山梨県立北杜高等学校は、八ヶ岳や南アルプスといった美しい自然に囲まれた、のびのびとした環境で高校生活を送りたいと考えている中学生の皆さんに、ぜひ知ってほしい学校です。普通科と総合学科という2つの異なる学びのスタイルを持つ北杜高等学校は、生徒一人ひとりの「なりたい自分」を見つけるための多様な選択肢を用意しています。

この学校の最大の魅力は、その幅広い学びの可能性にあります。大学進学を目指す学習から、農業、工業、商業、福祉といった専門的な知識や技術を深める学びまで、自分の興味や関心、そして将来の夢に合わせて、自分だけの時間割を作ることが可能です。これからご紹介する北杜高等学校の情報を読めば、きっとその魅力に気づき、ここで過ごす3年間がどれだけ充実したものになるか、イメージが湧いてくるはずです。

「自分は将来何をしたいんだろう?」まだ明確な答えが見つかっていなくても大丈夫です。この学校には、あなたの可能性を広げ、夢へと導くためのヒントがたくさん詰まっています。ぜひ、最後まで読み進めて、自分にぴったりの高校選びの参考にしてください。

北杜高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 山梨県立北杜高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒408-0023 山梨県北杜市長坂町渋沢1007-19
代表電話番号 0551-20-4025
公式サイト http://www.hokutoh.kai.ed.jp/

北杜高等学校の偏差値・難易度・併願校

北杜高等学校には、大学進学を視野に入れた「普通科」と、より専門的な学びを深める「総合学科」があり、それぞれで偏差値が異なります。自分の学びたいことや目指す進路に合わせて、どちらの学科が合っているか考えてみましょう。

  • 普通科(理数コース):53

  • 普通科:44

  • 総合学科:40

普通科理数コースは、国公立大学や難関私立大学への進学を目指す生徒が多く、しっかりとした学力が求められます。同じくらいの偏差値の高校としては、甲府昭和高校や吉田高校(普通科)などが挙げられます。合格には、中学校の内申点が35点前後あると一つの目安になるでしょう。

普通科や総合学科は、幅広い学力層の生徒がおり、基礎から着実に学びたい生徒や、専門分野への進学・就職を目指す生徒に適しています。北杜高等学校は峡北地域で唯一の二学科制の県立高校であり、地域からの信頼も厚い学校です。

山梨県の公立高校入試では、他の公立高校との併願はできません。そのため、併願校としては私立高校を受験するのが一般的です。主な併願校としては、以下の学校がよく選ばれているようです。

  • 駿台甲府高等学校

  • 山梨学院高等学校

  • 帝京第三高等学校

  • 東海大学付属甲府高等学校

北杜高等学校に設置されている学科・コース

北杜高等学校には、大きく分けて「普通科」と「総合学科」の2つの学科があります。総合学科は2年生から、より専門的な4つの系列に分かれるのが大きな特徴です。

  • 普通科

    • 理数コース – 国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、5教科をバランスよく深く学びます。将来、理系・文系を問わず、高いレベルの大学で学びたい人におすすめです。

    • 普通コース – 幅広い進路希望に対応できるよう、多様な選択科目が用意されています。自分の興味や関心に合わせて学びをデザインしたい人におすすめです。

  • 総合学科

    • 生物資源系列 – 作物や草花の栽培、食品加工など、農業に関する知識と技術を実践的に学びます。自然や食に関心があり、将来は農業分野や食品関連の仕事に就きたい人におすすめです。

    • 環境工学系列 – 測量や土木、造園など、環境づくりに関する専門技術を学びます。ものづくりや地域社会の基盤整備に興味がある人におすすめです。

    • 総合情報ビジネス系列 – パソコンスキルや簿記、マーケティングなど、ビジネスの現場で役立つ知識と資格取得を目指します。将来、事務職や販売職、または起業を考えている人におすすめです。

    • 福祉ライフデザイン系列 – 介護の知識や技術、食や保育について学び、人の生活を豊かにするための専門性を身につけます。将来、福祉や保育、栄養の分野で人の役に立ちたい人におすすめです。

北杜高等学校の特色・校風

北杜高等学校は、峡北地域の3つの高校が統合して生まれた歴史を持ち、「文武両道」と「多様性の尊重」を大切にしている学校です。普通科と総合学科が同じ校舎で学ぶことで、様々な興味や目標を持つ生徒たちが互いに刺激し合い、視野を広げられる環境があります。

  • 校風・雰囲気: 生徒の自主性を重んじる、比較的落ち着いた雰囲気があるようです。総合学科では専門的な実習が多く、活気のある場面も見られます。生徒たちは真面目な子もいれば、活発な子もいて、多様な個性を受け入れる土壌があると言われています。

  • 校則: 以前に比べて緩やかになってきているという口コミが多く見られます。 例えば、ツーブロックの髪型が許可されたり、女子生徒のネクタイ着用が可能になったりと、時代に合わせて見直しが行われているようです。 とはいえ、服装や頭髪に関する基本的なルールは定められています。

  • 宿題の量: 学科やコース、選択科目によって差があるようですが、特に理数コースでは進学を見据えているため、予習復習を含め、家庭学習の習慣が大切になります。

  • スマホの扱い: 校内での使用については、一定のルールが定められているようです。授業中の使用はもちろん禁止ですが、休み時間などの使用に関しては、学校の規定を確認する必要があります。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可制となっている場合が多いです。長期休業中などに届け出をすれば可能という声もありますが、学業との両立が前提となります。

  • 制服: 落ち着いたデザインのブレザーで、生徒からの評判はまずまずのようです。 女子もスラックスを選択できたり、夏はポロシャツがあったりと、機能性も考えられています。 セーターやベストもあり、季節に合わせて調節が可能です。

  • 土曜授業: 土曜授業の有無については、年度によって変更される可能性があるため、学校説明会などで確認することをおすすめします。進学希望者向けの補習などが行われることはあるようです。

  • 施設: 統合時に新校舎が建設されたため、校舎は明るく木の香りがする広々とした空間です。 グラウンドが3つあるほか、馬術場や温室など、専門学科ならではの充実した設備が整っています。

北杜高等学校の部活動・イベント

部活動

北杜高等学校は部活動が非常に盛んで、運動部・文化部ともに充実した活動を行っています。 多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を目指して日々練習に励んでいます。

  • 馬術部: 全国的に見ても珍しい馬術部があり、全国大会でも活躍する強豪です。 広々とした馬術場という恵まれた環境で活動できます。

  • スケート部・スキー部: 冬季スポーツも盛んで、全国レベルで活躍する選手を輩出しています。

  • ギター部: 各地での演奏会やイベントに積極的に参加しており、地域でも知られた存在です。 ロック調のアレンジなど、ユニークな演奏も披露しています。

  • 農業クラブ・家庭クラブ: 総合学科の系列と連携した活動が特徴です。 自分たちで育てた農産物を使った商品開発や、地域のイベントでの販売など、実践的な学びを深めています。

この他にも、サッカー、野球、バスケットボール、吹奏楽、書道など、たくさんの部活動があり、関東大会や全国大会に出場する部も少なくありません。

イベント

北杜高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事が多く、学校全体が一体となって盛り上がります。

  • 北嶺祭(文化祭): 毎年6月に行われる最大のイベントです。 クラスごとの展示やステージ発表、文化部の公演、有志による出店など、多彩な企画で盛り上がります。 地域の人々や中学生も訪れ、大変な賑わいを見せるようです。

  • 体育祭: 秋に行われ、クラス対抗で様々な競技に熱中します。クラスの団結力が深まる一日です。

  • フェスタ杜のきらめき(収穫祭): 総合学科の生徒が中心となり、日頃の学習の成果を発表するイベントです。 生徒たちが育てた新鮮な野菜や草花の販売、手作りの加工品の販売、ものづくり体験教室などが開かれ、毎年多くの地域住民が訪れる人気の行事となっています。

  • 修学旅行: 近年では、沖縄など国内の様々な場所を訪れているようです。仲間との絆を深め、見聞を広める貴重な機会となっています。

北杜高等学校の進学実績

北杜高等学校は、多様な学科構成を反映して、四年制大学への進学から、短期大学、専門学校、そして就職まで、非常に幅広い進路実績を持っています。 生徒一人ひとりの希望に合わせた手厚い進路指導が特徴です。

最新の令和6年度(2024年3月卒業生)の主な進路状況は以下の通りです。

  • 国公立大学: 山梨大学、群馬大学、都留文科大学、山梨県立大学、公立諏訪東京理科大学など、合計16名が合格しています。

  • 難関私立大学: 法政大学、明治大学、専修大学、駒澤大学、日本大学、東海大学などへの進学実績があります。

  • その他進学者が多い大学・専門学校: 地元の山梨学院大学や、看護・医療系の専門学校(甲府看護専門学校など)への進学者が多い傾向にあります。 また、農業、工業、商業、福祉といった専門知識を活かせる専門学校への進学者も多数います。

  • 就職: 地元の優良企業への就職実績も豊富です。 学校には多くの求人が寄せられ、公務員になる卒業生もいます。

進学実績向上のための取り組みとして、普通科理数コースでは夏季宿泊学習会や大学見学などの独自の行事を実施しています。 また、全校体制で小論文指導や面接指導を行っており、一人の生徒に対して複数の先生が担当するなど、きめ細やかなサポート体制が整っています。

北杜高等学校の特長・アピールポイント

峡北地域で唯一無二の存在である北杜高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさん詰まっています。

  • 「普通科」と「総合学科」の併設による多様な学び: 大学進学を目指す普通科目の学習と、農業・工業・商業・福祉といった専門的な学習が同じキャンパスで可能です。 学科の垣根を越えて一部の科目を選択することもでき、自分の興味を無限に広げられます。

  • 地域と連携した実践的な学び: 総合学科の「フェスタ杜のきらめき」(収穫祭)や、地元の企業と連携した商品開発など、地域社会とのつながりの中で実践的に学ぶ機会が豊富に用意されています。

  • 全国レベルで活躍する特色ある部活動: 全国でも珍しい「馬術部」をはじめ、「スケート部」「スキー部」「ギター部」など、全国大会や地域のイベントで活躍する部活動が多くあります。

  • 広大で充実した施設・設備: 東京ドーム約2個分の広大な敷地に、3つのグラウンド、馬術場、全天候型制御温室を備えた農場、文化振興ホールなど、生徒の活動を支える施設が充実しています。

  • 手厚い進路指導体制: 生徒一人ひとりの多様な進路希望を実現するため、全校体制できめ細やかな個別指導を行っています。 就職から大学進学まで、専門知識を持った多くの先生がサポートしてくれます。

  • 自然豊かな学習環境: 八ヶ岳や南アルプスを望む美しい自然に囲まれた環境は、落ち着いて学びに集中するのに最適です。

  • 全国からの生徒募集: 馬術部とスケート部では、全国から生徒を募集しており、多様なバックグラウンドを持つ仲間と出会える可能性があります。

北杜高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活の様々な側面について、多様な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「総合学科で専門的なことが学べて楽しい」「外部から講師が来てくれるので本格的」といった、専門教育の充実を評価する声が多いようです。

    • 「先生方が優しく丁寧に教えてくれる」「進路指導が手厚い」など、面倒見の良さを挙げる口コミが見られます。

    • 「行事が多くて一年中楽しめる」「北嶺祭(文化祭)が盛り上がる」というように、学校行事の充実度を評価する声も多数あります。

    • 「校則が最近緩やかになって過ごしやすくなった」と感じている生徒もいるようです。

    • 「様々な学科があるので、色々な考えを持つ友達ができて面白い」という意見もあります。

  • 気になる点:

    • 「学校が広く、校舎内の移動や第2グラウンドへの移動が少し大変」という声があります。

    • 最寄り駅のJR日野春駅から徒歩で約20分と、少し距離がある点を指摘する意見が見られます。

    • 「3年間をどう過ごすかは自分次第。高い意識を持っていないと流されてしまう可能性がある」という、自主性が求められる環境であるとの指摘もあります。

    • 学科によって生徒の雰囲気や目標が異なるため、クラスによっては少しカラーが違うと感じることもあるかもしれません。

アクセス・通学

北杜高等学校へのアクセスは、主に電車と徒歩、またはバスを利用する方法があります。

  • 最寄り駅: JR中央本線 「日野春駅」

    • 日野春駅から徒歩で約17〜20分です。

  • バス:

    • 「北杜高校」というバス停が学校の目の前にあり、北杜市民バスなどが利用できます。

通学している生徒は、北杜市内から通う生徒が最も多いですが、韮崎市や甲斐市など、近隣の市町村からJR中央本線を利用して通学している生徒も少なくありません。

北杜高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

北杜高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、皆さんに最後のエールを送ります。

この学校は、「自分の『好き』や『得意』を高校で見つけたい、伸ばしたい」と考えている人に特におすすめの学校です。普通科と総合学科という二つの大きな選択肢があり、入学後もたくさんの科目の中から自分だけの時間割を作っていける北杜高等学校は、まさにあなたの可能性を広げるための場所です。もし、まだ将来の夢がはっきり決まっていなくても、心配いりません。ここで過ごす3年間で、きっと夢中になれる何かが見つかるはずです。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが大切です。特に普通科理数コースを目指す人は、5教科ともに苦手分野を作らないようにバランスよく学習を進めましょう。総合学科を希望する人は、面接試験が課されることもありますので、「なぜ北杜高等学校で学びたいのか」「どの系列に興味があり、将来何をしたいのか」を自分の言葉でしっかり話せるように準備しておくことが合格への鍵となります。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。