130年以上の歴史を誇る北海高等学校は、札幌市にある伝統的な私立高校です。長い歴史の中で「質実剛健」「百折不撓」の建学の精神を受け継ぎ、数多くの卒業生を社会に送り出してきました。勉強と部活動の両方に全力で打ち込む「文武両道」の校風が、今も昔も変わらない北海高等学校の大きな魅力となっています。

この学校の特長は、生徒一人ひとりの目標に合わせてきめ細やかなサポートが用意されている点です。難関大学を目指すコースから、部活動と両立させながら大学進学を目指すコースまで、多様な選択肢があります。歴史と伝統に育まれた落ち着いた環境の中で、充実した3年間を送りたいと考えている受験生にとって、北海高等学校は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

この記事では、そんな北海高等学校の偏差値やコースの特色、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。皆さんの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

北海高等学校の基本情報

北海高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 北海高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒062-8601 札幌市豊平区旭町4丁目1番41号
代表電話番号 011-841-1161
公式サイト http://www.hokkai.ed.jp/

北海高等学校の偏差値・難易度・併願校

北海高等学校の大きな魅力の一つは、自分の学力や目標に合わせてコースを選択できる点です。それぞれのコースの偏差値と難易度の目安をしっかりと把握し、自分に合った目標設定をしましょう。

学科・コースごとの最新の偏差値は以下の通りです。

  • 普通科 特別進学コース Sクラス:65 – 66

  • 普通科 特別進学コース 特進クラス:62 – 63

  • 普通科 進学コース:54 – 55

難易度の目安として、特別進学コースSクラスは札幌市内のトップクラスの公立高校と肩を並べるレベルです。合格にはA〜Bランクの内申点が望ましいとされています。特進クラスは、それに次ぐ難易度で、C〜Dランクが目安となるでしょう。進学コースは、E〜Fランクの生徒が多く受験する傾向にありますが、部活動での実績なども考慮されることがあります。

北海道の高校受験では、公立高校を第一志望とし、私立高校を併願するパターンが一般的です。北海高等学校を併願校として選ぶ受験生は多く、札幌市内の様々な公立高校から受験されています。主な併願校としては、札幌第一高等学校、札幌光星高等学校、北星学園大学附属高等学校などが挙げられます。

北海高等学校に設置されている学科・コース

北海高等学校には、生徒一人ひとりの進路目標に応えるための2つのコース、3つのクラスが設置されています。

  • 特別進学コース Sクラス

    北海道大学をはじめとする全国の難関国公立大学への現役合格を目指す少数精鋭のクラスです。放課後のセルフラーニング(自学自習)や土曜日のオンライン講習など、手厚いサポート体制が整っています。

  • 特別進学コース 特進クラス

    北海道内の国公立大学や道外の難関私立大学への進学を目指すクラスです。部活動にも参加可能で、高いレベルでの文武両道を実現したい生徒におすすめです。

  • 進学コース

    部活動に打ち込みながら、北海学園大学をはじめとする4年制大学への進学を目指すコースです。指定校推薦枠も豊富で、多様な進路希望に対応できるのが特長です。

北海高等学校の特色・校風

北海高等学校の校風は、キーワードで表すと「質実剛健」「文武両道」「自主自立」といった言葉が当てはまります。130年以上の伝統が育んだ、落ち着きと活気が共存する雰囲気が特徴です。

  • 校風・生徒の雰囲気: 全体的に真面目で落ち着いた生徒が多いようです。特に特別進学コースは学習意欲の高い生徒が集まっています。進学コースは部活動に熱心に取り組む活発な生徒が多く、コースによって雰囲気が少し異なります。生徒同士がお互いを認め合い、高め合っていく校風があります。

  • 校則: 他の私立高校と比較すると、校則はやや厳しめという声が多いようです。特に服装に関する指導はしっかりしているとの口コミが見られます。スカート丈や第一ボタンなど、身だしなみに関するルールが定められています。スマートフォンの校内での使用は原則禁止で、朝に預ける決まりになっています。

  • 宿題・学習: 宿題の量はコースによって差があるようです。特に特別進学コースでは、日々の課題や小テストが多く、家庭学習の習慣が求められます。進学コースも大学進学を目指すため、一定量の学習は必要とされます。

  • 制服: 制服は、特に女子生徒からの人気が高いようです。可愛らしいリボンとチェック柄のスカートが特徴的で、「理想の学生服」として紹介されたこともあります。男子は伝統的な詰襟で、品格があると評判です。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制となっているようです。

  • 土曜授業: 2022年度から完全週5日制となり、土曜日の通常授業はなくなりました。ただし、Sクラスでは土曜日にオンライン講習が実施されています。

北海高等学校の部活動・イベント

部活動

北海高等学校は、全道・全国レベルで活躍する部活動が多いことで知られています。まさに「文武両道」を体現する環境が整っています。運動部、文化部ともに非常に充実しており、多くの生徒が部活動に参加し、充実した高校生活を送っています。

  • 運動部: 何といっても有名なのが、甲子園の常連である硬式野球部です。そのほか、サッカー部、陸上競技部、男女バドミントン部、弓道部なども全国大会で実績を残しています。施設も充実しており、高いレベルで競技に打ち込みたい生徒にとっては最高の環境と言えるでしょう。

  • 文化部: 吹奏楽局や放送局、弁論部、書道部などが活発に活動しています。特に吹奏楽局はコンクールで高い評価を得ています。文化部も全国レベルでの活躍が見られ、自分の興味や特技を伸ばすことができます。

イベント

北海高等学校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。生徒たちが主体となって作り上げる行事が多く、クラスや学校全体の団結力を高める良い機会となっています。

  • 北海祭(学校祭): 毎年7月に行われる最大のイベントです。クラスごとの出店やステージ発表など、大変な盛り上がりを見せます。近年は一般公開も行われており、地域からも親しまれています。

  • 体育祭: 9月に行われる体育祭は、クラス対抗で様々な競技に挑みます。学年を超えて応援に熱が入り、学校全体が一体感に包まれます。

  • 修学旅行: 2年生の11月に関西や沖縄方面へ4泊5日の修学旅行が実施されます。歴史や文化を学び、友人との絆を深める貴重な体験となっています。

  • 芸術鑑賞: 演劇や音楽など、様々なジャンルの芸術に触れる機会が設けられており、豊かな感性を育みます。

北海高等学校の進学実績

北海高等学校は、コース制によるきめ細やかな進路指導により、毎年安定した大学進学実績を上げています。特に、系列の北海学園大学への進学に強いのが大きな特徴です。

近年の主な進学実績は以下の通りです。(人数は既卒生を含む場合があります)

  • 国公立大学: 北海道大学、小樽商科大学、北海道教育大学、札幌医科大学、室蘭工業大学、弘前大学など、毎年40名以上の合格者を出しています。

  • 難関私立大学: 早稲田大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、法政大学、中央大学、同志社大学といった難関私立大学にも合格者を輩出しています。

  • 道内私立大学: 系列校である北海学園大学へは、併設校推薦枠を利用して毎年100名近くが進学しています。このほか、北星学園大学、北海道医療大学、北海道科学大学などにも多数の合格者を出しています。

  • その他: 短期大学や専門学校への進学、公務員や民間企業への就職など、多様な進路に対応しています。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の進学講習が充実しています。また、道内外から120校以上の大学・短大・専門学校を招いて校内進学相談会を実施するなど、生徒が自分の進路を真剣に考える機会を豊富に提供しています。

北海高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、北海高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 130年以上の歴史と伝統: 1885年創立の「北海英語学校」を前身とし、長い歴史の中で「質実剛健」「百折不撓」の精神を育んできました。多くの卒業生が各界で活躍しています。

  • 目標に応じた多彩なコース設定: 難関国公立大学を目指すSクラスから、部活動と両立しながら大学進学を目指す進学コースまで、一人ひとりの目標に合わせた学習環境が整っています。

  • 全国レベルの活発な部活動: 硬式野球部やサッカー部をはじめ、数多くの部活動が全国大会で活躍しています。文武両道を高いレベルで実現できる環境です。

  • 北海学園大学への太いパイプ: 系列の北海学園大学へは併設校推薦制度があり、毎年多くの生徒が進学しています。推薦を保持したまま国公立大学などに挑戦できる独自の「FC(フリーチョイス)システム」も魅力です。

  • 充実した国際交流プログラム: ニュージーランドの姉妹校との交換留学や、カナダのブロック大学での語学研修など、国際感覚を養う機会が豊富に用意されています。

  • 地下鉄駅直結の好アクセス: キャンパスは札幌市営地下鉄東豊線「学園前」駅の3番出口から徒歩1分という抜群の立地にあり、通学に非常に便利です。

  • 最新のICT環境: 全教室にWi-Fiとプロジェクターが完備され、生徒全員がタブレットPCを活用した質の高い授業を受けています。

北海高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる声をまとめました。良い点だけでなく、気になる点も参考にしてみてください。

  • 良い点:

    • 「先生方のサポートが手厚く、進路相談に親身に乗ってくれる」という声が多数あります。

    • 「部活動がとても盛んで、目標を持って打ち込める環境がある」

    • 「コースが分かれているので、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる」

    • 「北海祭や体育祭などの行事がとても楽しく、クラスの団結力が強まる」

    • 「女子の制服が可愛いと評判で、モチベーションが上がる」

    • 「駅から直結で雨や雪の日も通学が楽」

  • 気になる点:

    • 「校則が他の高校に比べて少し厳しいと感じることがある(特にスマホや服装)」という意見があります。

    • 「歴史がある分、校舎や施設の一部に古さを感じるところがある」

    • 「コースによって生徒の雰囲気がかなり違うので、合わないと感じる人もいるかもしれない」

    • 「運動部が強いイメージがあり、文化系の生徒は少し肩身が狭く感じることがある」という声も一部で見られます。

アクセス・通学

北海高等学校は、交通の便が非常に良い場所にあります。

  • 最寄り駅:

    • 札幌市営地下鉄東豊線「学園前」駅 3番出口から徒歩約1分(ほぼ直結)

    • 札幌市営地下鉄南北線「中の島」駅から徒歩約15分

    • 札幌市営地下鉄南北線「平岸」駅から徒歩約15分

地下鉄駅に直結しているため、札幌市内はもちろん、市外の広範囲からでも通学しやすいのが大きなメリットです。実際に、札幌市内全域のほか、江別市、北広島市、石狩市など、様々なエリアから生徒が通学しています。

北海高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

これまで見てきたように、北海高等学校は「高い目標を持って勉強に打ち込みたい」「高校では部活動で全国を目指したい」「歴史と伝統のある落ち着いた環境で学びたい」と考える生徒にとって、非常に魅力的な学校です。特に、明確な目標を持ち、それに向かって主体的に努力できる生徒に強くおすすめします。

受験勉強においては、まず自分の内申点と学力を正確に把握し、どのコースを目指すかを決めることが大切です。特別進学コースを目指すのであれば、公立トップ校の入試レベルを意識した応用問題にも取り組む必要があります。進学コースを考えている場合でも、基礎を固め、苦手科目をなくす努力が合格への鍵となります。

北海高等学校での3年間は、きっとあなたを大きく成長させてくれるはずです。自分の可能性を信じて、最後まで諦めずに頑張ってください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。