早稲田大学本庄高等学院は、単に高校の卒業資格を得る以上の価値を提供する、特別な学びの場です。最大の魅力は、日本を代表する私立大学である早稲田大学への道が大きく開かれていること。これにより、多くの高校生が経験する厳しい大学受験のプレッシャーから解放され、本当に好きなこと、探究したい学問に3年間じっくりと打ち込むことができます。ここは、自由な雰囲気の中で、まるで大学のキャンパスのような高校生活を送りたいと考える生徒にとって、最高の環境と言えるでしょう。
しかし、その自由には大きな責任が伴います。学院が掲げる「自ら学び、自ら問う」という教育方針は、生徒一人ひとりの自主性と探究心を何よりも重んじる姿勢の表れです。一般入試や自己推薦、帰国生入試など、多様な背景を持つ優秀な仲間たちが全国、そして世界中から集まります。この早稲田大学本庄高等学院では、先生から教わるだけでなく、個性豊かな同級生たちと互いに刺激し合い、高め合う中で得られる学びが、何物にも代えがたい財産となるのです。
この記事では、そんな早稲田大学本庄高等学院の全国トップクラスの学力レベル、広大な自然に囲まれたキャンパスでの活気ある学校生活、そして卒業論文に代表されるユニークな教育プログラムまで、在校生たちのリアルな声も交えながら、その魅力を余すところなくお伝えします。この学校が、あなたにとって最高の3年間を過ごす場所になるかどうか、一緒に見ていきましょう。
早稲田大学本庄高等学院の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩として、正確な情報を把握しておくことはとても大切です。
項目 | 内容 |
正式名称 | 早稲田大学本庄高等学院 |
公立/私立の別 | 私立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒367-0032 埼玉県本庄市栗崎239-3 |
代表電話番号 | 0495-21-2400 |
公式サイトURL | https://www.waseda.jp/school/honjo/ |
早稲田大学本庄高等学院の偏差値・難易度・併願校
早稲田大学本庄高等学院への入学は、全国でも最難関レベルです。偏差値の数字だけでなく、その難易度の意味を具体的に理解し、しっかりと対策を練ることが合格への鍵となります。
偏差値・難易度
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普通科: 偏差値 75~76
この偏差値は、全国の高校の中でもトップクラスに位置することを意味します。合格者は、中学校で常にトップレベルの成績を維持してきた生徒がほとんどです。
難易度を具体的に見てみると、その厳しさがより鮮明になります。
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一般入試:試験科目は国語・数学・英語の3教科のみです。科目数が少ない分、1問の配点が非常に大きく、些細なミスが合否を分ける厳しい戦いとなります。2023年度の一般入試倍率は15倍を超えるなど、極めて高い競争率になることもあります。
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α選抜(自己推薦入試):出願には比較的高い内申点が求められます。目安として「中学2年の9教科評定合計が38以上、中学3年の9教科評定合計が40以上、かつ3年間の評定に2以下がないこと」といった厳しい基準が設けられています。これは、単なる試験の点数だけでなく、日々の学習態度や総合的な学力が問われることを示しています。
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入学後のレベル:入学してくる生徒は、筑波大学附属駒場高校や開成高校といった他の最難関校にも合格できる実力を持つ生徒が多く、非常にレベルの高い環境で学ぶことになります。これは大きな刺激になる一方で、常に高いレベルを求められるというプレッシャーを感じることもあるようです。
主な併願校
早稲田大学本庄高等学院の受験生が併願する学校を見ることで、その立ち位置がよく分かります。多くの受験生が、首都圏のトップレベルの私立・国公立高校を併願先に選んでいます。
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私立高校:慶應義塾志木、慶應女子、早稲田大学高等学院、早稲田実業学校高等部、渋谷教育学園幕張、市川、栄東など
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国公立高校:筑波大学附属駒場、筑波大学附属、東京学芸大学附属、日比谷(都立)など
これらの学校と並行して受験準備を進めることが、早稲田大学本庄高等学院の合格を目指す上での一つの目安となるでしょう。
早稲田大学本庄高等学院に設置されている学科・コース
早稲田大学本庄高等学院には、多様なコースがあるわけではありません。しかし、そのシンプルな仕組みこそが、生徒の可能性を最大限に引き出すための工夫なのです。
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普通科
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どんなことを学ぶ場所か:1、2年次では、文系・理系を問わず、幅広い教養を身につけるための共通科目を履修します。3年次になると、早稲田大学の進学希望学部に応じて、多岐にわたる選択科目の中から自分のカリキュラムを組み立て、専門分野への準備を進めます。
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どんな生徒におすすめか:高校生の段階で専門分野を絞り込むのではなく、まずは幅広い知識を身につけ、その上で自分の興味や適性を見極めたい生徒に最適です。自分の未来をじっくり考え、主体的に学びをデザインしたい人におすすめします。
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この「1学科制」は、早いうちから視野を狭めることなく、大学が求める「総合的な理解力」を育むという、学院の教育方針を反映したものです。本当の意味でのコース選択は、大学の学部選びを見据えた3年次の科目選択から始まると言えるでしょう。
早稲田大学本庄高等学院の特色・校風
「自由と自立」。早稲田大学本庄高等学院の校風を語る上で、このキーワードは欠かせません。校則に縛られず、まるで大学のような雰囲気の中で、生徒一人ひとりが個性を伸ばしています。
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校風を表すキーワード:自由と自立、多様性、文武両道、大学のような雰囲気
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宿題の量:日々の宿題が極端に多いという声は少ないですが、定期テスト前の課題やレポートは本格的で、かなりの学習量が求められます。授業内容のレベルが高いため、自主的な予習・復習が不可欠です。
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校則(スマホ、服装など):校則は非常に緩やかで、その自由さは学校の最大の特徴の一つです。
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基本方針:「高校生として学校生活にふさわしいものであること」という一文が、実質的な校則のすべてです。法に触れることや賭博行為などを除き、細かな禁止事項はほとんどありません。
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スマホの扱い:持ち込み、使用ともに許可されています。授業中の使用は先生の指示によりますが、キャンパス内では自由に使っている生徒が多いようです。
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服装・髪型:制服はなく、服装は完全に自由です。多くの生徒がブレザーや学ランといった「なんちゃって制服」で通学していますが、もちろん私服の生徒もいます。髪を染めることやピアス、化粧も禁止されていません。
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アルバイト:許可されています。
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生徒たちの雰囲気:非常に個性的で、自分の意見をしっかり持った生徒が多いです。多様な入試を経て集まった仲間たちなので、お互いの違いを尊重し合う文化が根付いています。普段はのびのびと学校生活を楽しんでいますが、定期テスト前など、やるべき時には驚くほどの集中力を発揮する「オン・オフの切り替えが上手い」生徒が多いと評判です。
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制服の評判:制服がないため、毎日私服を選ぶ楽しさがあるという声が多い一方で、「毎朝服を考えるのが大変」という意見も一部にはあります。
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土曜授業:土曜日も授業があります。通常、午前中で授業は終了します。
この徹底した自由は、生徒に大きな自己管理能力を求めます。自分で自分を律し、主体的に行動できる生徒にとっては最高の環境ですが、厳しいルールがないと頑張れないタイプの生徒には、難しい環境かもしれません。ここでの自由とは、「何もしなくていい自由」ではなく、「自分の責任で、やりたいことに挑戦できる自由」なのです。
早稲田大学本庄高等学院の部活動・イベント
大学受験に追われることなく、3年間打ち込める環境があるため、部活動や学校行事は非常に活発で、生徒たちの学校生活を彩る重要な要素となっています。
部活動
早稲田大学本庄高等学院には、体育部門、文化部門ともに多種多様なクラブがあり、全国レベルで活躍する部も少なくありません。大学受験がないため、3年生の夏で引退することなく、卒業まで活動を続けられるのが大きな魅力です。
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特に有名な部活動
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陸上競技部:インターハイ(全国大会)の常連として知られ、非常に高いレベルで活動しています。
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硬式テニス部:こちらも強豪として有名で、高い実績を誇ります。
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将棋部:2017年に全国高等学校将棋選手権大会で全国制覇を成し遂げるという快挙を達成しています。
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サッカー部:埼玉県のリーグ戦で常に上位争いを繰り広げる強豪チームです。
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應援部:各種スポーツの応援や学校行事でのステージパフォーマンスで活躍する、学院の顔とも言える存在です。
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書道部:書道パフォーマンスの全国大会に出場経験があるなど、文化部も活発です。
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珍しい部活動
競技かるた部、政治経済部、ワンダーフォーゲル部、スーパーサイエンスクラブなど、生徒の多様な興味に応えるユニークな部活動も充実しています。
イベント
生徒たちが主体となって作り上げるイベントは、どれも大きな盛り上がりを見せます。
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稲稜祭(とうりょうさい):毎年秋(10月末~11月上旬)に開催される文化祭です。一般公開もされ、多くの来場者で賑わいます。生徒たちによる研究発表やパフォーマンス、模擬店など内容は多彩で、クライマックスの後夜祭は在校生だけの特別な時間となります。
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体育祭:6月上旬に行われる体育祭は、学院の一大イベントです。赤・白・青の組に分かれて競い合い、応援合戦や仮装での参加など、非常に華やかで熱気に満ちています。リレーや綱引きといった定番種目に加え、学年ごとのダンスパフォーマンスなども見どころです。
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修学旅行:3年次に行く修学旅行は国内ではなく、海外へ行きます。行き先は台湾や韓国などで、現地の姉妹校と交流するプログラムが組まれており、生きた国際感覚を養う貴重な機会となっています。
早稲田大学本庄高等学院の進学実績
早稲田大学本庄高等学院の進路を語る上で、最も重要なポイントは早稲田大学への内部推薦制度です。これが、多くの受験生がこの学校を目指す最大の理由となっています。
早稲田大学への進学
卒業生のほぼ全員(例年98%以上)が、この制度を利用して早稲田大学の各学部に進学します。ただし、希望する学部に進学するためには、3年間の学業成績(GPA)と、必修である卒業論文の評価が非常に重要になります。大学受験という一発勝負のプレッシャーはない代わりに、3年間継続して高いレベルで学び続ける努力が求められるのです。
2025年度の主な学部別進学者数は以下の通りです。政治経済学部や法学部といった看板学部に加え、理工系の学部にも多くの生徒が進学していることがわかります。
学部名 | 2025年度進学者数 |
政治経済学部 | 73名 |
法学部 | 36名 |
商学部 | 35名 |
基幹理工学部 | 36名 |
創造理工学部 | 34名 |
先進理工学部 | 22名 |
文化構想学部 | 21名 |
社会科学部 | 19名 |
文学部 | 15名 |
国際教養学部 | 13名 |
教育学部 | 3名 |
人間科学部 | 0名 |
スポーツ科学部 | 0名 |
他大学への進学
早稲田大学にない学部(特に医学部など)や、他の国公立大学を目指す生徒も少数ながら存在します。ただし、他大学を受験する場合には、早稲田大学への推薦権を放棄しなければならないという重要なルールがあります。これは生徒にとって大きな決断であり、自分の将来と真剣に向き合うことを促す仕組みになっています。提携校推薦として、日本医科大学への進学枠も用意されています。
早稲田大学本庄高等学院の特長・アピールポイント
他の高校にはない、早稲田大学本庄高等学院ならではの強みやユニークな取り組みを7つのポイントにまとめました。
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原則全員が早稲田大学へ進学可能
最大の魅力であり、生徒が受験勉強に縛られず、部活動や探究学習に思う存分打ち込める環境の基盤となっています。
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大学レベルの「卒業論文」が必修
3年間の学びの集大成として、約2万字の卒業論文を執筆します。テーマ設定から調査、執筆まで、大学での研究活動の基礎となる本格的なスキルを高校時代に身につけることができます。
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「自由と自立」を尊重する大学のような校風
制服や細かな校則がなく、生徒の自主性を最大限に尊重します。この自由な環境が、生徒一人ひとりの自己管理能力と責任感を育みます。
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多様なバックグラウンドを持つ仲間との出会い
一般入試組、帰国生、α選抜組など、様々な強みを持った生徒が全国・海外から集まります。互いに刺激を受け、視野を広げることができるのは、この学校ならではの財産です。
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広大で緑豊かなキャンパスと充実した施設
東京ドーム約18個分とも言われる広大な敷地に、2020年完成の新体育館や約10万冊の蔵書を誇る図書館、各種グラウンドなど、大学に引けを取らない最新の施設が整っています。
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独自の探究学習プログラム「大久保山学」
学校が位置する「大久保山」の自然環境を活かした、教科横断型のユニークな学習プログラムです。物事を多角的に捉える思考力と、みずみずしい感性を養います。
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充実した寮生活とグローバルな国際交流
遠方からの生徒のために男子寮・女子寮が完備されており、これが生徒の多様性をさらに高めています。また、台湾や韓国への修学旅行など、海外の姉妹校との交流も盛んで、グローバルな視点を育む機会が豊富です。
早稲田大学本庄高等学院の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生の声は、学校のリアルな姿を知る上で非常に参考になります。ここでは、良い点と気になる点を公平にまとめました。
良い点
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自由な校風が最高
「校則がほとんどなく、自分らしくいられる」「髪型や服装が自由なのが良い」といった、自由度の高さを評価する声が圧倒的に多いです。
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個性的で面白い友人ができる
「様々なバックグラウンドを持つ友人と話すのが楽しい」「自分にはない才能を持つ仲間から刺激を受ける」など、多様な生徒が集まる環境を魅力に感じる声が多数あります。
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施設が綺麗で学習環境が素晴らしい
「校舎が新しくて綺麗」「図書館や体育館など施設が大学並みに充実している」といった、恵まれた学習環境を称賛する意見が目立ちます。
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大学受験がないから高校生活を謳歌できる
「受験を気にせず部活や趣味に3年間打ち込める」「興味のあることを深く学べる時間が持てる」という点は、多くの生徒にとって大きなメリットのようです。
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先生との距離が近い
大学の教授が教えていたり、大学院生のTA(ティーチング・アシスタント)がいたりと、先生との関係がフラットで質問しやすいという声もあります。
気になる点
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立地と通学の大変さ
「都心から遠い」「最寄り駅からのアクセスが不便」という点は、最も多く指摘される注意点です。特に在来線通学は時間がかかり、新幹線通学は費用がかさむという現実があります。
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自己管理能力が必須
「自由な分、自分で律しないとすぐに落ちこぼれる」「流されやすい人には向かない」など、高い自主性が求められることへの厳しさを指摘する声も少なくありません。
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周りのレベルが高く、プレッシャーを感じることも
「優秀な同級生に囲まれて、劣等感を抱くことがある」という声もあります。高いレベルの環境は、時に大きなプレッシャーにもなり得ます。
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寮の食事について
「寮のご飯があまり美味しくない」という口コミが一部で見られます。ただし、栄養バランスが考慮されているという情報もあり、感じ方には個人差があるようです。
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行事が期待ほどではない?
「文化祭などが思ったより盛り上がらない」という少数意見もあります。個人の自由を尊重する校風からか、全員で一体となって盛り上がるタイプの行事が少ないと感じる生徒もいるようです。
アクセス・通学
早稲田大学本庄高等学院の広大なキャンパスへのアクセスは、通学を考える上で非常に重要なポイントです。新幹線と在来線の両方が利用できます。
最寄り駅からのアクセス方法
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新幹線を利用する場合
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上越・北陸新幹線「本庄早稲田」駅下車、南口から徒歩約10~13分。多くの生徒が利用する最も便利なルートです。
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在来線を利用する場合
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JR高崎線「本庄」駅下車。駅からは以下の方法があります。
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スクールバス:南口から約13分。
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タクシー:南口から約9~13分。
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路線バス:南口から寄居行きバスで「栗崎」下車、徒歩約10分。
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徒歩:約30~40分かかり、毎日の通学には少し厳しい距離です。
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その他のスクールバス
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JR八高線・東武東上線・秩父鉄道「寄居」駅や、JR八高線「松久」駅からもスクールバスが運行されており、幅広いエリアからの通学に対応しています。
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主な通学エリア
この学校の大きな特徴は、通学エリアが非常に広いことです。充実した寮と新幹線の駅があることで、全国から生徒が集まっています。
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寮生:男子寮「早苗寮」、女子寮「梓寮」があり、遠方の生徒が多数生活しています。これにより、出身地が多様化し、学校全体の文化を豊かにしています。
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埼玉県内:さいたま市をはじめ、県内各地から多くの生徒が通学しています。
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東京都内:新幹線を利用して都内から通う生徒も非常に多いです。特に世田谷区などからの通学者が目立ちます。
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群馬県・栃木県など:隣接する県からの通学者も少なくありません。
この交通アクセス網こそが、早稲田大学本庄高等学院が単なる地域の進学校ではなく、首都圏全体から優秀な生徒を集める「ハブ」としての役割を果たしている証拠と言えるでしょう。
早稲田大学本庄高等学院受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、早稲田大学本庄高等学院を目指す君たちにメッセージを送ります。
この学校は、強い好奇心と、それを追求するための自己管理能力を持った君にこそ、ぴったりの場所です。もし君に、学問でもスポーツでも芸術でも、何か「これが好きだ!」と胸を張って言えるものがあるなら、大学受験という壁に邪魔されずに3年間それに没頭できる早稲田大学本庄高等学院は、最高の環境を提供してくれるはずです。誰かに指示されるのを待つのではなく、自ら問いを立て、自分の道を切り拓いていきたいと考える独立心旺盛な君を、この学校は待っています。
受験勉強では、3教科の基礎を完璧に固めることが絶対条件です。どの問題も、君の深い思考力を示すチャンスだと思って取り組んでください。α選抜を考えるなら、中学3年間の成績は君という人間の物語そのものです。一つひとつの授業、レポート、テストを大切に。でも、成績以上に早稲田大学本庄高等学院が知りたいのは「君が何者か」ということ。君だけのユニークな色を、自信を持って表現してください。この挑戦の先には、世界レベルの学びと、一生涯の仲間、そして早稲田大学での未来が待っています。健闘を祈っています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。