東京都立大泉高等学校・附属中学校は、長い歴史と輝かしい伝統を誇る都立高校の一つです。その起源は1941年に設立された東京府立第二十中学校にまで遡り、多くの卒業生が各界で活躍してきました。現在は併設型中高一貫校として、6年間を見据えた体系的な教育プログラムを展開しており、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す環境が整っています。

この学校の大きな魅力は、何と言っても「自主自律」の精神が息づく自由な校風にあります。生徒の主体性を尊重し、勉学はもちろん、部活動や学校行事にも全力で打ち込める雰囲気に満ちています。そんな東京都立大泉高等学校・附属中学校での6年間は、きっとあなたにとってかけがえのない財産となるでしょう。

この記事では、そんな東京都立大泉高等学校・附属中学校の特色や魅力、そして学校生活のリアルな姿を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。あなたの学校選びの参考に、ぜひ最後までじっくりと読み進めてみてください。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の基本情報

項目 内容
正式名称 東京都立大泉高等学校・附属中学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒178-0063 東京都練馬区東大泉5-3-1
代表電話番号 03-3924-0318
公式サイトURL https://www.metro.ed.jp/oizumi-h/

東京都立大泉高等学校・附属中学校の偏差値・難易度・併願校

東京都立大泉高等学校は、2021年度の入学生を最後に高校からの生徒募集を停止し、現在は完全中高一貫校となっています。そのため、高校受験における偏差値は存在しません。これから東京都立大泉高等学校・附属中学校を目指す場合は、中学受験(受検)に挑戦することになります。

中学受験における難易度は非常に高く、都立中高一貫校の中でもトップクラスに位置します。各種模試の偏差値は60台後半が目安とされており、合格には小学校の成績に加え、適性検査で高い得点を取るための思考力や表現力が求められます。

東京都立大泉高等学校に設置されている学科・コース

前述の通り、東京都立大泉高等学校は高校からの生徒募集を行っていないため、高校受験における学科・コースの選択はありません。附属中学校からの内部進学のみとなります。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の特色・校風

東京都立大泉高等学校・附属中学校の校風は、「自主自律」「自由闊達」という言葉で表現されます。生徒一人ひとりの個性を尊重し、自主性を重んじる文化が根付いています。

  • 校則・制服: 中学校には制服がありますが、高校には制服がありません。服装は自由であり、生徒たちは思い思いのスタイルで学校生活を送っています。校則も比較的緩やかで、生徒の自主的な判断に任される部分が大きいようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で知的な好奇心が旺盛な生徒が多いと言われています。自由な校風の中にも落ち着きがあり、互いの個性を認め合う穏やかな雰囲気が特徴です。

  • スマホ・アルバイト: スマートフォンの校内での使用については、ルールを守った上での利用が認められているようです。アルバイトは原則として禁止されていませんが、学業との両立が求められます。

  • 宿題・課題: 中高一貫で計画的に学習が進められる分、日々の宿題や長期休暇中の課題は多めとの声が見られます。特に、特色である「探究活動」に関する課題は、深く思考する力が求められます。

  • 土曜授業: 土曜授業が実施されることがあります。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の部活動・イベント

部活動

東京都立大泉高等学校・附属中学校は、都内でも有数の広大な敷地と充実した施設を誇り、部活動が非常に盛んです。運動部・文化部ともに多種多様なクラブがあり、多くの生徒が熱心に活動しています。中学生と高校生が一緒に活動する部も多く、学年を超えた交流が生まれています。

  • 運動部: 硬式野球部、サッカー部、ラグビー部、テニス部、陸上競技部など、多くの部が活発に活動しています。特に、広いグラウンドを活かした部活動は充実しています。

  • 文化部: 吹奏楽部、軽音楽部、文芸部、科学部といった定番の部に加え、将棋部や筝曲部など、日本の伝統文化に触れられる部も存在します。クイズ研究部は全国レベルの大会で活躍するなど、輝かしい実績を誇る部もあります。

イベント

学校生活を彩るイベントも、東京都立大泉高等学校・附属中学校の大きな魅力の一つです。生徒が主体となって企画・運営する行事は、毎年大変な盛り上がりを見せます。

  • 泉高祭(文化祭): 毎年9月に行われる文化祭は「泉高祭」と呼ばれ、地域でも評判の一大イベントです。クラスごとの演劇や展示、部活動の発表、有志によるパフォーマンスなど、多彩な企画で来場者を楽しませます。

  • 体育祭: 5月に行われる体育祭は、学年やクラスの団結力が試される場です。応援合戦や各種競技に、全校生徒が一体となって熱中します。

  • 修学旅行: 中学3年生では沖縄へ、高校2年生では海外(近年は台湾など)へ修学旅行に行きます。国際理解教育の一環としても位置づけられており、事前学習にも力を入れています。

  • その他: 合唱コンクールや芸術鑑賞教室、British Hillsでの英語研修(中1)、福島研修旅行(高1)など、多彩な行事が6年間を通して用意されています。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の進学実績

東京都立大泉高等学校・附属中学校は、都立高校の中でもトップクラスの進学実績を誇ります。中高一貫教育の強みを活かし、6年間かけてじっくりと学力を伸ばし、難関大学への現役合格者を多数輩出しています。

  • 国公立大学: 東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学といった最難関大学をはじめ、北海道大学、東北大学などの旧帝国大学や、首都大学東京(東京都立大学)などの国公立大学に毎年多くの合格者を出しています。

  • 難関私立大学: 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学の「早慶上理」や、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも多数の合格者を輩出しています。

  • 進学サポート: 生徒の第一志望実現のため、多彩なサポート体制が整っています。 放課後には「TIR (Teacher in Readiness)」と呼ばれる自主学習教室が設けられ、教員や大学生が個別の質問に対応してくれます。 また、進路説明会や講演会、長期休暇中の講習なども充実しています。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、東京都立大泉高等学校・附属中学校ならではの強みやユニークな取り組みをご紹介します。

  • 「探究の大泉」と呼ばれる独自の探究活動: 中学校の「マイプロジェクト」から高校の「課題研究」へと続く、6年間一貫の探究学習プログラムが最大の特色です。 自ら問いを立て、調べ、まとめ、発表する一連の活動を通して、思考力や表現力を養います。

  • 充実した国際理解教育: オンライン英会話や海外の姉妹校との交流、希望者向けの語学研修(オーストラリア・ニュージーランド)などが豊富に用意されています。 高2の海外修学旅行もその一環です。

  • 制服のない自由な校風: 高校には制服がなく、生徒の自主性が尊重されます。髪型や服装も自由で、のびのびとした雰囲気の中で学校生活を送ることができます。

  • 都内屈指の広大なキャンパス: 緑豊かな広々とした敷地には、充実したグラウンドやテニスコート、アリーナなどの施設が揃っており、部活動に打ち込むには最高の環境です。

  • 生徒主体で盛り上がる学校行事: 特に文化祭である「泉高祭」は、企画から運営まで生徒が中心となって行われ、そのクオリティの高さと熱気は圧巻です。

  • ICT環境の整備: 全教室にWi-Fiとプロジェクターが完備され、ICT機器を活用した授業が積極的に行われています。

東京都立大泉高等学校・附属中学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活に対する満足度の高い声が多く寄せられています。

  • 良い点:

    • 「自由な校風でのびのびと過ごせる」「生徒の自主性を尊重してくれる」といった声が最も多く見られます。

    • 「泉高祭や体育祭などの行事が本当に楽しく、一生の思い出になる」という意見も多数あります。

    • 「周りの生徒のレベルが高く、知的で良い刺激を受けられる」「個性的な友人がたくさんできる」といった、人間関係の良さを挙げる声も多いです。

    • 「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」「探究活動のサポートが手厚い」など、学習環境への評価も高いです。

  • 気になる点:

    • 「自由な反面、自己管理能力が問われる」「流されやすい人には向かないかもしれない」という意見もあります。

    • 「校舎や一部の施設が少し古い」という点を挙げる声が見られます。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが大変」と感じる生徒もいるようです。

    • 「課題やレポートが多く、勉強は楽ではない」という声もあります。

アクセス・通学

東京都立大泉高等学校・附属中学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅: 西武池袋線「大泉学園駅」南口から徒歩約10分。

  • バスでのアクセス:

    • 西武新宿線「上石ℾ井駅」や「武蔵関駅」、JR中央線「荻窪駅」や「吉祥寺駅」、東武東上線「成増駅」など、様々な駅からバス路線があり、アクセスは良好です。

  • 通学エリア: 練馬区、西東京市、杉並区、武蔵野市、板橋区など、城西・城北エリアを中心に、広い範囲から生徒が通学しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。