日本学園高等学校は、140年近い歴史と伝統を誇る、東京都世田谷区に位置する私立の男子校です。 最寄り駅の明大前駅から徒歩5分という、通学にも便利な立地にあります。 そんな伝統ある日本学園ですが、いま大きな変革の時を迎え、受験生や保護者の皆さんから熱い注目を集めています。

その最大の理由が、2026年度からの明治大学付属校化です。 校名も「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」となり、男子校から男女共学校へと生まれ変わります。 これに伴い、新しい校舎の建設も進んでおり、歴史を大切にしながらも、未来に向けた新しい教育がスタートします。

この記事では、そんな大きな変化の渦中にある日本学園高等学校について、現在の姿と未来の展望を交えながら、詳しくご紹介していきます。「人は得意な道で成長すればよい」という教育理念のもと、生徒一人ひとりの個性を尊重する日本学園の魅力を、様々な角度から見ていきましょう。

日本学園高等学校の基本情報

2026年度より校名が「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」に変更され、共学となります。現在の情報とあわせてご紹介します。

項目 内容
正式名称 日本学園高等学校
(2026年4月より「明治大学付属世田谷高等学校」に校名変更予定)
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男子校 (2026年4月より共学化予定)
所在地 〒156-0043 東京都世田谷区松原2-7-34
(2026年より世田谷区豪徳寺の新キャンパスへ移転予定)
代表電話番号 03-3322-6331
公式サイトURL https://www.nihongakuen.ed.jp/

日本学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

日本学園高等学校は、明治大学の系列校となる2026年度以降、入試難易度が大きく変動することが予想されます。現在の情報と、今後の見通しについて理解しておくことが重要です。

現在の日本学園高等学校の偏差値は、コースによって異なりますが、特別進学コースが55前後、進学コースが47前後となっています。しかし、2026年度に「明治大学付属世田谷高等学校」として共学化されるにあたり、その難易度は大幅に上がることが確実視されています。すでに関連の中学入試では偏差値が急上昇しており、高校入試でも同様の傾向が見込まれます。

同じくらいの偏差値の他の高校としては、都立高校では狛江高校、神代高校、石神井高校などが、私立高校では駒場学園高校、国士舘高校、実践学園高校などが挙げられます。

主な併願校としては、上記の私立高校に加えて、日本大学豊山高等学校や杉並学院高等学校などが考えられます。明治大学付属化が発表されて以降、受験者数が急増しているため、最新の入試情報をこまめにチェックし、十分な対策をとることが合格への鍵となります。

日本学園高等学校に設置されている学科・コース

日本学園高等学校には、生徒一人ひとりの進路目標や個性に合わせたコースが設置されています。それぞれのコースで、自分の得意な分野を伸ばし、希望の進路を実現するためのサポートが受けられます。

  • 特別進学コース

    難関大学への現役合格を目指す、少数精鋭のコースです。 基礎学力の定着はもちろん、発展的な内容まで深く学び、思考力を養います。 少人数制のクラス編成で、先生の目が生徒一人ひとりに届きやすく、きめ細やかな指導が受けられるのが特長です。

  • 創発コース(進学コースより名称変更の可能性あり)

    「創発学」と呼ばれる独自の探究学習プログラムを中心に、調査、研究、発表を通して創造力や表現力を育むコースです。フィールドワークなどを通じて、机の上の勉強だけでは得られない実践的な学びを重視します。自ら課題を見つけ、解決していく力を身につけたい生徒におすすめです。

  • 総合進学コース(進学コース)

    部活動や課外活動にも力を入れながら、多様な大学進学を目指すコースです。 早朝や放課後のモジュール講習などを活用し、基礎学力を固めながら、それぞれの興味や関心に応じた進路選択をサポートします。 文武両道を目指し、充実した高校生活を送りたい生徒にぴったりのコースです。

日本学園高等学校の特色・校風

日本学園高等学校は、「人は得意な道で成長すればよい」という創立以来の理念が息づく、自由で伸びやかな校風が魅力です。

  • 校風・雰囲気:

    キーワードで表すと「自由闊達」「個性の尊重」「文武両道」といった言葉が当てはまります。現在の男子校ならではの明るく活気のある雰囲気と、生徒の自主性を重んじる校風が特徴です。 先生と生徒の距離が近く、親身なサポートを受けられるという声が多く聞かれます。 2026年からの共学化により、新たな校風が築かれていくことも期待されます。

  • 校則:

    校則は比較的緩やかで、生徒の自主性に任されている部分が多いようです。ただし、制服を着たまま明大前駅周辺で買い物をしたり飲食店に入ったりすることは禁止されています。 スマートフォンの校内での使用については、一定のルールのもとで認められているようですが、詳細は学校説明会などで確認が必要です。

  • 生徒の雰囲気:

    素直で元気な生徒が多いと評判です。 先輩・後輩の仲も良く、学校全体にアットホームな雰囲気が流れています。挨拶が自然にできる生徒が多いという声も見られます。

  • 宿題・学習:

    宿題の量はコースによって差があるようですが、特に特別進学コースでは、日々の課題や週末課題など、しっかりとした学習量が確保されています。放課後や早朝の講習も充実しており、塾に通わなくても学校のサポートで十分という声もあります。

  • その他:

    • アルバイト: 原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより届け出をすれば許可される場合があるようです。

    • 制服: 伝統的な紺のブレザースタイルです。 2026年の共学化・新キャンパス化に合わせて、新しいデザインの制服が導入される予定です。

    • 土曜授業: 土曜日も通常授業が行われています。

日本学園高等学校の部活動・イベント

部活動

日本学園高等学校は部活動が非常に盛んで、加入率も約80%と多くの生徒が学業と両立しながら活動に打ち込んでいます。 運動部、文化部ともに充実しており、仲間とともに熱い3年間を過ごせる環境が整っています。

  • 運動部:

    特に、ラグビー部、アメリカンフットボール部、サッカー部、硬式野球部などが強豪として知られ、専用グラウンドで日々練習に励んでいます。 このほか、トライアスロン部や自転車競技部といった珍しい部活動があるのも特徴です。

  • 文化部:

    文化部も活発に活動しています。鉄道研究部は、文化祭での大規模なジオラマ展示が人気を集めています。 吹奏楽部も1984年から続く歴史ある部です。 この他にも、理科部や美術部、将棋部など、様々な分野で生徒たちがそれぞれの興味を追求しています。

イベント

日本学園の学校生活は、多彩なイベントによって彩られます。生徒が主体となって作り上げる行事は、クラスや学年の団結力を高め、かけがえのない思い出となります。

  • 日学祭(文化祭):

    毎年9月に行われる最大のイベントで、「The 男祭」とも呼ばれています。 文化部の展示や研究発表、クラス企画、有志団体によるパフォーマンスなど、校内は大変な熱気に包まれます。特に鉄道研究部の展示は毎年多くの来場者で賑わいます。

  • 体育祭:

    5月に行われる体育祭も大きな盛り上がりを見せます。クラス対抗リレーや騎馬戦など、学年を超えて全力で競い合います。 硬式野球部とサッカー部による応援合戦は、体育祭の名物となっています。

  • 修学旅行:

    高校2年生の12月には、沖縄への修学旅行が実施されます。 平和学習やマリンスポーツ体験などを通して、見聞を広め、仲間との絆を深めます。

  • その他:

    この他にも、マラソン大会、オーストラリアへの短期留学プログラム(希望者)など、年間を通じて様々な行事が企画されています。

日本学園高等学校の進学実績

日本学園高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細やかな進路指導に定評があります。 近年、難関大学への合格者も着実に増えており、2026年度からの明治大学付属化により、進学実績はさらに大きく変わることが予想されます。

2024年春の大学合格実績(現役生)を見ると、以下のような大学に合格者を出しています。

  • 国公立大学:

    国公立大学への合格者も輩出しています。

  • 難関私立大学:

    • 早稲田大学:3名

    • GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)合計:21名以上

      • 明治大学:4名

      • 青山学院大学:2名

      • 立教大学:1名

      • 中央大学:5名

      • 法政大学:9名

  • その他の進路:

    上記の大学以外にも、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学といった「日東駒専」などに多くの合格者を出しています。

2026年度に「明治大学付属世田谷高等学校」となった後は、卒業生の多くが推薦制度を利用して明治大学へ進学することが可能になる見込みです。 学校独自の補習や講習も充実しており、明治大学の教授を招いての出張講座なども行われ、大学での学びを先取りできる機会も設けられています。

日本学園高等学校の特長・アピールポイント

伝統を守りつつ、未来へ向けて大きな進化を遂げようとしている日本学園高等学校。他の高校にはない、独自の魅力と強みをご紹介します。

  • 2026年度から「明治大学付属世田谷」へ

    最大のポイントは、2026年4月から明治大学の系列校となり、「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」として新たなスタートを切ることです。 卒業生の多くが明治大学へ推薦で進学できる道が開かれます。

  • 共学化と新キャンパスの誕生

    明治大学付属化に伴い、男子校から男女共学校へと変わります。 また、現在の明大前からほど近い世田谷区豪徳寺エリアに、最新の設備を備えた新キャンパスが建設中です。伝統を受け継ぎつつ、開放的で新しい学習環境が生まれます。

  • 独自の探究学習「創発学」

    全国の高校で「探究学習」が本格化する以前の2003年から、独自のプログラム「創発学」を実践しています。 フィールドワークや調査・研究を通して、自ら課題を発見し、解決していく力を養います。

  • 面倒見の良い、親身な先生たち

    「先生方が手厚く面倒を見てくれる」「下手な塾より良い」といった口コミが多く見られるように、生徒一人ひとりに寄り添った親身な指導が魅力です。 自由な校風の中でも、教員がしっかりと生徒をサポートする体制が整っています。

  • 文武両道を実践できる環境

    都心にありながら広大なグラウンドや充実した施設を誇り、部活動が非常に盛んです。高いレベルで勉強と部活動を両立させ、充実した高校生活を送ることができます。

  • 140年近い歴史と多くの著名な卒業生

    1885年の創立以来、約140年の歴史を持つ伝統校です。 吉田茂元首相をはじめ、政財界や文化界に多くの優れた人材を輩出してきました。

  • グローバル教育への取り組み

    オーストラリアへの短期留学プログラムや海外ホームステイ(希望者)など、国際理解を深める機会も用意されています。 これからのグローバル社会で活躍するための素地を育みます。

日本学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

日本学園高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。学校選びの参考になるよう、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 先生のサポートが手厚い: 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「進路指導が丁寧」といった声が非常に多いです。学習面だけでなく、学校生活全般にわたって手厚いサポートが期待できるようです。

    • 自由で伸びやかな校風: 「生徒の自主性を尊重してくれる」「個性を伸ばせる環境」など、自由な校風を評価する口コミが目立ちます。 のびのびとした雰囲気の中で高校生活を送りたい生徒に合っているようです。

    • 施設・グラウンドが広い: 都心にありながらグラウンドが広く、部活動に打ち込める環境が整っている点も高く評価されています。

    • 生徒が素直で雰囲気が良い: 「育ちの良い生徒が多い」「みんな元気で挨拶をしてくれる」など、生徒たちの人柄や学校の穏やかな雰囲気を評価する声もあります。

  • 気になる点

    • 施設の古さ: 「校舎が少し古い」という意見が見られます。しかし、この点は2026年の新キャンパス移転によって完全に解消される予定です。

    • 明治大学付属化による変化への期待と不安: 2026年からの大きな変化に期待する声が多い一方で、伝統的な男子校の雰囲気が好きだった卒業生などからは、校風の変化を気にする声も一部あるようです。

    • アクセス: 「最寄り駅から少し歩く」と感じる生徒もいるようですが、明大前駅から徒歩5分と、アクセスは比較的良好です。

アクセス・通学

日本学園高等学校は、複数の路線が利用できるアクセスしやすい立地にあります。2026年度からはキャンパスが移転するため、現在のアクセスとあわせてご紹介します。

【現在(〜2025年度)】

  • 最寄り駅からのアクセス

    • 京王線・京王井の頭線「明大前」駅より徒歩約5分

    • 京王線・東急世田谷線「下高井戸」駅より徒歩約10分

    • 小田急線「豪徳寺」駅より徒歩約15分

【新キャンパス(2026年度〜)】

2026年度からは、世田谷区豪徳寺に建設中の新キャンパスへ移転します。小田急線「豪徳寺」駅や「経堂」駅、東急世田谷線「山下」駅などが最寄りとなり、さらにアクセスが便利になるエリアもあります。

通学エリア

現在、京王線や井の頭線、小田急線沿線から通学している生徒が多い傾向があります。東京23区内だけでなく、多摩地区や神奈川県、埼玉県から通う生徒もいます。

日本学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

日本学園高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、皆さんにエールを送ります。

日本学園高等学校は、今まさに歴史的な大転換期を迎えています。140年近い伝統を受け継ぎながら、「明治大学付属世田谷」として新たな歴史を創り出そうとしています。もしあなたが、「新しい学校を自分たちの手で創っていきたい」「変化を楽しみ、チャンスに変えていきたい」と考えるなら、これほどエキサイティングな学校はありません。

これからの日本学園が求めるのは、勉強ができることはもちろん、主体的に学び、仲間と協力して新しい価値を生み出せる生徒です。独自の探究学習「創発学」に積極的に取り組む姿勢や、学校行事、部活動に全力で打ち込む情熱も大いに評価されるでしょう。受験勉強においては、基礎学力を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に、明治大学付属化に伴い、難易度の上昇が予想されるため、苦手科目をなくし、得意科目をさらに伸ばす努力を続けてください。

大きな可能性を秘めたこの学校で、新しい歴史の1ページを刻むのは、皆さん一人ひとりです。自分の未来を切り拓くという強い意志を持って、挑戦してください。心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。