神奈川県立鶴見総合高等学校は、「自分探し」を全力でサポートしてくれる、可能性に満ちた総合学科の高校です。普通科や専門学科とは違い、生徒一人ひとりが自分の興味や関心、そして将来の夢に合わせて、たくさんの科目の中から自分だけの時間割を作れるのが最大の特長です。
「高校では何か新しいことに挑戦したい」「まだ将来の夢は決まっていないけど、好きなことを見つけたい」そう考えている君に、鶴見総合高等学校はぴったりの場所かもしれません。ここでは、多様な仲間たちと共に、様々な学問分野に触れながら、自分だけの未来地図を描いていくことができます。
この記事では、そんな鶴見総合高等学校の魅力を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。学校生活のリアルな姿から、進路のことまで、気になる情報をたくさん詰め込みましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
鶴見総合高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。
鶴見総合高等学校の偏差値・難易度・併願校
鶴見総合高校への進学を考える上で、偏差値や難易度は気になるところですよね。
総合学科の偏差値は41〜42程度とされています。神奈川県の公立高校入試では、内申点(中学2年と3年の成績)と学力検査(入試当日のテスト)の合計で合否が決まります。合格に必要な内申点の目安は、9教科で80台前半(135点満点中)あたりが一つの目安となりそうです。ただし、これはあくまで目安なので、自分の成績と照らし合わせて、学校の先生や塾の先生とよく相談してください。
同じくらいの偏差値の高校としては、県立大和東高校、県立大井高校、県立秦野総合高校などがあります。
神奈川県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、鶴見総合高校を第一志望にする場合、併願校は私立高校を選ぶことになります。主な併願校としては、白鵬女子高等学校、横浜清風高等学校、橘学苑高等学校、大西学園高等学校などが挙げられることが多いようです。
鶴見総合高等学校に設置されている学科・コース
鶴見総合高校は「総合学科」の高校です。1年次では、国語や数学、英語といった基礎的な科目を全員で学びながら、「未来探索」という授業を通して自分の興味や関心を探求していきます。そして2年次からは、自分の進路希望に合わせて、以下の4つの「系列」から科目を選択し、自分だけの時間割を組み立てていきます。
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グローバル教養系列:人文科学、社会科学、自然科学、国際関係など、幅広い教養を深めます。大学進学を目指す人や、国際的な視野を広げたい人におすすめです。
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情報ビジネス系列:コンピュータの活用やビジネスの基礎を学びます。情報系の専門学校や大学への進学、就職を考えている人に向いています。
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生活デザイン系列:福祉や保育、フードデザインなど、暮らしに関わる実践的な知識や技術を身につけます。福祉・保育系や栄養系の進路を目指す人におすすめです。
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芸術スポーツ系列:音楽、美術、工芸、演劇、ダンス、スポーツなど、専門的な技能を高めます。芸術系・体育系の大学や専門学校を目指す人、自分の特技を伸ばしたい人にぴったりです。
鶴見総合高等学校の特色・校風
鶴見総合高校の校風をキーワードで表すなら、「自由」「多様性」「自主自立」といった言葉が挙げられます。
口コミを見ると、校則は他の高校に比べて緩やかだという声が多いようです。髪を染めたり、ピアスを開けている生徒もいるようで、個性を尊重する雰囲気があることが伺えます。スマートフォンの使用についても比較的自由なようです。ただし、自由には責任が伴うことを理解し、節度ある行動が求められます。
生徒たちは、明るく活発なタイプから、落ち着いて自分のペースで過ごすタイプまで様々です。外国につながりのある生徒も多く在籍しており、多様なバックグラウンドを持つ生徒がお互いを尊重し合う環境が整っています。
アルバイトは許可制で、多くの生徒が行っているようです。制服は男女ともにブレザーで、特に女子の制服は可愛いと評判が良い傾向があります。土曜授業は基本的にないようです。宿題の量は、選択する科目によって異なりますが、全体的には標準的か、やや少なめという意見が見られます。
鶴見総合高等学校の部活動・イベント
部活動
鶴見総合高校は部活動も盛んで、多くの生徒が参加しています。
特に有名なのがダンス部で、全国大会にも出場するほどの強豪です。また、和太鼓部も関東大会で入賞するなど実力があり、地域のイベントでも活躍しています。文化部では軽音楽部や鉄道研究部なども活発に活動しているようです。運動部もサッカー部、バスケットボール部、陸上部など様々な部があり、活気にあふれています。
イベント
鶴見総合高校の学校生活は、多彩なイベントで彩られています。
最大のイベントは、秋に行われる文化祭「翔麗祭(しょうれいさい)」です。クラスごとの出し物や部活動の発表、有志によるステージなど、学校全体が一体となって大いに盛り上がります。
初夏には体育祭が開催され、クラス対抗で様々な競技に熱中します。そのほか、球技大会や芸術鑑賞会、マラソン大会など、年間を通して様々な行事が企画されています。
2年次の修学旅行では、沖縄などを訪れ、平和学習や文化体験を通して仲間との絆を深めます。また、韓国の安山デザイン文化高校と姉妹校協定を結んでおり、希望者は韓国への訪問や、韓国からの生徒との交流も体験できます。
鶴見総合高等学校の進学実績
鶴見総合高校は、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応しています。総合学科という特性上、4年制大学への進学だけでなく、短期大学、専門学校、就職など、進路先は多岐にわたります。
大学進学では、神奈川大学、東海大学、関東学院大学、桜美林大学、多摩大学などへの進学者が多いようです。指定校推薦の枠も多く、これを活用して進学する生徒も少なくありません。
国公立大学や難関私立大学への進学実績もありますが、数は限られています。しかし、夏期講習(鶴総みらい塾)や個別の進路相談など、先生方のサポートは手厚く、自分の目標に向かって努力できる環境は整っています。進路決定率は年々向上しており、学校全体で生徒の未来を応援する姿勢がうかがえます。
鶴見総合高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、鶴見総合高校ならではの魅力をまとめました。
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自分だけの時間割が作れる総合学科:最大の特長は、約100もの選択科目から興味や進路に合わせて自由に科目を選べることです。
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「未来探索」という独自のキャリア教育:1年次から3年間を通して、職業人インタビューや上級学校訪問などを通して、自分の将来と向き合う時間が設けられています。
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多様性を受け入れる自由な校風:校則が比較的緩やかで、生徒の自主性が尊重されています。様々な個性を持つ生徒が集まる環境です。
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充実した専門設備:CG室、福祉実習室、工芸室、トレーニングルームなど、各系列の専門的な学びに対応した施設が整っています。
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国際交流の機会:韓国の姉妹校との交流プログラムがあり、異文化に触れる貴重な経験ができます。
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活発な部活動:全国レベルのダンス部や関東大会常連の和太鼓部など、高いレベルで活動している部活動があります。
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手厚い進路サポート:多様な進路希望に応えるため、ガイダンスや個別相談など、一人ひとりに寄り添ったサポート体制が充実しています。
鶴見総合高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。
良い点:
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「自由な校風で、自分のペースで高校生活を送れる」
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「色々な授業が選択できるので、飽きずに楽しく学べる」
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「個性的な友達がたくさんできて、毎日が刺激的」
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「先生が進路相談に親身になってくれる」
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「女子の制服が可愛いと人気がある」
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「ダンス部や和太鼓部など、目標を持って頑張れる部活がある」
気になる点:
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「駅から少し遠く、バス通学になるのが少し不便」という声があります。
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「自由な反面、自分で考えて行動しないと、何もせずに3年間が終わってしまう可能性がある」
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「大学進学を目指すなら、強い意志と自主的な学習が不可欠」
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「校舎が比較的新しいわけではない」という意見も見られます。
アクセス・通学
鶴見総合高校へのアクセスは、複数の駅から可能です。
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JR京浜東北線・鶴見線「鶴見」駅、または京急線「京急鶴見」駅より
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横浜市営バスまたは臨港バスで約10分、「鶴見総合高校前」下車すぐ
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徒歩で約22分
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京急線「鶴見市場」駅より徒歩約15〜17分
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JR南武線「川崎新町」駅より徒歩約15分
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JR「川崎」駅より臨港バスで約15分、「鶴見総合高校前」下車すぐ
横浜市内や川崎市内から通学している生徒が多いようです。
鶴見総合高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
鶴見総合高校への進学を考えている皆さん、ありがとうございます。この学校は、「まだやりたいことが決まっていない」けれど「高校生活を通して何かを見つけたい」と願う君に、無限の可能性を与えてくれる場所です。受け身ではなく、自ら学びたいこと、挑戦したいことを見つけにいく積極的な姿勢が、鶴見総合高校での3年間を何倍も充実させてくれるでしょう。
受験勉強においては、まずは中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが大切です。特に神奈川県の公立高校入試では、内申点が非常に重要になります。日々の授業に真剣に取り組み、定期テストで着実に点数を取ることが合格への一番の近道です。
鶴見総合高校は、あなたの「好き」を「学び」に変えられる学校です。ぜひ一度、学校説明会に足を運んで、その自由で活気ある雰囲気を肌で感じてみてください。皆さんの挑戦を心から応援しています。
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。