青森県立弘前南高等学校は、弘前市にある伝統ある進学校です。校訓に「自由・規律・友情」を掲げ、生徒一人ひとりの自主性を尊重しながらも、社会で活躍するための規律を重んじる教育を行っています。多くの生徒が国公立大学を目指しており、日々の学習はもちろん、部活動や学校行事にも全力で取り組む活気にあふれています。

進学重視の学習カリキュラムが組まれている一方で、生徒の自主性が尊重される自由な校風が魅力です。しかし、その自由さゆえに、自分を律して努力し続ける強い意志が求められるのも、弘前南高等学校の大きな特徴と言えるでしょう。高校生活を通して、学力だけでなく人間的にも大きく成長したいと考えている受験生にとって、非常に魅力的な選択肢の一つです。

この記事では、そんな弘前南高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、進学実績などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。この記事を通して、あなたが弘前南高校で送るかもしれない3年間を具体的にイメージし、受験校選びの参考にしていただければ幸いです。

弘前南高等学校の基本情報

以下に弘前南高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 青森県立弘前南高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒036-8247 青森県弘前市大開四丁目1番地1
代表電話番号 0172-88-2231
公式サイトURL https://www.hirosakiminami-h.asn.ed.jp/

弘前南高等学校の偏差値・難易度・併願校

弘前南高等学校の偏差値は、例年高い水準で推移しており、青森県内でも上位に位置づけられています。自分の学力と照らし合わせ、目標設定の参考にしてください。

  • 普通科:59

この偏差値は、青森県内の公立高校でトップ10に数えられるレベルです。同じくらいの偏差値の高校としては、三本木高等学校(普通科)や八戸東高等学校(表現科)などが挙げられます。

合格のためには、中学校での成績(内申点)も非常に重要になります。具体的な点数は公表されていませんが、主要5教科はもちろん、その他の教科でも高い評定を得ておくことが望ましいでしょう。日々の授業に真剣に取り組み、定期テストで安定して高得点を取ることが、弘前南高等学校合格への近道です。

青森県の公立高校入試制度では、原則として公立高校同士の併願はできません。そのため、併願校は私立高校から選ぶことになります。弘前市内では、東奥義塾高等学校や弘前学院聖愛高等学校などが主な併願先として考えられます。

弘前南高等学校に設置されている学科・コース

弘前南高等学校には、以下の学科が設置されています。

  • 普通科(単位制)

    • 大学進学を主眼に置いたカリキュラムが組まれています。進学重視型の単位制を導入しており、生徒一人ひとりの進路希望や興味・関心に応じて科目を選択できるのが大きな特長です。文系・理系を問わず、自分の目標に合わせた効率的な学習が可能です。

弘前南高等学校の特色・校風

弘前南高等学校の校風を理解することは、入学後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。

学校全体の雰囲気を示すキーワードは「自由闊達」「文武両道」「自主自律」です。生徒の自主性を重んじる自由な校風が根付いています。

  • 宿題の量: 進学校ということもあり、日々の課題や予習・復習の量は多い傾向にあるようです。「自主的に学習する習慣が身についた」という声がある一方で、「部活動との両立が大変」と感じる生徒もいます。

  • 校則: 校則は比較的緩やかで、生徒の自主性に任されている部分が多いようです。制服は定められていますが、式典などの指定日以外は私服での登校が認められています。髪型に関する規定も厳しくなく、生徒らしい範囲で自由が認められています。スマートフォンの持ち込みは可能ですが、使用は放課後などに限定されているようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目に学習に取り組む生徒が多い一方で、学校行事や部活動にも積極的に参加する活発な生徒も多く、多様な生徒が互いに刺激し合える環境です。ただ、自由な校風のため、生徒の学習意欲には差が見られることもあるようです。

  • アルバイト: 原則として禁止されています。

  • 制服の評判: 制服はありますが、普段は私服登校が可能なため、自由度の高さを評価する声が多いです。TPOに合わせた服装を自分で考える力が養われるとも言えるでしょう。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありませんが、進学対策の講習などが開かれることがあるようです。

弘前南高等学校の部活動・イベント

部活動

弘前南高等学校は「文武両道」を掲げており、部活動も非常に盛んです。多くの部が東北大会や全国大会への出場経験を持っています。

  • 運動部: 陸上競技部や弓道部、バドミントン部、テニス部などが、県大会で常に上位の成績を収めています。特に陸上競技部は、東北大会出場者を輩出するなど実績があります。

  • 文化部: 吹奏楽部や書道部、美術部などが活発に活動しています。English Clubやインターアクトクラブといった、国際交流やボランティア活動を行うユニークな部活動も存在します。

運動部、文化部ともに種類が豊富で、多くの生徒が部活動に加入し、学業と両立しながら充実した学校生活を送っています。

イベント

弘前南高等学校では、年間を通して多彩な学校行事が開催され、生徒たちの学校生活を彩ります。

  • 南高祭(文化祭): 毎年夏に開催される最大のイベントです。クラスごとの展示やステージ発表、特に3年生による模擬店は大変な盛り上がりを見せ、地域住民も訪れるなど、学校全体が一体となる行事です。

  • 運動会・校内体育大会: クラス対抗で様々な競技に熱中し、クラスの団結力を高める良い機会となっています。

  • 修学旅行: 2年次に実施され、関西方面などを訪れることが多いようです。仲間との絆を深める、高校生活の忘れられない思い出となります。

  • 全校マラソン大会: 学校の伝統行事の一つで、生徒たちは体力づくりと精神力の向上を目指して走り抜きます。

弘前南高等学校の進学実績

弘前南高等学校は、県内有数の進学校として、毎年優れた大学進学実績を誇っています。生徒の多くが国公立大学への進学を目指しており、手厚い進路指導が行われています。

  • 国公立大学: 地元の弘前大学に毎年40名前後が合格しているほか、青森県立保健大学、青森公立大学など県内大学への進学者も多数います。また、岩手大学、秋田大学など、東北地方の国公立大学にも安定した合格実績があります。

  • 難関私立大学: 東北学院大学をはじめ、GMARCHなどの首都圏の難関私立大学にも合格者を出しています。

  • その他の進路: 大学進学者が大半を占めますが、短期大学や看護・医療系の専門学校へ進学する生徒もいます。

これらの進学実績を支えているのが、学校独自のサポート体制です。平常授業に加えて、放課後や夏期・冬期休業中に開かれる進学講習、個別の添削指導など、生徒一人ひとりの進路目標達成に向けたきめ細やかな指導が充実しています。

弘前南高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、弘前南高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを紹介します。

  • 進路実現を支える「進学重視型単位制」: 生徒一人ひとりの興味や進路目標に合わせて柔軟に科目を選択できるため、受験に向けて効率的な学習が可能です。

  • きめ細やかな学習指導: 習熟度別クラスや少人数クラス編成を取り入れ、生徒の理解度に合わせた丁寧な指導を行っています。

  • 充実した進学講習・サポート体制: 平常講習や長期休業中の講習、個別添削指導など、志望校合格に向けた手厚いサポートが整っています。

  • 主体性を育む探究活動: 「あおもり創造学」といった探究学習の時間が設けられており、自ら課題を見つけて解決する力を養います。大学や外部機関と連携した活動も行われています。

  • 自由な校風と私服登校: 生徒の自主性を尊重する校風で、式典などを除き私服での登校が可能です。自分で考え行動する力が身につきます。

  • 伝統の学校行事「南高祭」: 地域からも多くの人が訪れる文化祭は、生徒が主体となって創り上げる一大イベントで、学校生活の大きな魅力の一つです。

弘前南高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの声をまとめました。学校選びの参考にしてください。

  • 良い点:

    • 「自由な校風なので、のびのびと高校生活を送ることができる」

    • 「私服登校が認められているのが良い。自分でTPOを考えられるようになる」

    • 「南高祭などの行事がとても楽しく、クラスの団結が深まる」

    • 「先生方は熱心で、質問に行けば親身になって対応してくれる」

    • 「周りの生徒の学習意欲が高く、良い刺激を受けられる」

  • 気になる点:

    • 「自由な反面、自分で勉強の計画を立てないと成績が下がりやすい。『自称進学校』と揶揄する声も一部ある」

    • 「坂の上にあるため、自転車通学は大変。特に冬のバス通学は非常に混雑する」

    • 「一部の校舎や施設が古いという意見がある」

    • 「生徒の学習意欲に差があり、周りに流されない強い意志が必要」

アクセス・通学

弘前南高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • バスでのアクセス:

    • 弘南バス「南高校前」バス停下車すぐ。JR弘前駅などから複数の路線が運行されています。

  • 通学エリア:

    • 弘前市内の生徒が最も多いですが、近隣の市町村から通学する生徒もいます。自転車で通学する生徒が多いようですが、冬期間はバス利用者が急増し、大変混み合うという声が聞かれます。

弘前南高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

弘前南高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、最後に皆さんへ応援メッセージを送ります。

弘前南高等学校は、「自由な環境で、自分の力を試したい!」と考えている生徒に特におすすめの学校です。先生から言われたことだけをやるのではなく、自分で目標を立て、計画的に学習を進められる人が、この学校で大きく成長できるでしょう。高校生活も勉強も、どちらも全力で楽しみたいという意欲的な君を、弘前南高等学校は温かく迎えてくれるはずです。

受験勉強においては、まず中学校の授業内容を完璧に理解し、基礎学力を固めることが何よりも大切です。その上で、応用問題にも対応できる思考力を養っていきましょう。また、内申点も合否に大きく影響します。定期テスト対策はもちろん、提出物をきちんと出すなど、日々の学習態度も大切にしてください。自由な校風に憧れるだけでなく、その自由の中で自分を律し、目標に向かって努力し続けられる強い意志を持って、受験に臨んでください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。