埼玉県さいたま市にある浦和北高等学校は、「単位制」というユニークなシステムを取り入れていることで知られる、活気あふれる共学の県立高校です。自分の興味や進路希望に合わせて、大学のように授業を選べるのが大きな魅力で、「自分だけの時間割」で高校生活を送ることができます。主体性を大切にしながら、勉強も部活動も学校行事も、すべてに全力で打ち込みたいと考えている中学生にとって、浦和北高等学校は理想的な環境かもしれません。

荒川の近くに広がる緑豊かな落ち着いた環境の中、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。部活動の加入率は9割以上と非常に高く、多くの部が県大会やそれ以上のレベルで活躍しています。また、生徒が主体となって作り上げる「北高祭」などの学校行事は、学年を超えた団結力を生み出し、毎年大変な盛り上がりを見せます。

この記事では、そんな浦和北高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。学校選びで悩んでいる中学生と保護者の皆さんにとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。

浦和北高等学校の基本情報

浦和北高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 埼玉県立浦和北高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒338-0815 埼玉県さいたま市桜区大字五関595
代表電話番号 048-855-1000
公式サイト https://urawakita-h.spec.ed.jp/

浦和北高等学校の偏差値・難易度・併願校

浦和北高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。自分の学力と照らし合わせ、目標設定の参考にしてください。

偏差値

  • 普通科:58

浦和北高等学校の偏差値は58とされており、埼玉県内の公立高校の中では中堅上位に位置します。しっかりとした学力が求められるレベルと言えるでしょう。

難易度の目安

同じくらいの偏差値の高校としては、川口市立高校、蕨高校、所沢高校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、36〜38あたりと言われています。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点も非常に重要です。

主な併願校

公立高校のため、埼玉県内の他の公立高校との併願はできません。そのため、多くの受験生が私立高校を併願校として受験します。主な併願先としては、以下のような高校が挙げられます。

浦和北高等学校に設置されている学科・コース

浦和北高等学校の大きな特徴は、柔軟なカリキュラムが組める「単位制」にあります。自分の興味関心や進路希望に合わせて、幅広い選択科目から授業を選ぶことができます。

  • 普通科(単位制)

    • どんなことを学ぶ場所か: 1年生では共通の科目を学びながら基礎を固め、2年生、3年生と進むにつれて、80を超える多彩な選択講座の中から自分の進路や興味に合わせて科目を選び、自分だけの時間割を作成します。 少人数での授業が多く、きめ細やかな指導が受けられるのが魅力です。

    • どんな生徒におすすめか: 将来の夢や学びたいことが明確な人はもちろん、高校生活を通して自分の好きなことを見つけ、主体的に学びたいと考えている人におすすめです。

浦和北高等学校の特色・校風

キーワードで見る校風

  • 文武両道、自主自律、生徒主体、活気がある

中学生が知りたいリアルな学校生活

  • 宿題の量: 宿題の量は、選択する科目によって変わるという声が多いようです。しかし、全体的には「多い」と感じる生徒は少なく、自分で計画的に学習を進めることが求められるようです。

  • 校則: 校則については、「厳しすぎる」という声と「中学校とあまり変わらない」という声の両方があります。特に、頭髪(染髪やパーマの禁止)や化粧、ピアスなどの装飾品に関する指導は厳しいようです。 スマートフォンの使用は、朝のHR前と放課後は許可されていますが、授業中の使用はもちろん禁止です。

  • 生徒たちの雰囲気: 生徒たちは明るく活発で、行事や部活動に積極的に取り組む生徒が多いようです。文武両道を掲げている通り、勉強にも部活にも一生懸命な雰囲気が特徴です。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより届け出をすれば許可される場合もあるようです。

  • 制服の評判: 女子の制服は、紺色の上着にグレーのスカート、または紺色のチェック柄のスカートを組み合わせるスタイルで、リボンが特徴です。 平成30年度にリニューアルされ、可愛いと評判です。 男子は一般的な学生服です。

  • 土曜授業: 土曜授業は基本的にありません。

浦和北高等学校の部活動・イベント

部活動

浦和北高等学校は部活動が非常に盛んで、加入率は例年90%を超えています。 運動部17、文化部14、同好会1と多くの選択肢があり、多くの部が県大会や関東大会、全国大会で活躍しています。

  • 特に実績豊富な部活動

    • 自転車競技部: 全国大会の常連で、輝かしい実績を誇ります。

    • 写真部: 全国大会に出場経験があり、活発に活動しています。

    • 弓道部: 男女ともに県大会で活躍しており、専用の弓道場も完備されています。

    • バドミントン部: 男女ともに強豪として知られ、関東大会への出場経験もあります。

その他、サッカー部、陸上競技部、剣道部、吹奏楽部、軽音楽部なども県大会レベルで活躍しており、活気に満ちています。

イベント

浦和北高校の学校行事は、生徒会が中心となって企画・運営され、生徒主体で作り上げるのが大きな特徴です。

  • 北高祭(文化祭・体育祭): 最大のイベントは「北高祭」です。 文化の部(文化祭)と体育の部(体育祭)を合わせた総称で、全クラスが4つの団(青、白、黄、赤)に分かれて総合優勝を目指し、一年で最も盛り上がります。 文化祭は一般公開もされ、多くの来場者で賑わいます。 生徒が作成したアーチや各クラスの企画、有志団体によるステージ発表など、見どころが満載です。

  • 球技大会: 7月に実施され、クラス対抗で熱戦が繰り広げられます。

  • マラソン大会: 11月に開催されます。

  • 修学旅行: 2年生の時に実施されます。

浦和北高等学校の進学実績

浦和北高等学校は、単位制のメリットを活かした進路指導に力を入れており、生徒の多くが現役での大学進学を実現しています。

主な大学進学実績(令和6年度卒業生など)

  • 国公立大学: 埼玉大学など、例年合格者を出しています。

  • 難関私立大学(GMARCH以上): 令和3年度には上智大学を含むGMARCH以上の大学に延べ20人が現役合格するなど、安定した実績があります。 2024年度の入試では、GMARCHに19名、早慶上理ICUに4名が合格しています。

  • その他: 進学者が最も多いのは私立大学の文系学部です。 日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学といった大学群への進学者も多数います。また、専門学校への進学や就職など、多様な進路選択が実現されています。

進学サポート

現役合格を目指した手厚い進路指導が特徴です。 朝学習や進学補習が充実しているほか、埼玉大学が近いという立地を活かし、大学の授業を受けたり、連携したプログラムに参加したりすることも可能です。 変化し続ける大学入試制度に対応できるよう、単位制のカリキュラムを活かして、一人ひとりの進路希望に合わせた授業選択ができるのも強みです。

浦和北高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、浦和北高等学校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 自分だけの時間割が作れる「単位制」: 最大の特徴は、約80もの多彩な選択科目から自分の興味や進路に合わせて授業を選べる単位制です。 大学のような主体的な学びを高校から体験できます。

  • 少人数授業によるきめ細やかな指導: 多くの授業が少人数で行われるため、先生の目が行き届きやすく、質問しやすい環境です。 一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に教えてもらえます。

  • 9割以上が加入する活発な部活動: ほとんどの生徒が部活動に加入しており、学校全体が活気に満ちています。 全国大会レベルの部から初心者でも楽しめる部まで、自分に合った活動が見つかります。

  • 生徒が主役で作り上げる「北高祭」: 文化祭と体育祭を合わせた学校最大のイベント「北高祭」は、生徒会が中心となって運営されます。 団結して一つのものを作り上げる達成感は格別です。

  • 埼玉大学との連携プログラム: 近隣の埼玉大学と連携し、大学の講義を聴いたり、大学生と交流したりする機会があります。 早い段階から大学での学びを体験できる貴重な機会です。

浦和北高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる声をまとめました。良い点と気になる点の両方を知ることで、よりリアルな学校の姿が見えてきます。

  • 良い点:

    • 「単位制なので、自分の好きな科目や興味のある分野を深く学べるのが楽しい」

    • 「行事が本当に盛り上がる。特に北高祭はクラスや団の絆が深まって最高の思い出になる」

    • 「部活動が盛んで、目標に向かって一緒に頑張れる仲間ができる」

    • 「制服が可愛いと友達からも評判が良い」

    • 「先生との距離が近く、進路相談などに親身に乗ってくれる」

  • 気になる点:

    • 「校則が思ったより厳しい。特に頭髪やスカート丈はよく注意される」

    • 「駅からバスに乗る必要があり、アクセスが少し不便」

    • 「施設が全体的に少し古いと感じることがある」

    • 「単位制なので、クラスとしてのまとまりを感じにくい時がある」という意見もあるようです。

アクセス・通学

浦和北高等学校へのアクセス方法です。様々な駅からバスが出ているため、広いエリアから生徒が通学しています。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • JR「浦和駅」西口より 国際興業バス「大久保浄水場」行に乗車、「浦和北高校」下車 徒歩1分

    • JR「北浦和駅」西口より 国際興業バス「浦和北高校」行に乗車、「浦和北高校」下車 徒歩1分

    • 東武東上線「志木駅」東口より 国際興業バス「南与野駅」行に乗車、「下大久保」下車 徒歩8分

さいたま市桜区、中央区、浦和区、南区などを中心に、市外からも多くの生徒が通学しています。

浦和北高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

浦和北高等学校は、「高校では勉強も部活も行事も、全部に全力で挑戦したい!」と考えているあなたにぴったりの学校です。単位制というシステムを最大限に活かせば、自分の可能性を大きく広げることができるでしょう。もしあなたが、誰かに言われた通りに動くのではなく、自分で考えて行動し、主体的に高校生活をデザインしたいと願うなら、浦和北高等学校は最高の舞台になるはずです。

受験勉強においては、まずは基礎学力をしっかりと固めることが大切です。特に埼玉県公立高校入試では、中学校3年間の内申点も重要視されます。日々の授業を大切にし、定期テストで確実に点数を取ることを心がけましょう。学力検査では5教科ともにバランスの取れた得点が求められます。苦手科目をなくし、得意科目をさらに伸ばす学習計画を立てて、粘り強く取り組んでください。浦和北高等学校で充実した3年間を送るために、今できることに全力で向き合いましょう。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。