東京都の伊豆諸島、三宅島にある唯一の高校、それが東京都立三宅高等学校です。都心から南に約180km、船や飛行機で渡るこの島には、都会の喧騒とは無縁の雄大な自然と、温かい地域社会に育まれた特別な高校生活があります。全校生徒が少ないからこその一人ひとりへの手厚いサポートと、島ならではの体験型学習は、他のどの高校でも味わうことのできない大きな魅力と言えるでしょう。
三宅高等学校の基本情報
三宅高等学校の偏差値・難易度・併願校
三宅高等学校に設置されている学科・コース
普通科 どんなことを学ぶ場所なのか:大学進学や就職など、幅広い進路に対応できるよう、基礎学力の定着を目指します。2、3年次からは文系・理系に分かれて専門性を高めていきます。選択科目として農業や家政の授業も履修できるのが特長です。 どんな生徒におすすめか:将来の夢がまだ具体的に決まっていないけれど、高校で様々な可能性を探りたい人や、大学進学を目指している人におすすめです。
農業科 どんなことを学ぶ場所なのか:広大な農地や実習室を活用し、草花や野菜の栽培、食品製造・加工といった農業に関する専門的な知識と技術を、実習中心に学びます。島の特産品開発など、地域と連携した学習も行います。 どんな生徒におすすめか:自然や植物が好きで、体を動かすことが好きな人、将来は農業や食品関連の仕事に就きたいと考えている人、地域貢献に興味がある人にぴったりです。
家政科 どんなことを学ぶ場所なのか:調理、被服、保育の3つの分野を中心に、実生活に役立つ知識と技術を体験的に学びます。調理実習や被服製作、子どもたちとの交流などを通して、生活を豊かにする力を養います。 どんな生徒におすすめか:料理やお菓子作り、裁縫やファッションに興味がある人、子どもと関わることが好きな人、将来、食やアパレル、保育・教育関連の道に進みたい人におすすめです。
三宅高等学校の特色・校風
宿題の量:宿題の量は標準的ですが、少人数教育のため、一人ひとりの学習進度に合わせて丁寧な指導が行われます。放課後や長期休暇中の講習・補習も充実しており、学習サポートは手厚いと言えるでしょう。 校則:校則は比較的落ち着いているようです。服装や頭髪に関する基本的な指導はありますが、生徒の自主性を尊重する雰囲気があります。スマホの持ち込みは許可されていますが、校内での使用ルールは定められています。 生徒たちの雰囲気:生徒は素直で穏やかな生徒が多いようです。少人数のため学年や学科を超えて仲が良く、まるで大きな家族のような温かい雰囲気に包まれています。島外からの生徒もすぐに溶け込める環境です。 アルバイト:アルバイトは届出制で許可されています。島の産業を体験する良い機会にもなります。 制服の評判:制服は男女ともにブレザースタイルで、落ち着いたデザインが好評です。リボンやネクタイの色で学年を区別します。 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。
三宅高等学校の部活動・イベント
部活動
ボルダリング部:村のボルダリング施設を利用して活動しています。自分のスキルアップを実感しやすいスポーツです。 自然科学部:活動場所は海、山、湖と島全体がフィールドです。ウナギの生態調査など、三宅島ならではの研究活動を行っています。 農産加工部:部員の「やりたい農業」を自主的に計画し、作物の栽培や生産品の加工・販売、重機操作の習得など、ユニークな活動を行っています。
イベント
三高祭(文化祭):毎年9月に行われる最大のイベントです。各クラスの企画や部活動の発表に加え、農業科や家政科が実習で生産した野菜や加工品の販売も行われ、多くの島民で賑わいます。 海洋教室:7月に行われる、三宅島ならではの行事です。シュノーケリングやSUP(スタンドアップパドルボード)などを体験し、海の豊かさや安全について学びます。 小中高合同マラソン大会:12月には、島内の小中学生と一緒にマラソン大会が行われ、地域全体で盛り上がります。 修学旅行:例年、沖縄などへ行き、平和学習や文化体験を行います。
三宅高等学校の進学実績
三宅高等学校の特長・アピールポイント
圧倒的な少人数教育:全校生徒数が少なく、教員一人当たりの生徒数が多いのが最大の特長です。授業では個別の質問がしやすく、学習から進路までマンツーマンに近い手厚いサポートを受けられます。 島の自然すべてが学びのフィールド:火山島である三宅島の豊かな自然環境を活かした体験型の授業が豊富です。海洋教室でのシュノーケリングや、理科の授業でのフィールドワークなど、五感で学ぶ機会に恵まれています。 農業科・家政科での専門的な学び:島の暮らしや産業に直結した、実践的なスキルを身につけられます。自分たちで育てた野菜を調理したり、加工品を販売したりする経験は、大きな自信につながります。 地域との強いつながり:学校行事や部活動、探究学習などを通じて、島民の方々と深く関わる機会が多くあります。温かい地域社会の中で、コミュニケーション能力や社会性が育まれます。 アットホームな学校生活:生徒数が少ないため、学年や学科を超えて生徒全員が顔見知りです。生徒と教職員の距離も近く、まるで一つの大きな家族のような温かい雰囲気の中で、安心して学校生活を送ることができます。 「総合的な探究の時間」の充実:地域課題の解決など、生徒が主体的にテーマを設定して研究を行う「総合的な探究の時間」に力を入れています。過去には全国大会に出場した生徒もおり、課題解決能力やプレゼンテーション能力が養われます。 島外からの生徒も歓迎:都内全域から生徒を受け入れる「島外生徒受入事業」を実施しており、島外からのチャレンジャーを歓迎する環境が整っています。
三宅高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点: 「先生方がとても親身で、勉強も進路も丁寧に相談に乗ってくれる」という声が非常に多いです。 「全校生徒の仲が良く、いじめなどの心配が少ない」といった人間関係の良さを挙げる意見も目立ちます。 「都会ではできないような自然体験がたくさんできるのが楽しい」と、島ならではの活動に魅力を感じている生徒が多いようです。 「農業や家政など、普通科では学べない専門的な勉強ができるのが面白い」という、特色ある学科に対する満足度の高い口コミもあります。
気になる点: 「島の外に出るのが大変なので、オープンキャンパスや予備校に通うのが難しい」といった、地理的な制約に関する意見があります。 「お店や遊ぶ場所が限られている」という、都会の生活とのギャップを指摘する声も見られます。 「船や飛行機が天候によって欠航することがある」など、交通の便に関する注意点も挙げられます。 全校生徒が少ないため、「人間関係が密になりすぎるのが苦手な人には向かないかもしれない」という意見も一部にはあるようです。
アクセス・通学
船の場合:竹芝桟橋(JR浜松町駅近く)から東海汽船の大型客船で約6時間30分。 飛行機の場合:調布飛行場から新中央航空の飛行機で約50分。
三宅高等学校受験生へのワンポイントアドバイス