静岡県立稲取高等学校は、1919年(大正8年)に創立され、100年以上の歴史と伝統を誇る学校です。 稲取の街と港を見下ろす高台に校舎があり、教室からは伊豆大島を望む素晴らしい景色が広がります。 地域社会との連携を大切にしており、「地域に根付く、地域のための高校」として、生徒一人ひとりの成長を温かく見守っています。

少人数教育を活かしたきめ細やかな指導が稲取高等学校の大きな魅力です。 先生との距離が近く、学習面はもちろん、進路の相談などもしやすいアットホームな雰囲気に包まれています。生徒の多様な進路希望に対応したカリキュラムや、地域と連携したキャリア教育も充実しており、自分の将来をじっくり考え、実現していくためのサポート体制が整っています。

この記事では、そんな静岡県立稲取高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しくご紹介します。豊かな自然に囲まれた環境で、のびのびと高校生活を送りたいと考えている中学生や保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

稲取高等学校の基本情報

静岡県立稲取高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 静岡県立稲取高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒413-0411 静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3012-2
代表電話番号 0557-95-0175
公式サイトURL https://www.edu.pref.shizuoka.jp/inatori-h/

稲取高等学校の偏差値・難易度・併願校

稲取高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は気になるところでしょう。ここでは、具体的なデータと共に、合格の目安や併願校について解説します。

偏差値・内申点の目安

  • 普通科: 42

稲取高等学校の偏差値は42とされています。 合格に必要な内申点の目安については、具体的な数値は公表されていませんが、日々の授業に真面目に取り組み、提出物をきちんと出すなど、基本的な学習習慣を身につけておくことが大切です。学力調査(学調)の点数も重要になりますので、過去問題などを活用して対策を進めましょう。

主な併願校

静岡県の公立高校入試では、原則として他の公立高校を併願することはできません。そのため、稲取高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。

主な併願校としては、以下の高校が挙げられることが多いようです。

  • 知徳高等学校

  • 伊豆中央高等学校

  • 三島高等学校

これらの情報はあくまで一般的な傾向ですので、自分の学力や進路希望に合った併願校を、中学校の先生や塾の先生とよく相談して決めるようにしましょう。

稲取高等学校に設置されている学科・コース

稲取高等学校には普通科が設置されており、2年次から生徒一人ひとりの進路希望に合わせて2つのコースに分かれます。 自分の興味や将来の夢に合わせて、専門的な学びを深めることができるのが、この稲取高等学校のカリキュラムの特長です。

  • 文理コース

    • どんなことを学ぶ場所か:国公立大学や私立大学、短期大学への進学を目指す生徒向けのコースです。主要5教科を中心に、応用力を養うための演習科目が充実しています。

    • どんな生徒におすすめか:大学で専門的な学問を学びたい、幅広い知識を身につけたいと考えている生徒におすすめです。

  • キャリアコース

    • どんなことを学ぶ場所か:専門学校への進学や、公務員・民間企業への就職を目指す生徒向けのコースです。 ビジネスや情報処理、保育、調理など、実践的なスキルを身につけるための科目が用意されています。

    • どんな生徒におすすめか:高校卒業後、すぐに社会で活躍したい、専門的な資格や技術を身につけたいと考えている生徒におすすめです。

稲取高等学校の特色・校風

稲取高等学校は、どのような雰囲気の学校なのでしょうか。口コミや評判を基に、その特色や校風を詳しく見ていきましょう。

校風

  • キーワード:地域密着、アットホーム、少人数教育、文武両道

校訓に「誠(まこと)・愛(いつくしみ)・力(つとめる)」を掲げ、生徒一人ひとりが誠実さや他者への思いやり、努力する精神を育むことを目指しています。 全体的に落ち着いた雰囲気で、先生と生徒の距離が近いアットホームな校風が特徴です。

生徒たちの雰囲気・学校生活

  • 宿題の量:標準的な量という声が多いようです。

  • 校則:他の高校と比較して、特に厳しいということはないようです。ただし、基本的なルールは守る必要があります。

  • スマホの扱い:校内での使用については、一定のルールが定められているようです。詳細は学校説明会などで確認しましょう。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動には積極的に参加する活発な一面も見られます。

  • アルバイト:原則として許可されていませんが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、学校に申請し許可を得ることで可能になる場合があります。

  • 制服:ブレザータイプで、生徒からの評判は良いようです。スラックスやスカート、リボンやネクタイを自由に組み合わせることができ、自分らしい着こなしが可能です。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

稲取高等学校の部活動・イベント

部活動

稲取高等学校では部活動が盛んで、多くの生徒が参加し、充実した学校生活を送っています。 特に、レスリング部や新体操部は全国大会に出場するほどの強豪として知られています。

  • 運動部:レスリング、新体操、バレーボール、陸上競技、野球、サッカー、テニス、卓球、eスポーツなどがあります。eスポーツ部があるのは珍しいかもしれません。

  • 文化部:吹奏楽、美術、書道、写真、被服食物、パソコン、インターアクトなど、多様な部活動があります。

イベント

稲取高等学校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事がたくさんあります。

  • 稲高祭(文化祭):毎年6月に行われる学校最大の一大イベントです。 クラスごとの展示やステージ発表、文化部の発表、有志によるパフォーマンスなど、多彩な企画で盛り上がります。 地元名物の「肉チャーハン」や、学校の購買で人気のドーナツが販売されるなど、地域色豊かな模擬店も魅力の一つです。

  • 体育大会:10月に開催されます。クラス対抗で様々な競技に臨み、団結力を高めます。

  • 修学旅行:2年生の12月に九州を訪れます。 事前学習で長崎の歴史や文化、平和について学び、見聞を広めます。

  • マラソン大会:2月に開催され、心身を鍛える良い機会となっています。

  • その他:1年生を対象とした保育体験実習やインターンシップ、地域の方々と語る会など、キャリア教育の一環としての行事も充実しています。

稲取高等学校の進学実績

稲取高等学校は、大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応したきめ細やかなサポートを行っています。

主な進学先

卒業生の進路は、大学・短大への進学、専門学校への進学、そして就職がそれぞれバランス良く分かれているのが特徴です。

  • 大学・短期大学:国公立大学では北見工業大学への進学実績があります。 私立大学では、常葉大学、東海大学、神奈川大学、國學院大学などへの進学者が出ています。

  • 専門学校:看護・医療系の専門学校への進学者が多いのが特徴で、静岡県立看護専門学校や下田看護専門学校、東京都立南多摩看護専門学校など、県内外の学校に進んでいます。 その他にも、公務員、ビジネス、福祉、工業、調理、美容など、幅広い分野の専門学校へ進学しています。

  • 就職:公務員としては、国税庁や下田市役所、自衛隊などへの就職実績があります。 民間企業へは、伊豆急行やホテル銀水荘、三島信用金庫など、地元の優良企業を中心に就職しています。

進路サポート

夏季進学補講や3年生を対象とした就職者面接練習など、具体的な進路実現に向けたサポートが手厚く行われています。 また、地域で活躍する社会人や大学の研究者を招いて話を聞く機会を設けるなど、キャリア教育にも力を入れています。

稲取高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、稲取高等学校ならではの魅力的なポイントをまとめました。

  • きめ細やかな少人数教育:1クラスあたりの生徒数が平均24.3名(令和6年度)と少なく、先生の目が行き届きやすい環境です。 一人ひとりの学習ペースに合わせた丁寧な指導が受けられます。

  • 地域と連携した探究学習「自己探究」:総合的な探究の時間では、3年間を通して地域をテーマにした学びを深めます。 1年生ではフィールドワークなどを通じて地域の魅力を発見し、2年生では修学旅行先の長崎と比較、3年生では自身の進路に繋げる活動を行います。

  • 多様な進路に対応するコース制:2年次から「文理コース」と「キャリアコース」に分かれ、それぞれの進路目標に合わせた専門的な学習ができます。

  • 充実したキャリア教育:地元企業でのインターンシップや、様々な分野で活躍する社会人との交流会などを通じて、将来の働き方や生き方を具体的に考える機会が豊富にあります。

  • 全国レベルで活躍する部活動:レスリング部や新体操部をはじめ、多くの部活動が活発に活動しており、文武両道を目指せる環境です。

  • 選択の自由度が高い制服:ブレザータイプで、スカートとスラックス、リボンとネクタイを自由に選べるため、自分らしいスタイルで学校生活を送ることができます。

  • 豊かな自然と素晴らしい眺望:稲取の高台に位置し、教室から海が見える抜群のロケーションです。 落ち着いた環境で学習に集中できます。

稲取高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、稲取高等学校に対してどのような声が寄せられているのでしょうか。良い点と気になる点を公平にご紹介します。

良い点

  • 「先生方がとても熱心で、親身になって相談に乗ってくれる」という声が非常に多いようです。 少人数教育のメリットが最大限に活かされていると言えるでしょう。

  • 「アットホームな雰囲気で、生徒同士の仲が良い」「学校全体が落ち着いていて過ごしやすい」といった、学校の雰囲気に関するポジティブな意見が目立ちます。

  • 「進学から就職まで、幅広い進路に対応したサポートが手厚い」という点も高く評価されています。

  • 「校舎からの景色がとても綺麗で、毎日気持ちよく過ごせる」という、恵まれた学習環境を魅力に感じる生徒も多いようです。

気になる点

  • 「最寄り駅から徒歩だと少し距離がある」という意見があります。 実際に、伊豆稲取駅から徒歩で約30分かかります。 多くの生徒はバスを利用しているようです。

  • 「施設の古さが少し気になる」という声も一部で見られます。しかし、学習活動に必要な設備は整えられています。

  • 「周辺に遊ぶ場所が少ない」という口コミもありますが、その分、学習や部活動に集中できる環境と捉えることもできます。

アクセス・通学

稲取高等学校へのアクセス方法と、通学エリアについて説明します。

  • 最寄り駅:伊豆急行線「伊豆稲取駅」

    • 伊豆稲取駅から徒歩で約30分(約1.6km)

    • 伊豆稲取駅から東海バス「伊豆アニマルキングダム行き」または「大川公民館行き」に乗車し、「稲取高校上」バス停で下車、徒歩1分

通学エリア

東伊豆町内から通学する生徒が最も多いですが、近隣の下田市、河津町、伊東市など、賀茂地区や伊東市から通う生徒もいます。遠方から通学する場合は、電車の時間やバスの乗り継ぎなどを事前にしっかり確認しておくことが大切です。

稲取高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

静岡県立稲取高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

稲取高等学校は、先生方の温かいサポートのもと、自分のペースでじっくりと学び、成長したいと考えている生徒に特におすすめの学校です。少人数ならではのアットホームな雰囲気の中で、勉強にも部活動にも、そして地域と関わる活動にも、積極的にチャレンジすることができます。将来の夢がまだ決まっていない人も、稲取高等学校の充実したキャリア教育を通して、きっと自分のやりたいことを見つけられるはずです。

受験勉強においては、まずは中学校の授業内容を完璧に理解することが何よりも大切です。特に、英語と数学は積み重ねが重要な科目なので、苦手な単元を残さないように、毎日コツコツと復習を続けましょう。静岡県の公立高校入試では、内申点も非常に重要です。日々の授業態度や提出物など、学校生活のあらゆる場面で誠実に取り組む姿勢が、合格への道を切り拓きます。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。