神奈川県立厚木高等学校、通称「厚高(あつこう)」。この名前を聞いて、県央地区のトップクラスの進学校というイメージを持つ中学生や保護者の方は多いでしょう。そのイメージは間違いありません。

しかし、厚木高等学校の本当の魅力は、高い学力レベルだけにとどまらない、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す独自の教育環境にあります。この学校は、難関大学への進学という目標を全力でサポートする「学力向上進学重点校」でありながら、同時に科学的な探究心を育む「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」にも指定されています。

この二つの大きな柱が、ただの進学校ではない、厚木高校ならではの学びの深さを生み出しているのです。勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で打ち込み、かけがえのない仲間と最高の「青春」を謳歌する。そんな充実した3年間が、ここにはあります。

この記事では、そんな厚木高校の多面的な魅力を、受験を考える皆さんに分かりやすく、そして詳しくお伝えしていきます。

厚木高等学校の基本情報

まずは、厚木高等学校の基本的な情報を確認しましょう。学校選びの第一歩として、所在地や連絡先は正確に把握しておくことが大切です。

項目 内容
正式名称 神奈川県立厚木高等学校
公立/私立の別 公立
共学/別学 男女共学
所在地 〒243-0031 神奈川県厚木市戸室2-24-1
代表電話番号 046-221-4078
公式サイトURL http://www.atsugi-h.pen-kanagawa.ed.jp/

厚木高等学校の偏差値・難易度・併願校

厚木高等学校を目指す上で、最も気になるのが偏差値や難易度でしょう。ここでは具体的な数字と共に、合格に必要な力の目安を解説します。

偏差値と難易度の目安

厚木高等学校の偏差値は、各種の模擬試験や塾のデータによると、普通科でとされています。これは神奈川県内の公立高校の中でもトップクラスに位置し、合格には高い学力が求められることを示しています。

偏差値の数字だけではイメージしにくいかもしれませんので、合格者の平均的な成績を参考に、より具体的な目標を設定してみましょう。

  • 合格に必要な内申点の目安:近年の合格者平均を見ると、135点満点中点前後が一つの目安となります。これは、主要9教科の成績がオール5に近いレベルであることを意味します。

  • 学力検査の目標点:500点満点の学力検査では、点〜点あたりが合格者平均となっており、各教科で安定して高得点を取る力が必要です。

  • 特色検査の重要性:厚木高校の入試では、学力検査と内申点に加えて「特色検査」が課されます。この検査の合格者平均点は100点満点中点前後です。特色検査は、単なる知識の暗記ではなく、教科を横断した思考力や読解力、表現力が問われるため、専用の対策が合否を分ける重要な鍵となります。

この特色検査の内容は、実は厚木高校の教育方針そのものを反映しています。後述する探究学習「ヴェリタス」などで求められる「自ら問いを立て、情報を整理し、解決策を導き出す力」を、入学段階でどれだけ持っているかを見極めるための試験なのです。つまり、特色検査の対策をすることは、入学後の学びへの準備にも繋がると言えるでしょう。

偏差値が近い主な公立高校

厚木高校の難易度を他の学校と比較することで、その立ち位置がより明確になります。

高校名 学科 偏差値目安
横浜緑ケ丘高等学校 普通科 68
川和高等学校 普通科 67
相模原高等学校 普通科 67
多摩高等学校 普通科 67
小田原高等学校 普通科 65
大和高等学校 普通科 65

主な併願校

神奈川県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、厚木高校を受験する生徒の多くは、万が一の場合に備えて私立高校を併願します。主な併願先としては、学力レベルや通学の利便性から、以下のような高校が選ばれることが多いようです。

  • 桐光学園高等学校

  • 桐蔭学園高等学校

  • 東海大学付属相模高等学校

  • 日本大学藤沢高等学校

  • 山手学院高等学校

  • 法政大学第二高等学校

これらの私立高校は、それぞれに特色ある教育を行っており、厚木高校とはまた違った魅力があります。併願校選びも、高校受験の重要な戦略の一つです。学校説明会などに参加し、自分に合った学校を見つけておきましょう。

厚木高等学校に設置されている学科・コース

厚木高等学校に設置されている学科は「普通科」のみです。しかし、その「普通科」の中身は、他の高校とは一線を画す非常に特色豊かなものになっています。コース分けはありませんが、全生徒が学校独自の特別なプログラムに参加します。

  • 普通科:厚木高校の全ての生徒がこの学科に所属します。しかし、そのカリキュラムは「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」と「学力向上進学重点校」の指定に基づいた、非常に高度で探究的な内容で構成されています。

    • どんなことを学ぶ場所なのか:文系・理系を問わず、全ての生徒が科学的なものの見方や考え方(科学的リテラシー)を身につけることを目指します。授業は難関大学の入試を意識したレベルの高いもので、実験や論述、発表の機会が豊富に用意されています。

    • どんな生徒におすすめか:特定の分野だけでなく、幅広い知識を深く学びたい生徒や、物事の本質を自分で探究していくことに喜びを感じる生徒に最適です。

全生徒が取り組む特別なプログラム

厚木高校の学びの最大の特徴は、以下の二つのプログラムに集約されます。

  • 探究活動「ヴェリタス」:1年生から3年生まで、全生徒が履修する学校設定科目です。生徒は少人数のグループを作り、自分たちで興味のあるテーマ(例:「香りが心拍数に与える影響」「AIが書いた文章と人間が書いた文章の違い」など)を設定し、調査・研究・分析を行い、最終的に論文やスライドにまとめて発表します。この活動を通じて、大学での研究や社会で必要となる課題解決能力を実践的に養います。

  • 文理分けは3年生から:多くの進学校が2年生から文系・理系に分かれるのに対し、厚木高校では3年生に進級するタイミングで分かれます。これは、生徒が1・2年生の間に幅広い教科を深く学ぶことで、自分の興味や適性をじっくり見極められるようにするためです。また、多くの国公立大学が課す5教科7科目の入試に対応できる、盤石な学力の土台を築くという戦略的な意図もあります。将来の選択肢を狭めることなく、自分の可能性を最大限に広げたい生徒にとって、非常に魅力的なカリキュラムと言えるでしょう。

厚木高等学校の特色・校風

厚木高校の校風をキーワードで表すなら、「文武両道」「自主自律」「自由と規律」といった言葉がぴったりです。創立以来の精神である「剛健・真剣・勤倹」(心身ともにたくましく、何事にも本気で取り組み、勉学に励む)が、現代の生徒たちにも脈々と受け継がれています。

中学生が本当に知りたい学校生活のリアル

ここでは、口コミなどを基に、学校生活の具体的な側面を詳しく見ていきましょう。

  • 宿題の量は多い?少ない?

    口コミによると、いわゆる「宿題」として毎日大量の課題が出されることは少ないようです。その代わり、英語や国語などの主要科目では、ほぼ毎回の授業で小テストが実施されます。一夜漬けの勉強では対応できないため、日々の予習・復習をコツコツと続ける習慣が自然と身につきます。この「毎日がテスト」のような環境が、高い学力を維持する秘訣の一つと言えるかもしれません。

  • 校則は厳しい?緩やかか?

    全体的に「自由」で、生徒の自主性を尊重する校風が特徴です。

    • スマホ・服装:スマートフォンの持ち込みや校内での使用は認められています。服装に関しても、制服は伝統的な学ランとセーラー服ですが、セーターの色は自由、ピアスや化粧も基本的には容認されており、個性を表現しやすい環境です。ただし、一つ特徴的なルールとして、登下校は必ず制服でなければならず、ジャージでの帰宅は認められていないという声があります。これは、学校の品位を保つという「規律」の一面を示しています。

    • アルバイト:学校に申請すれば可能です。

  • 生徒たちの雰囲気は?

    「真面目」と「活発」が両立している、というのが多くの在校生・卒業生の印象です。勉強する時は集中し、行事や部活では思い切り楽しむ、という「切り替え」が上手な生徒が多いようです。互いに刺激し合いながら高め合える仲間が多く、一生付き合える友人に出会えたという声も多数聞かれます。

  • 制服の評判は?

    男子は伝統的な黒の学ラン、女子はリボンやネクタイのない紺色のセーラー服です。流行のデザインではありませんが、歴史と品格を感じさせるスタイルとして、生徒からは「厚高生であることの誇り」と共に受け入れられているようです。中学の学ランのボタンを付け替えればそのまま使える場合もあるようです。

  • 土曜授業はある?

    毎週行われるような正規の土曜授業はありません。ただし、希望者を対象とした補習や発展的な内容を学ぶ「土曜講習」が、年間を通じて適宜開講されています。自分の学習計画に合わせて活用することができます。

  • 授業時間は?

    厚木高校の授業は1コマ65分制です。一般的な高校の50分授業よりも長く、一つのテーマをじっくり掘り下げたり、実験や演習に十分な時間を確保したりすることができます。この密度の濃い授業も、厚高の学びの質を支える重要な要素です。

このように、厚木高校の「自由」は、決して「放任」ではありません。65分授業や毎日の小テストといった高い学業上の要求という「規律」が土台にあるからこそ、生徒は安心して自由な学校生活を送ることができるのです。これは、生徒を「管理」するのではなく、自律した個人として信頼し、成長を促すという、非常に成熟した教育モデルと言えるでしょう。

厚木高等学校の部活動・イベント

「文武両道」を掲げる厚木高校では、勉強だけでなく部活動や学校行事も非常に盛んです。部活動加入率は9割を超えるとされ、ほとんどの生徒が学業と両立させながら、熱心に活動に打ち込んでいます。

部活動

運動部、文化部ともに30以上の部・同好会があり、選択肢は非常に豊富です。体育館が2つ、広いグラウンドなど、施設が充実していることも活動の活発さを支えています。

特に有名な部活動

全国レベルで活躍する部活動も多く、学校の顔として知られています。

  • ダンスドリル部:全国大会の常連であり、そのパフォーマンスは圧巻です。文化祭の中庭ステージなどでも演技を披露し、多くの生徒を魅了しています。

  • 軽音楽部:全国大会で優秀賞を受賞するなど、高い実力を誇ります。後述する文化祭の「テーマソング」を巡る伝統の中心的な存在でもあります。

  • 吹奏楽部・新聞部:これらの文化部も全国大会への出場経験があり、日々の地道な活動が高い評価に繋がっています。

  • 山岳部:男女ともに関東大会に出場するなど、優れた実績を持っています。

珍しい部活動

SSH指定校ならではの、理科系のユニークな部活動も存在します。

  • 物理化学部:コンピュータ班、無線班、化学班といった班に分かれて専門的な活動を行っています。

  • SS研(スーパーサイエンス研究会):生物系の探究活動を中心に行う部活です。

イベント

厚木高校の1年間は、クラスの団結力を高める多彩なイベントで彩られています。中でも「戸陵祭(こりょうさい)」は、生徒たちの情熱が爆発する最大のイベントです。

  • 戸陵祭 体育部門(5月):全校生徒が赤・青・黄・白の4つのチームに分かれて競い合います。名物は、3年生が中心となって創作・指導する「応援団のダンス」です。この体育祭の期間中だけは、チームカラーに合わせて髪を染めることが公認されており、校内が非常にカラフルで華やかな雰囲気に包まれます。男女でペアを組んで踊る「ペアダンス」も伝統的な種目の一つです。

  • 戸陵祭 文化部門(9月):近隣からも多くの来場者が訪れる、大規模な文化祭です。4年ぶりに一般公開された2023年には、2日間で6000人近くが来場しました。クラスごとに出すお化け屋敷や趣向を凝らした食品販売のほか、文化部の発表、有志によるコントやボディビル大会など、多彩な企画で盛り上がります。

    • 戸陵祭テーマソングの伝統:文化祭を象徴するのが、生徒のオリジナル曲の中から投票でその年のテーマソングを決めるというユニークな伝統です。人気音楽グループ「いきものがかり」のリーダーである水野良樹さんも厚木高校の卒業生で、在学中はこのテーマソング決めに熱中していたというエピソードは有名です。選ばれた曲はレコーディングされ、文化祭期間中に校内で流されるなど、まさに生徒が作り上げる文化祭のシンボルとなっています。

  • その他の行事:3月にはクラス対抗の「球技大会」、冬には「駅伝大会」なども開催され、一年を通じて仲間との絆を深める機会が豊富にあります。

これらの行事は、単なる「お楽しみ」ではありません。企画から運営まで生徒が主体となって行うことで、リーダーシップや協調性、創造性といった、教室の授業だけでは学べない大切な力を育む、実践的な学びの場となっているのです。

厚木高等学校の進学実績

「学力向上進学重点校」に指定されている厚木高等学校は、その名にふさわしく、毎年多くの生徒を難関大学へと送り出しています。ここでは、最新の大学進学実績と、それを支える手厚いサポート体制について紹介します。

主要大学合格実績(2024-2025年度入試)

近年の合格実績は非常に高く、特に国公立大学や難関私立大学への強さが見て取れます。以下は主な大学の合格者数です(既卒生を含む場合があります)。

大学分類 主な大学名と合格者数
最難関国公立大学 東京大学(2)、京都大学(1)、一橋大学(5)、東京工業大学(8)、東北大学(3)、北海道大学(4)、大阪大学(2)、筑波大学(7)、横浜国立大学(49)など、国公立大学全体で146名が合格
難関私立大学(早慶上理) 早稲田大学(70)、慶應義塾大学(38)、上智大学(41)、東京理科大学(41)
難関私立大学(GMARCH) 明治大学(187)、青山学院大学(92)、立教大学(47)、中央大学(69)、法政大学(123)、学習院大学(16)
医学部医学科 国公立・私立合わせて毎年複数名の合格者を輩出

特に、GMARCHの合計合格者数が500名を超えている点や、地元の横浜国立大学に多くの合格者を出している点が特徴的です。これは、生徒一人ひとりが自分の目標に合わせて多様な進路を選択し、見事に実現している証拠と言えるでしょう。

高い進学実績を支える取り組み

こうした輝かしい実績は、生徒自身の努力はもちろんですが、学校の多角的な進路サポート体制によって支えられています。

  • 長期休業中の講習・土曜講習:夏休みや冬休みには、弱点克服や応用力養成を目的とした集中講習が開かれます。また、希望者向けに土曜講習も頻繁に実施されており、意欲のある生徒がさらに学力を伸ばせる環境が整っています。

  • 知の探究講座:1・2年生を対象としたユニークなキャリア教育プログラムです。生徒たちは大学の研究室や企業を訪問し、専門家から直接講義を受けたり、最先端の研究に触れたりします。これにより、早い段階から学問への興味や将来の目標を具体的にイメージすることができ、学習へのモチベーションが飛躍的に高まります。

  • PTA進路講演会:様々な分野の第一線で活躍されている保護者の方を講師として招き、ご自身の仕事や研究について語っていただく講演会です。生徒たちは、社会との繋がりの中で学ぶことの意義を実感することができます。

厚木高校の進路指導は、単にテストの点数を上げるためのテクニックを教えるだけではありません。「知の探究講座」に代表されるように、生徒の内面から湧き出る知的好奇心や学習意欲を刺激することに重点を置いています。自ら学びたいという強い動機を持つことこそが、最終的に難関大学合格という結果に繋がる、という教育哲学が根底にあるのです。

厚木高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、厚木高等学校ならではの強みや魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 二大指定による教育の相乗効果

    文部科学省指定の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」と、神奈川県教育委員会指定の「学力向上進学重点校」という二つの顔を持つことが最大の強みです。これにより、科学的な探究心と論理的思考力を育む教育と、難関大学進学を強力にサポートする体制が両立し、互いに高め合うという理想的な学習環境が実現しています。

  • 全生徒が取り組む探究学習「ヴェリタス」

    一部の選抜コースではなく、全校生徒が3年間必修で取り組む独自の探究学習プログラム「ヴェリタス」は、厚木高校の教育を象徴する取り組みです。自ら課題を見つけ、仮説を立て、検証し、発表するという一連のプロセスは、大学での学びや社会で求められる本質的な力を養います。

  • 生徒の自主性を育む「自由と規律」の校風

    校則が比較的緩やかで生徒の自主性が尊重される「自由」な雰囲気と、65分授業や毎日の小テストに代表される高い学業上の要求という「規律」が絶妙なバランスで成り立っています。この環境が、生徒に自己管理能力と責任感を自然と身につけさせます。

  • 日本一を目指すレベルの学校行事

    「戸陵祭」に代表される学校行事は、単なるお祭りではなく、生徒が主体となって創り上げる一大プロジェクトです。特に、オリジナル曲で競う「テーマソング」の伝統は、生徒たちの創造性と情熱の象徴であり、一生の思い出になるような体験ができます。

  • 9割超が参加する活発な部活動

    「文武両道」は単なるスローガンではありません。部活動加入率が9割を超え、ダンスドリル部や軽音楽部をはじめ多くの部が全国・関東大会レベルで活躍しています。勉強と両立しながら何かに打ち込む経験は、人間的な成長を大きく促します。

厚木高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられたリアルな声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。

良い点

  • 最高の仲間と「青春」が送れる

    「一生の友達ができた」「行事が本当に楽しくて、クラスの団結力がすごい」といった声が圧倒的に多く聞かれます。同じ目標を持つ仲間と、勉強も遊びも全力で楽しむことができる、充実した高校生活への満足度が非常に高いようです。

  • 勉強と遊びのメリハリが素晴らしい

    「やるときはやる、楽しむときは楽しむ、という切り替えが上手い人が多い」という評価が目立ちます。周りの生徒の学習意欲が高く、互いに刺激を受けながら勉強できる環境が良いという声も多数あります。

  • 先生のサポートが手厚い

    「進路相談に親身に乗ってくれる」「質問に行くと丁寧に教えてくれる」など、熱心な先生方が多いという口コミも寄せられています。特に大学受験に向けたサポートの手厚さを評価する声が多いです。

  • 自由な校風が心地よい

    「校則が緩く、個性を尊重してくれる」「生徒を信頼して任せてくれる雰囲気がある」など、自主性を重んじる校風が自分に合っていると感じる生徒が多いようです。

気になる点

  • 通学が大変(特に坂道)

    最も多く指摘されるのが、本厚木駅から徒歩約20分という距離と、学校直前にある急な坂道です。「夏は汗だくになる」「毎日のことなので体力がいる」といった声は、入学を考える上で覚悟しておくべき点かもしれません。

  • 施設・校舎が古い

    「校舎がボロボロ」「トイレが汚い、臭い」といった、施設の老朽化に関する不満の声は少なくありません。歴史ある学校ならではの課題と言えそうです。ただし、耐震工事などが計画されているという情報もあります。

  • 先生の「当たり外れ」がある

    熱心な先生が多い一方で、「授業が分かりにくい先生もいる」「先生によってクラスの平均点に差が出ることがある」といった、教員の質にばらつきがあるという指摘も見られます。

  • 小テストが多くて大変

    宿題が少ない代わりに毎日のようにある小テストの存在が、「予習・復習を怠れないのでプレッシャーに感じる」という声に繋がっています。日々の学習習慣が確立されていないと、苦労する可能性があります。

アクセス・通学

厚木高等学校への通学方法と、どのエリアから通っている生徒が多いのかを見ていきましょう。

  • 最寄り駅:小田急小田原線 「本厚木駅」

  • 駅からのアクセス:

    • 徒歩の場合:本厚木駅から約20分。道のりの最後に「厚高坂」と呼ばれる急な坂道があります。

    • バスの場合:本厚木駅北口のバス停などからバスに乗車し約7分、「厚木高校前」で下車後、徒歩約3分。雨の日や荷物が多い日にはバスを利用する生徒も多いようです。

主な通学エリア

厚木市内にありますが、交通の便が良いことから、県央地区の広範囲から生徒が集まっています。特に、小田急線沿線の厚木市、海老名市、座間市、相模原市、大和市などから通学している生徒が多い傾向にあります。

厚木高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで厚木高等学校の様々な魅力をお伝えしてきましたが、最後に進学アドバイザーとして、受験生の皆さんにメッセージを送ります。

厚木高校は、「勉強も、部活も、行事も、全部に本気で打ち込みたい」と願う、エネルギッシュな君にこそぴったりの学校です。言われたことをこなすだけでなく、自分で考え、仲間と協力して何かを創り上げることが好きな人なら、最高の3年間を送れるでしょう。難関大学への進学という高い目標を掲げながら、かけがえのない高校生活の思い出もしっかり作りたい。そんな欲張りな君の挑戦を、厚木高校は全力で応援してくれます。

合格を勝ち取るためには、内申点と学力検査で高得点を確保することはもちろんですが、勝負を分けるのは「特色検査」です。この検査では、複数の教科にまたがるような問題や、長文を読んで要点を的確に捉える力が試されます。過去問を解くだけでなく、普段からニュースや新聞記事を読んで「なぜこうなるのか?」と背景を考えたり、社会の出来事を理科や数学の知識と結びつけてみたりする練習が、特色検査の得点力アップに繋がります。大変な道のりですが、その先には刺激的で充実した「厚高ライフ」が待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。