立命館慶祥高等学校は、北海道でトップクラスの学力と、世界を見据えたユニークな教育で知られる私立高校です。高校選びは、これからの3年間、そしてその先の未来を考える大切な一歩。だからこそ、偏差値や進学実績といった数字だけではなく、学校の雰囲気や日々の生活が自分に合っているかを知ることがとても重要になります。

このページでは、進学アドバイザーとして多くの受験生をサポートしてきた経験から、立命館慶祥高等学校がどんな学校なのか、皆さんが本当に知りたい情報を、一つひとつ丁寧に解説していきます。良いところも、少し気になるかもしれない点も、すべて正直にお伝えすることで、皆さんが心から「この学校に行きたい!」と思えるかどうか、判断するお手伝いができれば嬉しいです。

さあ、一緒に立命館慶祥の扉を開けてみましょう。パンフレットだけでは分からない、先輩たちのリアルな声や学校生活の様子を想像しながら、あなたの高校生活を思い描いてみてください。きっと、あなたのための「答え」が見つかるはずです。

立命館慶祥高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しましょう。正式名称や所在地などを表にまとめました。

項目 内容
正式名称 立命館慶祥中学校・高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒069-0832 北海道江別市西野幌640-1
代表電話番号 011-381-8888
公式サイト https://www2.spc.ritsumei.ac.jp/

立命館慶祥高等学校の偏差値・難易度・併願校

立命館慶祥高等学校は、北海道内でも最難関レベルに位置する私立高校です。その難易度を、偏差値や内申点の目安、そしてライバルたちが他にどんな高校を志望しているのか、という視点から具体的に見ていきましょう。

学科・コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 普通科SPコース:

  • 普通科:

この偏差値は、道内の公立トップ校である札幌南高校や札幌西高校、札幌北高校などと肩を並べる水準です。私立高校の中では、札幌光星高校や北嶺高校(男子校)と並んで、最上位グループを形成しています。

合格を勝ち取るためには、中学校での成績、つまり内申点も非常に重要です。推薦入試での目安としては、最難関国公立大学や医学部を目指すSPコースを希望する場合、「Aランク(内申点296点以上)」が基準となります。一般コースを希望する場合でも、「Cランク(内申点256点以上)」がひとつの目安とされています。もちろん、これはあくまで推薦入試の基準であり、一般入試では当日の学力試験の得点が最も重視されますが、高いレベルの学力が求められることに変わりはありません。

このような高いレベルのため、立命館慶祥高等学校を受験する生徒の多くは、地域のトップ公立高校と併願しています。例えば、札幌南高校、札幌西高校、札幌北高校、札幌東高校などを第一志望とする受験生が、実力に見合った私立高校として選択するケースが非常に多いです。また、同じ私立高校の中では、札幌光星高校、札幌第一高校、札幌日本大学高等学校などが主な併願校として挙げられます。

立命館慶祥高等学校に設置されている学科・コース

立命館慶祥高等学校では、生徒一人ひとりの進路希望に合わせて、高校からの入学者向けに大きく3つのコースが用意されています。自分の将来の夢や目標に合ったコースを選ぶことが、充実した高校生活の第一歩です。

  • 高入SPコース

    • どんな場所?:東京大学や京都大学、医学部といった最難関大学への現役合格を目指す、少数精鋭の特別進学コースです。

    • どんな生徒におすすめ?:高い目標を持ち、仲間と切磋琢磨しながら、とことん学問を究めたい人におすすめです。

  • 難関大コース

    • どんな場所?:立命館大学・APUへの進学はもちろん、北海道大学などの国公立大学や難関私立大学への進学を目指すコースです。

    • どんな生徒におすすめ?:立命館大学という選択肢を視野に入れつつ、自分の可能性を広げ、より高いレベルの大学受験に挑戦したい人におすすめです。

  • 立命館コース

    • どんな場所?:系列校である立命館大学や立命館アジア太平洋大学(APU)への内部進学を主眼に置いたコースです。

    • どんな生徒におすすめ?:大学受験にとらわれず、探究学習や課外活動にじっくり打ち込みながら、将来の専門分野を見つけたい人におすすめです。

立命館慶祥高等学校の特色・校風

立命館慶祥高等学校の雰囲気は、いくつかのキーワードで表すことができます。それは「グローバル」「自主性の尊重」そして「文武分担」です。多様な生徒が集まり、それぞれの目標に向かって努力できる環境が整っています。

  • 宿題の量や学習について

    「とにかく勉強が大変」という声が多く聞かれます。特に上位コースでは、日々の課題や小テスト、資格取得の推奨など、常に高いレベルでの学習が求められます。ついていくのは大変ですが、その分、しっかりと勉強をサポートしてもらえる環境に安心感を持つ保護者も多いようです。

  • 校則(スマホ・服装など)

    私立の進学校として、一定の規律は保たれています。特にスマートフォンの使用については、校内での利用が制限されているという口コミが見られます。自由な校風をイメージしていると、少し厳しいと感じるかもしれません。服装については、制服があり、北海道内でも人気が高いデザインとして知られています。

  • 生徒たちの雰囲気

    生徒の雰囲気は、コースによって大きく異なるという声が目立ちます。SPコースや難関大コースには、高い目標を持つ意欲的な生徒が多く、互いに刺激し合える環境があります。一方で、立命館大学への内部進学を目指す生徒の中には、受験勉強に対する意識が比較的穏やかな層もいるようです。このため、「学力の差が激しい」と感じる生徒もいます。全体的には、様々なバックグラウンドを持つ多才な生徒が集まっており、活気があるようです。

  • アルバイト

    原則としてアルバイトは認められていない可能性が高いです。学業や部活動に専念することが推奨されています。

  • 制服の評判

    制服は、ブレザースタイルで、品がありスタイリッシュだと評判が良いです。特に女子生徒からの人気が高いようです。

  • 土曜授業

    土曜日も授業が行われることがあります。週6日制の学習体制が、豊富な学習時間を確保し、高い進学実績につながっている一因と言えるでしょう。

立命館慶祥高等学校の部活動・イベント

部活動

立命館慶祥高等学校は、勉強だけでなく部活動も非常に盛んです。広大な敷地には、野球場やサッカー場、ラグビー場、テニスコートなどが完備され、全国レベルで活躍する部も少なくありません。

運動部、文化部ともに充実しており、多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を実践しています。特に以下の部活動は、全国大会出場の常連として知られています。

  • 陸上競技部:個人、リレーともに全国の舞台で活躍する選手を多数輩出しています。

  • ラグビー部:伝統的に強豪として知られ、花園(全国高等学校ラグビーフットボール大会)への出場経験も豊富です。

  • 男子・女子硬式テニス部:個人・団体ともに、常に全道トップレベルの実力を誇ります。

  • 弁論研究部、囲碁・将棋部、競技かるた部:文化部も非常にレベルが高く、全国大会で優秀な成績を収めています。

この他にも、硬式野球部や吹奏楽部なども熱心に活動しており、自分の興味や目標に合わせて打ち込める環境が整っています。

イベント

学校生活を彩るイベントも、立命館慶祥ならではのスケールと内容が魅力です。

  • 立命祭(学校祭)

    中学・高校の全6学年が一体となって創り上げる、学校最大のイベントです。クラスごとに企画を練り上げ、一つの作品やパフォーマンスを完成させていきます。生徒の自由な発想や新しい挑戦を歓迎する校風が、この立命祭に最もよく表れています。

  • 体育祭

    生徒たちの発案によって実現した、学年を超えた縦割りのチームで競い合う大運動会です。企画から運営まで生徒が主体となって行い、学校全体が大きな一体感に包まれます。

  • 海外研修

    高校2年次に行われる海外研修は、この学校の教育を象徴するプログラムです。単なる観光旅行ではなく、複数の国やテーマから生徒自身が行き先を選択し、半年間にわたる事前学習を経て臨みます。現地の文化や人々と深く触れ合う体験は、グローバルな視野を養い、その後の進路選択にも大きな影響を与える、まさに「人生を変える」経験となるでしょう。

立命館慶祥高等学校の進学実績

立命館慶祥高等学校の最大の強みの一つが、その卓越した大学進学実績です。立命館大学への内部進学はもちろんのこと、最難関国公立大学や医学部、海外大学まで、多様な進路を実現しています。

2024年度の最新の大学合格実績(抜粋)は以下の通りです。

分類 主な大学名と合格者数
国公立大学 東京大学(1)、京都大学(7)、北海道大学(9)、東北大学(3)、大阪大学(1)、一橋大学(1)など、合計87名
医学部医学科 北海道大学(1)、札幌医科大学(6)、旭川医科大学(9)など、国公私立合わせて合計44名
難関私立大学 早稲田大学(10)、慶應義塾大学(6)、上智大学(5)、東京理科大学(19)、MARCH・関関同立など多数
系列大学 立命館大学(154)、立命館アジア太平洋大学(4)
海外大学 キングス・カレッジ・ロンドン、マンチェスター大学など、合計13名

この輝かしい実績は、学校の手厚いサポート体制によって支えられています。特にSPコースや難関大コースでは、経験豊富な教員によるきめ細やかな進路指導、放課後や長期休暇中の補習・講習、ネイティブスピーカーによる英語指導、難関大学の入試問題を用いたハイレベルな演習などが日常的に行われています。生徒一人ひとりの「行きたい大学」への思いを、学校全体でバックアップする体制が整っているのです。

立命館慶祥高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、立命館慶祥高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを7つのポイントにまとめました。

  • 立命館大学・APUへの強力な進学ルート

    系列校ならではの内部進学制度は最大の魅力です。一定の学内基準を満たすことで、受験のプレッシャーから解放され、高校3年間を探究学習や部活動など、自分の興味関心をとことん追求する時間に充てることができます。

  • 世界レベルのグローバル教育

    文部科学省から「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定も受けており、国際教育が非常に盛んです。選択制の海外研修では、現地の高校生と交流したり、社会問題について学んだりと、視野を世界に広げる本物の体験ができます。

  • 最先端をいく理数教育(SSH)

    「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」として、理数教育にも力を入れています。大学教員による特別講義や、生徒自身が研究テーマを設定して論文にまとめる課題研究など、科学的思考力を徹底的に鍛えるプログラムが豊富で、医学部への高い進学実績にも繋がっています。

  • 全国トップクラスの充実した施設

    5万冊以上の蔵書を誇る図書館、最新のトレーニング機器が揃うジム、広大な各種グラウンドなど、学習にも部活動にも集中できる最高の環境が整っています。美しく近代的な校舎は、日々の学校生活のモチベーションを高めてくれます。

  • 多様な仲間と切磋琢磨できる環境

    北海道内はもちろん、全国、そして海外からも意欲の高い生徒が集まります。自分とは異なる価値観や才能を持つ仲間との出会いは、大きな刺激となり、人間的な成長を促してくれます。

  • 手厚い進路指導と学習サポート

    立命館大学への進学だけでなく、あらゆる大学受験に対応できる手厚いサポート体制があります。経験豊富な先生方が、生徒一人ひとりの目標に合わせて、親身に相談に乗ってくれます。

  • 安心・安全な寮生活

    遠方からの生徒のために、男子寮と女子寮が完備されています。栄養バランスの取れた食事や学習時間の確保など、規律ある共同生活を通して、自立心と協調性を育むことができます。

立命館慶祥高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生、保護者からの声をまとめると、立命館慶祥高等学校のリアルな姿が見えてきます。良い点と気になる点の両方を知って、総合的に判断しましょう。

  • 良い点

    • 「先生方がとても熱心で、親身になって相談に乗ってくれる」という声が非常に多いです。学習面だけでなく、学校生活全般にわたって手厚いサポートが期待できます。

    • 「施設が綺麗で充実している。勉強に集中できる環境が整っている」と、学習環境を高く評価する意見が目立ちます。

    • 「立命館大学への推薦枠があるので、安心して高校生活を送れる」という内部進学のメリットを挙げる声も多数あります。

    • 「海外研修など、他ではできない貴重な経験ができる」「やる気があれば何でも挑戦させてくれる学校」といった、グローバルで挑戦的な校風を魅力に感じる生徒が多いようです。

    • 「部活動が盛んで、全国レベルの仲間と高め合える」という、文武両道を目指す生徒からの満足度も高いです。

  • 気になる点

    • 「学費や諸経費が高い」という点は、多くの家庭にとって考慮すべきポイントのようです。海外研修費なども含め、経済的な負担は小さくないという意見があります。

    • 「山の上にあってアクセスが不便。スクールバスが必須で、バス代もかかる」という立地に関する声も少なくありません。

    • 「コースによって生徒のやる気に差がある」という指摘は多く見られます。特に、内部進学を目指す生徒と、難関大学受験を目指す生徒との間で、学習への温度差を感じることがあるようです。

    • 「先生の質に当たり外れがあると感じる」という声や、「外部大学の受験を考えていると、立命館大学を強く勧められることがある」といった、進路指導に関する意見も見受けられます。

アクセス・通学

立命館慶祥高等学校は、江別市の自然豊かな高台に位置しています。そのため、多くの生徒がスクールバスを利用して通学しています。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR「新札幌」駅、地下鉄「新さっぽろ」駅:スクールバスで約15分

    • JR「大麻」駅:スクールバスで約15分

    • 地下鉄「大谷地」駅:スクールバスで約15分

  • 通学エリア

    スクールバスは、上記の主要な駅を発着点として、登下校の時間帯に合わせて多数運行されています。そのため、札幌市内全域はもちろん、江別市、北広島市、恵庭市など、広範囲から生徒が通学しています。また、学校には寮が完備されているため、道内各地や道外からの入学者も少なくありません。

立命館慶祥高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとうございます。立命館慶祥高等学校の魅力と、ちょっぴりリアルな姿、伝わったでしょうか。

最後に、進学アドバイザーとして、この学校を目指す君にメッセージを送ります。立命館慶祥高等学校は、「自分の意志で、未来を切り拓きたい」と強く願う君にこそ、最高の舞台を用意してくれる学校です。世界に目を向けたい、学問をとことん究めたい、最高の仲間と出会いたい。そんな熱い想いがあるなら、ぜひ挑戦してください。

受験勉強では、まず中学校の教科書レベルの基礎を完璧に固めることが何より大切です。特に難関私立だからといって奇をてらった問題ばかりが出るわけではありません。基礎力と思考力を問う良問が多いので、日々の授業を大切にし、苦手分野を一つひとつ克服していく地道な努力が合格への一番の近道です。君の挑戦を、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。