京都産業大学附属高等学校は、京都市下京区というアクセスしやすい立地にあり、2007年に開校した比較的歴史の新しい学校です。大学附属の強みを活かした多様な進路選択と、生徒一人ひとりの可能性を伸ばすきめ細やかな教育で、近年ますます注目を集めています。京都産業大学への進学はもちろん、国公立大学や難関私立大学への道も力強くサポートしてくれるのが、この京都産業大学附属高等学校の大きな魅力です。

この学校の特色は、なんといっても生徒の「未来を切り拓く力」を育むことに力を入れている点です。探究型学習やグローバル教育、ICT教育といった先進的な取り組みを積極的に導入し、これからの社会で本当に必要とされる力を高校生活の中で身につけることができます。勉強だけでなく、部活動や学校行事にも全力で打ち込める環境が整っており、充実した3年間を送りたいと考えている中学生の皆さんには、ぜひ一度注目してほしい学校です。

この記事では、そんな京都産業大学附属高等学校について、偏差値やコースの違い、学校生活のリアルな様子、そして気になる進学実績まで、進学アドバイザーの視点から分かりやすく、そして詳しく解説していきます。皆さんの高校選びの参考に、そして夢への第一歩に繋がる情報がきっと見つかるはずです。

京都産業大学附属高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 京都産業大学附属高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒600-8577 京都府京都市下京区中堂寺命婦町1-10
代表電話番号 075-279-0001
公式サイト https://jsh.kyoto-su.ac.jp/

京都産業大学附属高等学校の偏差値・難易度・併願校

京都産業大学附属高等学校の偏差値はコースによって異なりますが、京都市内の私立高校の中では上位に位置づけられます。自分の学力や目指す進路に合わせてコースを選べるのが特徴です。

  • 特進コース:63

  • 進学コース:58

難易度のイメージ

偏差値63の特進コースは、京都府内でもトップクラスの学力が求められます。公立トップ校の専門学科や、難関私立高校と肩を並べるレベルと考えておくと良いでしょう。進学コースも決して易しいわけではなく、中学校での学習内容をしっかりと定着させておく必要があります。

合格に必要な内申点の目安としては、専願か併願かによっても変わりますが、主要5教科だけでなく9教科全体で高い評価を得ていることが望ましいでしょう。特に特進コースを目指す場合は、オール5に近い成績が目標となります。

主な併願校

京都産業大学附属高等学校を受験する生徒は、以下のような高校を併願校として選ぶ傾向があります。

  • 私立高校:

    • 龍谷大学付属平安高等学校

    • 京都橘高等学校

    • 大谷高等学校

    • 花園高等学校

  • 公立高校:

    • 嵯峨野高等学校

    • 山城高等学校

    • 鳥羽高等学校

    • 紫野高等学校

京都産業大学附属高等学校に設置されている学科・コース

京都産業大学附属高等学校には、生徒一人ひとりの進路希望に応えるため、大きく分けて2つのコースが設置されています。

  • 特進コース: 国公立大学や難関私立大学への現役合格を目指すコースです。週37時間以上の授業時間を確保し、ハイレベルな授業が展開されます。 思考力や記述力を重視した学習で、難関大学の二次試験にも対応できる力を養います。

  • 進学コース: 1年次は全員が同じカリキュラムで学び、2年次から「KSUコース」と「文理コース」に分かれます。

    • KSUコース: 京都産業大学への進学を前提としたコースです。大学との連携授業やキャリア教育が充実しており、将来の目標を明確にしながら学べます。

    • 文理コース: 京都産業大学以外の大学や、看護・福祉系などの専門分野への進学を目指すコースです。部活動と勉強を両立させながら、希望の進路実現をサポートします。

京都産業大学附属高等学校の特色・校風

京都産業大学附属高等学校は、「文武両道」と「探究型学習」を大切にする、活気がありながらも落ち着いた雰囲気の学校です。 生徒たちはそれぞれの目標に向かって真摯に取り組んでいます。

  • 宿題の量: コースによりますが、特に特進コースは量は多めという声が多いようです。日々の予習・復習が欠かせない環境です。

  • 校則: 全体的に見ると、校則はやや厳しめという意見が目立ちます。特にスマートフォンの使用に関しては、校内での使用は原則禁止で、見つかると一時的に没収されるなどの指導があるようです。 服装に関しても、スカート丈や着こなしについて指導が入ることがあるとの口コミが見られます。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事や部活動には積極的に参加する活発な一面も持ち合わせています。コースによって雰囲気は少し異なり、特進コースは勉強に集中する生徒が多く、進学コースは部活動などに熱心に取り組む生徒が多い傾向があるようです。

  • アルバイト: 原則として禁止されています。

  • 制服の評判: 制服は、上品で落ち着いたデザインで、生徒からは「かわいい」「かっこいい」と評判が良いようです。 特に、サマーセーターは色が選べるなど、ちょっとしたオシャレも楽しめるとの声があります。

  • 土曜授業: 土曜日にも授業や進学講座が設定されることがあります。

京都産業大学附属高等学校の部活動・イベント

部活動

京都産業大学附属高等学校は、部活動が非常に盛んで、多くの生徒が勉強と両立させながら活動に打ち込んでいます。 体育系14、文化系16のクラブがあり、全国大会レベルで活躍する部も少なくありません。

  • 特に有名な部活動:

    • 空手道部: インターハイ常連の強豪校として知られています。厳しい練習の中で、技術だけでなく精神面も鍛えられます。

    • 吹奏楽部: 各種のコンクールで優秀な成績を収めており、地域のイベントなどでも演奏を披露する機会が多いです。

    • 陸上競技部: 駅伝や個人の種目で近畿大会や全国大会へ出場する選手を輩出しています。

    • 演劇部: 大会で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を受けています。

  • 全体の様子:

    運動部、文化部ともに活発に活動しており、生徒たちは自分の興味や目標に合わせてクラブを選んでいます。加入率は高く、多くの生徒が部活動を通して充実した高校生活を送っています。ワンダーフォーゲル部や天文同好会といった少し珍しい部活動もあります。

イベント

学校生活を彩るイベントも、京都産業大学附属高等学校の大きな魅力の一つです。

  • 文化祭(賀茂川祭): 毎年9月に行われる最大のイベントです。クラスごとの展示や劇、合唱、有志によるステージ発表などで大変盛り上がります。 生徒が主体となって企画・運営を行い、クラスの団結力が深まる機会となっています。

  • 体育祭: 10月に開催され、クラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。学年を超えて応援し合う姿が見られ、学校全体が一体となります。

  • 修学旅行: 2年生の研修旅行では、コースごとに異なる目的地へ向かいます。特進コースはシンガポール、KSUコースはオーストラリア、イタリア、ハワイ、フィンランドから選択するなど、国際感覚を養う貴重な体験ができます。

京都産業大学附属高等学校の進学実績

京都産業大学附属高等学校は、大学附属校としての強みを活かしつつ、国公立大学や難関私立大学へも多数の合格者を輩出しています。

  • 国公立大学:

    京都大学、大阪大学、神戸大学といった最難関大学をはじめ、京都工芸繊維大学、京都教育大学など、毎年安定して20名以上の合格実績があります。

  • 難関私立大学:

    「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)には、合計で100名を超える合格者を出しています。特に立命館大学や龍谷大学への進学者も多い傾向にあります。

  • 京都産業大学への内部進学:

    KSUコースを中心に、多くの生徒が京都産業大学へ進学します。2025年3月卒業生では274名が京都産業大学へ進学しており、附属校としての大きな強みとなっています。

  • その他の進路:

    看護系の大学や専門学校へ進学する生徒もいます。

進学実績を支える取り組み

手厚い進学サポートも京都産業大学附属高等学校の特長です。全クラスで担任2人制を採用し、生徒一人ひとりをきめ細かくサポートしています。 日々の小テストや長期休暇中の講習、志望校別の進学講座なども充実しており、着実に学力を伸ばせる環境が整っています。

京都産業大学附属高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、京都産業大学附属高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを紹介します。

  • 京都産業大学との高大連携: KSUコースの生徒を中心に、大学の講義を先行して受講したり、大学の研究室を訪問したりする機会が豊富にあります。高校にいながら大学の学びに触れられるのは大きな魅力です。

  • 充実したICT教育環境: 全ての普通教室に電子黒板が設置されており、ICTを活用した先進的な授業が展開されています。生徒一人ひとりが主体的に学べる環境が整っています。

  • 探究型学習プログラム「人間学」「Global Research」: 自ら課題を見つけ、情報を収集・分析し、発表する力を養う独自のプログラムです。これからの社会で求められる思考力や表現力を育みます。

  • 多彩なグローバル教育: 修学旅行だけでなく、希望者向けの海外研修プログラムも充実しています。異文化に触れ、国際感覚を磨くチャンスが豊富に用意されています。

  • 駅からのアクセスが抜群: JR嵯峨野線「丹波口駅」から徒歩約4分という好立地です。 京都駅からも1駅と、通学のしやすさは大きなメリットです。

  • 新しく綺麗な校舎と充実した施設: 2012年に現在の場所へ移転した校舎は、明るく開放感があります。 個別の学習ブースがある自習室や食堂など、学習環境が非常に充実しています。

  • きめ細やかな学習・進路サポート: 全クラス担任2人制や、教員間の密な情報共有により、生徒一人ひとりの状況に合わせた手厚いサポートが受けられます。

京都産業大学附属高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。学校選びの参考として、良い点と気になる点の両方を見てみましょう。

  • 良い点:

    • 「校舎が新しくてとても綺麗。毎日気持ちよく過ごせる」という声が非常に多いです。

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる。進路指導も手厚い」といった、教員のサポート体制を評価する意見が見られます。

    • 「丹波口駅からすぐなので、通学がとても楽」というアクセスの良さを挙げる声も多数あります。

    • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら本気で打ち込める環境がある」

    • 「自習室などの施設が充実していて、勉強に集中しやすい」

  • 気になる点:

    • 「校則が厳しいと感じる。特にスマホの使用制限はもう少し緩くしてほしい」という意見が一定数あります。

    • 「特進コースは課題が多くて大変」という、学習面の厳しさに関する声も見られます。

    • 「行事が思ったより盛り上がらない」と感じる生徒もいるようです。

    • 「先生によって指導の厳しさに差がある」という指摘もあります。

アクセス・通学

京都産業大学附属高等学校へのアクセスは非常に便利で、様々なエリアから生徒が通学しています。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • JR嵯峨野線(山陰本線)「丹波口駅」から徒歩約4分

    • 阪急京都線「大宮駅」から徒歩約10分

    • 京福電気鉄道嵐山本線「四条大宮駅」から徒歩約8分

  • バスでのアクセス:

    「五条壬生川」や「京都リサーチパーク前」など、複数のバス停が近くにあり、バスでの通学も便利です。

  • 通学エリア:

    京都市内全域はもちろん、亀岡市、宇治市、長岡京市などの京都府南部、さらには滋賀県や大阪府から通学している生徒もいます。京都駅からのアクセスが良いことが、広いエリアから生徒が集まる理由の一つです。

京都産業大学附属高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

京都産業大学附属高等学校を目指す君へ。この学校は、ただ大学に進学するためだけの場所ではありません。「将来、自分は何をしたいのか」をじっくりと考え、その夢に向かって挑戦できる最高の環境が整っています。もし君が、京都産業大学への進学を視野に入れつつ、勉強も部活も全力で頑張りたいと考えているなら、京都産業大学附属高等学校はまさにうってつけの学校です。また、国公立大学や難関私立大学を目指して、ハイレベルな環境で自分を磨きたいという高い志を持つ君にも、特進コースが力強い味方になってくれるでしょう。

受験勉強においては、まず中学校の基礎を徹底的に固めることが大切です。特に英語と数学は、入学後の学習の土台となりますので、苦手分野を残さないようにしましょう。また、この学校は英検や漢検の取得者を評価してくれる制度もあります。 準2級以上を目標にチャレンジしてみるのも、合格への大きなアドバンテージになります。京都産業大学附属高等学校で、新しい自分に出会い、夢への扉を開いてください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。