北海道倶知安農業高等学校は、羊蹄山の麓、豊かな自然に囲まれた後志管内唯一の道立農業高校です。1941年の開校以来、80年以上の歴史と伝統を誇り、約9,200名もの卒業生を地域社会や全国の様々な分野へ送り出してきました。農業という「命」と向き合う学問を通して、専門的な知識や技術はもちろん、心豊かな人間性を育むことを目指しています。

「農業」と聞くと、少し特別なイメージを持つかもしれませんが、北海道倶知安農業高等学校では、作物の栽培や家畜の飼育だけでなく、食品加工や環境、最新のスマート農業まで、私たちの生活に直結する幅広い分野を実践的に学ぶことができます。広大な農場をキャンパスに、仲間と共に汗を流し、自然の恵みを肌で感じる毎日は、きっと普通科の高校では味わえない特別な経験となるでしょう。

この記事では、そんな北海道倶-知安農業高等学校の魅力や特色を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。偏差値や学科のことから、学校生活のリアルな様子、卒業後の進路まで、受験生や保護者の皆さんが本当に知りたい情報を詳しくお伝えしますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

北海道倶知安農業高等学校の基本情報

北海道倶知安農業高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 北海道倶知安農業高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒044-0083 北海道虻田郡倶知安町字旭15番地
代表電話番号 0136-22-1148
公式サイトURL http://www.kucchannougyou.hokkaido-c.ed.jp/

北海道倶知安農業高等学校の偏差値・難易度・併願校

北海道倶知安農業高等学校の受験を考える上で、偏差値や難易度は気になるところですよね。ここでは、具体的な目安となる情報をお伝えします。

生産科学科の偏差値は「38」程度とされています。北海道内の公立高校の中では比較的入学しやすいレベルと言えるでしょう。しかし、農業への明確な目的意識や学習意欲が重視されるため、単に偏差値だけで判断するのではなく、学校の特色をよく理解しておくことが大切です。

合格に必要な内申点の目安としては、「Gランク」あたりが一つに基準になりそうです。もちろん、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点や面接の結果などを総合的に判断して合否が決定されます。

北海道の公立高校入試制度では、原則として他の公立高校との併願はできません。そのため、北海道倶知安農業高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、同じように専門的な学びができる私立高校や、通学可能な範囲にある私立高校などが考えられます。

北海道倶知安農業高等学校に設置されている学科・コース

北海道倶知安農業高等学校には「生産科学科」が設置されており、1年生で農業の基礎を幅広く学んだ後、2年生から本人の興味や関心、進路希望に合わせてコースを選択するシステムになっています。

2025年度入学生までは以下の2コースでしたが、2026年度入学生からは新しい2つのコースに再編される予定です。

  • 生産加工コース

    • どんなことを学ぶ?:水稲、野菜、畜産など農畜産物の生産から、ソーセージやみそなどの加工品づくりまで、生産と加工に関する知識と技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:自分で作物を育てたり、動物の世話をしたりすることに興味がある人や、食品づくりに関心がある人におすすめです。

  • 生活園芸コース

    • どんなことを学ぶ?:草花の栽培やガーデニング、フラワーデザインのほか、被服製作や調理など、生活を豊かに彩る知識と技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:花や緑が好きで、暮らしや環境をより良くすることに関心がある人におすすめです。

【2026年度入学生から】

  • アグリプロダクションコース

    • どんなことを学ぶ?:これまでの生産加工・生活園芸両コースの学びを統合し、より幅広く生産・加工・園芸について学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:農業全般に興味があり、生産から加工、活用まで総合的に学びたい人におすすめです。

  • アグリベースコース

    • どんなことを学ぶ?:農業の基盤となる土木技術や、ドローンなどを使ったスマート農業について専門的に学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:農業の未来を支える新しい技術や、インフラ整備に関心がある人におすすめです。

北海道倶知安農業高等学校の特色・校風

北海道倶知安農業高等学校は、後志の雄大な自然に抱かれた、アットホームで実践的な学びを大切にする学校です。

  • 校風を一言で表すと:「実践重視」「地域密着」「アットホーム」

  • 宿題の量:専門的な実習やレポート課題などが出されることがあるようですが、量は標準的という声が多いようです。計画的に取り組む姿勢が大切になります。

  • 校則:頭髪の染色や脱色、パーマなどは禁止されています。アルバイトは届け出制で許可されており、多くの生徒が学業と両立させているようです。スマートフォンの校内での使用については、一定のルールが定められていると考えられます。

  • 生徒たちの雰囲気:全校生徒数が比較的少ないため、生徒同士や先生との距離が近く、和気あいあいとした雰囲気のようです。農業という共通の目標を持つ仲間たちと、協力し合いながら学校生活を送っています。

  • アルバイト:届け出をすれば可能です。ただし、学業に支障が出ないことや、夜21時までに帰宅できることなどが条件となっています。

  • 制服:男女ともにブレザーが指定されています。女子はスラックスも選択可能です。落ち着いたデザインで、生徒からの評判も良いようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

北海道倶知安農業高等学校の部活動・イベント

部活動

北海道倶知安農業高等学校では、農業高校ならではの活動から一般的な部活動まで、様々な部活動が行われています。

特に「農業クラブ」の活動は活発で、全道大会や全国大会にも出場しています。農業クラブでは、日頃の学習成果を発表する意見発表会や、農業技術を競う技術競技大会などが行われ、専門性を高める絶好の機会となっています。

運動部では、バドミントン部やバスケットボール部、陸上部などがあります。文化部には、茶道部や書道部、ボランティア局などがあり、自分の興味に合わせて活動を選ぶことができます。

イベント

北海道倶知安農業高等学校の学校生活は、四季折々の多彩なイベントで彩られています。

  • 農高祭(学校祭):毎年秋に開催される最大のイベントです。生徒たちが丹精込めて育てた野菜や草花、手作りの加工品などを販売する「農高のお店」は、毎年地域の人々で賑わう名物行事となっています。クラスごとの出店やステージ発表もあり、学校全体が一体となって盛り上がります。

  • 体育大会:冬の体育館で熱戦が繰り広げられます。クラス対抗で様々な競技に臨み、団結力を深めます。

  • 修学旅行:行き先は年度によって異なりますが、普段の学習とは違う環境で、仲間との思い出を作る貴重な機会です。

  • 農業体験・交流:地元の小学生と一緒に田植えを行ったり、地域のイベントに参加したりと、地域住民との交流が盛んに行われています。

北海道倶知安農業高等学校の進学実績

北海道倶知安農業高等学校の卒業生は、農業分野への就職から大学・専門学校への進学まで、多様な進路を歩んでいます。専門的な学びを活かした選択が多いのが特徴です。

  • 国公立大学:帯広畜産大学など、農業系の大学への進学実績があります。

  • 私立大学:酪農学園大学、札幌大学、北翔大学など、道内の私立大学への進学者が多い傾向にあります。農業系の学部だけでなく、様々な分野へ進んでいます。

  • 専門学校:農業大学校や、調理・製菓、医療、公務員など、各自の目標に合わせた専門学校へ進学しています。

  • 就職:道内の農業法人や食品関連企業、JA(農業協同組合)、公務員(農業・林業職)など、学校で学んだ知識と技術を直接活かせる職場への就職に強みを持っています。

学校では、進路実現に向けて手厚いサポート体制が整えられています。個別の進路相談はもちろん、インターンシップ(就業体験)などを通じて、早い段階から社会との関わりを持つ機会が設けられています。

北海道倶知安農業高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、北海道倶知安農業高等学校ならではの魅力を7つのポイントにまとめました。

  1. 広大な実習地と充実した施設

    札幌ドーム約11個分にもなる広大な農場や牧草地が、生徒たちの学びの舞台です。実際の生産現場に近い環境で、のびのびと実践的なスキルを身につけることができます。

  2. 「命」と向き合う本物の学び

    作物を育て、家畜の世話をする中で、天候に左右されたり、思い通りにいかないこともあります。そうした経験を通して、命の尊さや食への感謝の気持ちを自然と育むことができます。

  3. 地域と連携したユニークなプロジェクト

    地元の酒蔵と連携した日本酒造りや、規格外のジャガイモを活用した商品開発など、地域社会と深く関わるプロジェクト学習が盛んです。これらの活動を通して、課題解決能力やコミュニケーション能力を養います。

  4. 生徒が運営する「農高のお店」

    自分たちで生産した農産物や加工品を、企画から販売まで生徒自身の手で運営するアンテナショップ「農高のお店」は、実践的なマーケティングを学べる貴重な機会です。

  5. JGAP認証の取得

    食の安全や環境保全に関する基準「JGAP(Japan Good Agricultural Practice)」の認証をジャガイモで取得しており、持続可能な農業について高いレベルで学ぶことができます。

  6. 少人数ならではの手厚いサポート

    生徒一人ひとりに先生の目が行き届きやすく、学習面から進路、学校生活のことまで、きめ細やかなサポートが受けられます。

  7. 多様な資格取得への挑戦

    農業技術検定や危険物取扱者、フォークリフト運転技能講習など、将来に役立つ様々な専門資格の取得を学校がサポートしています。

北海道倶知安農業高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、北海道倶知安農業高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「普通科では絶対にできないような、動物の世話や野菜の栽培、食品加工などの実習がとにかく楽しい。」

    • 「先生との距離が近く、親身になって相談に乗ってくれるので安心できる。」

    • 「クラスの人数が少ないので、すぐにみんなと仲良くなれて、団結力が強い。」

    • 「農高祭で自分たちが作ったものを売るのは大変だけど、お客さんに『美味しい』と言ってもらえると、すごくやりがいを感じる。」

    • 「専門的な資格がたくさん取れるので、就職に有利だと感じた。」

  • 気になる点

    • 「駅から少し距離があるので、冬の通学は少し大変かもしれない。」

    • 「虫が苦手な人は、最初のうちは農場での実習に慣れが必要かもしれない。」

    • 「専門科目の勉強は、普通科とは違う難しさがある。予習・復習が大切。」

    • 「校舎や施設が少し古いと感じる部分もある。」

アクセス・通学

北海道倶知安農業高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅:JR函館本線「倶知安駅」

  • アクセス:倶知安駅から徒歩で約15分(約1.2km)です。

通学している生徒は、倶知安町内や後志管内の近隣市町村(ニセコ町、京極町、共和町など)からが多いようです。遠方の生徒のために寄宿舎(寮)も設置されています。

北海道倶知安農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

北海道倶知安農業高等学校を目指す皆さんへ。この学校は、ただ勉強するだけでなく、自らの手で何かを創り出し、命を育む喜びを実感したいと考える君にぴったりの場所です。羊蹄山に見守られながら、広大な大地で仲間と共に汗を流す3年間は、何物にも代えがたい貴重な財産になるはずです。

北海道倶知安農業高等学校の入試では、学力だけでなく、「なぜこの学校で学びたいのか」という強い意欲が重視されます。学校説明会や体験入学にはぜひ参加して、農高の雰囲気を肌で感じてください。そして、自分がこの学校で何を学び、将来どのように活かしていきたいのかを、自分の言葉で語れるように準備しておきましょう。

受験勉強では、中学校での基礎・基本をしっかりと固めることが何よりも大切です。特に理科や社会では、農業に関連する分野に興味を持って学習を進めると、面接などでも役立つでしょう。夢に向かって頑張る君を、北海道倶知安農業高等学校は温かく迎えてくれるはずです。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。