有明工業高等専門学校は、福岡県大牟田市に位置し、実践的な専門技術を早期から深く学びたいと考える中学生にとって、非常に魅力的な選択肢となる学校です。一般的な高校とは異なり、5年間の一貫教育で技術者を育成することに特化しており、卒業後は即戦力として社会で活躍する道、あるいはさらに高度な研究へと進む道が拓かれています。有明工業高等専門学校での学びは、座学だけでなく、実験や実習が豊富に取り入れられているのが大きな特徴です。
「高専」と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんが、有明工業高等専門学校は、好奇心旺盛で「ものづくり」や科学技術に興味がある生徒が、それぞれの才能を伸ばせるよう、きめ細やかなサポート体制が整っています。将来の夢がまだ漠然としていても、「何かを創り出したい」「科学の面白さを深く知りたい」という気持ちがあれば、きっと充実した学生生活を送ることができるでしょう。
この学校では、単に知識を詰め込むだけでなく、自ら課題を見つけ、解決する力を養うことに重点を置いています。そのため、卒業生は社会に出てからも、変化に対応し、新たな価値を創造できる人材として高く評価されています。さあ、有明工業高等専門学校で、あなたの未来を切り開く第一歩を踏み出しませんか。
有明工業高等専門学校の基本情報
有明工業高等専門学校の偏差値・難易度・併願校
有明工業高等専門学校は、各学科で高い専門性を追求するため、決して簡単な道のりではありませんが、それに見合うだけの充実した教育が受けられます。一般的に、偏差値は以下のようになっています。
この偏差値は、福岡県内の公立高校で言えば、城南高校や修猷館高校など、難関校とされる高校に匹敵するレベルと考えて良いでしょう。合格に必要な内申点の目安としては、主要5教科で4以上、副教科でも3以上を維持し、全体的に高い水準を保つことが望ましいとされています。特に数学や理科の成績は重視される傾向があります。
主な併願校としては、公立高校の場合、制度上別の公立高校を併願することはできません。そのため、有明工業高等専門学校を目指す生徒の多くは、私立高校を併願校として検討します。例えば、久留米大学附設高校や大濠高校、福岡大学附属大濠高校の特進クラスなどが候補となることが多いようです。これらの私立高校と比べて、有明工業高等専門学校は専門性が高いため、将来の目標が明確な生徒に特におすすめです。
有明工業高等専門学校に設置されている学科・コース
有明工業高等専門学校には、「創造工学科」という一つの大きな学科が設置されており、その中にさらに専門分野が分かれています。
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創造工学科
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機械工学分野:機械の設計、製造、ロボット技術などを学ぶ。ものづくりが好きで、将来エンジニアになりたい人におすすめ!
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電気電子情報工学分野:電気回路、電子部品、情報通信、プログラミングなどを学ぶ。電気やコンピューターの仕組みに興味がある人に最適。
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マテリアル科学分野:新しい材料の開発、機能性材料の応用などを学ぶ。化学や物理が好きで、未来の素材を創造したい人へ。
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建築学分野:建物の設計、構造、都市計画などを学ぶ。街づくりや住空間のデザインに情熱を燃やしたい人にぴったり。
有明工業高等専門学校の特色・校風
有明工業高等専門学校の校風は、「実践的」「自由闊達」「探求心旺盛」というキーワードで表現できます。専門技術を深く学ぶため、生徒たちは非常に真面目に、そして意欲的に学習に取り組む傾向があります。
宿題の量は、専門科目が多いこともあり、比較的多いと感じる生徒もいるようです。特に実験レポートなどは時間をかけて取り組む必要がありますが、その分、深い知識と考察力が身につきます。校則については、一般的な高校と比べると比較的緩やかで、生徒の自主性を重んじる雰囲気があります。スマートフォンの持ち込みや使用は許可されており、TPOをわきまえていれば問題ありません。服装に関しても、制服はありますが、着こなしについて厳しすぎる指導は少ないという声が聞かれます。生徒たちは、真面目でありながらも、互いに活発に意見を交換し、協力し合う姿勢が見られます。
アルバイトは、学業に支障が出ない範囲で許可されているようです。ただし、高学年になるにつれて専門学習が忙しくなるため、両立は計画的に行う必要があります。制服は、高専らしい落ち着いたデザインで、機能性も兼ね備えていると評判です。土曜授業は、通常授業として行われることは少ないですが、補習や特別講座、部活動などで登校することがあります。
有明工業高等専門学校の部活動・イベント
部活動
有明工業高等専門学校では、学業と並行して部活動も盛んに行われています。特に、専門的な知識を活かしたユニークな部活動が多いのが特徴です。
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ロボコン部:全国高等専門学校ロボットコンテストの常連校で、常に上位入賞を目指して活動しています。機械工学や電気電子情報工学の知識を実践的に活かしたい生徒に大人気です。
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デザインコンテスト部:全国高等専門学校デザインコンペティションに向けて、建築デザインや構造デザインのアイデアを形にします。建築学分野の生徒を中心に、創造性を発揮できる場です。
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プログラミング部:各種プログラミングコンテストに参加し、高度なプログラミング技術を習得します。電気電子情報工学分野の生徒が中心ですが、他分野の生徒も参加可能です。
運動部は、野球部、サッカー部、バスケットボール部、バレーボール部、陸上競技部などが活動しており、文化部では、吹奏楽部、軽音楽部、美術部、写真部などがあります。専門的な学習が多い分、部活動で気分転換を図り、仲間との絆を深める生徒も少なくありません。全体の部活動加入率は高く、多くの生徒が学業と部活動の両立を楽しんでいます。
イベント
有明工業高等専門学校では、学業の成果を発表したり、学生生活を彩る様々なイベントが開催されます。
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有明祭(文化祭):毎年秋に開催され、各学科の研究発表や部活動の展示、模擬店などで大いに盛り上がります。地域の方々も多数訪れ、日頃の学習の成果を披露する貴重な機会です。
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体育大会:学科対抗のリレーや玉入れ、綱引きなどで熱戦が繰り広げられます。学科や学年の垣根を越えて、団結力を高める楽しいイベントです。
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研修旅行(修学旅行):高学年になると、国内外の企業や研究機関を訪問する研修旅行が実施されます。最先端の技術に触れ、将来のキャリアを考える上で非常に有意義な経験となります。
有明工業高等専門学校の進学実績
有明工業高等専門学校は、5年間の専門教育を修了後、大学への編入学や就職など、多様な進路選択が可能です。
大学編入学
多くの卒業生が、国公立大学の工学部などへ編入学しています。
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国公立大学:九州大学、熊本大学、長崎大学、佐賀大学、鹿児島大学、宮崎大学、琉球大学、九州工業大学、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学など、毎年多数の合格者を出しています。特に、九州工業大学への編入は非常に多く、高い実績を誇っています。
難関私立大学への編入学の実績もありますが、高専からの編入は国公立大学が主流となる傾向が強いです。
その他
その他、専攻科(2年制)へ進学し、さらに専門性を深める道を選ぶ生徒もいます。専攻科修了後は、大学院へ進学することも可能です。
就職については、高い専門知識と実践力を身につけているため、全国の主要な製造業、電力会社、通信会社など、幅広い分野の大手企業から高い評価を得ており、求人倍率は非常に高いです。地元九州の企業はもちろん、全国規模の企業への就職実績も豊富です。
進学実績に結びつく取り組みとしては、編入学試験対策の補習や個別指導が手厚く行われています。また、各分野の専門科目を深く学ぶための特別講習や、研究室での指導など、学生一人ひとりの目標達成をサポートする体制が整っています。
有明工業高等専門学校の特長・アピールポイント
有明工業高等専門学校には、他の高校にはない独自の強みがたくさんあります。
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5年間一貫教育による早期の専門性習得:一般的な高校3年間と大学4年間を合わせた7年間を、5年間で効率的に学ぶことができます。
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豊富な実験・実習で実践的な技術を習得:座学だけでなく、手を動かして学ぶ機会が非常に多く、応用力が身につきます。
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充実した設備と専門教員による質の高い教育:大学レベルの研究室や実験設備が整っており、専門分野の第一線で活躍する教員から直接指導を受けられます。
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高専ならではの進路選択の多様性:大学編入学、専攻科進学、就職と、将来の選択肢が非常に豊富です。
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全国の高専とのネットワーク:ロボコンやデザコンなどの全国大会を通じて、他の高専生との交流も盛んです。
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地域産業との連携:地元の企業と連携したプロジェクトに参加する機会もあり、社会との繋がりを意識した学びができます。
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寮生活で自立心を育む:遠方からの学生のために学生寮が完備されており、共同生活を通じて協調性や自立心が養われます。
有明工業高等専門学校の口コミ・評判のまとめ
有明工業高等専門学校に対する在校生や卒業生からの口コミ・評判は、全体的にポジティブなものが多いです。
良い点
「先生方が学生一人ひとりに親身になって指導してくれる」「少人数制で質問しやすい雰囲気がある」という声が多く聞かれます。また、「実験や実習が多く、座学だけでは得られない実践的な知識が身につく」といった、高専ならではの学びの魅力を挙げる声も目立ちます。「就職に非常に強い」「国公立大学への編入学のサポートが手厚い」と、卒業後の進路に対する安心感を評価する意見も多数あります。部活動やイベントも充実しており、「仲間と協力して一つのものを作り上げる楽しさがある」といった、学生生活の充実度を語る声も多いです。
気になる点
「専門的な内容が多く、勉強についていくのが大変な時もある」という意見もあります。特に数学や物理は高度な内容を扱うため、入学前から基礎をしっかり固めておくことが重要だという声もあります。また、「学校の立地が駅から少し離れていて、公共交通機関でのアクセスがやや不便」という声も聞かれます。しかし、多くの生徒が自転車通学や寮生活を送ることで対応しているようです。
アクセス・通学
有明工業高等専門学校の最寄り駅は、JR鹿児島本線の「荒尾駅」または「大牟田駅」です。
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荒尾駅から:バスで約15分、「高専前」バス停下車。
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大牟田駅から:バスで約20分、「高専前」バス停下車。
自転車やバイクでの通学も可能です。また、遠方からの学生のために学生寮が完備されています。
生徒の通学エリアは、地元の大牟田市や荒尾市はもちろん、久留米市、柳川市などの福岡県南部、さらには熊本県北部や佐賀県など、広範囲にわたっています。寮生活を送ることで、遠方の生徒も安心して通学できる環境が整っています。
有明工業高等専門学校受験生へのワンポイントアドバイス
有明工業高等専門学校を目指す皆さん、この学校は「ものづくり」や科学技術に強い興味を持ち、将来、専門分野で活躍したいという明確な目標がある生徒に特におすすめです!座学だけでなく、実際に手を動かし、試行錯誤しながら学ぶことが好きな人にとっては、最高の環境が待っています。
受験勉強では、特に数学と理科に力を入れましょう。高専の入試は、基礎的な知識はもちろん、それを応用する力が問われます。日頃から、なぜそうなるのか、どうすれば解決できるのかを深く考える習慣をつけることが大切です。また、英語も高校レベルの基礎はしっかりと身につけておくと、入学後の学習がスムーズになりますよ。有明工業高等専門学校は、あなたの「好き」を「強み」に変える場所です。合格目指して、一緒に頑張りましょう!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。