和光高等学校は、東京都町田市にある、個性を伸ばしたい生徒にぴったりの私立高校です。「自由と自治」を教育の柱に掲げ、生徒一人ひとりの自主性を最大限に尊重する校風が最大の魅力と言えるでしょう。校則がほとんどなく、服装や髪型も自由。一見、驚くかもしれませんが、そこには生徒自身が考え、判断し、行動するという大切な学びが隠されています。

一般的な高校のイメージとは少し違う、和光高等学校。そこでは、生徒が主役となって学校生活を創り上げています。授業では、先生から一方的に教わるだけでなく、仲間と対話し、深く考えることを重視。学校行事も生徒たちが中心となって企画・運営するなど、学校のあらゆる場面で「自分たちのことは自分たちで決める」という精神が息づいています。

この記事では、そんな和光高等学校のリアルな姿を、偏差値や進学実績、在校生の口コミまで、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。「自分らしさを大切にしたい」「のびのびとした環境で高校生活を送りたい」と考えている中学生とその保護者の方は、ぜひ最後まで読んで、自分に合う学校かどうかを確かめてみてください。

和光高等学校の基本情報

和光高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 和光高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒195-0051 東京都町田市真光寺町1291
代表電話番号 042-734-3401
公式サイトURL https://wakos.wako.ed.jp/

和光高等学校の偏差値・難易度・併願校

和光高等学校の入試は、偏差値だけで測れるものではありませんが、自分の実力を知り、目標を立てるための参考にしてください。

普通科の偏差値は48前後とされています。同じくらいの偏差値の高校としては、都立野津田高校、都立山崎高校、私立では駒場学園高校、鶴川高校などがあります。合格に必要な内申点の目安は、9科目に「2」がないことが一つの基準となるでしょう。ただし、和光高等学校の入試では、学力だけでなく、面接などを通じて生徒の個性や自主性も評価される傾向があるため、偏差値はあくまで一つの目安として捉えてください。

併願校としては、東京都や神奈川県の私立高校を選ぶ生徒が多いようです。例えば、玉川学園高等部、鶴川高校、和泉短期大学附属高等学校などが挙げられます。

和光高等学校に設置されている学科・コース

和光高等学校には、普通科のみが設置されています。特定のコース分けはありませんが、それがこの学校の大きな特徴の一つです。

  • 普通科:2年生から始まる約120もの多彩な選択講座の中から、自分の興味・関心や進路希望に合わせて、自分だけのオリジナルの時間割を作成します。文系・理系という枠にとらわれず、芸術、情報、家庭科など幅広い分野から自由に学べるため、自分の「好き」をとことん追求したい生徒や、高校生活の中で将来の夢を見つけたい生徒に最適です。

和光高等学校の特色・校風

和光高等学校の校風は、一言で表すなら「自由と個性尊重」です。生徒一人ひとりが持つ個性を大切にし、自主性を育むことを教育の基本方針としています。

  • 校風のキーワード:自由闊達、個性尊重、生徒主体、自主自立

  • 宿題の量:レポート形式の課題が多いという声があります。知識を覚えるだけでなく、自分の考えをまとめて表現する力が求められるようです。

  • 校則:校則はほとんどなく、非常に緩やかです。私服での登校はもちろん、髪を染めること、ピアスやネイル、アクセサリーの着用も基本的に自由です。「自由には責任が伴う」ことを、学校生活を通して学んでいきます。

  • 生徒たちの雰囲気:互いの個性を認め合う、穏やかで落ち着いた雰囲気があるようです。自分の意見をしっかり持っている生徒が多く、活発な議論が交わされる場面もよく見られます。

  • アルバイト:アルバイトは許可されています。

  • 制服の評判:制服はありません。なんちゃって制服を着ている生徒もいれば、古着や着物など、思い思いのファッションを楽しんでいる生徒もいます。

  • 土曜授業:土曜授業の有無については、年度によって変更される可能性があるため、学校説明会などで直接確認することをおすすめします。

和光高等学校の部活動・イベント

部活動

和光高等学校の部活動は、生徒の自主的な活動として位置づけられており、生徒自身が主体となって運営しています。

運動部、文化部ともに様々なクラブがあり、活動しています。口コミでは、少林寺拳法部が関東大会や全国大会に出場するなど活躍しているという声がありました。多くの部活は、競技で勝利を目指すというよりは、仲間との活動を楽しむことを大切にしている雰囲気のようです。部活動への加入は強制ではないため、アルバイトや校外での活動に時間を使う生徒もいます。

イベント

和光高等学校の学校生活を彩るイベントは、生徒たちが主体となって創り上げるのが最大の特色です。

  • 体育祭:最大のイベントの一つである体育祭は、なんと4日間かけて行われます。サッカー、バスケットボール、バレーボールの球技大会形式で、クラスTシャツを作成し、クラス一丸となって優勝を目指します。

  • 和光祭(文化祭):体育祭と並ぶ大きな行事が、秋に開催される和光祭です。クラスごとに企画を考え、屋台の組み立てから運営まで、すべて生徒たちの手で行われます。毎年多くの来場者で賑わい、そのクオリティの高さは地域でも評判です。

  • 修学旅行:修学旅行は、平和学習などをテーマに、行き先も生徒たちの意見を取り入れながら決められることが多いようです。

  • その他のイベント:1年生では、親睦を深めるためのクラス合宿も行われます。

和光高等学校の進学実績

和光高等学校では、生徒一人ひとりの多様な進路希望に合わせたきめ細やかなサポートが行われています。和光大学への内部進学制度もありますが、多くの生徒が他大学への進学を目指します。

最新の大学進学実績(2024年度)を見ると、以下のような大学に合格者を出しています。

  • 国公立大学:1名

  • 難関私立大学:

    • 早稲田大学 4名、上智大学 1名、東京理科大学 1名

    • GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)合計14名

  • その他:日本大学、東洋大学、駒澤大学、成蹊大学など、多くの私立大学への進学実績があります。専門学校への進学や、自分の夢を追いかけるなど、進路は多岐にわたります。

進学実績を支える取り組みとして、豊富に用意された選択講座が挙げられます。受験に対応した講座から、自分の興味をとことん掘り下げるユニークな講座まで、主体的な学びが大学進学にも繋がっています。また、3年間クラス替えがない担任による、手厚い個人面談も特徴です。

和光高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、和光高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 圧倒的な「自由」と、それを支える「自治」の精神:校則がほとんどなく、服装も髪型も自由。その自由の中で、生徒自身が考え、責任をもって行動することを学びます。学校運営にも生徒が積極的に関わります。

  • 3年間クラス替えがない、じっくり育む人間関係:入学から卒業まで3年間、同じクラスの仲間と過ごします。時間をかけて深い信頼関係を築きながら、クラスを「自治」の拠点として学校づくりに参加します。

  • 自分だけの時間割を作る、約120の多彩な選択講座:2年生からは、文理の枠にとらわれず、約120の講座から興味関心に合わせて自由に授業を選択できます。

  • 生徒が創り上げる、熱気あふれる学校行事:4日間の球技大会形式で行われる体育祭や、企画から運営まで生徒が手がける文化祭「和光祭」など、生徒主体の行事が目白押しです。

  • 対話を重視し、「考える力」と「表現する力」を育む授業:一方的に知識を詰め込むのではなく、生徒同士のディスカッションや発表の機会が多く設けられています。

  • 生徒と先生の対等な関係:先生が生徒を「さん」付けで呼ぶなど、お互いを一人の人間として尊重する文化が根付いています。

  • 緑豊かな広大なキャンパス:町田市の自然豊かな環境にあり、落ち着いた雰囲気の中で学校生活を送ることができます。

和光高等学校の口コミ・評判のまとめ

和光高等学校の在校生や卒業生からは、そのユニークな校風を反映した様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「とにかく自由。自分の個性を隠さず、のびのびと過ごせる」という声が最も多く聞かれます。

    • 「校則がないので、自分で考えて行動する力が身についた」

    • 「体育祭や文化祭などの行事が本当に楽しく、クラスの団結力が強い」

    • 「先生との距離が近く、対等な立場で話を聞いてくれる」

    • 「3年間クラス替えがないので、一生付き合える友達ができた」

  • 気になる点:

    • 「駅から遠く、バスに乗る必要があるので少し不便」という意見があります。

    • 「自由な校風が合わない人には辛いかもしれない。自主性がないと流されてしまう」

    • 「大学進学へのサポートが手厚いとは言えない」と感じる生徒もいるようです。

    • 「施設が少し古い」という声も一部で見られます。

アクセス・通学

和光高等学校へのアクセスは、複数の駅からバスを利用するのが一般的です。

  • 小田急線「鶴川駅」から:バスターミナル1番乗り場より「和光学園行き」または「若葉台駅行き」に乗車し、「和光学園」下車(約10分)。

  • 京王相模原線「若葉台駅」から:バスターミナル4番乗り場より「鶴川駅行き」に乗車し、「和光学園」下車(約10分)。

  • 小田急多摩線「栗平駅」、小田急多摩線「黒川駅」からも徒歩圏内ですが、35分〜40分ほどかかります。

通学している生徒は、町田市、川崎市、横浜市、相模原市など、幅広いエリアから集まっているようです。

和光高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んで、和光高等学校の魅力に惹かれている受験生も多いのではないでしょうか。最後に、進学アドバイザーとして、皆さんへの応援メッセージをお伝えします。

和光高等学校は、「誰かに決められたルールの中で過ごすのではなく、自分の頭で考えて行動したい」と強く願う生徒に、最高の環境を提供してくれる学校です。もしあなたが、自分の「好き」を追求したい、多様な価値観を持つ仲間と出会いたい、そして「自由」の中で自分を試してみたいと考えているなら、和光高等学校はぴったりの選択肢になるでしょう。

受験勉強では、基礎的な学力をしっかりと身につけることが大切です。その上で、面接では、あなたが「和光で何をしたいのか」「どんな高校生活を送りたいのか」を自分の言葉で伝えられるように準備しておきましょう。この学校が求めているのは、点数だけでは測れない、あなたの個性や未来への可能性です。自分らしさを信じて、挑戦してください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。