保善高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る、東京都新宿区に位置する私立の男子校です。「剛健質実」「初志貫徹」といった校訓を掲げ、心身ともに強く、何事もやり抜く人間の育成を目指しています。勉強と部活動のどちらにも全力で打ち込める環境が整っており、まさに「文武両道」を体現できる学校として知られています。

これからの高校3年間は、君たちにとって人生の礎を築く大切な時間です。仲間と切磋琢磨しながら学業に励み、部活動で汗を流し、学校行事で最高の思い出を作る。保善高等学校は、そんな充実した毎日を送りたいと願う君にぴったりの場所かもしれません。

この記事では、進学アドバイザーである私が、保善高等学校の偏差値や気になる学校生活、進学実績などを、中学生とその保護者の皆さんにも分かりやすく解説していきます。まだ志望校が決まっていない人も、男子校の生活に興味がある人も、ぜひ最後まで読んで、高校選びの参考にしてください。

保善高等学校の基本情報

保善高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 保善高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男子校
所在地 〒169-0072 東京都新宿区大久保三丁目6番2号
代表電話番号 03-3209-8756
公式サイト https://hozen.ed.jp/

保善高等学校の偏差値・難易度・併願校

保善高等学校の大きな特徴は、目標に合わせて3つのクラスが設置されている点です。 それぞれのクラスで偏差値が異なるため、自分の学力や目指す進路に合ったクラスを選ぶことができます。

  • 普通科特別進学クラス: 59

  • 普通科大進選抜クラス: 55

  • 普通科大学進学クラス: 50

(※上記の偏差値は2025年度の参考値です)

同じくらいの偏差値の高校としては、日本大学豊山高等学校、東洋高等学校、豊南高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、推薦入試の場合、コースによって異なりますが、5科でおおむね18〜21あたりが目安とされています。詳しい基準については、必ず学校説明会などで確認するようにしてください。

主な併願校としては、同じく男子校の聖学院高等学校や、共学の東洋高等学校、豊南高等学校、二松學舍大学附属高等学校などが受験生に選ばれることが多いようです。

保善高等学校に設置されている学科・コース

保善高等学校には普通科の中に、目標とする進路に応じて3つのクラスが設けられています。

  • 特別進学クラス

    国公立大学や早慶上理といった難関私立大学への現役合格を目指すクラスです。 週2回の7時間授業や「未来考動塾」という探究学習などを通して、応用力を徹底的に鍛えます。 高いレベルで文武両道を実現したい、知的好奇心が旺盛な生徒におすすめです。

  • 大進選抜クラス

    GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)レベルの難関私立大学を目指すクラスです。 大学進学クラスよりも早い進度で学習を進め、より大学受験に特化したカリキュラムが組まれています。 部活動にも参加しながら、有名私立大学への進学を真剣に考えている生徒に最適です。

  • 大学進学クラス

    日本大学や東洋大学、駒澤大学、専修大学といった中堅以上の私立大学への現役合格を目指すクラスです。 まずは基礎学力をしっかりと固め、2年次から文系・理系に分かれて専門性を高めていきます。 高校生活を楽しみながら、自分のペースで大学進学を目指したい生徒におすすめです。

また、1年次の成績や特進統一テストの結果次第で、2年次に上位のクラスへ移動することも可能です。

保善高等学校の特色・校風

保善高等学校の校風は、「質実剛健」や「文武両道」という言葉で表現できます。100年以上の歴史を持つ男子校ならではの、活気がありながらも落ち着いた雰囲気があるようです。

  • 校則や生徒の雰囲気

    口コミによると、頭髪や服装に関する校則はやや厳しめという声が見られます。 スマートフォンは校内での使用が禁止されており、持ち込みは許可されていますが、電源を切ってカバンにしまっておく決まりです。生徒たちは真面目で、男子校らしい元気で明るい雰囲気があるようです。先生方は面倒見が良く、生徒一人ひとりに親身になってくれるという評判が多く聞かれます。

  • 学習面

    宿題の量はコースや先生によって差があるようですが、全体的には標準的という意見が多いです。学習習慣を身につけるためのサポートも手厚く、特に放課後に行われる無償の補習や講習が充実しています。 土曜授業は基本的にありません。

  • その他

    アルバイトは原則として禁止されています。制服は伝統的な黒の詰襟(学ラン)で、銀色のボタンが特徴です。 校内には食堂も設置されており、多くの生徒に利用されています。

保善高等学校の部活動・イベント

部活動

保善高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が勉強と両立しながら活動に励んでいます。特に運動部の活躍が目覚ましく、全国レベルの実績を持つ部も少なくありません。

  • 特に有名な部活動

    • ラグビー部: 全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)への出場経験も豊富な全国屈指の強豪校として知られています。

    • 陸上競技部: 長い歴史を誇り、全国高校駅伝に15回出場した実績があります。インターハイや国体でも多くの選手が入賞を果たしています。

    • 空手道部: 近年特に力をつけており、インターハイの団体組手で全国3位や準優勝に輝くなど、輝かしい成績を収めています。

  • 全体の様子

    運動部だけでなく、文化部も活発に活動しています。写真部やコンピュータ部、知的ゲーム部といった文化部から、地歴研究同好会や数学研究同好会など、知的好奇心を満たせる同好会まで多種多様です。

イベント

保善高等学校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事が一年を通して数多く開催されます。男子校ならではの熱気と団結力が感じられるイベントは、高校生活の大きな魅力の一つです。

  • 保善祭(文化祭): 毎年9月下旬に行われる文化祭は、各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表を行い、大変な盛り上がりを見せます。

  • 体育祭: 体育祭も男子校ならではの迫力で、クラス対抗のリレーなどは特に盛り上がるようです。

  • 修学旅行: 近年では沖縄などを訪れ、平和学習やマリンスポーツなどを体験します。

  • 芸術鑑賞会: NHK交響楽団によるクラシックコンサートなど、本物の芸術に触れる機会も大切にしています。

保善高等学校の進学実績

保善高等学校は、生徒一人ひとりの目標達成に向けた手厚い進路指導に定評があり、高い現役大学進学率を誇ります。 2025年春には88%を超える生徒が現役で大学に進学しました。

  • 国公立大学

    東京学芸大学、東京海洋大学、東京都立大学、千葉大学など、毎年安定して合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学

    早稲田大学、東京理科大学といった最難関大学をはじめ、GMARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも多数の合格者を出しています。

  • その他

    特に進学者が多いのは、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学といった「日東駒専」レベルの大学群です。 生徒の学力層に合った大学への進学指導に強みがあると言えるでしょう。

このような高い進学実績を支えているのが、充実した進学サポート体制です。主要教科の習熟度別授業や、放課後や長期休暇中に行われる無償の補習・講習などが豊富に用意されており、生徒の学力向上を力強くバックアップしています。

保善高等学校の特長・アピールポイント

保善高等学校には、他の学校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 100年以上の歴史を持つ男子教育: 長い伝統の中で培われた男子教育のノウハウがあり、生徒の個性や能力を伸ばす環境が整っています。

  • 目標に合わせた3クラス制: 自分の学力や目指す進路に応じて「特別進学」「大進選抜」「大学進学」の3つのクラスから選べるため、ミスマッチが少なく、効率的に学習を進められます。

  • 探究学習「未来考動塾」: 特別進学クラスで実施される独自の探究学習です。 生徒が自ら問いを立てて調査し、発表する大学のゼミのような形式で、思考力や表現力を養います。

  • 手厚い進路指導: 進路指導室には担当の先生が常駐し、いつでも相談に乗ってくれます。 過去問の閲覧やPCでの情報検索も可能です。

  • 充実した講習制度: 放課後や夏休み・冬休みには、多彩な補習・講習(無償)が開講され、苦手克服から得意分野の伸長まで幅広くサポートします。

  • 全国レベルの部活動: ラグビー部、陸上競技部、空手道部など、全国で活躍する部活動が多くあり、高いレベルで文武両道を目指せます。

  • 都心ながら落ち着いた学習環境: 新宿区にありながら、戸山公園に隣接しており、緑豊かで落ち着いた環境で学ぶことができます。

保善高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの声を集めてみました。学校選びの参考にしてください。

  • 良い点

    • 「先生方がとても親身で、勉強や進路の相談に熱心に乗ってくれる」という声が非常に多いです。

    • 「男子校なので、異性の目を気にせず、何事にも全力で打ち込めるのが楽しい」

    • 「部活動が盛んで、高い目標を持って仲間と切磋琢磨できる環境が良い」

    • 「食堂が安くて美味しいと評判」

    • 「進路指導が手厚く、自分に合った進路を見つけられた」

  • 気になる点

    • 「校則、特に頭髪指導が厳しいと感じる」という意見が一部で見られます。

    • 「校舎や施設が少し古い部分がある」という声もあります。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが難点」と感じる生徒もいるようです。

    • 「スマートフォンの校内使用が禁止なのが不便」という口コミも見られます。

アクセス・通学

保善高等学校は複数の路線が利用でき、交通の便が非常に良い場所にあります。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR山手線、西武新宿線、東京メトロ東西線「高田馬場駅」より徒歩約8分

    • 東京メトロ副都心線「西早稲田駅」より徒歩約7分

    • JR総武線「大久保駅」、JR山手線「新大久保駅」からも徒歩圏内です。

東京都内全域はもちろん、埼玉県、千葉県、神奈川県など、広範囲から生徒が通学しています。

保善高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。保善高等学校の魅力は伝わったでしょうか。

最後に、進学アドバイザーとして、保善高等学校を目指す君にメッセージを送ります。この学校は、「勉強も部活も学校行事も、すべてに一生懸命取り組みたい!」というエネルギッシュな生徒に特におすすめです。また、「先生に親身にサポートしてもらいながら、着実に学力を伸ばして大学進学を叶えたい」と考えている君にも最適な環境だと言えるでしょう。

保善高等学校の入試では、中学校での基礎学力がしっかりと身についているかが問われます。日々の授業を大切にし、特に英語・数学・国語の主要3教科の苦手分野をなくしておくことが合格への近道です。そして、学校説明会にはぜひ一度足を運んでみてください。先生方や在校生の雰囲気から、きっと「この学校で頑張りたい!」という気持ちが湧いてくるはずです。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。