岩手県立花巻農業高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る専門高校です。かの有名な宮沢賢治が教鞭をとったことでも知られ、その「愛と慈しみの農業教育」の精神は今もなお受け継がれています。自然や生命を大切にする心を育みながら、専門的な知識と技術を身につけられるのが、花巻農業高等学校の大きな魅力です。
花巻農業高等学校の基本情報
花巻農業高等学校の偏差値・難易度・併願校
生物科学科:40 環境科学科:40 食農科学科:40
花巻農業高等学校に設置されている学科・コース
生物科学科 どんなことを学ぶ?:稲や野菜、果樹、草花の栽培、牛などの動物の飼育、バイオテクノロジー技術など、生命を生み出し育むための知識と技術を幅広く学びます。 どんな生徒におすすめ?:動物や植物が好きで、育てることに関心がある人。将来、農業生産や食品加工、バイオ関連の分野で活躍したい人におすすめです。
環境科学科 どんなことを学ぶ?:測量や土木設計・施工、造園技術など、自然環境と調和した豊かな地域社会を創造するための知識と技術を学びます。 どんな生徒におすすめ?:自然環境の保全や、快適な生活空間づくりに興味がある人。将来、建設業や造園業、環境コンサルタントなどの分野で力を発揮したい人に向いています。
食農科学科 どんなことを学ぶ?:パンやソーセージなどの食品製造・開発、食品の栄養や機能性、流通について学び、食の安全と健康について探求します。 どんな生徒におすすめ?:食べることが好きで、食品加工や商品開発に興味がある人。将来、食品メーカーやレストラン、栄養士など、食に関する仕事に就きたい人におすすめです。
花巻農業高等学校の特色・校風
校風・雰囲気 キーワード:実践重視、地域貢献、アットホーム 生徒たちは、広大な農場での実習などを通して、仲間と協力しながら主体的に学ぶ姿勢を身につけています。全体的に落ち着いた雰囲気があり、先生と生徒の距離が近いアットホームな校風と言えるでしょう。
宿題・校則など 宿題の量:専門的なレポートや実習記録などの課題はありますが、量は標準的という声が多いようです。 校則:頭髪や服装に関する指導は、社会に出るための準備として、やや厳しめという意見が見られます。 スマートフォンの校内での使用については、一定のルールが定められているようです。 アルバイト:原則として許可されていませんが、長期休業中など、特別な事情がある場合は届出により可能になる場合があります。 制服:男子は詰襟、女子はブレザーで、清楚なデザインが評判です。公式サイトで写真を確認することができます。 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。
花巻農業高等学校の部活動・イベント
部活動
運動部 野球部、バレーボール部、ハンドボール部、ボクシング部など、多くの運動部が県大会で活躍しています。充実した練習環境で、仲間と切磋琢磨しながら心身を鍛えることができます。
文化部 吹奏楽部や芸術部、茶道部など文化的な活動も盛んです。中でも特筆すべきは、全国レベルの実績を誇る「鹿踊(ししおど)り部」です。 鹿踊り部:岩手県の伝統芸能である鹿踊りを継承する部活動で、全国高等学校総合文化祭で最優秀賞(文部科学大臣賞)を受賞するなど、輝かしい実績を誇ります。 総重量15キロにもなる装束を身にまとい、勇壮に舞う姿は圧巻です。
農業クラブ 全校生徒が加入する「農業クラブ」は、花巻農業高等学校の大きな特色の一つです。 プロジェクト発表会や意見発表会、農業鑑定競技会など、日頃の学習成果を競い合う大会が県・東北・全国レベルで開催され、多くの生徒が優秀な成績を収めています。
イベント
農校祭(文化祭) 毎年秋に開催される最大のイベントです。各クラスや部活動が、日頃の研究成果の展示や、生徒たちが育てた新鮮な野菜、心のこもった加工品の販売などを行います。 特に、生徒が作った農産物や加工品は毎年大人気で、地域の方々も楽しみにしている一大イベントです。
体育祭 学科対抗で行われる体育祭は、大変な盛り上がりを見せます。クラスや学科の団結力が試される場で、仲間との絆を深める絶好の機会です。
修学旅行 例年、関西方面などを訪れ、歴史や文化を学びます。仲間と過ごす数日間は、高校生活の中でも特に思い出深いものになるでしょう。
花巻農業高等学校の進学実績
大学進学 国公立大学では、岩手大学などへの進学実績があります。 私立大学では、東京農業大学をはじめとする農業系の大学や、盛岡大学、富士大学など地元の大学への進学者が多い傾向にあります。 その他、岩手県立農業大学校や各種専門学校へ進学し、さらに専門性を高める生徒も多数います。
就職 就職希望者の内定率は非常に高く、多くの生徒が第一希望の企業から内定を得ています。 主な就職先としては、地元の製造業、建設業、食品関連企業、農業法人、公務員(岩手県職員など)が挙げられます。 学校で学んだ専門知識や技術、そして実習で培った実践力が、企業から高く評価されています。
花巻農業高等学校の特長・アピールポイント
宮沢賢治の教育精神が息づく学校 詩人であり童話作家の宮沢賢治が教員として勤務した「花巻農学校」が前身です。 「愛農精神」に基づき、自然や生命を慈しむ心を育む教育が今も受け継がれています。
広大な敷地と充実した実習施設 「愛農農場」と呼ばれる広大な実習地には、水田、畑、果樹園、牛舎、温室などが整備されており、のびのびと実践的な学習に取り組めます。
全国に誇る「鹿踊り部」の活躍 郷土芸能の「鹿踊り」を継承する部は、全国高等学校総合文化祭で最優秀賞に輝くなど、全国トップレベルの実力を誇ります。
全員が活躍できる「農業クラブ活動」 生徒全員が所属する農業クラブでは、研究発表や各種競技会に挑戦できます。全国大会に出場する生徒も多く、目標を持って高校生活を送ることができます。
食の安全・安心の証「JGAP認証」 生産される米(玄米)は、食の安全や環境保全に関する基準を満たした農場に与えられる「JGAP認証」を取得しており、質の高い農業教育を実践しています。
地域に開かれた学校 農校祭での生産物販売や、地域のイベントへの積極的な参加など、地域社会との連携を大切にしています。 実習で身につけた技術を地域貢献に活かす機会も豊富です。
高い就職内定率と手厚い進路サポート 専門性を活かした就職に強く、毎年高い内定率を維持しています。進学希望者に対しても、個々の目標に合わせたきめ細やかな指導が行われています。
花巻農業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢に直結する学びができる」 「実習が多く、座学だけでは得られない貴重な体験ができる」 「先生方が親身になって相談に乗ってくれるので、進路についても安心」 「動物や植物の世話を通して、命の大切さを実感できる」 「同じ目標を持つ仲間と出会え、充実した3年間を過ごせる」
気になる点 「駅から少し距離があるので、アクセスが不便に感じることもある」 「農業の実習は体力的に大変なこともある」 「校則が少し厳しいと感じる人もいるかもしれない」 「虫が苦手な人は、実習に慣れるまで少し大変かもしれない」
アクセス・通学
最寄り駅 JR東北本線「花巻空港駅」から徒歩約19〜25分
バス バス停「八重畑」から徒歩約12分 バス停「東中島」から徒歩約15分
花巻農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

