熊本県立鹿本高等学校への進学を考えている中学生と保護者の皆さん、こんにちは。数ある高校の中から自分にぴったりの一校を選ぶのは、とても大切で、少し悩ましい時期ですよね。このページでは、皆さんの高校選びを全力でサポートするため、伝統と革新が共存する鹿本高等学校の魅力を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく、そして詳しくお伝えしていきます。
鹿本高校は、120年以上の長い歴史を持つ伝統校でありながら、未来を見据えた新しい学びにも積極的に挑戦している学校です。特に、文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定を受け、理数教育や探究学習に力を入れているのが大きな特徴です。ただ偏差値や進学実績を見るだけでは分からない、学校生活のリアルな雰囲気や、先輩たちの声、そして鹿本高校ならではのユニークな取り組みまで、皆さんが本当に知りたい情報をぎゅっと詰め込みました。
この記事を読み終える頃には、「鹿本高校って面白そう!」「ここで高校生活を送ってみたい!」と感じてもらえるはずです。さあ、一緒に未来へ続く学びのステージをのぞいてみましょう。
鹿本高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。問い合わせや学校見学の際に役立ててください。
項目 | 内容 |
正式名称 | 熊本県立鹿本高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/別学の別 | 男女共学 |
所在地 | 熊本県山鹿市鹿校通3-5-1 |
代表電話番号 | 0968-44-5101 |
公式サイトURL | https://sh.higo.ed.jp/kamoto/ |
鹿本高等学校の偏差値・難易度・併願校
高校選びで気になるのが、やはり学力的な難易度ですよね。ここでは鹿本高校の偏差値や、合格に必要な力の目安を具体的に見ていきましょう。
学科・コース別偏差値
鹿本高校の偏差値の目安は以下の通りです。
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普通科: 54
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みらい創造科 グローバル探究コース: 52〜53
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みらい創造科 スポーツ健康科学コース: 53
同じくらいの偏差値の公立高校としては、大津高校(普通科・理数科)や熊本工業高校(建築科など)が挙げられます。これらの高校と比べることで、鹿本高校の学力的な位置づけがイメージしやすくなるでしょう。
合格に必要な内申点の目安
熊本県の公立高校入試では、当日の学力検査の点数だけでなく、中学3年間の「内申点」も非常に重要になります。内申点の計算方法は「中学1年の成績(45点満点)+ 中学2年の成績(45点満点)+ 中学3年の成績(90点満点)」の合計180点満点です。中学3年生の成績が2倍になるのが大きな特徴ですが、1・2年生の成績も全体の半分を占めるため、早い段階からの継続的な努力が合格への鍵となります。
具体的な合格ラインとしては、過去のデータから「55点〜62点」あたりがひとつの目安とされています。これは学力検査の点数と内申点を合わせた総合的な指標ですが、まずは中学の定期テストでしっかりと点を取り、内申点を確保しておくことが大切です。
主な併願校
熊本県の高校入試では、公立高校を第一志望とする場合、万が一に備えて私立高校を併願するのが一般的です。鹿本高校を受験する生徒がよく併願する私立高校としては、城北高等学校などが挙げられます。自分の学力や校風の好みなどを考慮して、安心して受験に臨めるよう、併願校もしっかりと検討しておきましょう。
鹿本高等学校に設置されている学科・コース
鹿本高校には、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応えるための、特色ある3つの学びの場が用意されています。どのコースも「探究」、つまり自ら問いを立てて深く学ぶことを重視しているのが共通点です。
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普通科
国公立大学や私立大学への進学を目指し、幅広い教科をバランス良く学ぶコースです。基礎学力を固め、大学受験に対応できる応用力を着実に身につけたい生徒におすすめです。
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みらい創造科 グローバル探究コース
鹿本高校のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)活動の中心となるコースです。科学的な探究活動や国際的なテーマに関心があり、物事を深く掘り下げて考えるのが好きな生徒に最適です。「SS英語探究」のような独自の授業や、教科の枠を超えた学習を通じて、未来の社会で活躍できる課題解決能力を養います。
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みらい創造科 スポーツ健康科学コース
トップアスリートを目指すだけでなく、スポーツを科学的な視点から学びたい生徒のためのコースです。体の仕組みやトレーニング理論、健康科学などを探究し、将来、体育系の大学への進学や、スポーツ指導者、地域社会の健康を支える人材として活躍したい人におすすめです。
鹿本高等学校の特色・校風
学校生活を充実させるためには、校風や日々のルールも大切なポイントです。ここでは、口コミなどを基に、鹿本高校のリアルな姿に迫ります。
学校全体の雰囲気は、「文武両道」「自主自律」「質実剛健」といった言葉で表現できます。学業と部活動の両方に真剣に取り組む生徒が多く、自らを律して目標に向かう姿勢が尊重される校風です。
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宿題の量
宿題の量については、「あまり多くなく、自分の勉強に集中できる」という声がある一方で、「課題はたくさん出る」という意見もあり、コースや担当の先生によって差があるようです。探究活動など、授業外での学習も求められるため、自主的に学習計画を立てる力が必要とされます。
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校則(スマホ、服装など)
校則は、全体的に「厳しい」と感じる生徒が多いようです。スマートフォンは校内への持ち込みは許可されていますが、授業時間中の使用は禁止で、電源を切っておく必要があります。服装に関しても、女子のスカート丈や冬場のカーディガン着用禁止など、細かな規定があるという声が聞かれます。髪型も、染髪やパーマは禁止されています。
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生徒たちの雰囲気
生徒は多様で、コースごとにカラーがあるようです。グローバル探究コースは授業で活発に発言する生徒が多く、普通科は面白い人や真面目な人が混在し、スポーツコースはエネルギッシュな雰囲気があると言われています。全体的には、目標に向かって真面目に取り組む生徒が多い印象です。
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アルバイト
原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は学校に申請することで許可されることがあるようです。
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制服の評判
制服のデザインそのものについての評判はあまり見られませんが、着こなしに関する校則が厳しいという点はよく挙げられます。
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土曜授業
平常の土曜授業に関する情報はありませんが、休日にも課外授業が実施されることがあり、学習サポートは手厚いようです。
鹿本高等学校の部活動・イベント
勉強だけでなく、仲間との絆を深める部活動や学校行事も高校生活の醍醐味です。
部活動
鹿本高校は「文武両道」を掲げており、運動部・文化部ともに活動が盛んです。多くの生徒が部活動に所属し、充実した毎日を送っています。
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運動部
特に陸上競技部は、元マラソン選手の松野明美さんを輩出したことでも知られる名門です。長距離を専門とする「駅伝部」が独立して存在するなど、陸上競技への力の入れようがうかがえます。他にも剣道、柔道、サッカー、ハンドボールなどが強化指定競技となっており、専門的な指導のもとで高いレベルを目指せます。
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文化部
文化部も多彩なラインナップが揃っています。中でも、県内では珍しい「ギターマンドリン部」や、集中力と記憶力が試される「百人一首競技かるた部」など、ユニークな部活動があるのが魅力です。科学部はSSHの活動と連携し、日頃から探究活動に取り組んでいます。
イベント
鹿本高校の学校行事は、生徒たちが主体となって創り上げる、活気に満ちたものばかりです。
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文化祭
毎年9月下旬に2日間にわたって開催される学校最大のイベントの一つです。一般公開も行われ、クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスで大変な盛り上がりを見せます。近年ではキッチンカーが来場するなど、地域の人々も楽しめるお祭りとなっています。
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体育祭
体育祭の目玉は、3年生の各クラスが披露する演舞です。夏休みから練習を重ねた迫力あるパフォーマンスは、下級生の憧れの的となっています。また、各部がユニークな衣装やパフォーマンスで競い合う「部活動対抗リレー」も名物で、会場が笑いと歓声に包まれる人気のプログラムです。
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30kmチャレンジ大会
「質実剛健」の綱領を体現する、鹿本高校ならではのユニークな行事です。長い距離を仲間と励まし合いながら歩き通す経験は、心身を鍛え、大きな達成感を得られる貴重な機会となっています。
鹿本高等学校の進学実績
高校卒業後の進路は、誰もが気になるところです。鹿本高校は、生徒の多様な希望に応えるきめ細やかな進路指導で、確かな実績を上げています。
最新の大学進学実績(令和6年度卒業生)
最新の進路状況を見ると、国公立大学から私立大学、専門学校、就職まで、幅広い分野で卒業生が活躍していることが分かります。
進路分類 | 主な進学先と人数 |
国公立大学 (合計26名) | 熊本大学 (1名)、熊本県立大学 (7名)、長崎大学 (3名)、福岡教育大学 (2名)、大分大学 (2名)、宮崎大学 (2名) など |
私立大学 | 熊本学園大学、崇城大学、九州ルーテル学院大学、福岡大学、西南学院大学、立命館大学、日本体育大学 など |
専門学校 | 熊本総合医療リハビリテーション学院、熊本看護専門学校、西日本教育医療専門学校 など |
就職 (公務員) | 熊本県警察、福岡県警察、山鹿市役所、菊池市役所 など |
この実績から、鹿本高校が地元の国公立大学や有力私立大学に強いことが分かります。特に、地域の未来を担う人材育成に力を入れていることがうかがえ、熊本県立大学への進学者が多いのも特徴です。また、看護・医療系の専門学校への進学や、警察官・市役所職員といった公務員就職にも安定した実績があり、生徒一人ひとりの夢を現実に結びつけるサポート体制が整っていると言えるでしょう。これらの成果は、SSH活動をはじめとする探究学習や、手厚い補習・講習の賜物です。
鹿本高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、鹿本高校ならではの強みや魅力をまとめました。
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文部科学省指定「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」
県北地域で唯一のSSH指定校です。大学や研究機関と連携した本格的な研究活動に参加でき、科学的な思考力や表現力を実践的に鍛えることができます。これは理系だけでなく、文系の生徒にとっても論理的思考を養う絶好の機会です。
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独自の「みらい創造科」で専門性を追求
「グローバル探究」と「スポーツ健康科学」という2つの専門コースがあり、自分の「好き」や「得意」をとことん突き詰められます。普通科の枠を超えた深い学びが、将来の夢への最短ルートを拓きます。
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教科の壁を越える「探究学習」
「物理×体育×情報」で速く走る方法を探るなど、複数の教科を融合させたユニークな授業が展開されます。答えのない問いに多角的にアプローチする経験を通じて、これからの社会で本当に必要とされる「考える力」が身につきます。
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地域に根ざした多様な進路実現力
進学実績が示す通り、地元の大学や企業、官公庁へ多くの卒業生を送り出しています。地域との強い結びつきが、生徒一人ひとりの希望に沿った多様なキャリアパスを可能にしています。
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学校全体が一つになる活気ある学校行事
体育祭の演舞や文化祭の一般公開など、生徒が主役となって創り上げる行事は、最高の思い出になるだけでなく、協調性や企画力を育む貴重な学びの場です。
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最先端科学に触れる「本物体験」
SSHプログラムの一環として、サイエンスキャンプや大学の研究室訪問、全国規模の研究発表会への参加など、教室の外で「本物」に触れる機会が豊富に用意されています。
鹿本高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生の声をまとめることで、学校の持つ二つの側面が見えてきます。
良い点
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先生のサポートが手厚い
「頑張る生徒はとてもサポートしてくれる」「放課後遅くまで質問対応をしてくれる」といった声が多く、意欲のある生徒にとっては非常に良い環境のようです。
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行事が楽しく、クラスの団結力が強い
文化祭や体育祭は非常に盛り上がり、「クラスや先生との仲が深まる」と、学校行事に対する満足度は非常に高いです。
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文武両道を実践できる環境
学習室などの設備が整っており、部活動に打ち込みながら大学進学を目指す「文武両道」を達成できる環境だと評価されています。
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自分の頑張り次第で成長できる
「自分の頑張り次第でどれだけでも変われる」という口コミもあり、主体的に行動すれば、学校が提供する様々な機会を活かして大きく成長できるようです。
気になる点
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校則が厳しい
特に服装やスマートフォンに関する校則が厳しいという意見は、最も多く見られるものです。「地域の目を気にしすぎている」と感じる生徒もいるようです。
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先生による対応の差を感じることがある
一部の生徒からは、「成績が良い生徒には甘く、そうでない生徒には厳しい」といった、先生の対応に差があると感じるという声も挙がっています。
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施設の古さ
歴史のある学校のため、一部の施設が古いと感じる点も指摘されています。ただし、冷暖房や一人一台タブレットなど、学習に必要な設備は整えられています。
アクセス・通学
鹿本高校への通学は、バスが主な交通手段となります。
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最寄りバス停
九州産交バス「鹿本高校入口」バス停から、学校までは徒歩3〜5分と非常に近いです。全校生徒の1割以上がバスで通学しており、便利なアクセス手段となっています。
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主な方面からのアクセス
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熊本市内・植木方面から: 「交通センター発 来民バイパス経由 山鹿温泉行」に乗車し、「鹿本高校入口」で下車。
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菊池・大津方面から: 「肥後大津駅発 菊池プラザ経由 山鹿温泉行」に乗車し、「鹿本高校入口」で下車。
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玉名・南関方面から: 「山鹿温泉行」に乗車し、終点の山鹿バスセンターで交通センター方面行きのバスに乗り換え、「鹿本高校入口」で下車。
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山鹿市内はもちろん、熊本市北部、菊池市、玉名市など、広い範囲から生徒が通学しています。ただし、部活動で帰りが遅くなると最終バスに間に合わない可能性もあるため、特に遠方から通学する場合は、事前にバスの時刻表をしっかり確認しておくことが大切です。
鹿本高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで鹿本高等学校の様々な情報を見てきましたが、最後にアドバイザーとして皆さんへのメッセージをお伝えします。
鹿本高校は、ただ言われたことをこなすだけでなく、「なぜだろう?」と考えたり、自分の好きなことを深く探究したいという知的好奇心旺盛な生徒に特におすすめの学校です。SSHや「みらい創造科」といった素晴らしい環境は、君たちの「やってみたい」という気持ちを全力で後押ししてくれるはずです。伝統を大切にしながらも、未来を創るための新しい挑戦を続ける鹿本高校で、君たちにしかできない高校生活を創り上げてください。
受験勉強においては、何よりも「中学3年間の内申点」を意識することが合格への一番の近道です。熊本県の入試制度では、1・2年生の成績も合否に大きく影響します。つまり、君たちの受験はもう始まっているのです。日々の授業を大切にし、定期テストで一つひとつ着実に結果を出すことが、夢の実現に繋がります。皆さんの挑戦を心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。