函館白百合学園高等学校は、函館市にあるカトリック系の私立女子中学校・高等学校です。1886年創立の聖保禄女学校を前身とする、130年以上の歴史と伝統を誇る学校で、「従順・勤勉・愛徳」を校訓に掲げ、品性を重んじ、社会に貢献できる女性の育成を目指しています。函館の地で長く女子教育を担ってきた函館白百合学園高等学校は、充実した学習環境と温かい校風で知られています。

この学校の大きな魅力は、一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細やかな指導です。特別進学、看護医療系進学、総合進学という3つのコースが設置されており、それぞれの目標に向かって集中的に学べる環境が整っています。特に看護医療系のコースがあるのは、将来その分野を目指す生徒にとって心強いでしょう。

この記事では、そんな函館白百合学園高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。伝統ある女子校での高校生活に興味がある中学生と保護者の皆さん、ぜひ最後まで読んでみてください。

函館白百合学園高等学校の基本情報

函館白百合学園高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 函館白百合学園高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 女子校
所在地 〒041-8560 北海道函館市山の手2丁目6-3
代表電話番号 0138-55-6682
公式サイト http://www.hakodate-shirayuri.ed.jp/

函館白百合学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

函館白百合学園高等学校の偏差値は、コースによって異なりますが、43から64程度とされています。自分の学力や目指す進路に合わせてコースを選択できるのが、この学校の特長の一つです。

  • 特別進学コース: 63 – 64

  • 看護医療系進学コース: 55 – 56

  • 総合進学コース: 43 – 48

特別進学コースは、国公立大学や難関私立大学を目指す学力上位層向けのコースで、函館市内でも高いレベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、公立では函館中部高等学校などが挙げられます。合格には、Bランク以上の内申点が目安になると考えられます。

看護医療系進学コースは、看護師や医療技術者などを目指す生徒に適したコースです。市立函館高等学校の普通科などと同じくらいの難易度と考えるとイメージしやすいでしょう。DランクからEランク程度が目安となりそうです。

総合進学コースは、4年制大学、短期大学、専門学校への進学から就職まで、幅広い進路に対応しています。部活動と勉強を両立させたい生徒にも人気があります。

主な併願校としては、同じ函館市内の私立高校である遺愛女子高等学校や函館大学付属有斗高等学校などが挙げられます。自分の実力や希望する進路に合わせて、函館白百合学園高等学校のどのコースを受験するか、そして併願校をどこにするか、じっくり検討することが大切です。

函館白百合学園高等学校に設置されている学科・コース

函館白百合学園高等学校には、生徒一人ひとりの夢や目標に応えるための3つの魅力的なコースが設置されています。

  • 特別進学(LB)コース

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指すコースです。少人数制で、個々の学力に応じたきめ細かい指導が受けられます。ハイレベルな大学受験を考えている人におすすめです。

  • 看護医療系進学コース

    看護師や薬剤師、臨床検査技師など、医療分野の専門職を目指すためのコースです。看護実習や講演会など、専門的なカリキュラムが組まれており、医療系への進学を強く希望している人に最適です。

  • 総合進学コース

    4年制大学、短期大学、専門学校への進学や就職など、幅広い進路に対応するコースです。基礎学力の定着を重視し、部活動や課外活動との両立もしやすい環境です。自分の興味や関心を広げながら、じっくりと将来を考えたい人におすすめです。

函館白百合学園高等学校の特色・校風

函館白百合学園高等学校は、「落ち着いた雰囲気」「アットホーム」といったキーワードで表現されることが多い、伝統あるカトリックの女子校です。

生徒たちの雰囲気は、全体的に真面目で穏やかな生徒が多いようです。口コミでは「面識のない生徒同士でも挨拶を交わす」といった声もあり、学校全体に温かい空気が流れていることがうかがえます。

校則については、「他の高校と比べて厳しい」という意見が多く見られます。 特に服装や頭髪、スマートフォンの使用に関するルールは細かく定められているようです。 スマートフォンは校内での使用が制限されており、アルバイトは原則禁止ですが、家庭の事情などによっては許可される場合もあります。 このような規律ある環境が、落ち着いた学習雰囲気の維持につながっている側面もあるようです。

制服は、全国の姉妹校で共通のデザインが採用されており、清楚なセーラー服は評判が良いです。 夏服と冬服があり、伝統的で品のあるデザインが好まれています。また、「タブリエ」と呼ばれる作業着があり、掃除や美術の時間に制服が汚れないように着用します。

学習面では、放課後講習などが充実しており、勉強に集中できる環境が整っているという声があります。 土曜授業は基本的にありませんが、進学コースでは模試などが行われることがあるようです。

函館白百合学園高等学校の部活動・イベント

部活動

函館白百合学園高等学校は、部活動も盛んで、多くの生徒が勉強と両立しながら活動に打ち込んでいます。

運動部では、特にバスケットボール部やバドミントン部、テニス部、陸上部などが全道大会に出場するなど、優秀な成績を収めています。 近年ではバスケットボール部が約25年ぶり以上の快挙となる全道大会出場を決めるなど、活気にあふれています。 砂入り人工芝のテニスコートが4面あり、ナイター設備も完備されているなど、施設も充実しています。

文化部では、吹奏楽団が有名で、地域のイベントなどでも演奏を披露しています。そのほかにも、放送局やインターアクトクラブなど、様々な文化部や同好会があり、生徒たちは自分の興味に合わせて活動しています。

イベント

函館白百合学園高等学校では、生徒たちの学校生活を彩る多彩なイベントが年間を通して開催されています。

特に盛り上がるのが、7月に行われる「白百合祭」(文化祭)です。 近年はクラスごとに動画やクラス旗を制作するなど、工夫を凝らした内容で楽しまれているようです。 また、体育祭も学年やクラスの垣根を越えて非常に盛り上がるイベントとして知られています。

修学旅行は、例年、関西方面を訪れることが多いようです。宿泊研修(高1)や遠足など、学年ごとの行事も充実しています。 カトリック系の学校ならではの行事として、クリスマスミサなどの宗教行事も大切にされており、心を落ち着かせる時間となっています。

函館白百合学園高等学校の進学実績

函館白百合学園高等学校は、きめ細やかな進路指導と充実した学習サポートにより、高い進学実績を誇っています。特に、指定校推薦の枠が非常に豊富なことが大きな強みです。

最新の進学実績(令和6年度卒業生)を見ると、国公立大学では、北海道大学、北海道教育大学、公立はこだて未来大学などに合格者を出しています。 私立大学では、上智大学、明治大学、法政大学といった難関私立大学のほか、系列の白百合女子大学や仙台白百合女子大学、そして道内の北星学園大学、北海学園大学など、幅広い大学への進学実績があります。

看護医療系進学コースからは、千葉大学や札幌医科大学の看護学科をはじめ、多くの看護・医療系大学や専門学校へ進学しています。

こうした高い進学実績を支えているのが、放課後に行われる講習や長期休暇中の補習など、手厚いサポート体制です。生徒一人ひとりの目標達成に向けて、先生方が親身になって指導してくれる環境が整っています。

函館白百合学園高等学校の特長・アピールポイント

函館白百合学園高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 目標に合わせた3つの専門コース: 国公立大学を目指す「特別進学」、医療の道へ進む「看護医療系進学」、多様な進路に対応する「総合進学」と、自分の夢に直結した学びができます。

  • 豊富な指定校推薦枠: 伝統と実績により、全国の多くの大学から指定校推薦枠が寄せられています。 これは、真面目に学校生活を送る生徒にとって大きなアドバンテージです。

  • カトリック精神に基づく人間教育: 「従順・勤勉・愛徳」の校訓のもと、知識だけでなく、他者を思いやる心や社会に貢献する姿勢など、豊かな人間性を育む教育が実践されています。

  • 充実した学習施設: 約3万冊の蔵書を誇る図書館や、最新のコンピュータ室、体育館が2つ、ナイター設備付きのテニスコートなど、生徒が集中して学習や部活動に取り組める環境が整っています。

  • 伝統的で清楚な制服: 全国の白百合学園で統一されたセーラー服は、生徒たちの誇りであり、人気の一つです。

  • 安心の寮生活: 「暁の星ハウス」という学園寮があり、遠方からの生徒も安心して学校生活を送ることができます。

  • アットホームな校風: 生徒と先生の距離が近く、挨拶が自然に交わされる温かい雰囲気の中で、のびのびと高校生活を送ることができます。

函館白百合学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

函館白百合学園高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「学習環境が素晴らしい」といった、進路や学習に対するサポートの手厚さを評価する声が多く見られます。

    • 「指定校推薦が豊富で、進学に有利」という点は、多くの生徒が魅力に感じているようです。

    • 「女子校だから素の自分を出せる」「生徒同士の仲が良く、アットホームな雰囲気」など、居心地の良さを挙げる口コミも目立ちます。

    • 体育祭や文化祭などの行事がとても盛り上がり、楽しい思い出になるという意見も多いです。

  • 気になる点:

    • 「校則が厳しい」という声は、最も多く聞かれる意見の一つです。 特に、スマートフォンの使用制限や服装に関する規則を窮屈に感じる生徒もいるようです。

    • 「施設が少し古い」という指摘も一部で見られます。

    • 函館駅からバスで約30分と、交通の便が少し悪いと感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

函館白百合学園高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • バス:

    • 函館駅前バスターミナルからの利用が便利です。「白百合学園前」または「世界救世教前」バス停で下車、徒歩2〜3分です。 所要時間は約30分です。

  • 函館市電:

    • 「深堀町」電停から徒歩約25分です。

函館市内全域から生徒が通学していますが、特に函館駅や五稜郭駅周辺からバスを利用する生徒が多いようです。また、遠方に実家がある生徒のために学園寮も完備されています。

函館白百合学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

函館白百合学園高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、皆さんにエールを送ります。

この学校は、落ち着いた環境でじっくりと勉強に打ち込みたい人、そして将来の夢に向かって専門的な知識を深めたい人に特におすすめです。特に、看護や医療の道に進みたいと考えているなら、「看護医療系進学コース」は道内でも有数の素晴らしい環境だと思います。また、歴史と伝統の中で育まれる品性やマナーは、きっと皆さんの将来にとって大きな財産になるでしょう。

函館白百合学園高等学校の入試では、中学校での基礎学力がしっかりと身についているかが問われます。日々の授業を大切にし、特に苦手科目をなくしておくことが合格への近道です。面接も実施されることが多いので、なぜこの学校で学びたいのか、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。校則が厳しいという側面もありますが、それは皆さんが安心して学校生活を送るためのルールです。自分を律し、目標に向かって努力できる人にとって、函館白百合学園高等学校は最高の3年間を約束してくれるはずです。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。