甲府工業高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る、山梨県を代表する工業高校です。「質実剛健」を校訓に、「技術者となる前に人間となれ」という信条を掲げ、社会で活躍できる人間性豊かな技術者の育成を目指しています。これまでに多くの卒業生を産業界に送り出し、その活躍は各分野で高く評価されてきました。
甲府工業高等学校の基本情報
甲府工業高等学校の偏差値・難易度・併願校
学科・コースごとの偏差値 電子科:49 建築科:46 電気科:46 機械科:44 土木科:44
難易度のイメージ
偏差値だけで難易度を判断するのは難しいですが、合格のためには中学校の通知表で5段階評価のうち平均して3以上は欲しいところです。特に、数学や理科といった専門科目に関連する教科は、重点的に勉強しておく必要があります。入試本番では、合格点は200点~280点あたりが目安とされていますが、年度や学科によって変動するため、少しでも高い点数を取れるように準備しておくことが大切です。 主な併願校
山梨県の公立高校入試制度では、基本的に公立高校同士の併願はできません。そのため、甲府工業高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択します。主な併願先としては、以下のような高校が挙げられます。 甲斐清和高等学校 駿台甲府高等学校 山梨学院高等学校 東海大学付属甲府高等学校 日本大学明誠高等学校
甲府工業高等学校に設置されている学科・コース
機械科
自動車やロボットなど、私たちの生活を豊かにする製品の仕組みや製造・加工方法を学びます。ものづくりが好きで、将来は製造業の現場で活躍したい人におすすめです。 電気科
電気エネルギーの基礎から、発電・送電、電気機器の制御などを幅広く学びます。電力会社やメーカーなどで、社会のインフラを支えたい人に向いています。 電子科
コンピュータやスマートフォン、ロボットなどを構成する電子回路やソフトウェア、通信技術を学びます。ITやAIなどの最先端技術に興味がある人におすすめの学科です。 建築科
住宅から高層ビルまで、様々な建物の設計や構造、施工方法を学びます。自分の手で快適な空間を創り出したい、建築家や施工管理技士を目指す人にぴったりです。 土木科
道路や橋、トンネル、ダムなど、社会基盤となる構造物の設計や測量、施工について学びます。人々の暮らしを支える大きな仕事に携わりたい人におすすめです。
甲府工業高等学校の特色・校風
校風を表すキーワード 質実剛健 文武両道 伝統と革新 地域との連携
宿題・校則・生徒の雰囲気など 宿題の量 :専門科目のレポートや製図などの課題が出されることが多く、決して少なくはないようです。しかし、計画的に取り組めば十分にこなせる量であり、専門知識を深める良い機会と捉える生徒が多いようです。校則 :頭髪や服装に関する指導は、他の高校に比べて厳しいという声があります。特に男子の頭髪については細かな規定があるようです。これは、社会に出てから通用する身だしなみや規律を身につけさせるという、学校の教育方針の表れでもあります。スマートフォンの使用については、校内での使用は原則禁止されているなど、一定のルールが設けられています。生徒たちの雰囲気 :ものづくりが好きで、何かに打ち込みたいという目的意識を持った生徒が多く集まっています。そのため、真面目で落ち着いた雰囲気がある一方で、部活動や学校行事には一丸となって熱く盛り上がる活気もあります。学科ごとに専門分野を学ぶため、同じ目標を持つ仲間と深い絆を築きやすい環境です。アルバイト :原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより許可される場合もあるようです。制服 :男子は伝統的な黒の学ラン、女子は紺色のブレザーです。落ち着いたデザインで、保護者からの評判は良い傾向にあります。土曜授業 :基本的に土曜授業はありません。
甲府工業高等学校の部活動・イベント
部活動
特に有名な部活動 野球部 :甲子園に春夏通算13回出場した実績を誇る名門です。自転車競技部 :インターハイの常連校であり、数多くのプロ選手を輩出しています。レスリング部、ウエイトリフティング部、ボクシング部 :これらの格闘技系の部活動も全国大会で常に上位の成績を収めています。ものづくり系部活動 :建築研究部や機械技術部、情報システム部などは、各学科の専門性を活かし、ものづくりコンテストや各種競技会で全国大会に出場するなど輝かしい実績を残しています。
イベント
工業祭(文化祭) :毎年秋に開催される最大のイベントです。各学科が日頃の学習成果を発表する展示は圧巻で、ロボットの操縦体験や建築模型の展示、ミニチュアSLの乗車体験など、工業高校ならではの企画が満載です。一般公開もされ、毎年多くの来場者で賑わいます。強歩大会 :秋に行われる伝統行事です。長い距離を仲間と励まし合いながら歩ききることで、心身の鍛錬とクラスの団結力を高めます。球技大会 :夏休み前に行われ、クラス対抗で様々な球技を競い合います。修学旅行 :2年生の秋に実施され、関西方面などを訪れることが多いようです。生徒研究発表会 :3年生が1年間の課題研究の成果を発表する場で、専門性を深める重要な行事です。
甲府工業高等学校の進学実績
主な進学先 国公立大学 :山梨大学、公立諏訪東京理科大学など、地元の国公立大学への進学実績があります。難関私立大学 :芝浦工業大学、東京電機大学、日本大学、東洋大学といった工業系・総合系の有名私立大学へも多数の合格者を出しています。その他 :神奈川工科大学、金沢工業大学、千葉工業大学など、全国の工業系大学への進学者が多いのが特徴です。また、工業高校で学んだ専門知識を活かせる専門学校へ進む生徒もいます。
主な就職先
就職希望者の決定率は100%を誇り、県内はもちろん、県外の大手企業や優良企業からも多くの求人が寄せられます。東京電力、JR東海、キヤノン、ファナック、トヨタ自動車、本田技研工業など、日本を代表する企業に多くの卒業生が就職しています。 進路サポート
進学者に対しては、数学や英語の少人数授業や課外授業、面接・小論文指導などを実施し、個々の目標達成をサポートしています。就職希望者に対しても、徹底した面接指導や企業見学などを通じて、万全の体制で支援しています。
甲府工業高等学校の特長・アピールポイント
100年以上の歴史と伝統 :大正6年の創立以来、産業界に多くの優秀な人材を輩出してきた実績と、卒業生の幅広いネットワークが強みです。充実した施設・設備 :平成9年に完成した新校舎には、各学科の専門的な学習に対応した最新の施設・設備が整っています。高い就職率と優良な就職先 :長年にわたる企業との信頼関係により、就職希望者の決定率は100%を維持しています。国公立大学にも対応できる進学指導 :工業の専門知識を活かした大学進学も強力にバックアップしており、国公立大学や難関私立大学への道も開かれています。全国レベルで活躍する部活動 :野球部や自転車競技部をはじめ、多くの部活動が全国大会で活躍しており、文武両道を実践できる環境です。専攻科の設置 :高校卒業後、さらに2年間、より高度な専門知識・技術を学べる「専攻科(創造工学科・建築科)」が設置されています。これにより、高専や短大卒と同等のスキルを身につけることが可能です。資格取得の強力なサポート :ジュニアマイスター顕彰制度などを活用し、在学中に多くの国家資格や検定に挑戦できる体制が整っています。
甲府工業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「専門的な知識や技術が身につき、将来の目標が明確になった」という声が非常に多いです。 「就職に圧倒的に強く、先生方のサポートも手厚い」と、進路指導への満足度は高いようです。 「同じ目標を持つ仲間が多く、充実した学校生活が送れる」といった、友人関係に関するポジティブな意見も目立ちます。 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら高いレベルで挑戦できる」という点も高く評価されています。 「工業祭などの行事がとても楽しく、クラスの団結力が深まる」という声も多数あります。
気になる点 「校則、特に頭髪指導が厳しい」という意見は、多くの口コミで見られます。 「専門科目の勉強は難しく、予習・復習が欠かせない」といった、学習面での大変さを指摘する声もあります。 「施設の一部が古いと感じる部分がある」という意見も一部で見られます。 「駅から少し歩くので、雨の日などは少し大変」といった通学に関する声もあります。
アクセス・通学
最寄り駅 JR「甲府駅」北口から徒歩約12〜17分
バス 「朝日小学校入口」バス停から徒歩約4分 甲府駅バスターミナルから各方面へのバス路線が利用可能です。
甲府工業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス