熊本県立玉名高等学校は、輝かしい歴史と伝統を誇り、県北エリアを代表する進学校として知られています。高校選びは、皆さんの将来の夢につながる大切な一歩です。だからこそ、「どんな学校なんだろう?」「自分に合っているかな?」と、たくさんの情報を集めていることでしょう。このページでは、そんな皆さんの疑問や不安に寄り添いながら、玉名高等学校の魅力を一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。

玉名高校は、単に勉強だけをする場所ではありません。学業はもちろんのこと、部活動や学校行事にも全力で打ち込める環境が整っており、まさに「文武両道」を体現する学校です。また、県内では珍しい附属中学校を持つ公立中高一貫校として、6年間を見通した計画的な教育が行われているのも大きな特徴です。

ここでは、偏差値や進学実績といった学習面での情報から、校風、部活動、イベント、在校生のリアルな声まで、皆さんが本当に知りたい情報を余すところなくお伝えします。この記事を読み終える頃には、玉名高校での3年間が、皆さんにとってどれほど充実したものになるか、きっと具体的にイメージできるようになっているはずです。さあ、一緒にその扉を開けてみましょう。

玉名高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 熊本県立玉名高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒865-0064 熊本県玉名市中1853
代表電話番号 公式サイトをご確認ください
公式サイトURL https://sh.higo.ed.jp/tamana/

玉名高等学校の偏差値・難易度・併願校

玉名高等学校を目指す上で、まず気になるのが偏差値と難易度ですよね。詳しく見ていきましょう。

偏差値

玉名高等学校の普通科の偏差値は、各種の調査で59から62とされており、おおむね「60〜61」が目安となります。この数値は、熊本県内の公立高校の中でもトップクラスに位置し、学力層としては上位約15〜16%に入るレベルを示しています。玉名市内ではもちろん、県北学区全体で見ても、学業において中心的な役割を担う進学校と言えるでしょう。この高いレベルが、難関大学への優れた進学実績を支えています。

難易度と内申点の目安

偏差値60〜61という数字は、日々の授業を大切にし、計画的に学習を進めてきた成果が問われるレベルです。合格を勝ち取るためには、入試本番での得点力だけでなく、中学校3年間の成績を総合した「内申点」も非常に重要になります。熊本県の公立高校入試では、中学1年生からの成績が評価対象となるため、早期から定期テストで高得点を目指し、授業態度や提出物にも真摯に取り組む姿勢が求められます。具体的な内申点の目安としては、5段階評価で平均4以上、合計で36〜38程度が一つの目標となるでしょう。

同じくらいの偏差値の高校としては、熊本市内にある東稜高等学校(普通科)や、県南の八代高等学校(普通科)などが挙げられます。これらの学校と比較することで、玉名高校の学力的な立ち位置がより明確になるはずです。

主な併願校

熊本県の公立高校入試では、公立高校同士の併願はできません。そのため、玉名高等学校を第一志望とする受験生の多くは、万が一に備えて私立高校を併願します。

主な併願先としては、以下のような高校の特進コースなどが選ばれる傾向にあります。

  • 有明高等学校(特進コース)

  • 文徳高等学校(進特コース)

  • 専修大学玉名高等学校(特進コース)

  • 九州学院高等学校(プログレスクラス・アドバンスクラス)

これらの私立高校は、それぞれ独自の教育プログラムや特色を持っています。オープンキャンパスなどに参加し、自分に合った併願校をしっかりと選んでおくことが大切です。

玉名高等学校に設置されている学科・コース

玉名高等学校には、全日制と定時制の普通科が設置されています。それぞれの目標に合わせて、充実した高校生活を送ることができます。

  • 普通科(全日制)

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指す、学習中心の学科です。ほとんどの生徒が大学進学を希望しており、高い目標を持つ仲間たちと切磋琢磨できる環境です。将来、専門的な分野で活躍したいと考えている人におすすめです。

  • 普通科(定時制)

    働きながら高校卒業資格の取得を目指す生徒や、自分のペースでじっくり学びたい生徒のための学科です。大学進学から就職まで、多様な進路希望に対応したきめ細やかな指導が行われています。

特進クラスについて

全日制普通科の中には、2年生から編成される「特進クラス」が存在します。このクラスは、京都大学や大阪大学といった旧帝国大学や、国公立大学の医学部医学科など、最難関大学への現役合格を目標としています。特に、附属中学校から進学した生徒たちが、中学時代からの先取り学習を活かして高いレベルの学習を展開しており、学校全体の進学実績を牽引する存在です。外部の中学校から入学する生徒も、高い意欲と努力次第でこのクラスを目指すことができ、学力トップ層の生徒にとっては大きな目標となるでしょう。

玉名高等学校の特色・校風

玉名高校での3年間は、どのような雰囲気の中で過ごすのでしょうか。キーワードや口コミから、その姿に迫ります。

校風を表現するキーワード

文武両道、伝統と革新、活気と落ち着きの両立、地域の中核

生徒たちのリアルな学校生活

中学生の皆さんが気になるポイントを、口コミなどを基にまとめました。

  • 宿題の量

    県内有数の進学校であり、早朝や放課後、土曜日にも補習や講習が組まれていることから、学習量は多く、それに伴う宿題や課題も充実していると考えられます。日々の予習・復習を習慣づけ、計画的に学習を進める姿勢が求められますが、それは大学受験を乗り越えるための確かな力になります。

  • 校則(スマホ、服装など)

    校則は、他の高校と比較してやや厳しいという声が見られます。特にスマートフォンについては、校内での使用が禁止されており、電源を切ってカバンにしまうことがルールとなっています。違反した場合は段階的に指導が厳しくなるなど、明確な規定が設けられており、学習に集中できる環境づくりが徹底されています。服装に関しても定期的な検査があるようで、落ち着いた学校生活を送るための規律が重視されているようです。

  • 生徒たちの雰囲気

    真面目に学習に取り組む生徒が多い一方で、学校行事や部活動には全力で打ち込む活気のある雰囲気です。口コミでは「生徒同士がとても仲が良い」「先輩後輩の仲もいい」といった声があり、お互いを尊重し、高め合える人間関係が築かれているようです。学習面で分からないことがあれば、気軽に教え合ったり、先生に質問に行ったりできる環境が整っています。

  • アルバイト

    学校の公式な規定は見当たりませんでしたが、進学校の多くは学業への専念を理由にアルバイトを原則禁止、または許可制としています。玉名高校の学習量や補習の充実度を考えると、アルバイトとの両立は難しい可能性が高いでしょう。

  • 制服の評判

    制服は、伝統的なデザインが特徴です。男子は黒の詰襟(学ラン)、女子はセーラー服です。特に女子の制服は、夏服がグレー、冬服が紺を基調としたデザインで、南九州地方では珍しいユニークなスタイルとして知られています。落ち着いた品のあるデザインで、生徒たちからも愛されているようです。

  • 土曜授業

    土曜授業が年間8回程度、計画的に実施されています。平日の授業だけでは不足しがちな演習時間を確保したり、発展的な内容に取り組んだりすることで、生徒たちの学力向上を力強くサポートしています。

玉名高等学校の部活動・イベント

部活動

玉名高校は「文武両道」を掲げており、部活動も非常に盛んです。多くの生徒が部活動に加入し、勉強と両立しながら充実した日々を送っています。

運動部・文化部の全体像

運動部、文化部ともに多種多様なクラブがあり、活発に活動しています。附属中学校と合同で練習を行う部活動も多く、中高生が一緒に汗を流すことで、技術指導だけでなく、先輩から後輩へと礼儀や心構えが受け継がれていく良い関係が築かれています。

注目の部活動

  • 科学部

    高校の部活動としてはもちろん、附属中学校の科学部も「科学の甲子園ジュニア」に出場するなど、非常にレベルが高いことで知られています。過去には、中高ともに全国大会出場を決めるという快挙も成し遂げており、探究心旺盛な生徒が集まっています。科学好きにはたまらない環境です。

  • 音楽部(器楽部)

    コンクールでは県大会や九州大会の常連校であり、ひときわ目立つ存在です。学年や男女の垣根なく、部員全員で楽しみながら高いレベルの音楽を追求する雰囲気が魅力で、音楽を通してかけがえのない仲間と出会えるでしょう。

その他、剣道部や美術部、書道部なども熱心に活動しており、自分の興味や関心に合わせて打ち込めるものがきっと見つかります。

イベント

玉名高校の学校生活を彩るイベントは、生徒たちの一生の思い出になります。

  • 若駒祭(文化祭・体育祭)

    玉名高校最大のイベントが、文化祭と体育祭を合わせて開催される「若駒祭」です。特に体育祭で行われる「人文字」は、全国的にも有名で、全校生徒が一体となって一つの作品を創り上げる姿は圧巻です。5色の布を使ってその年々のメッセージを表現する光景には、毎年多くの観客が感動します。文化祭では、2年生のクラスがワッフル販売やお化け屋敷などの企画で盛り上がり、長蛇の列ができるほどの人気ぶりです。企画から運営まで生徒が主体となって行い、学校全体が大きな熱気に包まれます。

  • 修学旅行

    1年生(または2年生)で実施される修学旅行は、単なる観光旅行ではありません。行き先は東京方面で、筑波大学、東京大学、早稲田大学、東京工業大学といった日本のトップクラスの大学を訪問するプログラムが組まれています。オープンキャンパスとは違う形で大学の雰囲気に触れることで、学習へのモチベーションを飛躍的に高め、自らの進路を具体的に考える貴重な機会となっています。

玉名高等学校の進学実績

玉名高等学校の最大の強みの一つが、県内トップクラスの大学進学実績です。生徒たちの努力と、学校の強力なサポート体制が見事に結実しています。

国公立大学

2024年度入試では、現役生を中心に92名もの生徒が国公立大学に合格しました。これは、全卒業生の中で非常に高い割合を占めています。

主な合格先大学と人数は以下の通りです。

  • 京都大学:1名

  • 大阪大学:2名

  • 東北大学:1名

  • 名古屋大学:1名

  • 九州大学:5名

  • 千葉大学(医学部医学科):1名

  • 神戸大学:1名

  • 熊本大学:22名

  • その他、筑波大学、お茶の水女子大学、九州工業大学など多数

地元の熊本大学に多数の合格者を輩出しているほか、全国の旧帝国大学や難関大学、さらには最難関の医学部医学科にも合格者を出しており、非常に高い教育水準を証明しています。

難関私立大学

私立大学へも、延べ407名が合格しています(同一生徒による複数合格を含む)。

主な合格先大学は以下の通りです。

  • 早稲田大学:2名

  • 慶應義塾大学:2名

  • 同志社大学:3名

  • 立命館大学:20名

  • 関西学院大学:4名

  • 中央大学:1名

  • 青山学院大学:1名

  • 西南学院大学:17名

  • 福岡大学:52名

首都圏の「早慶」、関西の「関関同立」といったトップレベルの私立大学にも安定して合格者を輩出しており、生徒一人ひとりの多様な進路希望に応えています。

進学実績を支える取り組み

こうした輝かしい実績は、学校独自の手厚い進路サポート体制によって支えられています。具体的には、以下のような取り組みが行われています。

  • 早朝・放課後・土曜日を活用した特別指導(補習・講習)

  • 生徒一人ひとりの習熟度に合わせた英語・数学の習熟度別授業

  • 志望大学の入試傾向に合わせた個別試験対策

  • 実力を正確に測るための校内独自模擬試験

  • 大学や学部、職業に関する計画的な研究活動

これらのきめ細やかな指導体制が、生徒一人ひとりの「行きたい大学」への進路実現を強力に後押ししています。

玉名高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、玉名高等学校ならではの強みや魅力を5つのポイントに絞ってご紹介します。

  • 県内屈指の進学校としての圧倒的な大学進学実績

    最大の魅力は、京都大学や大阪大学、国公立大学医学部といった最難関大学へも合格者を輩出する、安定して高い進学実績です。質の高い授業と手厚いサポートで、生徒の夢を現実のものにします。

  • 中高一貫教育の強みを活かした「特進クラス」

    附属中学校からの内部進学者を中心に編成される2年次からの「特進クラス」では、6年間を見通した先取り学習を活かし、より高いレベルの学びを展開します。トップ層の学力を最大限に引き出す環境が整っています。

  • 生徒の主体性を育む独自の探究学習「若駒未来プロジェクト」

    「総合的な探究の時間」では、「若駒未来プロジェクト(WMP)」と名付けられた独自のプログラムを実施しています。生徒が自ら課題を設定し、情報収集や分析、発表を行うことで、答えのない問いに立ち向かう思考力や表現力を養います。

  • 最新のICT環境をフル活用した先進的な授業

    生徒1人1台の情報端末(PC)や電子黒板、高速Wi-Fiが完備され、ICTを効果的に活用した授業が日常的に行われています。これにより、対話的で深い学びや、個々の学習状況に応じた指導が可能になっています。

  • 全校生徒が一体となる、全国に誇る学校行事「若駒祭」

    体育祭で披露される壮大な「人文字」は、玉名高校の伝統と団結力の象徴です。全校生徒が心を一つにして創り上げる圧巻のパフォーマンスは、一生忘れられない感動的な体験となるでしょう。

玉名高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活の様々な側面について多くの声が寄せられています。良い点と気になる点を公平にご紹介します。

良い点

  • 「勉強にやる気があるなら最高の環境。先生方もフレンドリーで親身にサポートしてくれる」という声が多数あります。

  • 「生徒同士の仲が良く、先輩後輩の関係も良好。いじめなどはほとんど聞いたことがない」と、人間関係の良さを挙げる意見が多いです。

  • 「図書館前のホールなど、自習できるスペースが充実していて勉強に集中できる。設備が綺麗なのもやる気につながる」といった、学習環境を評価する声があります。

  • 「若駒祭などの行事は本当に楽しく、クラスの団結力が強まる。勉強だけでなく、高校生活を思い切り楽しめる」という意見も目立ちます。

  • 「音楽部など、高いレベルで活動している部活動があり、文武両道が実践できる」と、部活動の充実度を評価する声も多いです。

気になる点

  • 「進学校なので、最初のうちは勉強の量やスピードに圧倒された」という声があり、入学後は相応の努力が求められるようです。

  • 「校則が他の高校に比べて少し厳しいと感じる部分がある。特にスマホのルールは徹底されている」という意見があります。

  • 「附属中からの内部進学者が、特に2年次からの特進クラスでは中心的な存在に感じる」という声もあり、外部からの入学生はより一層の努力が必要かもしれません。

  • 「学習に力を入れている分、他の高校と比べて自由な時間は少ないかもしれない」という指摘もあります。

アクセス・通学

玉名高等学校は、公共交通機関でのアクセスが非常に便利な場所にあります。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR鹿児島本線「玉名駅」から徒歩約5分

    • 九州産交バス「玉名高校前」バス停から徒歩約1分

駅からもバス停からも非常に近く、毎日の通学の負担が少ないのは大きなメリットです。

  • 主な通学エリア

    玉名高校は、熊本県の「県北学区」に属しており、この学区のトップ進学校として広範囲から生徒が通学しています。具体的には、玉名市、荒尾市、山鹿市、玉名郡(玉東町、南関町、長洲町、和水町)、菊池市、阿蘇市、阿蘇郡などの県北地域全域が通学区域となります。また、特例として熊本市の一部(旧植木町)からも通学が可能です。JRの駅が近いことから、鉄道を利用して遠方から通う生徒も少なくありません。

玉名高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。熊本県立玉名高等学校という高い目標に向かって頑張っている皆さんに、進学アドバイザーとして最後のエールを送ります。

玉名高校は、「高いレベルで勉強に打ち込み、自分の可能性を最大限に広げたい」と強く願う君にこそ、おすすめしたい学校です。周りには同じ志を持つ仲間たちがたくさんいます。互いに刺激し合い、時には助け合いながら、大学受験という大きな目標に向かって突き進む3年間は、何物にも代えがたい財産になるでしょう。勉強は決して楽ではありませんが、若駒祭のような最高のイベントが、きっと君の心を熱く燃やしてくれるはずです。

受験勉強では、まず中学校の基礎を完璧に固めることが何よりも大切です。その上で、熊本県の公立高校入試の過去問に繰り返し取り組み、出題傾向に慣れておきましょう。そして忘れてはならないのが「内申点」です。中学1年生の時から、毎回の定期テストに全力で臨み、授業態度や提出物も大切にしてください。君の真面目な努力は、必ず評価されます。玉名高校への道は、今日の君の一歩から始まっています。夢の実現に向けて、頑張ってください!応援しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。