山梨県立青洲高等学校は、2020年4月に市川高校、増穂商業高校、峡南高校の3校が統合して誕生した、新しい歴史を刻み始めた学校です。県内では初となる「単位制・総合制高校」として、普通科・商業科・工業科の3つの学科が同じキャンパスに集まっているのが大きな特長です。これにより、生徒一人ひとりが自分の興味や進路に合わせて、学科の垣根を越えた多様な学びを選択できる環境が整っています。

新しい学校だからこそ、まだ知らない魅力がたくさん隠されているかもしれません。この記事では、そんな青洲高等学校の偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績などを、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの選択肢の一つとして、青洲高校がどんな学校なのか、一緒に見ていきましょう。

この記事を読めば、青洲高校がどんな生徒に合っているのか、入学後にどんな充実した日々が待っているのか、きっと具体的にイメージできるはずです。さあ、未来につながる高校選びの第一歩を踏み出しましょう。

山梨県立青洲高等学校の基本情報

青洲高等学校の基本的な情報を表にまとめました。学校のことを知る第一歩として、まずはここから確認してみてください。

項目 内容
正式名称 山梨県立青洲高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒409-3601 山梨県西八代郡市川三郷町市川大門1733-2
代表電話番号 055-272-1161
公式サイト http://www.seishu.kai.ed.jp/

山梨県立青洲高等学校の偏差値・難易度・併願校

青洲高等学校の偏差値は、学科によって異なります。自分の学力と照らし合わせて、どのくらいの難易度なのかを把握しておきましょう。

  • 普通科[単位制]:50-52

  • 工業科全科[単位制]:41-43

  • 商業科全科[単位制]:41-43

普通科の偏差値50前後というのは、山梨県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、巨摩高校(普通科)、甲府商業高校(商業科/情報処理科)、富士河口湖高校(普通科)などが挙げられます。合格するためには、中学校の通知表の5段階評価で、主要5教科を中心に3〜4を取っておくことが一つの目安となるでしょう。

山梨県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、青洲高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、東海大学付属甲府高等学校、駿台甲府高等学校、山梨学院高等学校、甲斐清和高等学校などが考えられます。

山梨県立青洲高等学校に設置されている学科・コース

青洲高等学校は、普通科、商業科、工業科の3つの学科を持つ総合制高校です。それぞれの学科で特色ある学びが展開されており、2年次からはさらに専門的なコースに分かれます。

  • 普通科

    • 英語類型: 国際的な視野と実践的な英語力を養い、難関大学進学を目指します。全員が英検2級以上の取得を目標としています。

    • LS類型: 国公私立の4年制大学進学を目指すコースです。文系・理系の枠にとらわれず、国語・数学・英語をバランス良く学びます。

    • G類型: 大学進学から就職まで、幅広い進路希望に対応するコースです。多様な選択科目から自分の興味に合わせて学べます。

  • 商業科

    • 1年次は共通の基礎科目を学び、2年次から以下の2つの科に分かれます。

    • ビジネス探究科: マーケティングや商品開発などを通じ、将来の起業家となり得る人材の育成を目指します。

    • ビジネス情報科: プログラミングやネットワーク技術を学び、高度情報化社会で活躍できる人材を目指します。

  • 工業科

    • 1年次前期は共通で工業の基礎を学び、後期から以下の2つの学科に分かれます。

    • 機械工学科: 機械設計や製図などを学び、ものづくりのプロフェッショナルを目指します。

    • 土木工学科: 測量や構造設計などを学び、社会基盤を支える技術者を目指します。

山梨県立青洲高等学校の特色・校風

青洲高等学校の校風は、「進取」「敬愛」「共創」という校訓に表れています。新しいことに挑戦し、お互いを尊重し合い、共に新しい価値を創り上げていくことを目指しています。2020年に開校した新しい学校のため、生徒が主体となって学校の伝統を築いていける自由な雰囲気があるようです。

  • 宿題の量: 口コミによると、夏休みに課外授業が多く、休みが少ないと感じる生徒もいるようです。普段の宿題の量については一概には言えませんが、進学を目指す生徒にとっては、自主的な学習が求められる場面も多いと考えられます。

  • 校則: 全体的に厳しすぎず、自由すぎず程よいという声が多いようです。ただし、服装頭髪検査は定期的に行われ、基準はそれなりに厳しいとの意見もあります。スマートフォンの使用については、校内でのルールを守れば問題ないようです。アルバイトは原則として禁止されていませんが、学業との両立が前提となります。

  • 生徒たちの雰囲気: 普通科・商業科・工業科の生徒が集まるため、多様な個性を持った生徒がいて楽しいという口コミが見られます。新しい学校ということもあり、生徒たちでイベントを盛り上げるなど、活気のある雰囲気のようです。

  • 制服: 制服は、紺青色を基調としたブレザースタイルです。新しいデザインで、在校生からの評判も良いようです。

  • 授業: 1コマ55分授業で、午前・午後ともに3コマずつが基本です。授業の進度は先生によるところもあるようですが、習熟度別授業や少人数授業も取り入れられており、一人ひとりの理解度に合わせた学習が進められています。土曜授業は基本的にありません。

山梨県立青洲高等学校の部活動・イベント

部活動

青洲高等学校は、部活動にも力を入れています。運動部、文化部ともに多くの部が設置されており、生徒たちは文武両道を目指して活動しています。特に、野球部、男子バスケットボール部、女子バレーボール部、音楽部(合唱)は重点強化部に指定されており、今後の活躍が期待されます。

運動部では陸上競技部、サッカー部、テニス部、弓道部、なぎなた部などがあります。文化部には吹奏楽部、書道部、美術部、写真部のほか、商業科や工業科の特色を生かした資格取得を目指す部活動も設置されています。

イベント

青洲高校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事が数多くあります。中でも文化祭は「青洲祭」と呼ばれ、クラス展示やステージパフォーマンスで大変盛り上がるようです。2日目にはYCC県民文化ホールを借りて全校生徒でパフォーマンスを行うなど、本格的なイベントとなっています。

その他にも、体育祭や球技大会、修学旅行など、クラスの団結力を高める行事が年間を通して計画されています。これらのイベントを通して、学科や学年を超えた交流が生まれるのも青洲高校の魅力の一つです。

山梨県立青洲高等学校の進学実績

青洲高等学校は、多様な進路希望に対応できる総合制高校の強みを生かし、国公立大学から私立大学、専門学校、就職まで幅広い進路実績を持っています。旧3校の進学・就職指導のノウハウを継承し、生徒一人ひとりの夢の実現をサポートしています。

2024年度の大学合格実績を見ると、以下のような大学に合格者を出しています。(人数は既卒生を含む場合があります)

  • 国公立大学: 山梨大学(5)、山梨県立大学(10)、都留文科大学(6)、神戸市外国語大学(1)、静岡大学(1)など。

  • 難関私立大学: 慶應義塾大学(1)、明治大学(1)、青山学院大学(3)、法政大学(4)、日本大学(4)、東洋大学(2)、駒澤大学(1)、専修大学(1)、同志社大学(1)など。

  • その他: 地元の山梨学院大学(30)や健康科学大学(11)などへの進学者も多数います。また、工業科や商業科の生徒は、専門知識を生かして県内外の優良企業へ就職したり、専門学校へ進学したりするケースも多いです。

進学実績を支える取り組みとして、長期休業中や定期試験前に課外授業や学習会が実施されています。また、工業・商業系の資格取得に向けた特別講座も用意されており、多様な進路選択を後押ししています。

山梨県立青洲高等学校の特長・アピールポイント

青洲高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。ここでは、その特長をいくつかご紹介します。

  • 県内唯一の「単位制・総合制」高校: 普通・商業・工業の3学科が集まっており、自分の興味や進路に合わせて学科の垣根を越えた「学科横断授業」を選択できます。

  • 地域を探究する「青洲学」: 1年次に全生徒が履修する学校設定科目です。学科混合のグループで、市川三郷町の歴史や地場産業、防災などについて探究活動を行います。

  • 新しくて快適な学習環境: 2020年開校のため校舎が新しく、ICT環境も充実しています。図書館を中心とした交流スペース「アカデミック・スクエア」など、生徒の主体的な学びを促す施設が整っています。

  • 充実した進路サポート体制: 旧3校が培ってきた進学指導と就職指導のノウハウを統合し、多様な進路希望にきめ細かく対応しています。

  • 55分授業の導入: じっくりと学べる55分授業を採用しており、基礎から応用まで深い学習活動が可能です。

  • 手帳「青洲Diary」の活用: 学習や生活の記録を手帳に残し、振り返りを行うことで、自己管理能力を高め、大学入試の志願理由書作成などにも役立てます。

  • 地域との連携とボランティア活動: 地域の防災拠点としての役割も担っており、ボランティア活動などを通じて地域社会に貢献する機会も豊富です。

山梨県立青洲高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、新しい学校ならではの様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「普通科、商業科、工業科の生徒がいるので、色々な人がいて楽しい」という意見が多く見られます。

    • 「校舎が新しくて綺麗なので、毎日気持ちよく過ごせる」という声も多数あります。

    • 「自分たちで学校の伝統を作っていけるのが魅力」と感じている生徒もいるようです。

    • 「先生方は熱心で、進路相談にも親身になってくれる」という評判です。

    • 「文化祭などの行事が非常に盛り上がり、クラスの団結が深まる」との口コミもあります。

  • 気になる点

    • 「夏休みの課外授業が多く、休みが短いと感じる」という意見があります。

    • 「学校の構造上、夏は少し暑いと感じる場所がある」という声も聞かれます。

    • 「大学進学を目指すなら、塾などを活用して自分でしっかり勉強する必要がある」という現実的なアドバイスも見られます。

    • 服装頭髪検査が少し厳しいと感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

青洲高等学校へのアクセス方法です。通学経路もしっかり確認しておきましょう。

  • 最寄り駅:

    • JR身延線「市川本町駅」より徒歩約10分

    • JR身延線「市川大門駅」より徒歩約13分

  • バス:

    • 富士川町コミュニティバス「青洲高校前」バス停より徒歩約1分

  • 自動車:

    • JR中央本線「甲府駅」より約30分

    • 中部横断自動車道「増穂I.C.」より約10分

通学している生徒は、市川三郷町、富士川町、身延町などの峡南地域に加え、甲府市や南アルプス市など、比較的広い範囲から集まっているようです。

山梨県立青洲高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

青洲高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、最後に皆さんへ応援メッセージを送ります。

青洲高等学校は、自分の「好き」や「やってみたい」という気持ちを大切にできる学校です。普通科で大学進学を目指しながら商業の簿記を学んだり、工業科で専門技術を磨きながら普通科の探究授業に参加したりと、あなただけの時間割を作ることができます。まだ将来の夢がはっきりと決まっていない人でも、青洲高校の多様な学びの中で、きっと自分の進みたい道が見つかるはずです。新しい学校の歴史を、仲間たちと一緒に作っていきたいというチャレンジ精神旺盛な人にもぴったりの場所でしょう。

受験勉強では、まずは中学校の授業を大切にし、基礎をしっかりと固めることが合格への一番の近道です。特に普通科を目指す人は、苦手科目を作らないようにバランス良く学習を進めてください。工業科や商業科を志望する人は、数学や理科、社会などの関連科目に加えて、ものづくりや経済ニュースなどにも興味を持っておくと、入学後の学びがさらに楽しくなりますよ。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。