熊本県教育委員会が、2027年春(令和9年度)の県立高校入試の後期(一般)選抜について、学校ごとの「第1選考後の選抜基準」をまとめて公開しました(2026年10月1日現在)。学力検査の点数と内申点(調査書の評定)を、学校ごとにどう合計して合否を決めるのかがわかる資料です。後期(一般)選抜の出願は2027年2月12日(金)からです。

何が発表されたの?

ひとことで言うと、「第1選考で合格が決まらなかったとき、残りの枠をどう決めるか」を学校ごとに示した資料です。

そもそも「第1選考」って何?

後期(一般)選抜では、まず県が決めた手順で第1選考を行います。県の入学者選抜要項では、次のように決められています。

  • 受検者のうち、学力検査の順位と評定(内申点)の順位が、ともに募集人員以内にいる人を対象にする
  • その人たちの中から、合格者を決める

たとえば募集人員が200人なら、「学力検査の順位が200位以内」で「評定の順位も200位以内」の人が、第1選考の対象です。

第1選考で枠が埋まらなかったらどうなるの?

学力検査は高いけれど評定が低い人、反対に評定は高いけれど学力検査が低い人もいるので、第1選考の対象になる人が募集人員に届かないことがあります。そのとき、各高校の校長が選抜基準を決めて、残りの合格者を決めます。この基準を、県がまとめて公開したのが今回の資料です。県は、「10月1日現在のもので、正式には各高校の募集要項を見てほしい」と説明しています。

日程・数字のまとめ

ひとことで言うと、学校によって「学力検査の点数をどれだけ重く見るか」がかなり違います。合計のしかたが大きく分けて3つあります。

1. 学力検査の点数と評定を足して順位をつける学校

  • 済々黌(普通科):5教科の学力検査の合計を5倍した点数と、評定の総計点を足して、高い順に順位をつける
  • 熊本北(普通科):5教科の学力検査の合計を2倍した点数と、評定の総計点を足す。理数科・英語科は、数学と理科(理数科)や英語(英語科)の得点を2倍にしたうえで、同じように合計する
  • 八代(普通科):学力検査の合計を3倍した得点に、評定の総計点(180点満点)を足す
  • 八代清流(普通科):学力検査の合計の2倍(500点満点)に、評定の総計点(180点満点)を足して、680点満点で見る
  • 天草工業:学力検査の合計の2倍(500点満点)に、評定の総計点(180点満点)を足して、680点満点で見る
  • 人吉(普通科):学力検査の5教科合計(250点満点)に、評定の総計点(180点満点)を30点満点に換算したものを足して、280点満点で見る
  • 松橋(普通科・地域創造コース):学力検査の合計(250点満点)に、評定の総計点を2分の1にした点数(90点満点)を足して、340点満点で見る
  • 阿蘇中央:5教科の学力検査の合計と、評定の総計点を2倍した点数を足す

この形の学校では、評定が点数にそのまま足されるので、内申点が合否に直接かかわります。たとえば八代と八代清流を比べると、評定は同じ180点満点ですが、学力検査の倍率が3倍と2倍で違います。

2. 学力検査の点数を主に見て、評定は参考にする学校

  • 熊本(普通科):5教科の学力検査の合計を主な資料にして、評定の総計点は参考にする
  • 第二(普通科):学力検査の合計(250点満点)の順位を主な資料にして、評定は参考にする。理数科は、数学と理科の得点を2倍にした350点満点で見る。美術科は、学力検査(250点満点)と実技検査(100点満点)を足した350点満点
  • 第一(普通科):学力検査の順位を主な資料にして、調査書を参考にする。英語科は、英語の得点を2倍にして順位を出す
  • 東稜(普通科):学力検査の合計(250点満点)を主な資料にして、調査書を参考にする。国際コースは、英語の得点を2倍にした300点満点で見る

この形の学校が、全体では多数です。「学力検査の合計点を主に、調査書を参考に、総合的に判断する」という書き方の学校が多くあります。

3. 順位の範囲を少しずつ広げて選ぶ学校

菊池農業、翔陽、小国、高森(普通科・グローカル探究コース)、人吉・五木分校などは、次のやり方です。

  • 募集人員の1.1倍、1.2倍…と、10%ずつ、学力検査の順位の範囲を広げる
  • 学力検査の順位と評定の順位が、ともにその範囲に入った人を対象に、第2選考、第3選考…として、残りの合格者を決める

菊池農業は、評定の順位の範囲は20%ずつ広げます。また、学力検査の順位を重視するとしています。定時制の八代工業、人吉、天草も、同じ形の基準です。

実技検査や特別なコースがある学校

  • 熊本西(普通科スポーツコース):実技検査の得点合計を主な資料にして、学力検査の合計と調査書を参考にする
  • 岱志(スポーツコース):5教科の学力検査の得点合計と実技検査の得点を足した得点の順位を主な資料にする
  • 八代東(スポーツコース):学力検査の合計に評定の総計点を足したものを150点満点に換算した点数と、実技検査を350点満点に換算した点数を足して、500点満点で見る

受験生・保護者が気をつけること

  • 志望校の基準を、いちばん先に見る。同じ「後期(一般)選抜」でも、学力検査を何倍にするか、評定をどう足すかは学校で違います。済々黌のように学力検査を5倍にする学校と、八代清流のように2倍にして評定を足す学校では、内申点の重みが違ってきます。
  • 内申点(評定)は、中3の2学期までの積み重ねがかかわる。県の要項では、音楽・美術・保健体育・技術・家庭の4教科は、1年と2年の評定に、3年の評定を2倍にして加えて合計します。中3の成績が特に重く見られる計算です。
  • この基準が使われるのは「第1選考で枠が埋まらなかったとき」。まず第1選考(学力検査と評定の両方が募集人員以内)があることを忘れないようにしましょう。
  • 最終確認は各高校の募集要項で。この資料は10月1日現在のものです。学校の説明会や募集要項で、最新の内容を必ず確かめてください。

よくある質問

Q. 評定(内申点)が低いと、後期(一般)選抜は無理?

学校によります。評定を点数にそのまま足す学校もあれば、「学力検査を主な資料にして、調査書は参考にする」という学校も多くあります。志望校の基準を見て確かめましょう。

Q. この基準は、すべての学校で同じなの?

同じではありません。全日制も定時制も、学校・学科・コースごとに基準が書かれています。

Q. 評定の総計点は何点満点なの?

資料では、八代、八代清流、天草工業、人吉などの基準に「評定の総計点(180点満点)」と書かれています。学校によって、そのまま足す学校と、換算して足す学校があります。

出典:熊本県教育委員会「令和9年度(2027年度)熊本県立高等学校入学者選抜の後期(一般)選抜における『第1選考後の選抜基準』について」、同「令和9年度熊本県立高等学校入学者選抜要項」(発表:2026年10月1日、確認:2026年10月25日)。最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。

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