世田谷学園高等学校は、400年以上の歴史と伝統を誇る、曹洞宗の教えを基盤とした私立男子校です。その教育の根幹にあるのは、「Think & Share」という理念。これは、一人ひとりが持つかけがえのない価値に気づき(Think)、他者と協力し、より良い未来を創造していく(Share)力を育むことを目指しています。

「文武両道」を掲げ、学業だけでなく部活動にも非常に力を入れているのが世田谷学園の大きな特徴です。全国レベルで活躍する部活動が多数あり、仲間と切磋琢磨しながら心身ともに大きく成長できる環境が整っています。また、落ち着いた環境の中で、生徒一人ひとりの個性を尊重し、きめ細やかな指導を行っていることでも知られています。

この記事では、そんな世田谷学園高等学校の魅力や特色、生徒たちのリアルな声などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。学校選びに悩んでいる中学生と保護者の皆さんにとって、きっと有益な情報が見つかるはずです。

世田谷学園高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 世田谷学園中学校・高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男子校
所在地 〒154-0005 東京都世田谷区三宿1-16-31
代表電話番号 03-3411-8661
公式サイト https://www.setagayagakuen.ac.jp/

世田谷学園高等学校に設置されている学科・コース

世田谷学園は完全中高一貫校のため、高等学校からの生徒募集は行っていません。ここでは、中学校から入学した生徒が高校で所属するコースについて紹介します。

  • 本科コース: 大多数の生徒が所属し、幅広い教養と高い学力をバランスよく身につけることを目指します。文系・理系を問わず、多様な進路希望に対応できるカリキュラムが組まれています。

  • 理数コース: 中学入試の段階で選択するコースで、理数系の科目に特に力を入れています。実験やフィールドワークなどを多く取り入れ、探究心や論理的思考力を養い、難関大学の理系学部や医学部への進学を目指す生徒におすすめです。

世田谷学園高等学校の特色・校風

世田谷学園の校風は、「落ち着いた雰囲気」「文武両道」「面倒見が良い」といった言葉で表せます。仏教の教えが根付いており、生徒たちは穏やかで真面目な雰囲気の中で学校生活を送っているようです。

  • 宿題の量:課題や小テストは多く、日々の学習習慣が自然と身につくという声が多いようです。特に、英語教育に力を入れており、単語テストなどが頻繁に行われます。

  • 校則:他の私立学校と比較すると、校則はやや厳しめという評判です。特に、スマートフォンは校内での使用が原則禁止されており、登下校中も使用に関するルールが定められています。頭髪や服装に関しても、定期的にチェックがあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で穏やかな生徒が多いと言われています。男子校らしい活気はありつつも、落ち着いて学習に取り組める環境が整っています。

  • アルバイト:原則として禁止されています。

  • 制服:伝統的な紺色の詰襟(学ラン)です。 「かっこいい」という声もあれば、「個性を出しにくい」といった意見も見られます。

  • 土曜授業:土曜日も授業が行われています。

世田谷学園高等学校の部活動・イベント

部活動

世田谷学園は、全国トップクラスの実績を誇る部活動が数多く存在し、まさに「文武両道」を体現しています。

  • 柔道部:オリンピック金メダリストを多数輩出していることで全国的に有名です。経験者はもちろん、高校から柔道を始める生徒も多く、高いレベルで心身を鍛えることができます。

  • 空手道部・バスケットボール部・水泳部(水球):これらの部活動も全国大会の常連であり、非常に活気があります。

  • 文化部:運動部だけでなく、文化部の活動も盛んです。物理部がテレビ番組で紹介されたり、囲碁・将棋同好会や鉄道研究同好会など、多彩なクラブや同好会があります。

イベント

世田谷学園では、仲間との絆を深める多彩な学校行事が一年を通して行われます。

  • 獅子児祭(文化祭):毎年秋に開催される文化祭は「獅子児祭(ししじさい)」と呼ばれ、大きな盛り上がりを見せます。 各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表を行い、生徒たちの自主性と創造性が発揮される場となっています。

  • 体育祭:生徒たちのエネルギーが爆発する体育祭は、クラス対抗で様々な競技に挑み、団結力を高めます。

  • 研修旅行:高校1年生では、全員がカナダでの英語研修に参加します。 姉妹校との交流やホームステイなどを通して、実践的な語学力と国際感覚を養う貴重な機会となっています。

  • 坐禅教室:仏教校ならではの行事として、定期的に坐禅が行われます。静かな時間の中で自分自身と向き合うことで、精神を集中させ、心を落ち着ける効果があると言われています。

世田谷学園高等学校の進学実績

世田谷学園は、難関大学への高い進学実績を誇ります。生徒一人ひとりの目標達成に向けた、手厚い進学サポート体制が整っています。

  • 国公立大学:2024年度は、東京大学に5名、京都大学に1名、一橋大学や東京工業大学を含む難関国公立大学に14名が合格しています。 また、国公立大学医学部にも多数の合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった難関私立大学には合計238名が合格。 GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも220名の合格者を出しています。

  • 進学サポート:通常の授業に加えて、放課後や夏休みなどの長期休暇中には、大学受験に対応した多彩な講習が開かれています。また、習熟度別のクラス編成や少人数制の授業を取り入れることで、生徒一人ひとりの学力に応じたきめ細やかな指導を実践しています。

世田谷学園高等学校の特長・アピールポイント

世田谷学園には、他校にはない独自の魅力的な取り組みが数多くあります。

  • 「Think & Share」を柱とする人間教育:仏教の教えを基盤に、自分を見つめ、他者と協調する力を育む独自の教育理念を実践しています。

  • 全国屈指の文武両道:柔道部をはじめとする全国レベルの部活動と、難関大学への高い進学実績を両立できる環境があります。

  • 手厚い学習・進学サポート:放課後や長期休暇中の講習、習熟度別授業など、生徒一人ひとりの目標達成を力強くバックアップする体制が整っています。

  • グローバルな視野を育む国際交流:高校1年生全員が参加するカナダ英語研修など、実践的な語学力と異文化理解を深めるプログラムが充実しています。

  • 心を育む仏教的情操教育:週に一度の「仏教」の授業や、定期的な坐禅の実践を通じて、穏やかで強い精神力を養います。

  • 充実した理数教育:中学から設置されている「理数コース」では、専門性の高い授業や体験学習を通して、未来の科学者を育成します。

  • 都心にありながら緑豊かな環境:三軒茶屋という利便性の高い立地にありながら、静かで落ち着いた学習環境が保たれています。

世田谷学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

世田谷学園に通う生徒や卒業生、保護者からは様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「先生方が熱心で、面倒見が良い」という声が非常に多く聞かれます。

    • 「学習環境が整っており、真面目な生徒が多いので落ち着いて勉強に集中できる」

    • 「部活動が非常に盛んで、仲間と高い目標を目指せるのが魅力」

    • 「いじめが少ないという評判で、安心して学校生活を送れる」

    • 「大学進学実績が良く、学校のサポートも手厚い」

  • 気になる点:

    • 「校則が、特にスマートフォンの使用に関して厳しい」という意見が目立ちます。

    • 「課題や小テストが多く、勉強はかなり大変」と感じる生徒もいるようです。

    • 「施設の一部が少し古い」という声もあります。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが難点」と感じる人もいるようです。

アクセス・通学

世田谷学園へのアクセスは以下の通りです。

  • 東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋駅」より徒歩約10分

  • 東急田園都市線「池尻大橋駅」より徒歩約12分

通学している生徒は、世田谷区内をはじめ、東急田園都市線や世田谷線沿線など、東京23区や神奈川県方面から幅広く通学しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。