鶴見大学附属高等学校は、横浜市鶴見区に位置し、100年近い歴史と伝統を誇る男女共学の私立高校です。曹洞宗大本山總持寺を設立母体とし、禅の教えに基づいた「人間形成」を教育の柱の一つに掲げているのが大きな特徴です。落ち着いた環境の中で、自分自身と向き合い、感謝の心を育むことを大切にしています。

もちろん、学習面においても「学力向上」を重視したきめ細やかな指導が魅力です。生徒一人ひとりの進路希望に対応するため、2つのコースを設置し、それぞれの目標達成を力強くサポートしています。部活動や学校行事も盛んで、充実した高校生活を送りたいと考えている受験生にとって、鶴見大学附属高等学校は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

この記事では、鶴見大学附属高等学校の偏差値やコース、学校生活の様子から進学実績まで、受験生と保護者の皆様が知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

鶴見大学附属高等学校の基本情報

鶴見大学附属高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 鶴見大学附属高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒230-0063 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-2-1
代表電話番号 045-581-6325
公式サイト https://tsurumi-fuzoku.ed.jp/

鶴見大学附属高等学校の偏差値・難易度・併願校

鶴見大学附属高等学校の大きな魅力の一つは、生徒一人ひとりの目標に応じた学習環境が整っている点です。偏差値はコースによって異なり、自分の学力や目指す進路に合わせて選ぶことができます。

学科・コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 普通科 特進コース: 58

  • 普通科 総合進学コース: 53

特進コースは国公立大学や難関私立大学を目指す生徒が多く、総合進学コースは中堅私立大学を中心に幅広い進路に対応しています。同じくらいの偏差値の高校としては、公立では横浜市立東高校、大磯高校、横浜栄高校など、私立では横浜翠陵高等学校、横浜創英高等学校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安は、推薦入試の場合、特進コースで5科21以上、総合進学コースで5科19以上が一つの基準となるようです。一般入試では、当日の学力試験が重視される傾向にあります。

主な併願校としては、横浜高等学校、鵠沼高等学校、横浜創英高等学校、橘学苑高等学校など、同じ横浜市内の私立高校や近隣エリアの高校を選ぶ受験生が多いようです。

鶴見大学附属高等学校に設置されている学科・コース

鶴見大学附属高等学校には、普通科の中に2つのコースが設置されており、それぞれの目標に合わせたカリキュラムで学ぶことができます。

  • 特進コース

    国公立大学や難関私立大学への現役合格を目指すコースです。 1年次から大学受験を意識したハイレベルな授業が展開され、少人数制ならではのきめ細かい指導が受けられます。高い目標を持つ仲間と切磋琢磨したい人におすすめです。

  • 総合進学コース

    鶴見大学・鶴見大学短期大学部への進学を含め、4年制大学を中心に多様な進路希望に対応するコースです。 基礎学力の定着を重視し、指定校推薦制度も活用しながら、一人ひとりの個性や適性に合わせた進路実現をサポートします。部活動と勉強を両立させながら、自分に合った進路を見つけたい人におすすめです。

2年次に進級する際に、希望と学力に応じてコース変更が可能とされています。

鶴見大学附属高等学校の特色・校風

鶴見大学附属高等学校の校風は、「落ち着いた雰囲気」「面倒見が良い」といったキーワードで表現されることが多いようです。仏教系の学校であることから、礼儀や感謝の心を大切にする精神が根付いています。

  • 宿題の量:コースや学年によりますが、日々の学習習慣を確立するため、適度な量の宿題が出される傾向があります。特に特進コースでは、予習・復習が前提となる授業が多いため、家庭学習が重要になります。

  • 校則:他の私立高校と比較すると、校則はやや厳しいという声が見られます。 特に頭髪や服装に関する指導は、きちんとしているようです。スマートフォンについては、校内での使用ルールが定められており、マナーを守った使用が求められます。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い印象です。コースによって雰囲気は少し異なり、特進コースは勉強熱心な生徒が多く、総合進学コースは部活動や行事に積極的に取り組む活発な生徒が多いようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は学校の許可を得て行うことが可能です。

  • 制服の評判:伝統的で品のあるデザインが特徴で、生徒からの評判は概ね良好のようです。着こなしに関する指導はきちんと行われます。

  • 土曜授業:土曜日には授業や補習、行事などが行われることがあります。

鶴見大学附属高等学校の部活動・イベント

部活動

鶴見大学附属高等学校では、多くの生徒が部活動に参加し、活気にあふれています。体育系8、文化系19の部活動があり、それぞれの目標に向かって日々練習に励んでいます。

  • 吹奏楽部:コンクールでの受賞歴も多く、地域のイベントにも積極的に参加していることで知られています。

  • 硬式野球部:専用の練習施設もあり、熱心に活動しています。

  • 茶道部:仏教系の学校ならではの部活動で、作法やおもてなしの心を学ぶことができます。文化祭でのお点前披露は人気があります。

  • アンサンブルクレイン部:少人数ながらも合唱などを楽しむ部活動で、アットホームな雰囲気が魅力です。

運動部、文化部ともにバランス良く設置されており、初心者から経験者まで、誰もが自分に合った活動を見つけられる環境が整っています。

イベント

学校生活を彩るイベントも鶴見大学附属高等学校の魅力の一つです。

  • 光華祭(文化祭):毎年秋に開催され、クラスや部活動ごとの展示・発表、有志によるステージパフォーマンスなどで大変盛り上がります。

  • 体育祭:クラス対抗で様々な競技に臨み、学年の垣根を越えて団結力を高めるイベントです。

  • 修学旅行:例年、平和学習や文化体験を目的とした旅行が企画されています。

  • 耐寒参禅会:1月に隣接する曹洞宗大本山總持寺にて、希望制で早朝の坐禅を4日間行います。心を落ち着け、自分と向き合う貴重な経験ができます。

  • 芸術鑑賞会:演劇や音楽など、本物の芸術に触れる機会が設けられています。

鶴見大学附属高等学校の進学実績

鶴見大学附属高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポートにより、安定した進学実績を上げています。

2024年度の主な大学合格実績は以下の通りです。

  • 国公立大学:東京外国語大学1名など、合計6名が合格しています。

  • 難関私立大学(早慶上理・GMARCH):早稲田大学11名、慶應義塾大学1名、上智大学1名、東京理科大学2名、学習院大学3名、明治大学11名、青山学院大学10名、立教大学11名、中央大学9名、法政大学16名など、多くの合格者を輩出しています。

  • その他:系列の鶴見大学や鶴見大学短期大学部への進学のほか、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学、神奈川大学など、多くの私立大学に合格しています。

これらの実績を支える取り組みとして、長期休暇中の講習や、大学生チューターが常駐し質問や進路相談に応じる学習支援室の設置などが挙げられます。 また、特進コースでは1年次から外部講師による進路ガイダンスや各種模擬試験を実施し、着実に実力を養成しています。

鶴見大学附属高等学校の特長・アピールポイント

鶴見大学附属高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 教科エリア+ホームベース型校舎:授業ごとに専門の「教科エリア」へ生徒が移動する独自の校舎システムです。 主体的に学ぶ姿勢を育むとともに、各教科の専門性を高める環境が整っています。

  • 禅の精神に基づく人間教育:隣接する曹洞宗大本山總持寺での坐禅体験などを通じて、心を落ち着かせ、自分を見つめる機会を設けています。

  • 充実した学習サポート体制:大学生のチューターが常駐する学習支援室や、約5万冊の蔵書を誇る図書館「トクスル」など、生徒の学びを支える環境が充実しています。

  • 独自の「Gyro手帳」:生徒が日々の学習や生活を記録し、自己管理能力を高めるためのオリジナル手帳を活用しています。 担任がコメントを記入し、生徒一人ひとりをきめ細かくサポートします。

  • 豊富な国際教育プログラム:希望者を対象に、イギリス、オーストラリア、アメリカ、台湾などへの海外語学研修を実施しており、異文化理解を深める機会が用意されています。

  • イングリッシュラウンジの設置:留学生と英語で交流できるスペースがあり、日常的に英語に触れることで実践的なコミュニケーション能力を養います。

  • きめ細やかな進路指導:「学びから入る進路指導」を掲げ、生徒が本当に学びたいことを見つけ、それに基づいた進路選択ができるよう丁寧にサポートします。

鶴見大学附属高等学校の口コミ・評判のまとめ

鶴見大学附属高等学校の口コミをまとめると、以下のような声が見られます。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「面倒見が良い」といった、教員のサポート体制を評価する声が多いようです。

    • 「落ち着いた環境で勉強に集中できる」「いじめが少ない」など、安心して学校生活を送れる点を挙げる意見が見られます。

    • 「教科エリア型の校舎がユニークで、授業への集中力が高まる」という声もあります。

    • 「施設が綺麗で充実している」特に図書館や各教科のメディアセンターが好評です。

  • 気になる点:

    • 「校則が少し厳しい」特に服装や頭髪に関する指導について、窮屈に感じるという意見が一部で見られます。

    • 「駅から少し歩く」JR鶴見駅から徒歩15分という立地を、やや不便に感じる生徒もいるようです。

    • 「生徒の学習意欲に差がある」コースによって、大学受験に対する意識の差が見られるという声もあります。

アクセス・通学

鶴見大学附属高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • JR京浜東北線・鶴見線「鶴見」駅 西口より、總持寺境内を通って徒歩約15分

  • 京浜急行線「花月総持寺」駅より徒歩約10分

  • JR・東急東横線「菊名」駅より臨港バスで約15分、「亀甲山」下車徒歩7分

  • 東急東横線「綱島」駅より臨港バスで約20分、「亀甲山」下車徒歩7分

通学している生徒は、横浜市内や川崎市からの通学者が多い傾向にありますが、東京都内や県内の他の地域から通う生徒もいます。

鶴見大学附属高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

鶴見大学附属高等学校を目指す皆さんへ。この学校は、落ち着いた環境でじっくりと勉強に打ち込みたい人、そして、学習だけでなく礼儀や感謝の心といった人間的な成長も大切にしたい人に特におすすめです。先生方のサポートが手厚いので、分からないことを積極的に質問できる生徒や、自分の目標に向かってこつこつ努力できる生徒は、大きく成長できる環境です。

鶴見大学附属高等学校の受験勉強では、まず基礎学力の徹底が何よりも重要です。特に英語と数学は、毎日の積み重ねが合否を分けます。中学校の教科書レベルの問題を完璧に理解し、標準的な問題集を繰り返し解くことで、確かな土台を築きましょう。特進コースを目指す人は、さらに応用問題にもチャレンジし、思考力を問う問題に慣れておくことが大切です。鶴見大学附属高等学校で、充実した3年間を送りましょう。心から応援しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。