岡山県立玉野高等学校、通称「玉高(たまこう)」は、玉野市に根ざし、80年以上の歴史と伝統を誇る普通科の高校です。瀬戸内海の穏やかな気候と豊かな自然に囲まれた環境で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。「熱く 温かく いきいきと」をモットーに、生徒一人ひとりの夢の実現を全力でサポートする温かい校風が、玉野高等学校の最大の魅力と言えるでしょう。

この記事では、そんな岡山県立玉野高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績まで、受験生や保護者の皆さんが本当に知りたい情報を詳しく解説していきます。文武両道を目指しながら、地域と連携したユニークな探究活動にも力を入れている玉野高校の姿を、様々な角度からご紹介します。

この記事を読めば、きっとあなたも玉野高校で充実した3年間を送る自分の姿をイメージできるはずです。さあ、一緒に玉野高校の魅力を探っていきましょう。

岡山県立玉野高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 岡山県立玉野高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒706-8555 岡山県玉野市築港3丁目11番1号
代表電話番号 0863-31-4321
公式サイト http://www.tamano.okayama-c.ed.jp/

岡山県立玉野高等学校の偏差値・難易度・併願校

岡山県立玉野高等学校の合格には、どのくらいの学力が必要なのでしょうか。ここでは、偏差値や内申点の目安、そして主な併願校について解説します。

普通科の偏差値は「46」が目安とされています。これは岡山県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、玉島高校(普通科)、総社高校(普通科)、岡山東商業高校(ビジネス創造科など)などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、岡山県の公立高校入試で用いられる調査書点が重要になります。岡山県の制度では、中学3年間の9教科の成績が評価の対象となり、特に中学3年生の成績は主要5教科が2倍、実技4教科が3倍で計算されるなど、重点的に見られます。日頃の授業態度や提出物、定期テストの成績が重要になるため、中学1年生の時からコツコツと内申点を積み上げていくことが大切です。

岡山県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、玉野高等学校を受験する場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、岡山商科大学附属高等学校、倉敷翠松高等学校、おかやま山陽高等学校などが考えられます。自分の学力や将来の進路希望に合わせて、慎重に併願校を選びましょう。

岡山県立玉野高等学校に設置されている学科・コース

岡山県立玉野高等学校は普通科のみの高校ですが、生徒一人ひとりの興味や進路希望にきめ細かく対応するため、2年生から5つの「学系」に分かれるカリキュラムが特徴です。この学系選択により、自分の夢に直結した学びを深めることができます。

  • 自然科学系: 理数系の科目に興味があり、理学・工学・農学といった分野の大学進学を目指す生徒におすすめです。数学探究やサイエンスデザインなどの専門的な科目を学びます。

  • 医療科学系: 看護師や理学療法士など、医療・看護分野への進学を希望する生徒に適しています。外部の体験実習に参加する機会もあり、現場の声を直接聞くことができます。

  • 人文科学系: 文学、歴史、語学、教育学など、人文科学系の学問に興味がある生徒におすすめです。将来、学校の先生などを目指す生徒もこの学系を選びます。

  • 地域科学系: 経済、経営、法律、そして公務員など、地域社会や経済について学びたい生徒向けの学系です。グローバルな視点とローカルな視点の両方を養います。

  • 芸術科学系: 音楽、美術、書道といった芸術分野や、栄養、保育、体育などの分野への進学を目指す生徒におすすめです。多彩な選択科目で専門的なスキルを磨きます。

さらに、これらの学系に所属しながら、国公立大学や難関私立大学への進学を特に強く希望する生徒のために「特別進学グループ」が編成されます。ここでは、大学入学共通テストや一般選抜に対応するためのハイレベルな授業が展開されます。

岡山県立玉野高等学校の特色・校風

岡山県立玉野高等学校は、「熱く 温かく いきいきと」をモットーに、生徒と先生の距離が近く、アットホームな雰囲気が最大の特長です。生徒の多くが「充実した学校生活を送っている」と感じており、その校風は「文武両道」や「生徒主体」といったキーワードで表現できます。

  • 宿題の量: 宿題の量は標準的という声が多いようですが、日々の予習・復習は欠かせません。特に特別進学グループでは、より高いレベルの学習が求められます。

  • 校則: 校則はありますが、比較的自由な雰囲気で、先生方の許容範囲も広いという口コミが見られます。ただし、社会のルールを守るという基本的な指導は行われています。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、授業中の使用など、ルールを守ることが前提です。服装に関しても、定期的に頭髪・服装検査が行われます。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動には全力で取り組む活発な一面も持ち合わせています。生徒同士、先輩後輩の仲が良く、温かい人間関係が築かれているようです。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、許可を得て行うことが可能です。

  • 制服の評判: 制服は、特に女子生徒から「可愛い」と評判が高いようです。ブレザータイプで、落ち着いたデザインが人気を集めています。

  • 土曜授業: 希望者を対象に「土曜活用」と呼ばれる授業が行われています。1年生は国数英の3教科、2・3年生は理社を加えた5教科について、通常の授業形式で学習を深めることができます。

岡山県立玉野高等学校の部活動・イベント

部活動

玉野高等学校は「文武両道」を掲げており、部活動への加入率は8割を超え、非常に活発です。多くの部で外部指導者を招き、専門的な指導を受けられる環境が整っています。

  • 運動部: 運動部は7種類あり、中でもソフトテニス部は中国大会出場を目標に掲げるなど、熱心に活動しています。グラウンドにはナイター照明完備の雨天練習場もあり、充実した設備で練習に打ち込めます。

  • 文化部: 文化部は13種類と非常に充実しています。箏曲部や演劇部、バトン部、吹奏楽部などが文化祭で日頃の成果を披露します。また、ダンス部は地域のイベントに積極的に参加したり、小学生にダンスを教えたりと、地域貢献活動にも力を入れています。

イベント

玉野高校では、生徒が主体となって行われる学校行事が年間を通して盛りだくさんです。これらの行事は、クラスや学年の団結力を高める貴重な機会となっています。

  • 玉高祭(文化祭・体育祭): 9月上旬に3日間にわたって開催される学校最大のイベントです。最初の2日間が文化祭、最終日が体育祭という構成です。文化祭では、1年生のステージ発表や2年生の展示、文化部の発表、模擬店などで大変な盛り上がりを見せます。体育祭では、名物の「グルデモ(グループデモンストレーション)」をはじめ、様々な競技で熱戦が繰り広げられます。

  • 修学旅行: 2年生の6月に3泊4日で実施されます。行き先は北海道方面または関東方面で、仲間との絆を深める思い出深い行事です。

  • 球技大会: 6月と12月の年2回開催され、クラス対抗で熱い戦いが繰り広げられます。

  • スキー実習: 1年生の1月にはスキー実習があり、多くの生徒が楽しみにしている行事の一つです。

岡山県立玉野高等学校の進学実績

玉野高等学校は、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応するため、手厚い進路指導を行っています。国公立大学から私立大学、短期大学、専門学校、就職まで、幅広い実績を誇ります。

近年の主な進学実績を見ると、国公立大学では岡山大学、香川大学、岡山県立大学などへ合格者を出しています。私立大学では、岡山理科大学、川崎医療福祉大学、就実大学、ノートルダム清心女子大学など、地元の大学を中心に多くの生徒が進学しています。

また、看護・医療系の専門学校への進学者が多いのも特徴です。就職に関しても、公務員や地元企業への実績があります。

こうした進学実績を支えているのが、充実したサポート体制です。希望者対象の土曜活用授業や、夏休みなどの長期休暇中に行われる補習、そして個別の進路相談などを通して、生徒の学力向上と夢の実現を後押ししています。特に、国公立大学や難関私立大学を目指す「特別進学グループ」では、大学入学共通テスト対策など、より実践的な指導が行われています。

岡山県立玉野高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、玉野高等学校ならではの魅力的な取り組みを7つのポイントにまとめてご紹介します。

  • 地域と連携した探究学習「Sim TaMano 2030」: 総合的な探究の時間に行われる独自のプログラムです。生徒たちは「玉野市」を舞台に、地域の課題や自分自身の将来について深く考え、最終的には玉野市長へ政策提言を行います。

  • 夢を実現する5つの「学系」選択: 2年生から「自然科学」「医療科学」「人文科学」「地域科学」「芸術科学」の5つの学系に分かれ、自分の興味や進路に合わせた専門的な学習ができます。

  • 国公立・難関私大を目指す「特別進学グループ」: 高い目標を持つ生徒のために編成されるクラスで、大学入学共通テストや一般選抜に対応したハイレベルな授業を受けることができます。

  • 充実したICT環境: 全教室にプロジェクターとスクリーンが完備され、校内Wi-Fiも整備されています。生徒一人1台のChromebookを活用した授業が推進されており、2022年には「学校情報化優良校」にも認定されました。

  • 生徒が主役の学校行事: 「玉高祭」をはじめ、球技大会やスキー実習など、生徒が主体となって企画・運営する行事が多く、学校全体に一体感があります。

  • グローバルな視点を養う機会: JAXAの水ロケット大会に参加し、オンラインで世界の人々と交流するなど、課外活動にも力を入れています。また、外国人講師による英語や韓国語の授業も行われています。

  • 温かく手厚いサポート体制: 生徒と先生の距離が近く、学習面だけでなく学校生活全般にわたって親身なサポートを受けられます。スクールカウンセラーも常駐しており、安心して相談できる環境が整っています。

岡山県立玉野高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、玉野高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

良い点:

  • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「生徒と先生の距離が近く、アットホームな雰囲気」といった、温かい校風を評価する声が非常に多いようです。

  • 「玉高祭などの行事がとても楽しく、クラスの団結力が深まる」という意見も多く、生徒主体で作り上げるイベントが充実感につながっていることがうかがえます。

  • 「自分の進路に合わせて学系を選べるのが良い」「特別進学グループで集中して勉強できる環境がある」など、柔軟なカリキュラムを評価する声もあります。

  • 「制服が可愛いと友達に褒められる」という口コミも、特に女子生徒から多く見られます。

  • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら充実した毎日を送れる」という、文武両道を実践できる環境を魅力に感じる生徒も多いようです。

気になる点:

  • 「校舎や体育館などの施設が少し古い」という意見が一部で見られます。しかし、ICT環境の整備や教室の冷暖房完備など、学習環境の向上には力が入れられています。

  • 「最寄り駅から少し歩くのが大変」といった、アクセスに関する声もあります。

  • 「進学実績は個人の努力次第な部分が大きい」という現実的な意見もあり、学校のサポートだけでなく、自ら学ぶ姿勢が重要になるようです。

アクセス・通学

岡山県立玉野高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 電車の場合: JR宇野みなと線「宇野駅」で下車し、徒歩約15分です。

  • バスの場合:

    • 両備バス「ハローワーク前」バス停で下車し、徒歩約5分です。

    • 両備バス「玉野営業所」バス停で下車し、徒歩約7分です。

玉野市内から通学する生徒が最も多いですが、岡山市南区など、近隣のエリアから電車やバスを利用して通学している生徒もいます。

岡山県立玉野高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

岡山県立玉野高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

玉野高校は、「将来の夢はまだ漠然としているけれど、高校生活を通して自分のやりたいことを見つけたい」と考えている生徒に特におすすめです。2年生からの学系選択や、地域と深く関わる探究活動を通して、自分の興味や関心を広げ、将来の目標を具体的に描くことができるでしょう。また、「勉強も部活動も学校行事も、全部に全力で取り組みたい!」というエネルギーあふれる君にもぴったりの学校です。

受験勉強においては、まず中学校の基礎学力をしっかりと固めることが何よりも大切です。特に岡山県の公立高校入試では、内申点が合否に大きく影響します。日々の授業を大切にし、提出物をきちんと出し、定期テストで安定した成績を収めることを心がけてください。学力検査では、5教科をバランスよく勉強することが合格への近道です。苦手科目を作らず、基礎的な問題を確実に解けるように繰り返し練習しましょう。

玉野高校は、温かい仲間と先生方に囲まれて、いきいきと自分らしく成長できる場所です。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。