福岡県教育委員会が、2027年春に入学する人(令和9年度)向けの「福岡県立高等学校入学者選抜要項」を2026年10月16日に公表しました。いちばん大事な日付は、一般入学者選抜の学力検査が2027年3月9日(火)、合格発表が3月18日(木)午前9時という点です。また、第2志望校制度がすべての県立高校に広がったことも大きな変更です。

何が発表されたの?

ひとことで言うと:県立高校の入試のルールブック(要項)が出そろい、いつ何をするかがはっきりしました。

要項とは、入試の日程、出願のしかた、合否の決め方などを県教委がまとめた公式の決まりごとです。中学校の先生はこれをもとに指導し、受験生はこれにそって準備を進めます。90ページある長い資料ですが、受験生と保護者がまず押さえたいのは次の3つです。

1 出願はWEB出願システムで行う

志願の手続きは「福岡県公立高等学校入学者選抜WEB出願システム」で行います。受験生が志願先などの情報を登録し、中学校の承認を受ける流れです。入学選考料(受験料にあたるもの)は全日制課程が2,100円、定時制課程が850円で、クレジットカード、コンビニ払い(現金のみ)、ペイジーから選べます。

注意したいのは、中学校長が志願情報を承認したあとで志願をやめても、選考料は返金されないと要項に書かれていることです。志望校は、登録の前にしっかり決めておきましょう。

2 第2志望校制度が、すべての県立高校へ

第2志望校制度とは、第1志望校に加えて、別の県立高校の学科・コース・系を1つだけ第2志望として出願できる仕組みです。今回、対象がすべての県立高校(全日制課程の学科・コース・系)に広がりました。

第2志望校は、学区の外の学校でも選べます。その場合でも、学区外高校の入学志願申請書(様式2A)は出さなくてよいと書かれています。学力検査を受けるのは第1志望校だけで、第2志望校で別に検査を受ける必要はありません。

ただし、第2志望校が選考の対象になるのは、第1志望校の選抜で合格者を決めたあと、その人数が入学定員に満たなかった場合に限られます。つまり、第2志望は「第1志望が先、空きがあれば第2志望」という順番の仕組みです。合格になれるのは、第1志望校か第2志望校のどちらか1校だけです。

3 合否の決め方は、調査書と学力検査の両方を見る

一般入学者選抜では、調査書(中学校が作る成績や学校生活の記録)の3年生の評定の合計と、学力検査の合計点の、2つの順位をつけます。この2つがどちらも学校が決めた一定の人数の中に入っている人はA群、それ以外はB群です。A群は調査書などに特に問題がなければ入学予定者になり、残りの人は調査書の記載や順位などを見て総合的に選ばれます。

要項には「定員内不合格が極力生じないよう選考を行う」とも書かれています。

日程・数字のまとめ

ひとことで言うと:1月に推薦・特色化選抜の出願、2月に一般選抜の出願、3月に学力検査です。

推薦入学・特色化選抜・連携型選抜

  • 出願期間:2027年1月20日(水)〜1月28日(木)正午まで
  • 面接・作文・実技:2月2日(火)、3日(水)のうち、志願先の高校が指定する日
  • 選考結果(内定)の確認:2月10日(水)午後4時以降にWEB出願システムで確認
  • 合格発表:3月18日(木)午前9時(一般入学者選抜と同時)

一般入学者選抜

  • 出願期間:2027年2月10日(水)〜2月19日(金)正午まで
  • 志願先の変更:2月22日(月)〜2月26日(金)正午まで(1回だけ)
  • 学力検査:3月9日(火)
  • 個性重視の特別試験:3月10日(水)(実施する学科・コースのみ)
  • 合格発表:3月18日(木)午前9時

学力検査の時間割(3月9日)

  • 国語:9:40〜10:30
  • 数学:10:50〜11:40
  • 社会:12:00〜12:50
  • 理科:13:55〜14:45
  • 外国語(英語):15:05〜16:00(最初の15:05〜15:20がリスニングテスト)

5教科とも県内共通の問題で、配点は各教科60点です。

追検査・追選抜

  • 追検査・追選抜の実施:3月23日(火)
  • 追検査・追選抜の合格発表:3月29日(月)午前9時

天災などで当日に学力検査ができなかった場合や、不慮の事故などで受けられなかった場合の対応です。当日の体調不良の人は、別室で受けられると書かれています。

去年からの変更点

ひとことで言うと:第2志望校制度の拡大に加え、推薦入学と特色化選抜の実施校が入れかわりました。

要項には「昨年度からの主な変更点」がまとめられています。

  • 第2志望校制度:対象校を全県立高校(全日制課程の学科・コース・系)へ拡大
  • 調査書(様式5):従来の様式を廃止
  • 推薦入学の新規実施(8校):門司大翔館、中間、光陵、柏陵、福岡農業、武蔵台、三潴、三池
  • 推薦入学の不実施(1校):若松
  • 特色化選抜の新規実施(1校):八幡
  • 特色化選抜の不実施(5校):行橋、戸畑、折尾、中間、宗像
  • 学科の変更:折尾は総合ビジネス科とビジネス情報科が「ビジネス創造科」に、田川は普通科が「未来探究科」になります

志望校がどの選抜を行うかは、学校ごとに違います。要項の67〜72ページの「入学定員等一覧表」で確認できます。

受験生・保護者が気をつけること

ひとことで言うと:締切は「正午まで」。日付と時刻をカレンダーに書いておきましょう。

  • 出願の締切は正午:推薦・特色化選抜は1月28日(木)、一般選抜は2月19日(金)の正午までです。夕方ではないので、気をつけてください。
  • 推薦と特色化選抜は1校しか出せない:推薦入学と特色化選抜などは、併願できません。不合格(内定なし)になった場合は、改めて一般入学者選抜に出願できます。この場合は、一般選抜の手続きをもう一度行う必要があります。
  • 配慮が必要な人は12月4日まで:障がいや病気などのため通常の方法で受検するのが難しい場合は、中学校長が特別措置申請書(様式7)を2026年12月4日(金)までに志願予定の高校へ提出します。早めに中学校の先生へ相談しましょう。
  • 県外から出願する人:WEB出願システムを使います。在籍する中学校から志願先の高校へ連絡して、アカウントを受け取る流れです。志望校が決まっていない場合は、中学校が県教委の学事企画係(092-643-3904)へ問い合わせます。
  • 長期欠席者の特例:中学3年生の欠席日数が12月末日で70日以上の人などが対象で、調査書の評定を使わず、学力検査と面接などで選考します。

募集人員(定員)や、学校ごとの検査の細かい内容は、志望校の発表や要項の一覧表で確認してください。

よくある質問

Q.第2志望校で受かった場合、第1志望校にも受かることはある?

ありません。第2志望校を出していても、合格になれるのは第1志望校か第2志望校のどちらか1校だけと書かれています。

Q.第2志望校は別の学区の学校でも選べる?

選べます。第2志望校は、居住地の学区の外の高校でも志願できると書かれています。その場合でも、学区外高校入学志願申請書(様式2A)の提出は不要です。

Q.一度払った入学選考料は戻ってくる?

中学校長が志願情報を承認したあとで志願をやめた場合、返金されません。なお、推薦入学や特色化選抜などで合格内定にならず、一般入学者選抜に出願するときは、改めて選考料を払う必要はないと書かれています。

出典:福岡県教育委員会「令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜要項」、同要項PDF(発表:2026年10月16日、確認:2026年10月25日)。最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。

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