兵庫県立大学附属高等学校は、最先端の科学技術が集まる播磨科学公園都市に位置する、探究活動とグローバル教育に力を入れた非常にユニークな学校です。「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす」を教育の特色とし、生徒一人ひとりの主体性を尊重する校風が根付いています。
この学校は兵庫県立大学の附属校であり、大学との連携を活かした高度な学びが展開されているのが大きな魅力です。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)にも指定されており、科学技術分野における次世代のリーダー育成を目指しています。
この記事では、そんな魅力あふれる兵庫県立大学附属高等学校について、詳しくご紹介します。ただし、この学校は中高一貫校であり、原則として高校からの生徒募集は行っていません。しかし、その先進的な教育内容は、これからの高校選びを考える皆さんにとって、きっと新しい発見や視野を広げるきっかけになるはずです。
兵庫県立大学附属高等学校の基本情報
兵庫県立大学附属高等学校の基本的な情報を表にまとめました。
兵庫県立大学附属高等学校の特色・校風
兵庫県立大学附属高等学校は、「自主自律」「探究型学習」「グローバル」といったキーワードで表される、自由で知的な雰囲気に満ちた学校です。
生徒の自主性を重んじる校風で、校則は比較的緩やかな傾向にあります。制服はなく、式典などで着用する「標準服」が定められていますが、普段は私服での登校が認められています。髪型に関する厳しい規則は少ないようですが、高校生としての品位を保つことが求められます。スマートフォンの持ち込みは可能ですが、授業中の使用は禁止されており、使用できる時間帯や場所にはルールが定められています。
学習面では、探究活動やレポート課題が多く、宿題の量は多いと感じる生徒が多いようです。しかし、それは同時に深く学ぶ機会が豊富にあることの裏返しでもあります。生徒たちは真面目で知的好奇心が旺盛な生徒が多く、互いに刺激し合いながら学習に取り組んでいます。アルバイトは原則として禁止されていませんが、届け出が必要な場合があります。土曜授業については、SSHの活動などで実施されることがあるようです。
兵庫県立大学附属高等学校の部活動・イベント
部活動
兵庫県立大学附属高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、活気にあふれています。運動部、文化部ともに充実しており、生徒たちは勉強と両立しながら熱心に活動に取り組んでいます。
特に、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校ならではの科学系の部活動が盛んです。自然科学部などでは、大学や研究機関と連携した本格的な研究活動に取り組むことができます。文化部では、美術部などが文化祭での作品展示に向けて活発に活動しているようです。運動部も、陸上競技部や剣道部、バスケットボール部などがあり、それぞれの目標に向かって練習に励んでいます。
イベント
兵庫県立大学附属高等学校の学校行事は、生徒が主体となって企画・運営されるものが多く、非常に盛り上がります。
最大のイベントである文化祭は「銀杏祭(ぎんなんさい)」と呼ばれ、1年生は露店、2年生は演劇、3年生は食品販売など、学年ごとに特色ある出し物を行います。生徒会が中心となって運営され、生徒たちの自主性や企画力が存分に発揮される場となっています。
その他にも、体育祭や合唱コンクール、芸術鑑賞会など、クラスの団結力を高めるイベントが年間を通して行われます。修学旅行では、海外の姉妹校を訪問するなど、グローバルな視野を広げる貴重な体験ができることもあるようです。また、SSHの研究成果を発表する場も設けられており、日頃の探究活動の集大成として重要なイベントとなっています。
兵庫県立大学附属高等学校の進学実績
兵庫県立大学附属高等学校は、その高度な教育内容を反映し、国公立大学を中心に非常に高い進学実績を誇っています。
2024年度の大学合格実績を見ると、旧帝国大学を含む難関国公立大学に多数の合格者を輩出しています。具体的には、京都大学、大阪大学、神戸大学といった関西の難関大学や、地元の兵庫県立大学への進学者が多いのが特徴です。国公立大学全体では、卒業生の半数以上が進学することもあります。
私立大学では、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)に合わせて41名、早慶上理ICUに2名の合格者を出しています。
このような高い進学実績を支えているのが、大学と連携した探究活動や、個々の進路希望に対応したきめ細やかな進路指導です。日々の授業に加えて、発展的な内容を学ぶ講習や補習も充実しており、生徒一人ひとりの学力を最大限に伸ばす体制が整っています。
兵庫県立大学附属高等学校の特長・アピールポイント
兵庫県立大学附属高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。
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スーパーサイエンスハイスクール(SSH)としての高度な探究活動:大学や研究機関と連携し、最先端の科学に触れながら本格的な研究に取り組むことができます。
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兵庫県立大学との密な高大連携:大学の講義を聴講したり、研究室を訪問したりと、一足先に大学レベルの学問に触れる機会が豊富にあります。
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「探究」を軸とした6年間の一貫カリキュラム:中学から高校までの6年間を見通した独自のカリキュラムで、探究心や思考力をじっくりと育てます。
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活発な国際交流プログラム:海外の姉妹校との交流や、英語のみで会話する「インターピープルデー」など、国際感覚を養う機会が充実しています。
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自主性を尊重する自由な校風:私服での通学が認められているなど、生徒一人ひとりの個性を大切にする雰囲気があります。
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自然に囲まれた学習環境:播磨科学公園都市の広大で緑豊かなキャンパスで、のびのびと学校生活を送ることができます。
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充実した寮生活:遠方からの生徒のために「黎明寮」という学生寮が完備されており、仲間との共同生活を通して自立心や協調性を育むことができます。
兵庫県立大学附属高等学校の口コミ・評判のまとめ
兵庫県立大学附属高等学校に関する口コミをまとめました。在校生や卒業生、保護者からの様々な声があります。
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良い点:
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「探究活動が非常に面白く、自分の興味をとことん追求できる環境がある」という声が多数あります。
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「自由な校風で、生徒の自主性を尊重してくれるので、のびのびと学校生活が送れる」と評判です。
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「周りの生徒のレベルが高く、互いに切磋琢磨できる良い環境」といった意見も多く見られます。
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「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」など、教員のサポート体制を評価する声もあります。
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「大学との連携授業が豊富で、将来の進路を考える上で非常に役立った」という卒業生の声もあります。
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気になる点:
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「探究活動のレポートや課題が多く、勉強はかなり大変」という意見があります。
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「最寄り駅からバスに乗る必要があり、アクセスが良いとは言えない」という声も聞かれます。
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「山の上にあるため、冬は特に寒い」といった立地に関する口コミもあります。
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「施設が少し古い部分がある」という指摘も一部で見られます。
アクセス・通学
兵庫県立大学附属高等学校へのアクセス方法です。
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JR神戸線「相生駅」から神姫バスで約30分、「県立大附属高校前」下車
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JR姫新線「播磨新宮駅」から神姫バスで約20分、「県立大附属高校前」下車
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JR山陽本線「竜野駅」からバスを利用する方法もあります。
学校は播磨科学公園都市内の丘陵地にあり、西播磨地域を中心に、姫路市や明石市、神戸市など県内の広範囲から生徒が通学しています。また、遠方の生徒のために学生寮も完備されています。
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。