埼玉県にある熊谷農業高等学校は、1902年(明治35年)の創立から120年以上の歴史を誇る、農業専門の高校です。長い歴史の中で、農業を通じて地域社会に貢献できる人材を数多く育ててきました。熊谷市に位置し、広大な敷地でのびのびと学ぶことができるのが大きな魅力です。
熊谷農業高等学校の基本情報
熊谷農業高等学校の偏差値・難易度・併願校
食品科学科: 43生物生産工学科: 41生活技術科: 41生物生産技術科: 41
熊谷農業高等学校に設置されている学科・コース
生物生産技術科 何を学ぶ? 野菜や作物、果樹などの栽培技術から、造園や環境保全まで、植物生産に関する幅広い知識と技術を学びます。どんな生徒におすすめ? 植物を育てることが好きな人、ガーデニングや緑豊かな環境づくりに興味がある人におすすめです。
生物生産工学科 何を学ぶ? 牛や豚などの家畜や、犬などの実験動物の飼育・管理、バイオテクノロジーの基礎、草花の栽培やフラワーデザインなどを学びます。どんな生徒におすすめ? 動物の世話が好きな人、生命の仕組みやバイオ技術に関心がある人、花で人を笑顔にしたい人に向いています。
食品科学科 何を学ぶ? パンやジャム、乳製品などの食品製造・加工技術、食品の成分分析、微生物の利用など、食に関する科学的な知識を学びます。どんな生徒におすすめ? 食べることが好きな人、料理やお菓子作りに興味がある人、食品開発や品質管理の仕事に就きたい人におすすめです。
生活技術科 何を学ぶ? 食物や被服、保育、福祉など、生活を豊かにするための知識と技術を幅広く学びます。農業の持つ癒やしの力(園芸福祉)についても探求します。どんな生徒におすすめ? 人の役に立つ仕事に興味がある人、子どもと関わることが好きな人、食や衣、住といった生活全般に関心がある人に向いています。
熊谷農業高等学校の特色・校風
宿題の量: 専門的なレポートや実習記録など、一般教科以外の課題も出るため、決して少なくはないようです。しかし、自分の興味のある分野の課題なので、楽しみながら取り組む生徒が多いという声があります。校則: 他の高校と比較すると、校則は比較的緩やかだという口コミが見られます。ただし、制服の着こなしや頭髪など、基本的なルールは定められています。実習の際には安全のため、指定の服装や頭髪に関する規則が厳しくなる場面もあるようです。スマホの使用については、授業中はもちろん禁止ですが、休み時間などは常識の範囲内で使用が認められているようです。生徒たちの雰囲気: 動物や植物が好きという共通の興味を持つ生徒が多いため、穏やかで協力的な雰囲気があると言われています。男女比は学科によって異なりますが、学校全体では女子生徒の方が多いようです。アルバイト: アルバイトは原則として許可制となっていることが多いようです。学業や実習との両立が前提となります。制服の評判: 制服はブレザースタイルで、特に女子生徒からの人気が高いという評判が多く見られます。学年ごとに色分けされたネクタイやリボンを着用します。土曜授業: 現在、定期的な土曜授業は実施されていないようです。
熊谷農業高等学校の部活動・イベント
部活動
農業クラブ活動: 農業高校の生徒なら全員が加入する「学校農業クラブ」の活動が盛んです。測量やフラワーデザインの技術を競う競技会、研究成果を発表するプロジェクト発表会などがあり、全国大会で優秀な成績を収める生徒もいます。実績が豊富な部活動: 弓道部: 東日本大会に出場するなど、高いレベルで活動しています。書道部: 学芸書道全国展で優秀団体賞を連続受賞するなど、文化部も非常に活発です。写真部: 関東地区高等学校写真展や全国高等学校総合文化祭で入賞するなど、素晴らしい実績を残しています。陸上競技部: 駅伝大会で優勝したり、関東大会に出場したりと、熱心に活動しています。
珍しい部活動: 食品加工部、野菜・昆虫部、フラワー部、ガーデニング部 など、各学科の学びに直結した専門的な部活動があります。自分たちで育てた作物や作った加工品を文化祭で販売することもあり、実践的な学びをさらに深めることができます。
イベント
熊農祭(文化祭): 毎年秋に開催される最大のイベントです。生徒たちが育てた新鮮な野菜や果物、草花、手作りのジャムやパン、アイスクリームなどの加工品が販売され、毎年多くの地域住民で賑わいます。クラスごとに製作するかかしコンクールも名物の一つです。体育祭: クラス対抗で様々な競技に熱中し、学校全体が一体となって盛り上がります。マラソン大会: 熊谷スポーツ文化公園の陸上競技場を会場に、本格的な環境で実施されます。修学旅行: 近年は沖縄や北陸・関西方面へ訪れているようです。海外農業研修: 3年に1度、希望者を対象にニュージーランドでの研修が実施されており、国際的な視野を広げる貴重な機会となっています。
熊谷農業高等学校の進学実績
国公立大学: 帯広畜産大学、宇都宮大学、茨城大学など、農業系の学部を持つ国公立大学への進学実績があります。専門高校からの大学進学をサポートする手厚い指導体制が整っています。難関私立大学: 日本大学の生物資源科学部や東洋大学の生命科学部など、農業や生命科学に関連する学部への進学者がいます。その他、進学者が多い大学や専門学校: 埼玉工業大学、城西大学、女子栄養大学などの私立大学や、各種専門学校への進学も多いです。特に、調理師や栄養士、美容師、歯科衛生士などを目指す生徒もいます。就職: 120年以上の歴史の中で、多くの卒業生が地域の農業や食品産業で活躍しており、そのネットワークを活かした確かな就職実績を誇ります。ガトーフェスタハラダのような有名な食品会社や、地元の乳業会社、福祉施設など、就職先は多岐にわたります。
熊谷農業高等学校の特長・アピールポイント
東京ドーム約3個分の広大なキャンパス: 敷地内には水田、畑、果樹園、ガラス温室、動物を飼育する施設などが揃っており、実践的な学習を思う存分行うことができます。「ものづくり」を通した達成感: 種まきから収穫、加工、販売までを一貫して体験できる実習が多く、自分たちの手で作り上げる喜びと達成感を味わえます。多彩な資格取得をサポート: 危険物取扱者、ボイラー技士、アーク溶接、フォークリフト運転技能者といった工業系の資格から、日本農業技術検定、愛玩動物飼養管理士、保育技術検定など、各学科の学びに合わせた専門的な資格取得に挑戦できます。地域社会との深いつながり: 生徒が生産した農産物や加工品を販売する直売所は、地域住民との大切な交流の場です。また、地域の保育園児との田植え交流や、県庁の花時計の製作、市役所の花壇管理など、地域に貢献する活動も積極的に行っています。GAP(農業生産工程管理)認証の取得: 食の安全や環境保全に関する国際基準である「JGAP」の認証を取得しており、最先端の安心・安全な農業を学ぶことができます。皇室への「鈴虫献上」: 昭和39年から続く伝統行事として、毎年皇室へ鈴虫を献上しています。生徒が開発したオリジナル商品: 地元の有名なかき氷「雪くま」のシロップ用ブドウを提供するなど、地域企業との連携も行っています。
熊谷農業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点: 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢に直結する」という声が非常に多いです。 「広大な敷地でのびのびと実習できるのが楽しい」「動物や植物と触れ合えるので癒やされる」といった、学習環境に関するポジティブな意見が目立ちます。 「同じ興味を持つ友達ができるので楽しい」「先生方が専門分野に詳しく、親身に教えてくれる」など、人間関係の良さを挙げる声も多いようです。 「制服が可愛いと評判が良い」という口コミも多数見られます。 「文化祭(熊農祭)での販売実習は大変だけど、とてもやりがいがある」といった、イベントに関する満足度の高い声もあります。
気になる点: 「夏は暑く、冬は寒い。また、虫が苦手な人には実習が少し大変かもしれない」という、農業高校ならではの意見があります。 「駅から少し距離があるため、徒歩だと少し遠く感じる」というアクセスに関する声が見られます。 「施設や実習道具の一部に古いものがある」といった指摘も一部で見られます。 「専門科目の勉強が中心になるため、普通科の高校と比べると大学進学(特に文系学部)の選択肢は限られるかもしれない」という意見もあります。
アクセス・通学
最寄り駅: 秩父鉄道「石原駅」より徒歩約17分 秩父鉄道「上熊谷駅」より徒歩約20分 JR高崎線・上越新幹線、秩父鉄道「熊谷駅」より徒歩約30分
バスを利用する場合: JR熊谷駅北口から朝日バス(太田駅行きなど)に乗車し、「気象台入口」バス停で下車、徒歩約5分。
熊谷農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス