に向かって活動しています。

イベント

おといねっぷ美術工芸高等学校では、創作活動の成果を発表する場や、仲間との絆を深めるイベントが盛りだくさんです。

  • おと高祭(学校祭):毎年7月に開催され、生徒たちの作品展示や模擬店などで盛り上がります。一般公開もされており、地域の人々との交流の場にもなっています。

  • 木の手づくり展:3年間の集大成である卒業制作をはじめ、生徒たちの力作が一堂に会する作品展です。旭川市や札幌市でも開催され、多くの来場者が訪れます。

  • 見学旅行(3学年):関西方面などを訪れ、美術館や博物館を見学し、本物の芸術に触れることで感性を磨きます。

  • 宿泊研修(1学年):入学して間もない時期に行われ、新しい仲間との親睦を深めます。

おといねっぷ美術工芸高等学校の進学実績

おといねっぷ美術工芸高等学校の卒業生は、専門的な学びを活かして多様な進路に進んでいます。美術系大学や専門学校への進学者が多いのが特徴です。

  • 国公立大学:北海道教育大学など、美術・教育系の大学への進学実績があります。

  • 難関私立大学:多摩美術大学、武蔵野美術大学、東京造形大学、女子美術大学といった首都圏の有名美術大学への合格者を輩出しています。

  • その他:道内の大学や、全国の美術・デザイン系専門学校へ進学する生徒も多数います。また、学んだ技術を活かして、家具工房やデザイン事務所などに就職する卒業生もいます。

学校では、東海大学の教授を招いた特別授業や、ポートフォリオ(作品集)制作の指導など、専門的な進路実現に向けた手厚いサポートが行われています。

おといねっぷ美術工芸高等学校の特長・アピールポイント

おといねっぷ美術工芸高等学校には、他にはない魅力的な特長がたくさんあります。

  • 日本唯一の村立工芸高校:北海道で最も人口の少ない村が、学校を手厚く支援しています。入学祝い金が支給されるなど、村を挙げたサポート体制が整っています。

  • 全国から仲間が集まる寮生活:生徒のほとんどが寮で生活しており、共同生活を通じて深い絆が生まれます。

  • 充実した専門設備とプロの指導:木工機械や画材など、本格的な制作活動に必要な設備が整っています。教員も専門知識が豊富なため、高度な技術指導を受けられます。

  • 豊かな自然に囲まれた制作環境:四季折々の美しい自然は、生徒たちの感性を刺激し、創作意欲をかき立てます。

  • 地域と連携したユニークな授業:ふるさと納税の返礼品を制作したり、村民との交流イベントに参加したりと、地域に根ざした活動を多く行っています。

  • 高大連携による専門的な学び:東海大学と連携し、大学教授によるデザインの授業を受ける機会があります。

  • 卒業制作展という大きな目標:3年間の学びの集大成として、1年をかけて卒業制作に取り組みます。この経験は、大きな自信と達成感につながります。

おといねっぷ美術工芸高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられたリアルな声を紹介します。

  • 良い点

    • 「専門的な知識や技術がしっかり身につく。本気で学びたい人には最高の環境」

    • 「先生との距離が近く、親身に相談に乗ってくれる」

    • 「同じ趣味や目標を持つ友達に囲まれて、毎日が刺激的で楽しい」

    • 「寮生活を通して、一生の友達ができた。自立心も養われた」

    • 「自然が豊かで、静かな環境で制作に集中できる」

  • 気になる点

    • 「冬は雪が多く、非常に寒い。寒さが苦手な人は覚悟が必要」

    • 「交通の便が悪く、気軽に街へ遊びに行くことは難しい」

    • 「村にはお店や娯楽施設がほとんどないため、人によっては退屈に感じるかもしれない」

    • 「寮生活は楽しいが、集団生活が苦手な人には少しきついかもしれない」

アクセス・通学

おといねっぷ美術工芸高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅:JR宗谷本線「音威子府駅」から徒歩約10分

生徒は北海道内全域、さらには道外からも集まっています。そのため、ほとんどの生徒が学校に隣接する寮に入って生活しています。札幌駅からは特急で約3時間10分かかります。

おといねっぷ美術工芸高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

おといねっぷ美術工芸高等学校を目指す君へ。この学校が求めているのは、テストの点数だけで測れる学力だけではありません。それ以上に大切なのは、「ものづくりが大好きだ!」という熱い気持ちと、「この学校で専門的なことを学びたい」という強い意欲です。面接では、なぜおといねっぷ美術工芸高等学校でなければならないのか、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。

もし君が、「豊かな自然の中で、同じ夢を持つ仲間たちと、とことん制作に打ち込みたい」と願うなら、この学校は最高の場所になるはずです。厳しい冬の寒さや、都会の便利さとは少し違う環境も、君の創造力をたくましく育ててくれるスパイスになるでしょう。自分の手で夢を形にしたい君からの挑戦を、おといねっぷ美術工芸高等学校は待っています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。