興南高等学校は、沖縄県那覇市にキャンパスを構え、60年以上の歴史を持つ私立の共学校です。その名は「南(沖縄)を興す」という建学の精神に由来し、沖縄県のリーダーとなりうる人材の育成を目指しています。全国的に知られる野球部をはじめ、多くの部活動が全国レベルで活躍しており、まさに文武両道を地で行く活気あふれる学校として知られています。

進学指導にも力を入れており、生徒一人ひとりの目標に合わせたコース制を導入することで、国公立大学や難関私立大学への進学実績も着実に伸ばしています。沖縄を代表する私学の一つである興南高等学校は、充実した高校生活を送りながら、自分の夢や目標に向かって挑戦したいと考えている中学生にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

この記事では、そんな興南高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活のリアルな情報などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。悔いのない高校選びのために、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

興南高等学校の基本情報

興南高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。詳細な情報は公式サイトでご確認ください。

項目 内容
正式名称 興南高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒902-0061 沖縄県那覇市古島1-7-1
代表電話番号 098-884-3293
公式サイト https://konan-h.ed.jp/

興南高等学校の偏差値・難易度・併願校

沖縄県内で長い歴史と実績を誇る興南高等学校は、県内トップクラスの私立高校として知られています。自分の学力で合格できるか、気になっている人も多いでしょう。ここでは、具体的な偏差値や難易度の目安、そして一緒に受験を検討されることが多い併願校について解説します。

学科・コースごとの最新の偏差値は以下の通りです。

  • 普通科特別進学コース:53

  • 普通科総合進学コース:49

同じくらいの偏差値の高校としては、公立では那覇高校や普天間高校、私立では沖縄尚学高等学校などが挙げられます。興南高等学校を第一志望とする場合、これらの高校を参考に自分の学力レベルを把握しておくと良いでしょう。合格に必要な内申点の目安は一概には言えませんが、推薦入試を考えている場合は、中学3年間の評定平均が4.0以上あることが望ましいという声があります。一般入試では、当日の学力試験が重視される傾向にあります。

主な併願校としては、同じ私立の沖縄尚学高等学校や沖縄カトリック高等学校などがよく選ばれています。自分の学力や将来の進路希望に合わせて、慎重に併願校を検討することが大切です。

興南高等学校に設置されている学科・コース

興南高等学校の普通科には、生徒一人ひとりの進路目標や学習スタイルに合わせて選べる2つのコースが設置されています。それぞれのコースの特徴を理解し、自分に合った場所で高校生活をスタートさせましょう。

  • 特別進学コース: 県内外の国公立大学や難関私立大学への進学を目指すコースです。大学入学共通テストの受験を必須とし、平日や土曜、長期休暇中の講座などを通じて、実践的な学力を養成します。勉学と部活動の両立も可能で、高いレベルで文武両道を目指したい生徒におすすめです。

  • 総合進学コース: 大学進学を前提としながら、特に部活動に力を入れて取り組みたい生徒向けのコースです。全国トップクラスの部活動で活躍しながら、現役での大学合格を目指します。プロスポーツ選手も輩出しており、スポーツを通して自己を成長させ、進路を切り拓きたい生徒に最適です。

※中高一貫の「フロンティアコース」は、高校からの募集はありません。

興南高等学校の特色・校風

興南高等学校の校風は、まさに「文武両道」という言葉で表現できます。野球部やハンドボール部などの全国レベルの部活動が学校全体を活気づける一方で、勉学にも真剣に取り組む雰囲気が根付いています。生徒たちは、目標に向かってひたむきに努力することの大切さを日々の学校生活の中で学んでいます。

  • 宿題の量: コースや学年によって差はありますが、「課題は多め」という声が一般的です。特に特別進学コースでは、日々の予習復習に加えて、週末課題や長期休暇中の課題もしっかりと出される傾向があります。

  • 校則: 「校則は厳しい」という口コミが多く見られます。特に服装や頭髪に関する指導は厳しいようです。スマートフォンの使用については、校内での使用は原則禁止など、一定のルールが定められています。

  • 生徒たちの雰囲気: 部活動が盛んなこともあり、活発で元気な生徒が多い印象です。一方で、真面目に学習に取り組む生徒も多く、メリハリのある学校生活を送っているようです。

  • アルバイト: 原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、許可制で認められることがあるようです。

  • 制服の評判: 制服については、「可愛い」「かっこいい」といったポジティブな評判が多いようです。

  • 土曜授業: 特別進学コースでは、土曜講座が開講されるなど、土曜日も学習の機会が設けられています。

興南高等学校の部活動・イベント

部活動

興南高等学校の大きな魅力の一つが、全国レベルで活躍する部活動です。運動部、文化部ともに非常に充実しており、多くの生徒が部活動に加入し、活気あふれる毎日を送っています。

  • 運動部: 何と言っても有名なのは、甲子園で春夏連覇の偉業を成し遂げた硬式野球部です。野球部だけでなく、ハンドボール部やバスケットボール部、剣道部なども全国大会の常連として知られています。トップレベルの指導者の下で、高い目標を持って活動したい生徒には最高の環境と言えるでしょう。

  • 文化部: 吹奏楽部やエイサー部、軽音楽部などが活発に活動しています。また、俳句の出来栄えを競う「俳句ディベート」を行う俳句部や、修学旅行生などに沖縄の魅力を伝える観光ガイドを行う「興南アクト部」といったユニークな部活動も存在します。

イベント

興南高等学校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事も大きな盛り上がりを見せます。クラスや学年を超えた交流を通して、かけがえのない思い出を作ることができます。

  • 体育祭: 9月に行われる体育祭は、学校全体が一体となって盛り上がる一大イベントです。クラス対抗で様々な競技に臨み、応援にも熱が入ります。

  • 興南祭(文化祭): 4年ぶりに一般公開が再開されるなど、地域からも注目されるイベントです。クラスごとの展示や出し物、屋台、ステージ発表など、生徒たちのアイデアとエネルギーが詰まった企画で溢れます。

  • 修学旅行: 1月に実施され、行き先は年度によって異なりますが、生徒たちにとっては高校生活のハイライトの一つです。

  • その他: 遠足や芸術鑑賞会、組踊鑑賞会(高1)など、年間を通して多彩な行事が計画されています。

興南高等学校の進学実績

興南高等学校は、文武両道を掲げながらも、確かな進学実績を積み上げています。「南を興す」人材育成という建学の精神に基づき、生徒一人ひとりの進路実現を力強くサポートしています。

近年の主な大学合格実績は以下の通りです。

  • 国公立大学: 琉球大学(医学部医学科を含む)をはじめ、九州大学、筑波大学など、県内外の国公立大学へ毎年合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学: 慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)といった全国の難関私立大学にも多くの合格実績があります。

  • その他: 県内の私立大学や専門学校への進学、また、部活動での実績を活かした進路選択をする生徒もいます。

これらの進学実績を支えているのが、手厚い進学サポート体制です。放課後や土曜日、長期休暇中に行われる講習や、夜8時まで利用可能な自習室など、生徒が集中して学習に取り組める環境が整っています。また、個々の進路希望に合わせたキャリア教育も充実しており、生徒の夢の実現を後押ししています。

興南高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、興南高等学校ならではの魅力や強みをまとめました。

  • 全国レベルの文武両道: 甲子園春夏連覇を成し遂げた野球部を筆頭に、全国で活躍する部活動が多数あります。高いレベルでスポーツに打ち込みながら、大学進学も目指せる環境は最大の特長です。

  • 目標に合わせたコース制: 国公立大学や難関私大を目指す「特別進学コース」と、部活動と両立しながら大学進学を目指す「総合進学コース」があり、自分の目標に合った環境で学べます。

  • 沖縄の未来を担う人材育成: 「南(沖縄)を興す」という建学の精神に基づき、地域の課題解決に取り組む総合学習や、沖縄の魅力を発信する部活動など、地元沖縄に根差した教育活動が盛んです。

  • 充実した学習サポート体制: 放課後や土曜日の講座、夜間まで開放されている自習室、オンライン学習ツール「スタディサプリ」の導入など、生徒の学力向上を支える体制が整っています。

  • ユニークな部活動: 観光ガイドを行う「興南アクト部」や、ディベート形式で競う「俳句部」など、他校にはない個性的な部活動で自分の興味を追求できます。

  • 便利なアクセス: 沖縄都市モノレール「古島駅」から徒歩約3分という好立地にあり、主要なバス停も近く、通学に非常に便利です。

興南高等学校の口コミ・評判のまとめ

興南高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。良い点と気になる点の両方を理解し、自分に合った学校かどうかを判断する材料にしてください。

  • 良い点:

    • 「部活動が非常に盛んで、全国を目指せる環境がある」

    • 「先生方が熱心で、進路相談にも親身に乗ってくれる」

    • 「文武両道を実践している生徒が多く、お互いに高め合える雰囲気がある」

    • 「指定校推薦の枠が充実している」

    • 「制服が可愛い、かっこいいと評判が良い」

  • 気になる点:

    • 「校則が他の高校に比べて厳しいと感じることがある(特に頭髪や服装)」

    • 「課題や小テストが多く、勉強は大変」

    • 「施設が少し古い部分がある」

    • 「学校行事が他の学校に比べて盛り上がりに欠けるという意見もある」

    • 「先生によっては指導方法に差があると感じる」

アクセス・通学

興南高等学校は、交通の便が良い那覇新都心に隣接しており、通学しやすい環境にあります。

  • モノレール: 沖縄都市モノレール(ゆいレール)「古島駅」から徒歩約3分と、駅からのアクセスは抜群です。

  • バス: 学校の目の前に「興南高校前」バス停があり、那覇市内外の様々な路線が利用できます。

那覇市内からはもちろん、浦添市、宜野湾市、沖縄市など、モノレール沿線やバス路線の豊富なエリアから多くの生徒が通学しています。遠方から通う生徒向けにスクールバスも運行されています。

興南高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。興南高等学校の魅力や特徴は伝わったでしょうか。最後に、進学アドバイザーとして、この学校を目指す君にメッセージを送ります。

興南高等学校は、「何かに本気で打ち込みたい!」という強いエネルギーを持った君にこそ、おすすめしたい学校です。それが勉強でも、部活動でも、あるいは学校行事でも構いません。高い目標を掲げ、仲間と切磋琢磨しながら成長したいと願うなら、興南高等学校での3年間は、きっと君を大きく飛躍させてくれるはずです。特に、全国レベルの部活動で自分の限界に挑戦したい生徒や、手厚いサポートを受けながら難関大学合格を目指したい生徒にとっては、最高の環境が整っています。

受験勉強においては、まず中学校の基礎を徹底的に固めることが何よりも大切です。苦手科目をなくし、どの教科もバランス良く得点できる力をつけておきましょう。その上で、過去問に繰り返し取り組み、出題傾向を掴んでおくことが合格への近道です。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。