桐光学園高等学校は、神奈川県川崎市麻生区にキャンパスを構える、文武両道を高いレベルで実現している私立高校です。進学校としての高い学習水準を誇る一方で、サッカー部や野球部をはじめとする部活動が全国レベルで活躍していることでも知られています。生徒一人ひとりの個性を尊重し、その可能性を最大限に引き出すための多様な教育プログラムが用意されているのが大きな魅力です。

この学校のユニークな点は「男女別学」を採用していることです。ホームルームや授業は男女別の校舎・クラスで行われますが、生徒会活動や部活動、学校行事は男女共同で実施されます。 この独自のスタイルにより、学習面ではそれぞれの特性に合わせた指導を受けつつ、学校生活全体では共学の良さも享受できるという、まさに良いとこ取りの環境が整っています。

この記事では、そんな桐光学園高等学校の偏差値や難易度、気になる校風や部活動、そして最新の大学進学実績まで、受験生と保護者の皆さんが本当に知りたい情報を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく、そして詳しく解説していきます。桐光学園が持つたくさんの魅力を、ぜひ感じ取ってください。

桐光学園高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 桐光学園高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女別学(授業は男女別、行事や部活動は男女共同)
所在地 〒215-8555 神奈川県川崎市麻生区栗木三丁目12番1号
代表電話番号 044-987-0519
公式サイト http://www.toko.ed.jp/high/

桐光学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

桐光学園高等学校の入試は、神奈川県の私立高校の中でも難易度が高いことで知られています。神奈川県の私立高校では珍しく、併願受験の際に内申点の基準を設けていないため、当日の学力試験の結果が非常に重要になります。

  • 偏差値:

    • SA(エスエー)コース(男子・女子): 69

  • 難易度の目安:

    神奈川県内でもトップクラスの偏差値を誇ります。 同じくらいの偏差値の高校としては、公立では横浜翠嵐高校、湘南高校、柏陽高校などが挙げられます。私立では、慶應義塾高校、山手学院高校(理数)などが近いレベルと言えるでしょう。合格には、中学校の成績が優秀であることはもちろん、入試本番で確実に得点できる高い学力が求められます。

  • 主な併願校:

    桐光学園高等学校を第一志望とする受験生も多いですが、公立トップ校を目指す受験生の併願校としても選ばれる傾向があります。

    • 公立高校: 横浜翠嵐高校、湘南高校、柏陽高校、厚木高校、川和高校、多摩高校など

    • 私立高校: 桐蔭学園高校、山手学院高校、法政大学第二高校、中央大学附属横浜高校、日本大学第三高校など

桐光学園高等学校に設置されている学科・コース

桐光学園高等学校は普通科のみですが、生徒一人ひとりの進路希望や学力に応じて、きめ細かなコース設定がされています。

  • SA(エスエー)コース

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指す特進コースです。 高度な学力を養成するためのハイレベルな授業が展開され、探究的な学習活動も多く取り入れられています。高い目標を持つ仲間と切磋琢磨したい生徒におすすめです。

  • A(エー)コース

    主にGMARCHなどの難関私立大学への進学を目指すコースです。部活動との両立を図りながら、大学受験に必要な学力を着実に身につけていくことができます。文武両道を目指す生徒に適しています。

  • (高校2年次以降)コース選択

    高校2年生からは、生徒それぞれの志望進路に合わせて、さらに4つのコースに分かれます。

    • 国立理系コース: 国公立大学の理系学部を目指します。

    • 私立理系コース: 私立大学の理系学部を目指します。

    • 国立文系コース: 国公立大学の文系学部を目指します。

    • 私立文系コース: 私立大学の文系学部を目指します。

桐光学園高等学校の特色・校風

桐光学園高等学校の校風は、「文武両道」「自主自律」といった言葉で表現されることが多いようです。勉強にも部活動にも全力で取り組む生徒が多く、活気に満ちた雰囲気があります。

  • 校則:

    全体的には、常識の範囲内とする口コミが多いようです。 スマートフォンの校内での使用は原則禁止で、緊急時のみ電源を入れてよいとされています。 服装に関しては、指定の制服があり、セーターやコートも学校指定のもののみ着用可能です。 アルバイトは原則として禁止されています。

  • 生徒の雰囲気:

    真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事や部活動には活発に取り組むなど、オンとオフの切り替えが上手な生徒が多いようです。男女別学という環境からか、授業中は落ち着いて学習に集中できるという声が多く聞かれます。

  • 宿題・課題:

    宿題の量は「普通」または「やや多め」という意見が見られます。特にSAコースでは、日々の予習・復習が欠かせないようです。月に一度程度、数学と英語の早朝テストが実施されることもあります。

  • 制服:

    男子は伝統的な学ランスタイル、女子は紺を基調としたブレザースタイルです。 デザインについては賛否両論ありますが、清楚で品があるというポジティブな評判が多いようです。

  • 土曜授業:

    土曜日も授業が行われています。

桐光学園高等学校の部活動・イベント

部活動

桐光学園高等学校は、全国レベルで活躍する部活動が数多く存在し、非常に活発です。 運動部、文化部合わせて約50のクラブがあり、多くの生徒が部活動に参加し、充実した学校生活を送っています。

  • 特に有名な部活動:

    • サッカー部: 全国高等学校サッカー選手権大会の常連校として全国的に有名で、数多くのJリーガーを輩出しています。専用の人工芝グラウンドも完備されています。

    • 野球部: 甲子園への出場経験も豊富で、プロ野球選手も輩出している強豪です。

    • バスケットボール部: 男女ともに全国大会(ウインターカップ)に出場経験のある強豪として知られています。

    • ダンス部: 全国大会で入賞するなど、高いレベルで活動しています。

    • 合唱部: NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)で全国大会に出場するなど、文化部も非常に盛んです。

  • 珍しい部活動:

    模擬国連部、郷土史研究部、落語同好会、航空研究同好会など、ユニークな活動を行う部活動も存在します。 また、インターアクト部では、街頭募金や地域の清掃活動などのボランティア活動にも力を入れています。

イベント

生徒が主体となって作り上げる行事が多く、非常に盛り上がるのが桐光学園の特長です。

  • 輝緑祭(きりょくさい) – 文化祭:

    毎年9月に行われる文化祭は「輝緑祭」と呼ばれ、地域でも評判の大きなイベントです。 クラスごとの展示や発表、部活動によるパフォーマンス、有志団体によるステージなど、多彩な企画で盛り上がります。生徒たちが主体的に企画・運営に関わることで、大きな達成感を得られるようです。

  • 体育大会:

    10月に行われる体育大会は、クラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。 男女別学のクラス編成ですが、男女が協力して応援したり、競技に参加したりする場面も見られます。

  • 修学旅行:

    高校2年生の10月に実施されます。 行き先は年度によって異なりますが、生徒にとっては高校生活の大きな思い出の一つとなっています。

  • 大学訪問授業:

    土曜日の午後などを利用して、大学の教授や各界の著名人を招いて特別講義が行われます。 知的好奇心を刺激し、進路選択の視野を広げる貴重な機会となっています。

桐光学園高等学校の進学実績

桐光学園高等学校は、県内でも有数の進学校であり、難関大学への高い合格実績を誇っています。生徒一人ひとりの志望を尊重し、それを実現するための手厚いサポート体制が整っていることが、高い進学実績につながっています。

  • 国公立大学:

    東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学といった最難関大学をはじめ、東北大学、北海道大学などの旧帝国大学や、横浜国立大学、東京都立大学などの首都圏の国公立大学にも多数の合格者を輩出しています。2024年度入試では、国公立大学全体で105名の合格者が出ています。

  • 難関私立大学:

    早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった難関私立大学に、毎年多くの合格者を出しています。2024年度入試では、早慶上理に合計265名が合格しました。 また、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも非常に多くの生徒が進学しています。

  • 進学サポート:

    年間600を超える講座が開講される「講習制度」があり、生徒は自分のレベルや目標に合わせて自由に受講することができます。 長期休暇中の講習も充実しており、受験対策を万全に行うことができます。 二人担任制も特徴で、きめ細やかな進路指導が受けられます。

桐光学園高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、桐光学園ならではの魅力的なポイントをまとめました。

  • 独自の「男女別学」スタイル: 授業では学習に集中しやすく、行事や部活動では男女が協力し合う、共学と別学の長所を両立したユニークな教育環境です。

  • 全国トップレベルの部活動: サッカー部や野球部をはじめ、多くの部活動が全国の舞台で活躍しており、文武両道を高いレベルで実現できます。

  • 充実した進学サポート体制: 年間600を超える講習制度や、各分野の第一線で活躍する専門家を招く「大学訪問授業」など、生徒の知的好奇心と進路実現を力強く後押しします。

  • 最先端のICT教育環境: 全生徒がノートPCを所持し、全教室にWi-Fiと大型モニターが完備されています。授業や課題、探究活動などでICTを積極的に活用しています。

  • 多彩な国際教育プログラム: イギリスの名門イートン校のサマースクールへの参加や、ケンブリッジ大学でのリーダーズ研修、ニュージーランドへのターム留学など、世界に視野を広げる機会が豊富に用意されています。

  • 充実した施設: 約6万冊の蔵書を誇る図書館や複数の自習室、カフェテリアに加え、国際基準の人工芝サッカー場や屋内テニスコートなど、学習と部活動の両方をサポートする施設が整っています。

  • きめ細やかな「二人担任制」: 1つのクラスに2人の担任がつくことで、生徒一人ひとりに対して手厚いサポートが可能になっています。学習面から生活面まで、安心して相談できる環境です。

桐光学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活の様々な側面について多くの声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「先生方のサポートが手厚く、進路相談にも親身になってくれる」という声が多数あります。

    • 「勉強にも部活にも本気で取り組む仲間が多く、刺激的な毎日が送れる」

    • 「男女別学なので、授業に集中しやすい環境が良い」

    • 「施設が新しく綺麗で、特に人工芝のグラウンドや図書館が素晴らしい」

    • 「文化祭(輝緑祭)などの行事が生徒主体で、非常に盛り上がって楽しい」

  • 気になる点:

    • 「校則がやや厳しいと感じることがある。特にスマートフォンの使用制限については意見が分かれるようです」

    • 「最寄り駅から少し歩くので、アクセスが不便に感じる人もいるようです」

    • 「課題や小テストが多く、学習についていくのが大変な時がある」という声もあります。

    • 「進学校なので、大学進学へのプレッシャーを感じることがある」

アクセス・通学

桐光学園高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 最寄り駅:

    • 小田急多摩線 「栗平駅」 南口から徒歩約13分

    • 小田急多摩線 「黒川駅」 南口から徒歩約20分

  • バスでのアクセス:

    • 小田急バス 「栗木」バス停から徒歩約6分

    • 小田急バス 「柿生霊園入口」バス停から徒歩約7分

通学している生徒は、川崎市内や横浜市、町田市、相模原市など、小田急線沿線を中心に幅広いエリアから集まっているようです。

桐光学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

桐光学園高等学校は、高いレベルで学習と部活動の両立を目指したい、意欲あふれる生徒に特におすすめの学校です。男女別学というユニークな環境で、学習にしっかりと集中しながら、行事や部活動では仲間と協力して青春を謳歌したいと考えている君にぴったりの場所でしょう。

桐光学園高等学校の入試は、内申点の基準がない実力勝負です。 そのため、日々の学習で基礎を固めることはもちろん、応用力を問う問題にも対応できる思考力を養うことが重要になります。特に英語、数学、国語の3教科は、過去問を繰り返し解き、出題傾向を掴んでおきましょう。高い目標を持つライバルたちとの競争になりますが、最後まで諦めずに努力を続ければ、道は必ず開けます。充実した高校生活が、君を待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。