静岡県の県立高校の授業料と修学支援|就学支援金の変更点をていねい解説

静岡県教育委員会が公表した令和9年度(2027年度)入試向けの冊子「公立高校をめざすあなたへ2」に、県立高校の授業料・入学料・入学検定料と、お金の面を支える修学支援制度がまとまっています。全日制の授業料は年額118,800円ですが、令和8年度から就学支援金の所得制限がなくなったため、対象になる人は原則として保護者の負担がありません。

この記事では、中学生と保護者が「受験と入学でいくらかかるのか」「どんな支援を受けられるのか」を順に確認できるように、冊子の内容を整理します。金額はすべて令和8年度の額で示されており、条例の改正で変わることがあります。

何が発表されたの?

ひとことで言うと:県立高校に通うときにかかる公的な費用と、それを軽くする制度の一覧が示されました。

県立高校にかかる3つの費用

冊子では、次の3つが示されています。授業料は毎年かかるお金、入学料は入学のときに一度、入学検定料は受検のときに払うお金です。

全日制の課程(ふつうの昼間の高校)は次のとおりです。

  • 授業料:118,800円(年額)
  • 入学料:5,650円
  • 入学検定料:2,200円

定時制の課程(夜間などに学ぶ課程)で、単位制ではないものは次のとおりです。

  • 授業料:32,400円
  • 入学料:2,100円
  • 入学検定料:950円

定時制のうち単位制のものは、授業料が1単位につき1,740円です。入学料は2,100円、入学検定料は950円です。

通信制の課程は、授業料が1単位につき336円、入学料が500円と示されています。入学検定料の金額は、今回の冊子の表には書かれていません。

これ以外にかかるお金もある

冊子には、教科書などの教材費、PTA会費・後援会費、修学旅行の積立金などの「校納金」は、各高校の決まりで別に納めると書かれています。この金額は冊子には出ていないので、志望校の説明で確認が必要です。

1人1台の端末はどうなるの?

県立高校では、1人1台の端末を使う授業が始まっています。方式は「BYOD」といい、個人で持っている端末を授業で使うやり方です。原則として個人で準備します。

機種を指定している高校もあり、くわしくは入学時に各高校から説明があります。貸出用の端末も用意されているので、必要な場合は高校に相談できます。

修学支援制度のしくみ

ひとことで言うと:授業料を国が支える「就学支援金」と、低所得世帯向けの返済不要の「給付金」が柱です。

就学支援金(授業料のための制度)

平成26年4月以降に入学する生徒が対象の制度です。認定されると、授業料と同額が支援されます。冊子の額は次のとおりです。

  • 公立全日制:年額118,800円(月額9,900円)
  • 公立定時制:年額32,400円(月額2,700円)
  • 公立定時制(単位制):年額52,200円(30単位履修の場合)
  • 公立通信制:年額10,080円(30単位履修の場合)

支援額が授業料と同じなので、認定されれば原則として保護者が授業料を負担することはありません。返済も不要です。

去年と何が変わったの?

冊子には、令和8年度から所得制限が撤廃されたと書かれています。対象者は「世帯年収に関わらず高等学校等に通う日本人等の生徒」で、令和8年度から対象の範囲が広がったとも説明されています。

ただし、受け取るには申請が必要です。申請後、日本国内に住所があり、国籍や在留資格などの条件が認められると、受給資格が得られます。

奨学のための給付金(低所得世帯向け)

授業料以外の教育費の負担を軽くするための、返済のいらない給付型の奨学金です。額は毎年改定されます。対象になるのは、平成26年4月以降に入学する新1年生で、保護者が静岡県内に住んでいる人などです。

支給額は世帯の所得(市町村民税と道府県民税の所得割額)で決まります。令和8年度の額は次のとおりです。

  • 生活保護世帯:全日制・定時制 32,300円、通信制 32,300円
  • 非課税世帯:全日制・定時制 143,700円、通信制 50,500円
  • 所得割額の合計が100円以上105,500円未満の世帯:全日制・定時制 47,900円、通信制 16,830円
  • 所得割額の合計が105,500円以上182,500円未満の世帯:全日制・定時制 35,930円、通信制 12,630円

上の2つの所得割の区分は、国籍・在留資格が冊子の区分「2」にあたる場合は対象外と書かれています。自分が該当するかは、冊子の表か学校で確認してください。

日程・数字のまとめ

ひとことで言うと:必ず払う費用は少なく、使える支援は種類が多い、という整理です。

  • 全日制の入学検定料:2,200円
  • 全日制の入学料:5,650円
  • 全日制の授業料:年額118,800円(就学支援金と同額)
  • 就学支援金の所得制限:令和8年度から撤廃

その他の支援制度

冊子には、ほかに次の制度が並んでいます。条件や金額は制度ごとに違います。

  • 遠距離通学費補助(全日制・定時制):通学定期代が月15,000円を超える人が対象。月15,000円を超える額の1/2もしくは3/8以内(所得割額による)
  • 定時制・通信制修学補助金:教科書の購入費は実費もしくは3/4以内(所得割額による)、定時制の夜食費は1食109円
  • 定時制・通信制修学資金貸与(無利息):月14,000円もしくは10,500円(所得割額による)。原則返還ですが、卒業した場合は申請により返還が免除されます
  • 貸与型奨学金(無利息):自宅から通う場合は年216,000円(月額18,000円)、自宅外は年276,000円(月額23,000円)。高校卒業後に返還します。大学等に進学した場合は返還を猶予できます

このほか、一部の市町や各種団体にも奨学金があります。冊子は、各市町の奨学金担当か入学先の高校に問い合わせるよう案内しています。

受験生・保護者が気をつけること

ひとことで言うと:金額を知り、申請が必要な制度を入学後に落とさないことが大切です。

  • 金額は令和8年度のものです。条例の改正で、令和9年度の入学時の額が変わる可能性があります。
  • 就学支援金は申請して認定されて初めて授業料が支援されます。手続きは入学後に高校から案内があるので、案内を見逃さないようにしましょう。
  • 校納金や端末の費用は、冊子の金額には入っていません。志望校の説明で確認しましょう。
  • 給付金や貸与型の奨学金は所得や成績の条件があります。たとえば貸与型奨学金は、高校の場合は原則として中学3.5以上、高校3.0以上という成績の目安が冊子に書かれています。
  • くわしい条件は、入学先の高校か、各市町の担当窓口に聞くのが確実です。

よくある質問

Q. 全日制の授業料は、保護者が払うことになりますか?

A. 授業料は年額118,800円ですが、就学支援金の認定を受ければ、原則として保護者が負担することはありません。令和8年度から所得制限が撤廃されています。

Q. 端末は学校が用意してくれますか?

A. 原則は個人で準備する「BYOD」です。機種を指定する高校もあります。貸出用も用意されているので、必要な場合は高校に相談できます。

Q. 就学支援金は返さなくてはいけませんか?

A. 返済は不要です。

出典:静岡県教育委員会「令和9年度公立高校をめざすあなたへ2」Ⅶ 県立高等学校の授業料等及び修学支援制度(発表:2026年9月11日、確認:2026年11月2日)

最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。

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