岐阜県立大垣養老高等学校は、西濃地区で唯一、農業科と総合学科という二つの大きな学びのフィールドを持つ、とてもユニークな専門高校です。前身である大垣農業高等学校と養老女子商業高等学校の歴史と伝統を受け継ぎ、地域社会に貢献できる人材の育成を目指しています。単に知識を詰め込むだけでなく、広大な敷地での実習や地域と連携したプロジェクト学習などを通して、「生きる力」を実践的に育むことができるのが、この大垣養老高等学校の大きな魅力です。
大垣養老高等学校の基本情報
大垣養老高等学校の偏差値・難易度・併願校
食品科学科:44 環境科学科:42 総合学科:42 生産科学科:39
大垣養老高等学校に設置されている学科・コース
農業科 生産科学科 : 動物の飼育や米・野菜などの栽培を通して、食料生産の基本を学びます。 動物が好き、作物を育ててみたいという人におすすめです。食品科学科 : パンやジャムなどの加工品の製造、食品の成分分析や品質管理について学びます。 食べることが好き、食品開発に興味がある人にぴったりです。環境科学科 : 草花の栽培や庭園のデザイン、自然環境の保全など、緑と環境について幅広く学びます。 花や自然が好き、環境問題に関心がある人におすすめです。
総合学科
1年生では共通の科目を学びながら自分の興味を探し、2年生から以下の4つの系列に分かれて専門性を高めていきます。 ビジネス系列 : 商品の販売や流通、マーケティングなど、ビジネスの基礎を学びます。 将来、お店を持ちたい、商品を企画したい人におすすめです。会計系列 : 簿記や会計の知識を身につけ、企業のお金の流れを管理する力を養います。 数字に強く、企業の経営を支えたい人に向いています。情報系列 : コンピュータの活用技術やプログラミングを学び、IT社会で活躍できる力をつけます。 パソコンが好き、情報技術のプロを目指したい人におすすめです。生活福祉系列 : 衣食住や保育、介護・福祉に関する知識と技術を学びます。 人の役に立ちたい、生活を豊かにすることに興味がある人にぴったりです。
大垣養老高等学校の特色・校風
校風・雰囲気 : キーワードで表すと「実践重視」「地域密着」「アットホーム」といった言葉が似合います。専門学科ということもあり、同じ目標を持つ仲間と協力しながら実習に取り組む機会が多く、生徒同士の仲が良いという評判が多く聞かれます。先生方も親しみやすく、生徒との距離が近いようです。宿題の量 : 専門的な実習やレポートが多いという声もありますが、一般的な普通科高校と比較して極端に多いというわけではないようです。計画的に取り組む姿勢が大切になります。校則 : 他の高校と比較すると、校則は比較的緩やかだという意見が見られます。ただし、頭髪の色やピアスなどに関しては指導があるようです。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、授業中の使用は禁止されるなど、基本的なルールは守る必要があります。生徒たちの雰囲気 : 農業や商業など、特定の分野に興味を持って入学してくる生徒が多いため、真面目で落ち着いた雰囲気があるようです。 一方で、実習や部活動では活発に活動する生徒が多く、メリハリのある学校生活を送っています。アルバイト : アルバイトは原則として許可制となっている場合が多いようです。学校生活に支障が出ない範囲で行うことが求められます。制服 : 制服は、男子は詰襟、女子はブレザーです。デザインについては、特に女子の制服が可愛いと評判のようです。土曜授業 : 基本的に土曜授業はありません。
大垣養老高等学校の部活動・イベント
部活動
運動部 : 特に相撲部やボクシング部は全国大会の常連として知られています。他にも、なぎなた部や馬術部(農業研究部 動物班・馬)といった珍しい部活動があるのも特徴です。 もちろん、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、陸上など、人気の部活動も活発に活動しています。文化部 : 吹奏楽部や書道部、美術部などがコンクールで優秀な成績を収めています。また、農業高校ならではの「農業研究部」があり、動物班、園芸班、食品班などに分かれて専門的な研究活動を行っています。 自分たちで育てた農産物や加工品を販売する活動も行っています。
イベント
大養祭(文化祭) : 毎年秋に開催される文化祭は「大養祭」と呼ばれ、地域の方々も楽しみにしている一大イベントです。 各クラスや文化部による展示・発表はもちろん、農業科の生徒たちが育てた新鮮な野菜や果物、手作りのパンやジャムなどを販売する「アグリくん」は毎年長蛇の列ができるほどの人気です。体育祭 : 全校生徒が一体となって盛り上がるイベントです。クラス対抗のリレーや長縄跳びなど、様々な競技で熱戦が繰り広げられます。修学旅行 : 近年では、沖縄などへ訪れることが多いようです。仲間との絆を深め、忘れられない思い出を作ることができます。農業クラブ活動 : 農業科の生徒が中心となり、日頃の研究成果を発表する大会などが開催されます。全国大会へ出場する生徒も多く、高いレベルで競い合っています。
大垣養老高等学校の進学実績
国公立大学 : 岐阜大学や三重大学など、地域の国公立大学へ進学する生徒がいます。特に、農学部や生命科学部など、高校での学びを活かせる学部への進学が目立ちます。私立大学 : 中京大学、名城大学、中部大学、岐阜聖徳学園大学など、東海地方を中心とした多くの私立大学への進学実績があります。指定校推薦の枠も多く、活用する生徒が多いようです。短期大学・専門学校 : 農業大学校や、看護、福祉、調理、美容などの専門学校へ進学し、より専門的な技術を身につける生徒も多数います。就職 : 農業関連企業、食品製造会社、地元の優良企業など、幅広い業種への就職実績があります。高校で取得した資格や実習経験が高く評価され、求人倍率も高い傾向にあります。学校からの手厚いサポートもあり、多くの生徒が希望の就職先に内定しています。
大垣養老高等学校の特長・アピールポイント
広大な農場と充実した実習施設 : 校内には広大な農場や温室、動物の飼育施設、食品加工室などがあり、本格的な実習を通して実践的な技術を学ぶことができます。専門的な資格取得に強い : 危険物取扱者やボイラー技士、愛玩動物飼養管理士、各種検定(簿記、情報処理、食物調理技術など)といった、将来に役立つ多くの資格取得を学校が全面的にサポートしています。地域に開かれた学校「アグリくん」 : 生徒が生産した農産物や加工品を販売する常設の販売所「アグリくん」があり、地域住民との交流の場となっています。 実践的な販売実習を通して、流通や経済の仕組みを学ぶことができます。ユネスコスクールとしての活動 : ユネスコスクールに加盟しており、持続可能な社会の実現に向けた学習や、地域の環境保全活動に力を入れています。学科の垣根を越えた連携プロジェクト : 農業科と総合学科が連携し、新商品の開発やイベントの企画などを行うプロジェクト学習が盛んです。 これにより、多角的な視点やコミュニケーション能力を養うことができます。遠方からの生徒も安心の「いぶき寮」 : 学校には寮が完備されており、遠方から入学する生徒や部活動に集中したい生徒が規律正しい共同生活を送っています。伝統と革新の融合 : 100年以上の歴史を持つ農業高校を母体としながら、時代のニーズに合わせた総合学科を設置するなど、伝統を大切にしつつ常に新しい教育に挑戦しています。
大垣養老高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 :「専門的なことが学べるので、将来の夢がはっきりしている人には最高の環境」 「実習が多く、座学だけでは学べない実践的なスキルが身につくのが楽しい」 「先生方が親身で、進路相談などに熱心に乗ってくれる」 「同じ目標を持つ友達が多く、クラスの雰囲気が良くて毎日が充実している」 「大養祭(文化祭)は地域の人もたくさん来てくれて、すごく盛り上がる」 「就職率が良く、先生方のサポートも手厚いので安心できる」 「動物や植物と触れ合う機会が多く、癒される」
気になる点 :「最寄り駅から少し距離があり、歩くと少し大変」 「農業科は実習で汚れることも多いので、覚悟が必要」 「虫が苦手な人は、農場での実習に慣れるまで時間がかかるかもしれない」 「校舎や施設が少し古いと感じる部分がある」 「専門科目に特化している分、大学進学で普通科目を重視する大学を目指す場合は自分で努力する必要がある」
アクセス・通学
最寄り駅 : 養老鉄道養老線 「烏江(からすえ)駅」駅からのアクセス : 烏江駅から徒歩で約15〜20分です。 牧田川の堤防沿いの道「いぶきロード」を通って通学する生徒が多いようです。
大垣養老高等学校受験生へのワンポイントアドバイス