群馬県教育委員会は2026年10月20日、2027年3月に中学校などを卒業する見込みの生徒を対象にした「第1回進路希望調査」の結果を公表しました。調査の基準日は2026年10月1日です。県内の公立高校(全日制・フレックススクール)の入学希望者は募集定員を下回り、希望倍率は0.99倍(前年の同じ時期は1.02倍)になりました。
何が発表されたの?
ひとことで言うと:「いまの時点で、どの高校・どの学科を何人が希望しているか」を県が集計した中間の数字です。
進路希望調査とは、中学3年生などに「卒業後にどこへ進みたいか」をたずねて集計したものです。まだ本番の出願(志願)ではないので、ここから希望先が変わることはあります。ただ、志望校選びの目安として毎年多くの人が見ています。
今年の全体像:公立希望者が減って、私立が増えた
2027年3月の卒業見込者は15,800人で、前年の16,231人より431人少なくなっています。高校などへの進学を希望する人は15,544人(進学希望率98.38%)です。
進学先の希望をみると、県内の公立高校(全日制)を希望する人は10,625人で、前年より606人減りました。割合は67.25%で、前年の69.19%から1.94ポイント下がっています。一方、県内の私立高校(全日制)は2,567人(16.25%)で、前年より134人増えました。
つまり、中学生の人数が減っただけでなく、公立から私立へ希望が少し動いていることが数字から読み取れます。
公立高校の希望倍率は0.99倍
希望倍率とは、「入学希望者の数」を「募集定員」で割った数です。1.00より小さければ、全体では希望者のほうが定員より少ないことになります。
- 対象:県内公立高校(全日制・フレックススクール)63校
- 募集定員:10,877人
- 入学希望者:10,732人
- 希望倍率:0.99倍(前年の10月調査は1.02倍)
- 希望者が募集定員以上の学校:24校(63校中。前年の10月調査は29校)
全体では定員にゆとりがありますが、これは63校の平均の話です。学校ごと、学科ごとに見ると大きな差があります。
日程・数字のまとめ
ひとことで言うと:学科ごと・学校ごとに「混みやすいところ」と「余裕のあるところ」がはっきり分かれています。
学科別の希望倍率(今回/前年10月)
- 普通科:1.03倍(前年1.04)。募集定員6,418人に対し希望者6,589人
- 農業科:0.88倍(前年0.98)
- 工業科:0.93倍(前年0.96)
- 商業科:1.02倍(前年1.06)
- 福祉科:0.40倍(前年0.33)
- 理数・自然環境科:0.80倍(前年1.28)
- スポーツ科:1.18倍(前年1.08)
- 芸術科:0.97倍(前年0.91)
- 総合学科:0.87倍(前年0.93)
普通科・商業科・スポーツ科は1倍を超えています。理数・自然環境科は前年の1.28倍から0.80倍へ大きく下がりました。ただし、この科は対象が2校(募集定員112人)と少ないため、数人の増減で倍率が大きく動きます。
なお、前橋西高校の国際科、伊勢崎高校のグローバルコミュニケーション科、藤岡中央高校の理数科は「くくり募集」のため普通科に、富岡実業高校の電子機械科は農業科に含まれています。
学校別の希望倍率(学校全体、今回調査)
学校ごとの倍率は、その学校の希望者数を学校全体の募集定員で割った数です。主な学校を挙げます。
- 高崎経済大学附属:1.73倍(希望者485人/定員280人)
- 伊勢崎清明:1.57倍
- 市立前橋:1.53倍
- 伊勢崎:1.46倍
- 高崎女子:1.36倍
- 高崎・桐生:ともに1.32倍
- 太田東:1.29倍
- 西邑楽:1.24倍
- 高崎商業:1.22倍
- 前橋商業:1.19倍
- 前橋女子:1.06倍
- 前橋:1.01倍
反対に、倍率が低い学校もあります。たとえば万場は0.18倍、松井田は0.28倍、長野原と尾瀬は0.30倍、板倉は0.32倍です。ここに挙げたのは一部で、全63校の数字は県の資料に載っています。
これからの入試日程(2027年度入試)
県が2026年2月に公表した日程は次のとおりです(県立高校)。
- 志願者基本情報の登録:2026年11月2日(月)から(出願の試行期間を含みます)
- 出願期間:2027年1月4日(月)〜1月29日(金)
- 第1回志願先変更:2月2日(火)〜2月3日(水)
- 第2回志願先変更:2月5日(金)〜2月8日(月)
- 本検査(学力検査など):2月16日(火)・17日(水)。定時制課程は16日のみ
- 追検査:2月24日(水)
- 合格などの発表:3月3日(水)
去年からの変更点
- 卒業見込者:16,231人 → 15,800人(431人減)
- 公立高校(全日制)の希望者:11,231人 → 10,625人(606人減)
- 公立高校(全日制・フレックス)の希望倍率:1.02倍 → 0.99倍
- 希望者が定員以上の学校:29校 → 24校
- 県内私立高校(全日制)の希望者:2,433人 → 2,567人(134人増)
受験生・保護者が気をつけること
ひとことで言うと:この倍率は「いまの希望」であって、合否の予想ではありません。
倍率が低くても油断しない
希望倍率が1倍を切っていても、実際の入試がどうなるかは、これから志願先を決める人たちの動きしだいです。今回の資料にも、本番の倍率の見通しは書かれていません。
最新の状況を先生に確認する
県の資料の倍率の推移表には、10月1日調査のほかに12月1日調査(令和7年度は12月1日調査で0.97倍)の欄があります。学校の三者面談や進路相談の時期に、最新の状況を先生に聞いてみましょう。
中3のいま、やっておきたいこと
- 志望校の学科・コースごとの募集定員を確認する(学校全体の倍率と、学科ごとの倍率は違います)
- 2026年11月2日(月)から始まる志願者基本情報の登録の流れを、学校の説明で確認する
- 出願期間(2027年1月4日〜1月29日)と志願先変更の期間をカレンダーに書き込む
よくある質問
Q. 進路希望調査の結果は、本番の倍率と同じですか?
A. 同じではありません。この調査は2026年10月1日時点の希望をまとめたものです。県の資料でも、10月1日の調査のあとに12月1日調査などの別の時点の数字が並べられています。
Q. 調査の対象は誰ですか?
A. 2027年3月に、県内の国立・公立・私立の中学校、義務教育学校、特別支援学校中学部を卒業する見込みの人です。なお、太田市立太田中学校から市立太田高校への内部進学者は、倍率の集計に含まれていません。
Q. 数字の詳しい内容はどこで見られますか?
A. 群馬県のホームページ「令和9年度入試情報」から、調査結果のPDFを見ることができます。全63校・学科ごとの希望者数と倍率が載っています。
出典:群馬県教育委員会「令和8年度中学校等卒業見込者進路希望調査結果(第1回)」(発表:2026年10月20日、確認:2026年10月25日)、群馬県教育委員会「令和9年度 県立学校入学者選抜日程について」(発表:2026年2月12日、確認:2026年10月25日)。最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。
この県の高校の情報は群馬県の高校一覧にまとめています。










