広島国泰寺高等学校は、1877年創立の「広島県立第一中学校」を前身とする、140年以上の歴史と伝統を誇る広島県屈指の進学校です。広島市の中心部に位置し、落ち着いた学習環境の中で、多くの生徒が勉学や部活動に全力で打ち込んでいます。長い歴史の中で「質実剛健」「礼節気品」「自治協同」の校訓を掲げ、社会の様々な分野で活躍する多くの卒業生を輩出してきました。

「文武両道」を掲げる広島国泰寺高等学校では、高いレベルの学習活動はもちろんのこと、部活動や学校行事にも力を入れています。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)やワールド・ワイド・ラーニング(WWL)コンソーシアム構築支援事業といった先進的な取り組みも積極的に導入しており、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育が実践されています。

この記事では、そんな魅力あふれる広島国泰寺高等学校について、偏差値や難易度、特色ある学科、リアルな学校生活の様子まで、進学アドバイザーとして詳しく、そして分かりやすく解説していきます。広島国泰寺高校での充実した3年間を具体的にイメージしながら、読み進めてみてください。

広島国泰寺高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 広島県立広島国泰寺高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒730-0042 広島県広島市中区国泰寺町一丁目2番49号
代表電話番号 082-241-1537
公式サイト https://www.kokutaiji-h.hiroshima-c.ed.jp/

広島国泰寺高等学校の偏差値・難易度・併願校

広島国泰寺高等学校は、県内トップクラスの学力を誇る、入学難易度の高い高校です。合格するためには、中学校での高い学力と内申点が求められます。

  • 普通科:62

  • 普通科理数コース:62

広島国泰寺高等学校に合格するためには、内申点が135点満点中110点台後半から120点以上が一つの目安とされています。また、当日の学力検査では、250点満点中180点〜190点以上を目指す必要があると言われています。特に、特色枠では数学と英語の配点が2倍になる傾斜配点が採用されるため、これらの教科で高得点を取ることが重要です。

同じくらいの偏差値の高校としては、広島市立基町高等学校や広島大学附属高等学校などが挙げられます。

広島県の公立高校入試では、基本的に1校しか出願できないため、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、広島修道大学ひろしま協創高等学校、崇徳高等学校、安田女子高等学校などが多くの受験生に選ばれているようです。

広島国泰寺高等学校に設置されている学科・コース

伝統ある広島国泰寺高等学校には、生徒一人ひとりの進路希望や興味関心に応えるための学科・コースが設置されています。

  • 普通科

    幅広い教養と基礎学力を身につけ、様々な分野の大学進学を目指すコースです。2年生から文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に合わせた専門的な学習を深めていきます。

  • 普通科理数コース

    理数系分野に特化した高度な学習を行い、将来、科学技術分野や医療分野などで国際的に活躍する人材の育成を目指します。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けており、課題研究や大学・研究機関との連携など、専門的なプログラムが充実しているのが大きな特長です。

広島国泰寺高等学校の特色・校風

広島国泰寺高等学校の校風は、「自由闊達」「文武両道」といった言葉で表されることが多いです。生徒の自主性を尊重する雰囲気があり、勉強だけでなく部活動や行事にも全力で取り組む生徒が多いのが特徴です。

  • 校則・学校生活について

    • 校則:他の進学校と比較すると、校則は標準的か、やや厳しいと感じる生徒もいるようです。「質実剛健」を掲げており、服装や頭髪に関しては一定の指導があります。

    • スマホ:校内への持ち込みは許可制ですが、校内での使用は原則禁止されています。発覚した場合は指導の対象となるようです。

    • 宿題・課題:進学校ということもあり、日々の授業の予習復習に加え、週末や長期休暇には多くの課題が出される傾向があります。特に理数コースは課題研究などもあり、学習量は多いと言えるでしょう。

    • 生徒の雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動では非常に活発で、何事にも全力で取り組むエネルギーにあふれています。

    • アルバイト:原則として禁止されています。

    • 制服:伝統的な詰襟(男子)とセーラー服(女子)で、落ち着いたデザインが特徴です。近年、新しい制服も導入されています。

    • 土曜授業:土曜授業が実施されることがあります。

広島国泰寺高等学校の部活動・イベント

部活動

広島国泰寺高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、文武両道を実現しています。運動部、文化部ともに県内トップレベルの実績を誇る部が多数あります。

  • 運動部:特にサッカー部は全国大会で複数回の優勝経験を持つ名門として全国的に有名です。その他、陸上競技部、ヨット部、レスリング部なども全国大会に出場する強豪です。

  • 文化部:科学部(物理・化学・生物)はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の活動とも連携し、全国レベルの研究発表会で優秀な成績を収めています。また、放送部やディベート部、軽音楽部なども活発に活動し、高い実績を上げています。

イベント

生徒が主体となって作り上げる学校行事は、国泰寺高校の大きな魅力の一つです。

  • 国泰寺祭(文化祭):毎年6月に行われる文化祭は「国泰寺祭」と呼ばれ、大変な盛り上がりを見せます。1年生は日本の文化、2年生は世界の文化をテーマにした展示や発表を行い、3年生は食品バザーを担当するのが伝統です。

  • 体育祭:9月に行われる体育祭は、学年対抗、紅白対抗で様々な競技に全力で取り組みます。特に応援合戦は迫力があり、生徒たちの一体感が生まれる行事です。

  • 修学旅行:2年生の10月に実施されます。普通科はハワイの姉妹校との交流、理数コースはハワイ島の研究施設訪問など、国際交流や探究活動を重視した特色あるプログラムが組まれています。

広島国泰寺高等学校の進学実績

広島国泰寺高等学校は、県内有数の進学校として、国公立大学を中心に非常に高い進学実績を誇っています。生徒の多くが難関大学への進学を目指しており、学校も手厚いサポート体制を整えています。

  • 国公立大学

    卒業生の6割から7割が現役で国公立大学に合格しており、特に地元の広島大学には毎年多数の合格者を輩出しています。その他、京都大学、大阪大学、九州大学といった旧帝国大学や、岡山大学、山口大学などにも多くの生徒が進学しています。

  • 難関私立大学

    早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学といった首都圏の難関私立大学や、同志社大学、立命館大学などの関西の有名私立大学にも多数の合格者を出しています。

この高い進学実績を支えているのが、質の高い授業はもちろん、放課後や長期休暇中に行われる補習や講習、個別指導といったきめ細やかな進路指導です。1年生の段階から広島大学を訪問するプログラムがあるなど、早期から大学進学への意識を高める取り組みも行われています。

広島国泰寺高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、広島国泰寺高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを紹介します。

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校

    理数教育を重点的に行う学校として文部科学省から指定を受けています。理数コースを中心に、大学や研究機関と連携した高度な探究活動や実験・実習が行われています。

  • ワールド・ワイド・ラーニング(WWL)コンソーシアム構築支援事業拠点校

    グローバルな社会課題をテーマとした探究活動や、海外の高校生との協働学習などを通して、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。

  • 活発な国際交流

    修学旅行でのハワイ姉妹校との交流や、アメリカへの短期留学プログラムなど、海外に目を向ける機会が豊富に用意されています。

  • 伝統の「鯉城(りじょう)学」

    総合的な探究の時間に行われる独自のプログラムで、生徒が自ら課題を設定し、調査・研究・発表を行うことを通して、主体性や思考力を養います。

  • 全国レベルの部活動

    サッカー部をはじめ、多くの部活動が全国の舞台で活躍しており、高いレベルで文武両道を目指せる環境が整っています。

  • 広島市中心部という抜群の立地

    広島市の中心に位置し、公共交通機関でのアクセスが非常に便利です。周辺には文化施設も多く、落ち着いた学習環境が魅力です。

広島国泰寺高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの声をまとめると、広島国泰寺高等学校の多面的な魅力が見えてきます。

  • 良い点

    • 「自由な校風で、生徒の自主性を尊重してくれる」

    • 「文化祭や体育祭などの行事が本当に楽しく、クラスの団結力が強まる」

    • 「先生方のサポートが手厚く、進路相談にも親身に乗ってくれる」

    • 「SSHやWWLなど、他校ではできないような貴重な経験ができる」

    • 「周りの生徒のレベルが高く、互いに切磋琢磨できる環境がある」

    • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら充実した高校生活が送れる」

  • 気になる点

    • 「校舎や施設が少し古いという意見がある」

    • 「進学校なので、課題や小テストが多くて大変な時がある」

    • 「校則が思ったより厳しいと感じることがある(特にスマホの使用など)」

    • 「市街地にあるため、グラウンドなどの運動施設が広くはない」

アクセス・通学

広島国泰寺高等学校は広島市の中心部にあり、様々な交通機関を利用して通学することができます。

  • 最寄り駅・バス停からのアクセス

    • 広島電鉄(路面電車)宇品線 「中電前」電停下車、徒歩約2分

    • 広島電鉄(路面電車) 「市役所前」電停下下車、徒歩約6分

    • アストラムライン 「本通」駅下車、徒歩約8分

    • 「中電前」バス停、「市役所前」バス停なども利用可能です。

JR広島駅からは路面電車やバスで約15分と、アクセスは非常に良好です。広島市内の広範囲から生徒が通学しています。

広島国泰寺高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

長い歴史と輝かしい伝統を持つ広島国泰寺高等学校は、高いレベルで学習と課外活動を両立させたいと考える君にぴったりの学校です。主体的に学び、仲間と協力しながら新しい価値を創造していく力を身につけたい生徒、そしてグローバルな視野を持って将来社会に貢献したいという高い志を持つ生徒に特におすすめします。

広島国泰寺高等学校の入試を突破するためには、まず中学校3年間の学習内容を完璧に理解し、苦手分野を作らないことが何よりも大切です。特に、傾斜配点が採用されることの多い数学と英語は、応用問題までしっかりと解ける力をつけておきましょう。また、合否に大きく影響する内申点も非常に重要です。日々の授業に真摯に取り組み、定期テストで安定して高得点を取ること、そして提出物をきちんと出すことを心がけてください。

目標に向かって努力する君を、広島国泰寺高校は温かく迎えてくれるはずです。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。