名古屋市立菊里高等学校は、120年以上の歴史を誇る伝統校で、名古屋市千種区の閑静な住宅街にあります。自由な校風と、県内トップクラスの進学実績を両立させていることで知られています。特に、公立高校では珍しい音楽科が設置されており、専門的な音楽教育を受けられるのも大きな魅力です。

進学校でありながら生徒の自主性を重んじる校風が、名古屋市立菊里高等学校の大きな特色です。勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で取り組む生徒が多く、活気に満ちた学校生活を送ることができます。周囲にはおしゃれなカフェやお店が立ち並ぶ星ヶ丘エリアが広がり、充実した高校生活を送るための環境も整っています。

この記事では、そんな名古屋市立菊里高等学校について、偏差値や難易度、気になる校風や学校生活の様子、そして大学進学実績まで、受験生と保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読んでみてください。

名古屋市立菊里高等学校の基本情報

名古屋市立菊里高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 名古屋市立菊里高等学校(なごやしりつ きくざとこうとうがっこう)
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒464-0802 愛知県名古屋市千種区星が丘元町13-7
代表電話番号 (052)781-0445
公式サイトURL https://www.nagoya-c.ed.jp/school/kikuzato-h/

名古屋市立菊里高等学校の偏差値・難易度・併願校

名古屋市立菊里高等学校は、愛知県内でも屈指の進学校として知られています。普通科の偏差値は非常に高く、合格には高い学力が求められます。

  • 普通科:68

  • 音楽科:54

(※上記の偏差値は模擬試験の種類や実施年度によって変動する可能性があります。)

合格に必要な内申点の目安は、普通科で41以上と言われています。当日の学力検査で高得点を取ることはもちろん、中学校での日々の学習態度や定期テストの成績も非常に重要になります。同じくらいの偏差値の高校としては、明和高校や向陽高校(国際科学科)などが挙げられます。

愛知県の公立高校入試では、同じグループ内の公立高校を併願することはできません。そのため、名古屋市立菊里高等学校を第一志望とする受験生の多くは、併願校として難関私立高校を受験する傾向があります。主な併願校としては、名城大学附属高等学校(特進)、中京大学附属中京高等学校(特進)、愛知高等学校(選抜)などがよく選ばれているようです。

名古屋市立菊里高等学校に設置されている学科・コース

名古屋市立菊里高等学校には、普通科と音楽科の2つの学科が設置されています。それぞれの特色を理解し、自分の興味や将来の目標に合った学科を選びましょう。

  • 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か:2年生までは全員が共通の科目を学び、基礎学力を徹底的に固めます。3年生になると文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に合わせた専門的な学習を進めていきます。

    • どんな生徒におすすめか:国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、幅広い教養と高い学力を身につけたい生徒におすすめです。

  • 音楽科

    • どんなことを学ぶ場所か:全国的にも長い歴史を持つ音楽科で、専門性の高い音楽教育が受けられます。専攻実技の個人レッスンをはじめ、オーケストラや合唱など、充実した環境で音楽の道を追求できます。

    • どんな生徒におすすめか:音楽大学への進学を視野に入れ、専門的な技術と知識を深く学びたいという強い意志を持つ生徒におすすめです。

名古屋市立菊里高等学校の特色・校風

名古屋市立菊里高等学校の校風は「自由闊達」「自主自律」という言葉で表現されることが多いです。生徒一人ひとりの個性を尊重し、自ら考えて行動することを重んじる文化が根付いています。

  • 宿題の量:進学校ということもあり、日々の予習・復習は欠かせませんが、課題の量は他の同レベルの高校と比較して「標準的」または「やや少なめ」という声が多いようです。ただし、長期休暇中の課題はしっかりとした量が出される傾向にあります。

  • 校則(スマホ、服装など):校則は比較的緩やかで、生徒の自主性に任されている部分が大きいです。スマートフォンは校内での使用が許可されています。服装については、2023年度から制服と私服の併用が年中可能になりました。 普段は私服で過ごす生徒が多いようですが、式典など指定された日には制服を着用します。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事などでは非常に活発で、何事にも全力で楽しむ雰囲気があります。いじめなどの話はほとんど聞かれず、お互いを尊重し合える環境だという口コミが多く見られます。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服の評判:伝統の白線が入ったスカートや、スーツスタイルを基調とした新しいデザインの制服は、フォーマルで品があると評判です。 スラックスやスカート、ジャンパースカートを自由に選べるのも特徴です。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

名古屋市立菊里高等学校の部活動・イベント

部活動

名古屋市立菊里高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、勉強と両立しながら熱心に活動しています。運動部、文化部ともに充実しており、活気に満ちています。

特に有名なのは、音楽科があることから全国レベルの実力を持つ管弦楽部や合唱部です。その演奏レベルの高さは、学校内外で高く評価されています。また、珍しい部活動としては箏曲部があり、こちらも全国大会に出場するなどの実績を上げています。 運動部もサッカー部、野球部、陸上部など様々な部が活発に活動しており、文武両道を実践しています。

イベント

菊里高校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。生徒が主体となって企画・運営する行事が多く、クラスや学年の団結力が深まる機会となっています。

  • 菊里祭(文化祭・体育祭):毎年9月に行われる学校祭で、菊里高校最大のイベントです。 前夜祭から後夜祭まで含めると1週間にわたって開催され、特に文化祭の一般公開日は多くの来場者で賑わいます。 音楽科の発表会や各クラスの展示・ステージ発表など、見どころが満載です。

  • 弥生祭:3月に開催される芸術鑑賞会や文化系部活動の発表会です。 3年生が卒業した後の、少し落ち着いた雰囲気の中で行われます。

  • 定期演奏会:毎年10月に音楽科の生徒による定期演奏会が開催されます。 日頃の練習の成果を発表する晴れの舞台であり、ハイレベルな演奏を聴くことができます。

名古屋市立菊里高等学校の進学実績

名古屋市立菊里高等学校は、県内トップクラスの進学実績を誇ります。卒業生の多くが国公立大学や難関私立大学へと進学しており、生徒一人ひとりの希望進路実現に向けた手厚いサポート体制が整っています。

  • 国公立大学:名古屋大学に毎年30名以上、京都大学にも7名(2024年度実績)の合格者を出すなど、旧帝大への進学者が多いのが特徴です。 その他、名古屋工業大学、名古屋市立大学、愛知教育大学といった地元の国公立大学にも多数の合格者を出しています。

  • 難関私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学といった最難関私立大学をはじめ、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)や関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)にも多くの合格実績があります。 特に、南山大学や名城大学といった地元の私立大学には、毎年それぞれ170名程度の合格者を出しています。

  • その他の進路:音楽科の生徒は、東京藝術大学や愛知県立芸術大学などの芸術系大学へ進学するケースが多く見られます。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の補習や、大学の先生を招いての模擬授業などが充実しており、生徒の学習意欲を高める環境が整っています。

名古屋市立菊里高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、名古屋市立菊里高等学校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 全国的に有名な音楽科の存在:公立高校でありながら、専門的な音楽教育を受けられる環境は全国的にも希少です。普通科の生徒も、定期演奏会などを通じて日常的に質の高い音楽に触れることができます。

  • 自主性を育む自由な校風:校則が比較的緩やかで、制服と私服の併用も可能です。 生徒の自主性を尊重する雰囲気の中で、のびのびと高校生活を送ることができます。

  • 活気あふれる大規模な学校祭「菊里祭」:準備期間から後夜祭まで、学校全体が一体となって盛り上がる菊里祭は、高校生活一番の思い出になるという声も多いです。

  • 抜群の立地と学習環境:最寄り駅の星ヶ丘駅から徒歩約7分という好立地です。 周辺には商業施設や図書館などもあり、放課後の自習や息抜きの場所にも困りません。

  • 高いレベルで文武両道を実践:県内トップクラスの進学実績を誇りながら、部活動にも力を入れている生徒が非常に多いです。限られた時間の中で、勉強と部活動を両立させる経験は、将来の大きな財産になります。

名古屋市立菊里高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活の様々な側面について多くの声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「自由な校風でのびのびと過ごせる」「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」といった、生徒の自主性を尊重する環境への満足度が非常に高いようです。

    • 「菊里祭などの行事が本当に楽しく、クラスの団結が深まる」「星ヶ丘という立地が最高で、帰り道も楽しい」など、充実した学校生活や周辺環境を評価する声が多く見られます。

    • 「周りの生徒のレベルが高く、良い刺激を受けながら勉強できる」「個性的な友達がたくさんできて毎日が楽しい」といった、人間関係の良さを挙げる意見も目立ちます。

  • 気になる点:

    • 「校舎が古く、施設が充実しているとは言えない」という意見は、多くの口コミで見られます。ただし、大規模な改修工事が予定されているとの情報もあります。

    • 「駅から少し坂を上るのが大変」「進学校なので、課題や小テストはそれなりにある」といった声も一部にはあります。

    • 自由な校風だからこそ、「自分で自分を律することができないと、勉強についていけなくなる可能性がある」という注意を促す意見も見られました。

アクセス・通学

名古屋市立菊里高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅:

    • 名古屋市営地下鉄東山線「星ヶ丘」駅下車、徒歩約7分

    • 名古屋市営地下鉄東山線「一社」駅下車、徒歩約22分

  • バス:

    • 名古屋市営バス・名鉄バス「星ヶ丘」バスターミナル下車、徒歩約5分

通学している生徒は、名古屋市内全域からだけではなく、尾張旭市、長久手市、日進市など、地下鉄東山線沿線の市から通う生徒が多い傾向があります。

名古屋市立菊里高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。進学アドバイザーとして、名古屋市立菊里高等学校を目指す君に最後のアドバイスを送ります。

名古屋市立菊里高等学校は、「自由な環境で、勉強も行事も部活も、全部に全力で打ち込みたい!」というエネルギッシュな君にぴったりの学校です。また、音楽という共通のキーワードを持つ仲間と切磋琢磨したい人にとっても、最高の環境が待っています。自主性を重んじる校風なので、人に言われてからやるのではなく、自分で目標を見つけて努力できる生徒が、この学校で大きく成長できるでしょう。

受験勉強においては、高いレベルでの総合力が求められます。まずは中学校の内申点を「41」以上確保することを目標に、日々の授業と提出物を大切にしてください。その上で、入試本番で高得点を取るための応用力を養うことが重要です。特に数学と英語は差がつきやすい教科なので、重点的に対策を進めましょう。人気の高い名古屋市立菊里高等学校の合格を勝ち取るのは簡単なことではありませんが、明確な目標を持って努力を続ければ、道は必ず開けます。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。