岩手県立種市高等学校は、岩手県の最北端、洋野町に広大な太平洋を臨む場所にあります。 この学校の最大の魅力は、なんといっても全国で唯一、潜水と土木の専門知識・技術を学べる「海洋開発科」が設置されていることです。 伝統的な「南部もぐり」の技術を継承し、未来の海洋開発を担う人材を育成する種市高等学校は、まさにオンリーワンの存在と言えるでしょう。
岩手県立種市高等学校の基本情報
岩手県立種市高等学校の偏差値・難易度・併願校
岩手県立種市高等学校に設置されている学科・コース
普通科 どんなことを学ぶ場所か:1年生では共通の科目を学び、2年生から進学に適した「Bコース」と就職に適した「Aコース」に分かれます。 Aコースでは商業科目なども学び、資格取得にも力を入れています。 Bコースでは国公立大学進学にも対応できる学力を養います。 どんな生徒におすすめか:少人数教育の中で、自分の進路目標に合わせてじっくりと学びたい人や、きめ細やかな指導を受けたい人におすすめです。
海洋開発科 どんなことを学ぶ場所か:潜水と土木の基礎知識・技術を学ぶことができる、全国で唯一の学科です。 伝統的なヘルメット式潜水「南部もぐり」から最新の潜水技術、測量、溶接まで、海洋工事に関わる専門的なスキルを実践的に学びます。 どんな生徒におすすめか:海が好きで、将来は潜水士や海洋土木の技術者として国内外で活躍したいという強い意志を持つ人におすすめです。 全国から同じ志を持つ仲間が集まります。
岩手県立種市高等学校の特色・校風
校風・生徒の雰囲気 キーワード:地域密着、アットホーム、実践重視、オンリーワン 生徒たちは、地元洋野町出身者を中心に、盛岡市や宮古市など県内各地、さらには青森県や北海道、兵庫県など全国から集まっています。 特に海洋開発科には、明確な目標を持った意欲的な生徒が多いようです。全体的に落ち着いた雰囲気で、真面目に学習や実習に取り組む生徒が多いという声が聞かれます。
校則・学校生活 校則は、携帯電話の校内での使用を制限するなど、基本的なルールはありますが、特別厳しいというわけではないようです。 制服は、男子が詰襟、女子がブレザーで、落ち着いたデザインです。 アルバイトについては、特別な規定は見当たりませんでしたが、学校生活に支障のない範囲で行うことが望ましいでしょう。 土曜授業は基本的に実施されていないようです。 遠方からの生徒のために「白鷗寮」という学生寮が完備されており、完全個室でWi-Fiも利用可能です。 寮母さんが作るボリューム満点の食事も評判です。
岩手県立種市高等学校の部活動・イベント
部活動
運動部 特にレスリング部は全国レベルの実績を誇り、全日本ジュニアレスリング選手権大会や国民体育大会で入賞する選手を輩出しています。 その他、硬式野球部、陸上競技部、バスケットボール部、バレーボール部、卓球部、ソフトテニス部、バドミントン部などがあり、それぞれの目標に向かって活発に活動しています。
文化部 吹奏楽部と総合文化部があります。 総合文化部では、フリーペーパー「カリンの種」の発行など、地域活性化をテーマにした探究活動にも取り組んでいます。
イベント
種高祭(文化祭) 例年10月中旬に開催される文化祭は、地域住民も楽しみにしている一大イベントです。 特に海洋開発科の実習プールで行われる「南部もぐり」の体験は、他では決して味わえない貴重な機会として人気を集めています。
修学旅行 2年生の冬に関西方面へ3泊4日の修学旅行を実施しています。 京都や大阪を巡る共通の日程に加え、3日目には普通科が奈良、海洋開発科が和歌山でダイビング体験と、学科の特色を生かしたプログラムが組まれているのがユニークです。
岩手県立種市高等学校の進学実績
大学進学 国公立大学では、北海道教育大学、弘前大学、岩手県立大学、青森公立大学などへの進学実績があります。 その他、多くの大学から指定校推薦枠を得ています。 進学希望者に対しては、習熟度別授業や添削指導、小論文・面接指導など、志望校に合わせたきめ細やかなサポートが行われています。
就職・その他 就職希望者の決定率は100%を誇ります。 特に海洋開発科の卒業生は、潜水と土木の専門技術を身につけた即戦力として、海洋工事、港湾土木、サルベージ(沈没船の引き上げ)など、国内外の様々な現場で活躍しています。 レインボーブリッジや関西国際空港の建設など、日本のビッグプロジェクトにも多くの卒業生が関わってきました。 求人件数も豊富で、業種や職種の選択肢が広いのも特長です。
岩手県立種市高等学校の特長・アピールポイント
全国唯一の「海洋開発科」
潜水と土木の専門技術を高校で学べるのは、日本でここだけです。 伝統の「南部もぐり」を継承し、未来の海洋国家を支える技術者を育成しています。 充実した実習設備と実践的な学び
水深10mまである階段式の潜水実習プールや、実習船「種市丸」を完備。 実際の海での潜水実習や、溶接、測量など、現場で役立つスキルを徹底的に学びます。 ドラマ「あまちゃん」の舞台
2013年に放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で、主人公たちが通う高校のモデルとなりました。 ドラマで歌われた「南部ダイバーの歌」は、実際にこの学校で歌い継がれている愛唱歌です。 地域と連携した探究学習
東日本大震災の教訓を伝える「津波防災出前授業」を地元の小中学校で行うなど、地域に根ざした学びを実践しています。 全国から仲間が集まる学生寮
県外からの生徒を受け入れるための「白鷗寮」が整備されています。 親元を離れ、同じ志を持つ仲間たちと共同生活を送る経験は、人間的に大きく成長させてくれます。 手厚い少人数教育
全校生徒70名という規模だからこそできる、一人ひとりに寄り添った丁寧な指導が魅力です。 先生との距離が近く、学習や進路について気軽に相談できる環境が整っています。 高い就職実績と卒業生の活躍
特に海洋開発科は、業界からの信頼が厚く、多くの求人が寄せられます。 卒業生は、日本のインフラを支える重要なプロジェクトで活躍しており、そのネットワークは大きな財産です。
岩手県立種市高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「海洋開発科でしか学べない専門的な知識や技術を身につけられるのが最大の魅力」 「先生方が親身になって進路相談に乗ってくれるので心強い」 「少人数なので、クラスの団結力が強く、すぐにみんなと仲良くなれる」 「寮生活を通して、自立心や協調性が身についた」 「『南部ダイバー』としての誇りを持ち、厳しい実習を仲間と乗り越えた経験は一生の宝物」
気になる点 「専門的な学科なので、明確な目標がないと授業についていくのが大変かもしれない」 「学校周辺は自然が豊かだが、お店などが少なく、少し不便に感じることもある」 「冬は『やませ』という冷たい風が吹くため、寒さが厳しい」 「学科によっては、定員割れが続いているのが少し心配」
アクセス・通学
最寄り駅 JR八戸線「平内駅」より徒歩約10〜12分
通学エリア 地元の洋野町をはじめ、久慈市、二戸市、盛岡市など岩手県内各地から生徒が通っています。 海洋開発科には、青森県や北海道、さらには関東や関西など、全国から生徒が集まっており、多くは学生寮「白鷗寮」から通学しています。 寮と学校の間は無料のスクールバスが運行されています。
岩手県立種市高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

