旭川工業高等専門学校、通称「旭川高専」は、未来の技術者や研究者を目指す君にとって、夢への最短ルートとなりうる特別な学び舎です。モノづくりが好き、プログラミングに夢中、あるいは新しいエネルギーや素材で世界を変えたい。もし君がそんな情熱を心に秘めているなら、この学校はまさにその情熱を未来の仕事へと繋げるための場所です。ここは、一般的な3年制の高校とは一線を画す、5年一貫教育で専門技術を深く探求する「高等専門学校(高専)」なのです。
中学を卒業したその瞬間から、大学レベルの専門的な学びに触れられるのが旭川高専の大きな魅力です。普通の高校生が大学受験の準備に追われる時間を、君はロボット製作や化学実験、最先端のプログラミングといった実践的な学びに費やすことができます。5年間という長い時間をかけて、じっくりと自分の専門性を磨き、社会で即戦力となる「実践的技術者」へと成長していく。このユニークな環境が、他のどの学校にもない価値を生み出しています。
この記事では、そんな旭川工業高等専門学校がどんな場所なのか、偏差値や難易度から、学校生活のリアルな様子、そして卒業後の輝かしい未来まで、進学アドバイザーとして君と保護者の方が知りたい情報を余すところなくお伝えします。この記事を読み終える頃には、旭川高専が君の未来の選択肢として、より鮮明に、そして魅力的に映っているはずです。さあ、一緒に未来への扉を開けてみましょう。
旭川工業高等専門学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。進路を考える上での基礎となる大切なデータです。
項目 | 内容 |
正式名称 | 旭川工業高等専門学校 (Asahikawa National College of Technology) |
区分 | 国立 |
男女別 | 共学 |
所在地 | 〒071-8142 北海道旭川市春光台2条2丁目1-6 |
代表電話番号 | 0166-55-8000 |
公式サイトURL | https://www.asahikawa-nct.ac.jp/ |
特筆すべきは「国立」である点です。これは、国が未来の科学技術を担う人材を育成するために設置した高等教育機関であることを意味し、質の高い教育と充実した研究設備が期待できることの証でもあります。
旭川工業高等専門学校の偏差値・難易度・併願校
旭川高専の学力的なレベルを具体的に見ていきましょう。目標設定の参考にしてください。
旭川工業高等専門学校の偏差値は、学科による差はほとんどなく、全体として62から63程度とされています。これは北海道内でも学力上位層に位置する難易度です。
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機械システム工学科:63
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電気情報工学科:63
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システム制御情報工学科:63
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物質化学工学科:62-63程度
偏差値63という数字がどれくらいのレベルかというと、旭川市内の進学校である旭川西高等学校(理数科・普通科)が偏差値62-63、旭川北高等学校(普通科)が65、旭川東高等学校(普通科)が68ですので、これらのトップクラスの普通科高校と肩を並べる、あるいはそれに準ずる学力が求められることがわかります。
合格に必要な内申点の目安としては、学力検査での明確な基準はありませんが、推薦選抜の出願資格が参考になります。例えば「中学3年間の9教科の評定合計が105以上」といった基準があり、これは5段階評価で平均4以上、特に数学や理科などの主要教科では4や5を安定して取っておく必要があることを示しています。
ここで重要なのは、旭川高専が求めるのは、単にテストの点数が高い生徒だけではないということです。偏差値が同じくらいの普通科高校が大学進学のための幅広い学力を育成するのに対し、旭川高専は「技術者になる」という明確な目的のための専門的な学力を重視します。もし君が旭川西高校や旭川北高校に合格できる学力を持っているなら、選択肢は二つあります。一つは、普通科高校で幅広い教養を学び、大学受験を目指す道。もう一つは、旭川高専で早期から専門性を磨き、技術者としての未来を切り拓く道です。どちらが自分に合っているか、じっくり考えることが大切です。
北海道の高校入試制度では、公立高校は原則として1校しか受験できません。そのため、旭川高専を受験する場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。旭川市や近郊の受験生が多く選ぶ併願校としては、以下のような私立高校の特進・選抜コースが挙げられます。
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旭川志峯高等学校(特進コース)
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旭川龍谷高等学校(特進コース)
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旭川実業高等学校(特別進学コース)
これらの高校を併願校として設定し、万全の態勢で旭川高専の受験に臨むのが一般的な戦略と言えるでしょう。
旭川工業高等専門学校に設置されている学科・コース
旭川高専には、未来のテクノロジーを支える4つの専門学科が設置されています。それぞれの学科がどんなことを学び、どんな人におすすめなのか、分かりやすく紹介します。
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機械システム工学科
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どんなことを学ぶ?:ロボットや自動車のエンジン、エコな発電装置など、「モノが動く仕組み」のすべてを学びます。設計図を描き、実際に機械を作り上げる、モノづくりの根幹を担う分野です。
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こんな君におすすめ!:機械を分解したり組み立てたりするのが好き、未来のロボットを作ってみたい、環境にやさしいエネルギー技術に興味がある人。
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電気情報工学科
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どんなことを学ぶ?:AI(人工知能)やプログラミング、スマートフォンの中にある半導体、電気を家庭に届ける電力網まで、電気と情報の流れを学びます。4学科の中で最もプログラミングの授業が多いのが特徴です。
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こんな君におすすめ!:パソコンやゲームが好きでプログラミングを学びたい、AIの仕組みに興味がある、私たちの生活を動かす電気や電子回路の世界を探求したい人。
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システム制御情報工学科
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どんなことを学ぶ?:機械(メカ)、電気・電子(エレキ)、情報(コンピュータ)を融合させ、自動運転車や工場の自動化ロボットのように「賢く動くシステム」を作る技術を学びます。幅広い分野の「いいとこ取り」ができる学科です。
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こんな君におすすめ!:ロボットもプログラミングも両方やりたい、機械に知能を持たせて自動で動かすことにワクワクする、分野を横断して新しいシステムを創造したい人。
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物質化学工学科
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どんなことを学ぶ?:新しい機能を持つプラスチックやセラミックスといった新素材の開発から、食品や医薬品づくりに役立つバイオテクノロジー、地球環境を守るための技術まで、「物質の変化」を科学します。
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こんな君におすすめ!:理科の実験、特に化学や生物の実験が大好き、新しい物質を作り出すことに興味がある、環境問題や医療分野に科学の力で貢献したい人。
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これらの学科は、それぞれが独立しているようで、実は深く関連しあっています。どの学科に進んでも、他の分野の基礎を学ぶことができるため、幅広い視野を持った技術者へと成長できるのが旭川高専の強みです。
旭川工業高等専門学校の特色・校風
旭川高専での5年間は、どんな毎日が待っているのでしょうか。学校の雰囲気や文化、リアルな学生生活について、口コミなどを基に詳しく見ていきましょう。
学校全体の雰囲気をキーワードで表すなら、「自由活発」「専門志向」「実践重視」「自己責任」といった言葉がぴったりです。高校生としてではなく、一人の「学生」として扱われるため、大学に近い自由な空気が流れています。
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宿題の量や勉強について
口コミでは「課題やレポートが多くて大変」という声が多く見られます。1年生から専門科目が始まるため、授業の進度は速く、内容は高度です。日々の予習・復習はもちろん、実験や実習の後には詳細なレポート提出が求められることも少なくありません。楽して卒業できる学校ではなく、自ら学ぶ意欲と計画性が不可欠です。
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校則(スマホ、服装など)
一般的な高校と比べて校則は緩やかで、学生の自主性に任されている部分が多いようです。制服はなく、私服での通学が認められています。髪型や持ち物についても厳しい規則は少ない傾向にあり、スマートフォンの校内での使用も常識の範囲内であれば問題ないとされています。この自由さは、裏を返せば「自分で自分を律する責任」が伴うことを意味します。
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生徒たちの雰囲気
「モノづくり」や「科学技術」という共通の興味を持った学生が集まるため、非常に話が合いやすく、深い友情を育みやすい環境です。休み時間には専門的な話題で盛り上がることも珍しくありません。ただし、男女比は全体で約8:2と男子学生が多いのが特徴で、この点は学校の雰囲気にも影響を与えています。全体的に真面目で、自分の好きなことに没頭するタイプの学生が多いようです。
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アルバイト
アルバイトは原則として可能ですが、学業との両立は簡単ではありません。特に試験期間やレポートの締め切り前は非常に忙しくなるため、学業に支障が出ない範囲で行う計画性が求められます。
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制服の評判
制服がないため、この項目は該当しません。私服であることは、自分らしさを表現できるメリットとして、多くの学生に好意的に受け止められています。
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土曜授業
基本的に土曜授業はありません。週末は部活動に打ち込んだり、自分の研究や趣味に時間を使ったりと、学生が自主的に時間を使うことが奨励されています。
この自由と責任が共存する環境は、自立した学習習慣を持つ学生にとっては最高の成長の場となります。しかし、受け身の姿勢でいると、厳しい学業についていけなくなる可能性もあります。旭川高専を目指すなら、自分がどちらのタイプか、しっかり自己分析することが重要です。
旭川工業高等専門学校の部活動・イベント
専門的な勉強だけでなく、仲間との絆を深める部活動や学校行事も、旭川高専の大きな魅力の一つです。
部活動
旭川高専には、体育系・文化系合わせて多種多様なクラブ・同好会があり、多くの学生が活動を楽しんでいます。体育系のクラブは、高専だけの全国大会(高専大会)と、一般の高校と同じ大会(高体連)の両方に出場するケースが多く、活躍の場が広いのが特徴です。
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ロボット・ラボラトリ(ロボコン)
旭川高専の部活動を語る上で絶対に外せないのが、この「ロボット・ラボラトリ」です。NHKで放送される「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト(高専ロボコン)」の常連校であり、全国でも屈指の強豪としてその名を知られています。北海道地区大会では2019年から2022年まで4連覇を達成するなど圧倒的な実績を誇り、全国大会でも優勝経験(第16回大会)やベスト4(2012年)など、輝かしい成績を収めています。このクラブの活動は、まさに旭川高専の「実践的技術者教育」を象徴しており、設計から製作、プログラミング、操縦まで、学生たちが一丸となって取り組む姿は、学校全体の誇りです。
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パソコン部
全国高専プログラミングコンテストへの出場を目標に、日々技術を磨いています。プログラミングだけでなく、音楽制作や映像制作、デジタルイラストなど、部員それぞれの興味に合わせて多様な活動が行われています。
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数理研究会
数学オリンピック出場などを目指し、数学の難問に挑む知的なクラブです。一人で深く考えるもよし、仲間と議論を交わすもよし、数学の奥深い世界を探求できます。
その他にも、インターハイで強豪校に勝利した実績のあるサッカー部や、初心者でも楽しめるダンス同好会、和やかな雰囲気の茶華道部など、文武両道で充実した学生生活を送れる環境が整っています。
イベント
学生が主体となって企画・運営するイベントは、学校生活を彩る大切な思い出となります。
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高専祭
秋に開催される最大のイベントが「高専祭」です。各学科が日頃の研究成果を発表する専門的な展示は圧巻で、まさに「技術の祭典」。ロボットの実演や化学実験の体験コーナーなど、高専ならではの企画が満載です。もちろん、学生による模擬店やステージ企画も大変な盛り上がりを見せ、地域の方々も多く訪れる一大イベントとなっています。
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校内体育大会
春に行われるクラス対抗のスポーツイベントです。クラスTシャツを揃え、仲間と一丸となって優勝を目指します。競技を通じてクラスの団結力が高まる、熱い一日です。
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研修旅行
1年生と2年生では、親睦を深めるための宿泊研修が行われます。そして4年生になると、数日間にわたる見学旅行が待っています。これは、日本を代表する企業や研究所を訪れ、最先端の技術を目の当たりにする貴重な機会。自分たちの学びが社会でどう活かされているのかを肌で感じ、将来のキャリアを考えるきっかけとなります。
旭川工業高等専門学校の進学実績
5年間の学びを終えた後、旭川高専の卒業生たちはどのような未来へ羽ばたいていくのでしょうか。その進路は大きく分けて「就職」と「進学」の二つがあり、どちらを選んでも非常に明るい展望が開けています。卒業生のうち、約6割が就職、約4割が進学という道を選んでいます。
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就職:企業からの絶大な信頼
旭川高専の就職率は、ほぼ100%を誇ります。特筆すべきは、その求人倍率の高さ。一人の学生に対して25社以上の企業からオファーが来ることも珍しくなく、学生は自分の希望や適性に合わせて就職先を「選べる」という圧倒的に有利な状況にあります。これは、5年間で培った専門知識と実践力が、産業界から高く評価されている何よりの証拠です。
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主な就職先企業:
旭化成、キヤノン、SUBARU、セイコーエプソン、JALエンジニアリング、北海道電力、北海道ガス、NTT東日本など、日本を代表する大手企業が名を連ねています。
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進学:トップ大学への編入という道
より高度な研究を続けたい学生は、進学の道を選びます。その主なルートは二つ。一つは、旭川高専に設置されている「専攻科」に進み、さらに2年間学ぶことで大学卒業と同等の学士の資格を得る道。もう一つが、4年制大学の3年次に編入する道です。
この「大学編入」制度は、高専生にとって大きなアドバンテージです。一般の高校生が経験する厳しい大学入試を経ずに、実力で国公立大学や難関大学の扉を開くことができます。高専での5年間の学びは、大学の教養課程を終えたレベルに相当するため、即戦力として大学の研究室に迎え入れられます。
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主な進学先(編入学):
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国公立大学:北海道大学、室蘭工業大学、北見工業大学、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、筑波大学など、全国の主要な国公立大学への進学実績が豊富です。
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難関私立大学:専門分野に応じて、全国の有名私立大学への編入も可能です。
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このように、旭川高専は「優良企業への就職」と「有名大学への進学」という二つの輝かしいゴールを、卒業生に約束してくれる学校なのです。
旭川工業高等専門学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、旭川高専ならではの強みやユニークな魅力を、5つのポイントに絞って紹介します。
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1. 5年一貫で究める専門教育
中学卒業後すぐに、興味のある分野の専門家への道を歩み始められます。一般的な高校の3年間では決して到達できない、大学レベルの深い知識と技術を5年間かけてじっくりと身につけることができます。
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2. 「やってみる」を重視する実践的カリキュラム
教科書で学ぶだけでなく、豊富な実験・実習を通じて「手を動かしながら学ぶ」のが高専スタイル。高専ロボコンに代表されるような、学んだ知識を総動員して一つのものを創り上げる経験は、本物の思考力と問題解決能力を育てます。
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3. 企業が欲しがる「高専ブランド」というパスポート
卒業生は、産業界から「即戦力」として絶大な信頼を得ています。驚異的な就職率と求人倍率は、卒業後の安定した未来を約束してくれる強力なパスポートです。自分の未来を自分で選べる自由が手に入ります。
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4. 有名大学への編入という「賢い選択肢」
一般的な大学入試とは異なる「編入学」というルートで、北海道大学をはじめとするトップクラスの国立大学に進学できるのは、高専生だけの特権です。実践的なスキルを身につけた上で大学に進むため、その後の研究活動でも大きなアドバンテージを持つことができます。
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5. 全国に誇るロボコンの圧倒的な実績
全国屈指の強豪であるロボコンチームの存在は、学校全体の技術レベルの高さと、学生の情熱を象徴しています。日本一を目指せる環境で、仲間と共に最高のモノづくりに挑戦する経験は、一生の財産になるでしょう。
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6. 自由と責任を学ぶ大学のような校風
制服がなく、校則も比較的緩やかな環境は、学生一人ひとりの自主性を尊重している証です。若いうちから一人の大人として扱われることで、自己管理能力や責任感を自然と養うことができます。
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7. 全道から仲間が集う学生寮「明誠寮」
キャンパス内には学生寮が完備されており、旭川市外や道内遠方からの学生も安心して学ぶことができます。親元を離れての共同生活は、自立心を育み、一生涯の友と出会う貴重な機会となります。
旭川工業高等専門学校の口コミ・評判のまとめ
実際に通っている先輩や卒業生たちは、旭川高専をどのように感じているのでしょうか。良い点と気になる点の両方から、学校のリアルな姿を探ってみましょう。
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良い点(ポジティブな口コミ)
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「専門知識が深く学べる」:やはり最も多いのが、自分の好きな分野に没頭できる環境への満足の声です。「工業系が好きなら最高の学校」「知的好奇心が満たされる」といった意見は、目的意識が明確な学生にとって、ここが理想的な場所であることを示しています。
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「就職に圧倒的に強い安心感」:卒業後の進路に対する不安がほとんどない点は、学生や保護者にとって大きな魅力です。「就職率はほぼ100%」「先生方のサポートも手厚い」という声が多く、将来を見据えて安心して学業に集中できます。
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「同じ趣味の仲間と出会える」:共通の興味を持つ友人がすぐに見つかるため、学校生活が非常に楽しいという口コミも目立ちます。「最高の青春が過ごせる」「毎日が楽しい」といった声は、充実した学生生活を物語っています。
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「先生が親身になってくれる」:研究者でもある先生方は、学生の「やりたい」という気持ちを尊重し、熱心に指導してくれるようです。「フレンドリーで優しい先生が多い」「進路について親密に相談に乗ってくれる」という評価があります。
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気になる点(注意すべきポイント)
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「目的がないと地獄を見る、人を選ぶ学校」:これは、多くの口コミで共通して指摘される最も重要なポイントです。「『高専に行ってみようかな』という軽い気持ちで入ると後悔する」「工業系が嫌いな人には辛い」など、明確な目的意識がないと、高度で専門的な授業についていけず、苦しい5年間になる可能性があります。
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「課題が多く、勉強が大変」:自由な校風の裏返しとして、学業面の厳しさを指摘する声も少なくありません。「試験やレポートが多くて大変」「留年する人もいる」といった口コミは、日々の努力が不可欠であることを示唆しています。
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「先生の教え方にバラつきがある」:先生方は優れた研究者ですが、必ずしも教えるプロではない場合もあるようです。「自分で勉強しないとついていけない」「授業の質が先生によって違う」という意見もあり、学生側の積極的な学習姿勢が求められます。
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「施設が古い」:校舎や寮の建物が古いという指摘も一部で見られます。「校舎が古く汚い」「寮もひどい」といった辛口な意見もあり、最新の設備を期待しているとギャップを感じるかもしれません。
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これらの口コミから浮かび上がるのは、旭川高専が「明確な目的と情熱を持った学生にとっては最高の環境だが、そうでない学生にとっては厳しい場所になりうる」という二面性です。この学校を選ぶということは、5年間の専門教育の道を選ぶということ。その覚悟があるかどうかを、自分自身に問いかけることが何よりも大切です。
アクセス・通学
旭川高専のキャンパスは、旭川市北部の閑静な住宅街である春光台にあります。通学方法や、どのエリアから学生が集まっているのかを見ていきましょう。
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最寄り駅からのアクセス
通学の拠点となるのはJR「旭川駅」です。キャンパスまでは約7kmの距離があります。
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バスでのアクセス:多くの学生が利用する最も一般的な通学方法です。
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乗り場:JR旭川駅前バスタッチ ③番のりば
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バス会社:道北バス
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系統番号:29番「循環 春光台〜実業高校〜旭川駅」または30番「旭川駅〜春光台〜4条5丁目」
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下車バス停:「高専前」
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所要時間:約25分
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通学エリアと学生寮
通学生は旭川市内全域のほか、近隣の市町村からも多く通っています。しかし、旭川高専は道北地域における唯一無二の高等専門教育機関であるため、その魅力に惹かれて全道各地から学生が集まります。
遠方に住む学生のために、キャンパス内には「明誠寮(めいせいりょう)」という学生寮が完備されています。この寮があるおかげで、稚内や北見、留萌など、自宅からの通学が困難な地域の学生も、安心して旭川高専で学ぶことができます。寮生活を通じて、北海道中から集まった仲間たちと深い絆を育むことができるのも、寮生の特権です。
旭川工業高等専門学校受験生へのワンポイントアドバイス
最後に、進学アドバイザーとして、旭川工業高等専門学校を目指す君に心からのエールとアドバイスを送ります。
この学校は、ただ偏差値が高いからという理由だけで選ぶ場所ではありません。「モノづくりが好きでたまらない」「科学の力で未来を変えたい」そんな熱い想いを抱く君のような生徒にこそ、強くおすすめしたい学校です。受け身の勉強ではなく、自ら手を動かし、試行錯誤しながら学ぶことに喜びを感じるなら、旭川高専での5年間は、間違いなく君を大きく成長させてくれるでしょう。将来、社会で頼られるエンジニアになりたい、あるいはトップクラスの大学でさらに研究を深めたいという明確な目標がある君にとって、ここは夢を叶えるための最高の舞台です。
受験勉強においては、何よりも数学と理科の基礎を徹底的に固めてください。高専の入試問題は、単なる暗記力ではなく、論理的な思考力や応用力を問う良問が多いのが特徴です。公式や知識を「なぜそうなるのか」という根本から理解する学習を心がけましょう。そして、もし可能なら、必ず一度は旭川高専のキャンパスを訪れてください。オープンキャンパスの「まるごと体感DAY」や高専祭に参加し、先輩たちの作品や活気ある姿をその目で見るのです。そこで感じる「ワクワク感」こそが、君がこの学校に本当に合っているかどうかの答えになるはずです。君の挑戦を心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。