自分にぴったりの高校を見つける旅は、期待と少しの不安でいっぱいですよね。今回は、大阪府南河内地域で確かな進学実績と手厚いサポートで知られる、初芝富田林高等学校、通称「はつとん」をご紹介します。伝統ある進学校としての顔を持ちながら、生徒一人ひとりの未来を真剣に考え、常に新しい教育の形を模索し続けている学校です。

近年、初芝富田林高等学校は大きな変革の時期を迎えています。これまでの「勉強熱心で真面目」というイメージに加え、生徒会が主体となった学校行事の改革や、部活動の活発化など、生徒がのびのびと学校生活を送れるような環境づくりに力を入れています。まさに、伝統を守りながら未来へ向かって進化している、その真っ只中にいるのが今の「はつとん」なのです。

そして、その進化の象徴として、2026年4月からは校名を「利晶学園中学校高等学校」へと一新し、コース編成も刷新されることが発表されました。これから入学する皆さんは、新しい歴史の幕開けに立ち会う特別な世代となります。この記事では、そんな新しく生まれ変わる初芝富田林高等学校の「今」と「未来」の魅力を、余すところなくお伝えしていきます。

初芝富田林高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 学校法人利晶学園 初芝富田林中学校高等学校
公立/私立の別 私立
共学/別学 男女共学
所在地 〒584-0058 大阪府富田林市彼方1801
代表電話番号 0721-34-1010
公式サイト https://www.hatsushiba.ed.jp/tondabayashi/

※2026年4月より、校名が「利晶学園中学校高等学校」に変更される予定です。

初芝富田林高等学校の偏差値・難易度・併願校

初芝富田林高等学校の学力レベルは、コースによって大きく異なります。自分の目標に合ったコースを見つけることが、合格への第一歩です。

偏差値は、専願(第一志望)か併願(公立高校などと合わせて受験)かによっても合格ラインが変わってきます。以下はコースごとの目安です。

コース(旧名称) 併願 専願
Ⅲ類 (現在のS特進コースに相当) 66 64
Ⅱ類 (現在の特進αコースに相当) 63 60
Ⅰ類 (現在の特進βコースに相当) 59 57

全体としては偏差値58〜67の範囲にあり、大阪府内の私立高校の中でも上位から中堅上位に位置する難易度と言えます。同じくらいの偏差値の高校としては、公立では富田林高校、泉陽高校、私立では帝塚山学院泉ケ丘高校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、具体的な基準は公表されていませんが、このレベルの高校を目指す場合、5段階評価で9教科合計が38〜42/45程度あると一つの目安になるでしょう。もちろん、当日の筆記試験の得点が最も重要です。

多くの受験生が、公立高校との併願で初芝富田林高等学校を受験します。主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 公立高校:富田林高校、泉陽高校、今宮高校(総合学科)、東住吉高校、八尾高校、泉北高校(総合科学科)

  • 私立高校:帝塚山学院泉ケ丘高校、浪速高校、大阪桐蔭高校

初芝富田林高等学校に設置されている学科・コース

初芝富田林高等学校には普通科の中に、目標とする大学のレベルに合わせて4つのコースが設置されています。それぞれの特色を理解して、自分に合ったコースを選びましょう。

  • S特進αコース

    • どんなことを学ぶ?:東京大学や京都大学などの最難関国公立大学や、医学部医学科への現役合格を目指すトップレベルのコースです。

    • どんな生徒におすすめ?:自分の学力の限界に挑戦し、日本最高峰の大学で学びたいという強い意志を持つ人。

  • S特進βコース

    • どんなことを学ぶ?:大阪大学や神戸大学などの難関国公立大学や、難関私立大学を目指します。ハイレベルな授業で応用力を徹底的に鍛えます。

    • どんな生徒におすすめ?:高い目標を持ち、仲間と切磋琢磨しながら難関大学合格を目指したい人。

  • 特進αコース

    • どんなことを学ぶ?:国公立大学や、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)といった難関私立大学への合格を目指すコースです。

    • どんな生徒におすすめ?:文武両道を目指しながら、有名大学への進学を確実にしたい人。

  • 特進βコース

    • どんなことを学ぶ?:産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)をはじめとする有名私立大学への進学を目標とします。基礎から応用まで着実に力をつけます。

    • どんな生徒におすすめ?:自分のペースで学習を進め、人気の高い私立大学への進学を目指したい人。

※これらのコースは2026年度に校名変更とともに一新される予定です。最新の情報は学校公式サイトで必ず確認してください。

初芝富田林高等学校の特色・校風

学校選びでは、偏差値だけでなく「どんな雰囲気の学校か」も非常に重要です。ここでは、口コミなどから見えてくる初芝富田林高等学校のリアルな姿を紹介します。

学校全体の雰囲気を示すキーワードは、「落ち着いた雰囲気」「真面目」「面倒見が良い」「文武両道」といった言葉が当てはまるでしょう。

  • 宿題の量:いわゆる「進学校」ですので、宿題や課題の量は多めという声が多いです。日々の予習・復習が欠かせない環境のようです。

  • 校則:他の私立高校と比較して「厳しい」と感じる生徒が多いようです。特に頭髪の長さや染髪、化粧、ピアスの禁止、靴下の色など、身だしなみに関する規定が細かいという意見が見られます。ただし、「厳しく指導されることは少ない」という声もあり、常識の範囲内で行動していれば問題ないようです。

  • スマホの扱い:授業時間中(朝礼・終礼を含む)は電源を切り、使用は一切禁止されています。これは多くの進学校で共通のルールです。

  • 生徒たちの雰囲気:全体的に「真面目」で「落ち着いている」生徒が多いようです。休み時間は和やかに過ごし、授業が始まると集中する、といったメリハリのある生徒が多いとの評判です。派手な高校生活よりは、気の合う仲間と穏やかに過ごしたい、勉強に集中したいという人に向いている環境と言えそうです。

  • アルバイト:原則として禁止されています。特別な事情がある場合は、学校に届け出て許可を得る必要があります。

  • 制服の評判:制服のデザインについては、特に目立った評判は見られませんでした。一般的で落ち着いたデザインのようです。

  • 土曜授業:土曜日も授業があり、学習時間をしっかりと確保するカリキュラムになっています。

近年、学校側は生徒の自主性を育むことに力を入れており、生徒会が中心となって行事を盛り上げるなど、少しずつ変化も生まれています。真面目な校風という土台の上で、生徒たちがより生き生きと活動できる学校へと進化している過程にあると言えるでしょう。

初芝富田林高等学校の部活動・イベント

部活動

勉強だけでなく、部活動も高校生活の大切な一部です。初芝富田林高等学校の部活動は、近年大きく活性化しています。

運動部が11、文化部が13あり、全体の加入率は以前の30%程度から70%へと大幅にアップしました。これは、生徒が主体的に学校生活を楽しめる環境が整ってきた証拠です。多くの部活は「和気あいあい」とした雰囲気で、楽しみながら活動することに重きを置いていますが、中には高い実績を誇る部もあります。

  • ダンス部:活気があり、人気の高い部活動の一つです。文化祭などでのパフォーマンスは大きな見どころとなっています。

  • データサイエンス部:理科部と情報科学部が統合して生まれた、ユニークで現代的な部活動です。探究学習やICT教育に力を入れる学校の特色を象徴する部と言えるでしょう。

  • 陸上部、軟式野球部:伝統的に活動が盛んな運動部として知られています。

イベント

学校生活を彩るイベントも、初芝富田林高等学校ならではの魅力があります。

  • 体育祭:最大の目玉行事と言えるのが、京セラドーム大阪を貸し切って行われる体育祭です。中高合同で開催され、プロ野球選手がプレーするグラウンドで競技に打ち込める経験は、一生の思い出になるでしょう。

  • 文化祭(初富Festa!):以前は平日開催でしたが、生徒会の発案で土日開催に変更されました。保護者や地域の人々も訪れやすくなり、来場者数が倍増するなど、大きな盛り上がりを見せています。ただし、口コミでは「衣装やメイクは禁止で、他の高校に比べると少し地味かも」という声もあります。

  • 修学旅行:グローバル教育の一環として、海外への修学旅行や語学研修がプログラムに組まれることが多いようです。異文化に触れる貴重な機会となっています。

  • 耐寒ウォーキング:1月に行われるユニークな伝統行事です。仲間と励まし合いながら長距離を歩ききることで、忍耐力や協調性を育みます。

初芝富田林高等学校の進学実績

高校選びにおいて、卒業後の進路は最も気になるポイントの一つです。初芝富田林高等学校は、その名の通り高い進学実績を誇っています。

2025年度の最新の大学合格実績を見てみましょう。

  • 国公立大学:合計48名

    • 主な合格大学:大阪大学(1名)、神戸大学(2名)、北海道大学(2名)、大阪公立大学(2名)、和歌山県立医科大学(1名)など、全国の国公立大学に合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学:

    • 関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大):合計86名

    • 産近甲龍(京都産業大、近畿大、甲南大、龍谷大):合計133名

      • 特に近畿大学には111名と、非常に多くの合格者を出しているのが特徴です。

  • その他の進路:

    • 医学部医学科にも3名が合格しており、理系の指導にも強いことがうかがえます。

この高い進学実績を支えているのが、学校独自の手厚いサポート体制です。特に「はつとん講座」と呼ばれる放課後の受験対策講座は、この学校の大きな強みです。大手予備校の人気講師を学校に招いてハイレベルな授業が受けられるため、塾に通うことなく、学校内で受験対策を完結させることができます。また、普段の授業から先生方が親身に質問に応じてくれるなど、生徒一人ひとりに寄り添った指導が徹底されています。

初芝富田林高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、初芝富田林高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを7つのポイントにまとめました。

  • 2026年「利晶学園」への進化

    • 校名とコースを一新する大きな変革期にあり、新しい学校の歴史を自分たちで創っていくという貴重な経験ができます。

  • ICTを活用した「個別最適学習」

    • 生徒一人一台のタブレットPCを導入。AIが苦手分野を分析して個人に合った問題を出題するなど、最先端の教育で効率的に学力を伸ばせます。

  • 「探究総合」と「対話型学習」

    • 答えが一つではない課題に対し、グループで調査・討論・発表を行う授業が充実。大学入試や社会で必要とされる思考力・表現力が身につきます。

  • 充実の放課後受験対策「はつとん講座」

    • 学校にいながら大手予備校の人気講師の授業が受けられます。塾との両立に悩む必要がなく、勉強に集中できる環境です。

  • 京セラドームで実施する大規模な体育祭

    • プロのスタジアムを貸し切って行われる体育祭は、他では味わえないスケール。学校生活最高の思い出になること間違いなしです。

  • 活発化する生徒主体の学校改革

    • 新設された生徒会を中心に、生徒自身が学校をより良くしようと活動しています。部活動加入率も70%に達し、活気に満ちています。

  • 豊富なスクールバス網

    • 泉ヶ丘駅や金剛駅、河内長野駅など9方面からスクールバスが運行。南大阪の広いエリアから安心して通学できます。

初芝富田林高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生の声をまとめることで、学校のリアルな姿が見えてきます。良い点と気になる点の両方を知っておきましょう。

  • 良い点:

    • 「先生のサポートが手厚い」という声が非常に多いです。授業後に質問に行くと、分かるまで丁寧に教えてくれる、進路相談にも親身に乗ってくれるなど、先生と生徒の距離の近さが魅力のようです。

    • 「勉強に集中できる落ち着いた環境」も高く評価されています。真面目な生徒が多く、互いに高め合える雰囲気があるようです。

    • 「良い友達に恵まれる」という意見も目立ちます。同じ目標を持つ仲間と過ごす3年間は、かけがえのないものになるでしょう。

    • 「ICT設備が整っていて、授業が分かりやすい」という声もあり、最新の学習環境が整っている点もポイントです。

  • 気になる点:

    • 「校則が厳しい」という意見は、多くの口コミで見られます。特に身だしなみに関するルールを窮屈に感じる生徒もいるようです。

    • 「いわゆる『キラキラした高校生活』を期待するとギャップがあるかも」という声もあります。行事はありますが、勉強が生活の中心になるため、派手さや自由さを求める人には物足りなく感じるかもしれません。

    • 「山の上にあるので通学が大変」という点は、多くの生徒が挙げる物理的な課題です。最寄り駅から学校までは坂道が続くため、生徒の間では「登山」と呼ばれているそうです。

    • 「とにかく勉強が忙しい」という声も。高いレベルを目指すため、日々の学習量は多く、楽な高校生活を送りたいと考えている人には厳しいかもしれません。

アクセス・通学

初芝富田林高等学校は小高い丘の上にあり、緑豊かな環境に囲まれています。

  • 最寄り駅:近鉄長野線「滝谷不動」駅

  • アクセス方法:

    • 滝谷不動駅から徒歩で約20分。口コミにもあるように、坂道を上るルートになります。

    • スクールバスの利用が非常に便利です。滝谷不動駅、河内長野駅、金剛駅、泉ヶ丘駅、光明池駅、和泉中央駅など、主要な9つの駅からバスが運行されており、多くの生徒が利用しています。

この広範なバス路線網のおかげで、富田林市や河内長野市だけでなく、堺市、和泉市など、南大阪の広い地域から生徒が通学しています。

初芝富田林高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

初芝富田林高等学校を目指している皆さん、目標に向かって頑張る毎日はとても尊い時間です。この学校は、大学進学という明確な目標に向かって、落ち着いた環境でじっくりと勉強に打ち込みたい人に特におすすめです。特に「はつとん講座」のような手厚い受験サポートは、皆さんの大きな力になるはずです。校則が少し厳しかったり、坂道通学が大変だったりするかもしれませんが、それ以上に、同じ志を持つ仲間や、全力で応援してくれる先生方との出会いが待っています。

受験勉強では、5教科の基礎を徹底的に固めることを意識してください。苦手科目を作らず、バランス良く得点できる力が合格の鍵となります。そして何より、今の初芝富田林高等学校は「利晶学園」へと生まれ変わる、とてもエキサイティングな時期にあります。皆さんが、新しい学校の歴史を創る主役になるのです。その未来を想像しながら、日々の勉強に励んでください。心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。