広島県呉市に佇む呉三津田高等学校は、1907年の開校から110年以上の歴史を誇る、地域屈指の伝統的な進学校です。長い歴史の中で、数多くの卒業生を社会に送り出してきました。校訓である「質実剛健」の精神のもと、生徒たちは日々勉学や部活動に励み、活気に満ちた学校生活を送っています。

呉三津田高等学校の大きな魅力は、その文武両道の校風にあります。高いレベルでの学習環境が整っていることはもちろん、部活動も非常に盛んで、生徒たちはそれぞれの目標に向かって全力で取り組んでいます。また、後述する「詩のボクシング」といったユニークな学校行事も多く、生徒が主体となって学校全体で盛り上がるのが呉三津田高等学校の特色です。

この記事では、呉三津田高等学校の偏差値や進学実績といった学習面だけでなく、学校生活のリアルな様子がわかる特色や口コミ、部活動やイベントについても詳しく解説していきます。この記事を読めば、歴史と革新が共存する呉三津田高校の魅力がきっと見つかるはずです。

呉三津田高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 広島県立呉三津田高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒737-0814 広島県呉市山手1-5-1
代表電話番号 0823-22-7788
公式サイト http://www.kuremitsuta-h.hiroshima-c.ed.jp/

呉三津田高等学校の偏差値・難易度・併願校

呉三津田高等学校は、呉地区トップクラスの学力を誇る進学校として知られています。受験を考える上で、偏差値や難易度をしっかり把握しておくことが大切です。

  • 普通科:64-65

この偏差値は広島県内の公立高校の中でも上位に位置しており、合格するためには高い学力が求められます。同じくらいの偏差値の高校としては、広島市内の安古市高校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、はっきりとした基準は公表されていませんが、一般的には高いレベルが求められると考えておくと良いでしょう。日々の授業に真剣に取り組み、定期テストで安定して高得点を取ることが重要です。

主な併願校としては、同じ呉市内の呉港高等学校(普通科)や清水ヶ丘高等学校(普通科特別進学コース)、そして武田高等学校(普通科A・Bコース)などが挙げられることが多いようです。 広島県の公立高校入試制度では、一度の選抜で複数の公立高校を併願することはできないため、併願は私立高校を選ぶことになります。呉三津田高等学校を目指す受験生の多くが、これらの私立高校を併願校として検討しています。

呉三津田高等学校に設置されている学科・コース

呉三津田高等学校に設置されているのは普通科のみですが、生徒一人ひとりの進路希望や興味関心に合わせて、2年生から類型に分かれて専門性を高めていきます。

  • 普通科

    • 1年次:全員が共通のカリキュラムで学び、幅広い知識の基礎を固めます。

    • 2年次以降の類型

      • 文科類型:主に文系大学への進学を目指す生徒向けの類型です。国語、地理歴史、公民、英語などの科目を重点的に学び、人文科学、社会科学、国際関係など、幅広い分野への探究心を深めます。

      • 理科類型:主に理系大学への進学を目指す生徒向けの類型です。数学、理科の科目を深く学び、科学的な思考力や問題解決能力を養います。医療、工学、農学など、専門分野への進学に対応します。

      • 理数探究類型:理科類型の中でも、特に探究活動に力を入れたい生徒におすすめの類型です。自ら研究テーマを設定し、数学と理科の授業時間を使って主体的に研究活動を行います。 高度なレベルでの学習や研究に取り組みたい人に最適な環境です。

呉三津田高等学校の特色・校風

呉三津田高等学校は、「質実剛健」「文武両道」を校風に掲げ、真面目で落ち着いた雰囲気の中で、生徒たちが自主自立の精神を育んでいます。

口コミなどから見えてくる学校生活のリアルな様子をまとめました。

  • 校風・雰囲気:「真面目な生徒が多い」「落ち着いて学習に取り組める環境」といった声が多く聞かれます。伝統校らしい、規律を重んじる雰囲気があるようです。

  • 宿題・課題:「課題は多い」という意見が多数見られます。 授業の進度も速く、日々の予習・復習が欠かせないようです。 しっかりとした学習習慣が求められる環境と言えるでしょう。

  • 校則:比較的厳しいと感じる生徒が多いようです。 特に服装や頭髪、スマートフォンの使用に関しては、細かい規則が定められています。 例えば、靴下は白・黒・紺の標準的なもの、化粧やピアスなどの装飾品は禁止されています。 一方で、こうした規律が「学業に集中できる環境につながっている」という肯定的な意見もあります。

  • 生徒の雰囲気:学習意欲の高い生徒が多く、互いに切磋琢磨しあえる環境です。 クラスの仲も良く、行事などでは団結して盛り上がるようです。

  • アルバイト:原則として禁止されているようです。

  • 制服:伝統的な詰襟(男子)とセーラー服(女子)で、清楚なデザインが評判です。

  • 土曜授業:基本週2回、7時間授業の日があります。

呉三津田高等学校の部活動・イベント

部活動

呉三津田高等学校は「文武両道」を掲げており、部活動が非常に盛んです。多くの生徒が部活動に加入し、学業と両立させながら熱心に活動しています。

  • 全体の様子:運動部、文化部ともに多くの部が活動しており、活気に満ちています。特に、放送部や応援団部、陸上部、ハンドボール部などが強豪として知られています。

  • 特筆すべき部活動

    • 放送部:全国大会の常連校として非常に有名です。 アナウンスや番組制作など、様々な部門で輝かしい実績を残しています。

    • 応援団部:男女ともに応援団部があり、学校行事や部活動の大会などで力強い応援を繰り広げます。その姿は、呉三津田高校の風物詩の一つとも言えるでしょう。

    • 書道部、吹奏楽部など:文化部も活発で、地域のイベントに参加するなど、発表の機会も多いようです。

イベント

呉三津田高等学校では、生徒が主体となって作り上げるユニークで大規模なイベントが多く、学校生活を彩る大きな魅力となっています。特に「三津田三大行事」は、学校全体が一体となって盛り上がります。

  • 大運動会:毎年6月頃に開催される体育祭です。 全校生徒がクラスや団に分かれて競い合い、応援合戦なども非常に盛り上がります。

  • 三津田祭:文化祭にあたるイベントで、各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、ステージパフォーマンスを繰り広げます。

  • 詩のボクシング:他の高校ではあまり見られない、呉三津田高校の伝統的かつ独創的な行事です。 クラスで考えた詩を代表者が朗読し、表現力などを競い合います。この行事を通して、クラスの団結力が一層深まります。

  • 修学旅行:例年、海外(シンガポールなど)を訪れることが多かったようですが、近年の状況により変更がある可能性もあります。 グローバルな視野を広げる貴重な機会となっています。

呉三津田高等学校の進学実績

呉三津田高等学校は、県内でもトップクラスの進学校であり、毎年多くの生徒が国公立大学や難関私立大学への進学を果たしています。

生徒数の約半数が国公立大学に合格するという高い実績を誇ります。

  • 国公立大学

    2024年度の入試では、京都大学1名をはじめ、旧帝国大学+一工に10名が合格しています。 地元の広島大学には例年20名前後、その他、岡山大学、愛媛大学、山口大学など、中四国地方の国立大学へ多数の合格者を出しています。

  • 難関私立大学

    早慶上理ICUに8名、GMARCHに10名、関関同立には74名が合格するなど、全国の有名私立大学にも多くの合格者を輩出しています。

  • その他の進路

    ほとんどの生徒が大学進学を希望しますが、一部専門学校への進学や就職を選ぶ生徒もいます。

これらの高い進学実績を支えているのが、手厚い学習サポート体制です。授業の進度は速く、課題も多いですが、先生たちは質問や相談にいつでも親身に応じてくれます。 また、放課後や長期休暇中には補習や講習も充実しており、生徒の学力向上を力強くバックアップしています。

呉三津田高等学校の特長・アピールポイント

呉三津田高等学校には、他の高校にはない独自の魅力的な取り組みがたくさんあります。

  • 歴史と伝統に裏打ちされた教育

    創立110年を超える歴史の中で培われた教育理念と、地域からの厚い信頼が学校の基盤となっています。

  • 「詩のボクシング」などのユニークな学校行事

    生徒が主体となって作り上げる独創的な行事は、表現力や協調性を育み、一生の思い出になります。

  • グローバル教育の推進

    「呉から世界へ、世界から呉へ」をスローガンに、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。 姉妹校への短期留学制度や、5日間の英語漬け研修「グローバル・スタディーズ・プログラム」など、国際感覚を養う機会が豊富です。

  • 探究的学習「GAYA」の実践

    総合的な探究の時間「GAYA」では、実社会と結びついた課題発見・解決学習を推進しています。 特に「社会探求プロジェクト」では、呉市をフィールドに課題を発見し解決策を探る活動を行い、思考力や協働性を高めます。

  • ICT教育の積極的な導入

    いち早くiPadを授業に活用するなど、最先端のICT環境を整備し、深い学びを実現しています。

  • 高い国公立大学現役合格率

    手厚い進路指導と学習サポートにより、国公立大学への現役合格率は6割を超えるなど、確かな進学実績を誇ります。

  • 活発な部活動と文武両道の実践

    全国レベルで活躍する部活動も多く、勉強だけでなく部活動にも全力で打ち込める環境が整っています。

呉三津田高等学校の口コミ・評判のまとめ

呉三津田高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。学校選びの参考になるよう、良い点と気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「学習意欲の高い生徒が多く、互いに高め合える環境が良い」という声が多数あります。

    • 「先生方のサポートが手厚く、進路相談にも親身になってくれる」と、指導の質の高さを評価する口コミが多く見られます。

    • 「行事がとても盛り上がり、クラスの団結力が強まる。最高の思い出が作れる」といった、学校行事に対する満足度の高い意見が目立ちます。

    • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら充実した高校生活が送れる」という、文武両道を体現できる環境を評価する声も多いです。

  • 気になる点

    • 「校則が厳しい」という意見は、多くの口コミで見られます。 特に服装やスマートフォンの使用に関する規則を窮屈に感じる生徒もいるようです。

    • 「課題の量が多く、授業の進度も速いので、ついていくのが大変」という声もあります。 高いレベルの学習が求められるため、自主的な学習習慣が不可欠です。

    • 「坂の上にあるため、夏場の通学が大変」という、立地に関する意見も見られます。 JR呉駅から徒歩圏内ですが、坂道を上る必要があります。

    • 「施設が少し古い」と感じる部分がある、という声も一部あります。

アクセス・通学

呉三津田高等学校は、呉市街地を見下ろす高台に位置しています。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR呉線「呉駅」から徒歩約10〜18分

    • 広電バス 平谷線「呉駅前」行き乗車、「二河公園」バス停下車、徒歩約5分

  • 通学エリア

    呉市内から通学する生徒が中心ですが、広島市や東広島市など、JR呉線沿線の広いエリアから多くの生徒が通っています。

呉三津田高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

呉三津田高等学校は、高い目標に向かって仲間と切磋琢磨したい、勉強も部活も行事も、すべてに全力で打ち込みたい、そんなあなたにぴったりの学校です。伝統を大切にしながらも、探究学習やグローバル教育といった新しい学びにも積極的に挑戦できる環境が、呉三津田高等学校にはあります。ここで過ごす3年間は、きっとあなたを大きく成長させてくれるでしょう。

呉三津田高等学校の合格を勝ち取るためには、中学3年間の学習内容をまんべんなく、深く理解しておくことが不可欠です。特に、広島県の公立高校入試では、思考力や表現力を問う問題も出題されるため、単なる暗記だけでなく、「なぜそうなるのか」を常に考える学習を心がけてください。日々の授業を大切にし、基礎を固めた上で、応用問題にも積極的にチャレンジしていきましょう。あなたの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。