同志社国際高等学校は、ただの高校という言葉だけでは語り尽くせない、特別な魅力と可能性に満ちた学びの場です。創立者・新島襄が目指した「真の国際人の育成」という熱い想いを現代に受け継ぎ、日本全国、そして世界中から集まった生徒たちが、互いの違いを認め合い、刺激し合いながら成長しています。高校選びは、これからのあなたの未来を形作る大切な一歩。だからこそ、表面的な情報だけでなく、その学校が持つ「空気」や「文化」まで感じ取ってほしいのです。

この学校のキャンパスに一歩足を踏み入れると、まるで海外の大学のような自由で開放的な雰囲気に驚くかもしれません。廊下を歩けば、日本語だけでなく、英語や様々な言語が自然に飛び交い、生徒たちは国籍や育った環境の違いを越えて、生き生きと交流しています。そんな同志社国際高等学校での3年間は、単なる勉強だけでなく、一生涯の宝物となるような出会いと経験をもたらしてくれるはずです。

ここでは、偏差値や進学実績といった基本的な情報はもちろん、在校生や卒業生が語るリアルな学校生活、ユニークな校風、そしてこの学校ならではの強みまで、皆さんが本当に知りたい情報を余すところなくお伝えします。この記事を読み終える頃には、あなたが同志社国際高等学校でどんな高校生活を送れるのか、きっと具体的にイメージできるようになっているでしょう。さあ、一緒にその扉を開けてみましょう。

同志社国際高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。進路を考える上で、最も基礎となる大切なデータです。

項目 内容
正式名称 同志社国際高等学校
私立/公立の別 私立
共学/別学 男女共学
所在地 京都府京田辺市多々羅都谷60-1
代表電話番号 0774-65-8911
公式サイト https://www.intnl.doshisha.ac.jp/

同志社国際高等学校の偏差値・難易度・併願校

同志社国際高等学校への入学を考える上で、まず気になるのが学力的な難易度ですよね。ここでは、偏差値や内申点の目安、そしてライバルたちがどんな学校を併願しているのかを具体的に見ていきましょう。

この学校の偏差値は、一般的に69前後とされており、京都府内はもちろん、関西地方全体で見てもトップクラスの難易度を誇ります。この高い偏差値は、単に学力試験の難しさだけを意味するわけではありません。同志社大学への内部進学という大きな魅力、そして他に類を見ない国際的な教育環境を求めて、全国から優秀な生徒が集まってくることの表れと言えるでしょう。つまり、同志社国際高等学校の入試は、非常に高いレベルでの競争になることを覚悟しておく必要があります。

偏差値だけでなく、中学校での成績、つまり内申点も非常に重要です。合格者の声を見ると、9教科の5段階評価で合計「38」から「40」以上が一つの目安となるようです。例えば、9教科の成績がオール4(合計36)の場合、当日の学力試験では各科目で7割程度の得点が求められる計算になり、かなり高いレベルでの準備が必要なことがわかります。

このような難易度の高さから、受験生は同じくレベルの高い高校を併願校として選ぶ傾向があります。

私立高校では、同じく大学附属校である「立命館宇治高等学校」や「立命館高等学校」、そして同じ同志社系列の「同志社高等学校」などがよく挙げられます。また、京都府内のトップクラスの公立高校である「南陽高等学校」や「城南菱創高等学校」などを第一志望にしながら、同志社国際高等学校に挑戦する受験生もいます。さらに、その魅力は府内にとどまらず、奈良県の「奈良育英高等学校」や大阪府の「住吉高等学校」など、近隣の府県からも多くの生徒が目指しています。

同志社国際高等学校に設置されている学科・コース

多くの高校では、学力や目指す進路によって「特進コース」や「国際コース」などが分かれていますが、同志社国際高等学校の大きな特徴は、そうしたコース分けが一切ないことです。設置されているのは「普通科」のみ。これには、学校の教育理念が深く関わっています。

  • 普通科:海外で生活してきた帰国生と、日本で育った一般生が同じクラスで学ぶことを目的としています。あえてコースを分けないことで、多様な価値観を持つ生徒たちが日常的に交わり、互いに学び合う環境を創り出しています。将来、どんな分野に進んでも必要となる、柔軟な思考力とコミュニケーション能力を育みたい生徒に心からおすすめします。

この「混ぜこぜ」の環境こそが、この学校の最大の魅力です。帰国生にとっては、海外で培った語学力や個性を活かしながら、日本の教育にスムーズに馴染むことができます。一方、一般生にとっては、日本にいながらにして海外留学をしているかのような、刺激的な毎日を送ることができるのです。

同志社国際高等学校の特色・校風

同志社国際高等学校の雰囲気を一言で表すなら、「自由」「多様性」「国際性」「自主自立」というキーワードがぴったりです。ここでは、生徒たちが実際にどんな学校生活を送っているのか、口コミを基に詳しく見ていきましょう。

学校全体の文化として根付いているのは、生徒一人ひとりの個性を最大限に尊重する「自由」な校風です。驚くことに、この学校には制服がありません。髪型や髪色、ピアスなどのアクセサリーも基本的に自由。校則らしい校則は「上履きを履くこと」くらい、という声もあるほどです。この自由さは、生徒を信頼し、自律的な行動を促すという学校の姿勢の表れです。

しかし、この「自由」は「何をしてもいい」という意味ではありません。「自由には責任が伴う」ということを、生徒たちは3年間を通して学びます。例えば、宿題の量は全体的に少ない傾向にありますが、それは「言われなくても自分で学ぶ」という姿勢が求められているからです。勉強するもしないも自分次第。この環境で伸びるためには、強い自己管理能力と学習意欲が必要不可欠です。

生徒たちの雰囲気は、非常に明るく、活発でフレンドリーです。全校生徒の約3分の2が帰国生ということもあり、物怖じせず自分の意見をはっきり言う生徒が多いようです。内部生(中学から)と外部生(高校から)の壁もほとんどなく、すぐに打ち解けられる雰囲気があります。アルバイトは原則として禁止されていますが、長期休暇中など、届け出をすれば可能な場合もあるようです。土曜授業は基本的にありませんが、学校行事などが入ることはあります。

この大学のような自由な環境は、自ら考えて行動したい生徒にとっては最高の場所ですが、一方で、手厚いサポートや厳しい指導を求める生徒には、物足りなく感じられるかもしれません。

同志社国際高等学校の部活動・イベント

同志社国際高等学校の魅力は、勉強だけではありません。生徒たちが主体となって創り上げる部活動やイベントも、学校生活を彩る大切な要素です。

部活動

同志社国際高等学校では、全校生徒の約8割が何らかの部活動に加入しており、非常に活発です。大学受験のプレッシャーが少ない分、多くの生徒が3年生の遅い時期まで活動を続け、自分の好きなことに打ち込んでいます。スポーツ推薦がないため、全国大会を目指すような厳しい雰囲気というよりは、先輩後輩の垣根なく、和気あいあいと活動を楽しむ部活が多いようです。

  • 運動部:アメリカンフットボール部やテニス部などが人気ですが、どの部も楽しむことを第一に活動しています。

  • 文化部:特にユニークなのが「MUN(模擬国連)部」です。国際問題について英語で議論し、交渉する活動は、まさにこの学校の国際性を象コウチョウする部活と言えるでしょう。また、ダンス部や放送部も人気があり、様々な大会で活躍しています。吹奏楽部は、中学生・高校生だけでなく、隣接する同志社大学の学生と一緒に演奏する機会もあり、レベルの高い環境で音楽に打ち込めます。

イベント

この学校のイベントは、企画から運営まで、そのほとんどが生徒会を中心とした生徒たちの手によって行われます。これは「自主・自立」の精神を実践する絶好の機会となっています。

  • 文化祭:毎年9月に行われる文化祭は、最大の盛り上がりを見せるイベントです。各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表、パフォーマンスを披露します。生徒たちの創造性とエネルギーが爆発する数日間は、学校全体が熱気に包まれます。

  • 体育祭:文化祭と並ぶ大きなイベントで、クラス対抗で様々な競技に臨みます。学年やクラスの垣根を越えて団結し、全力で楽しむ姿が見られます。

  • その他:球技大会やハロウィンなど、生徒が主体となった小規模なイベントも年間を通して数多く企画され、学校生活に彩りを添えています。

同志社国際高等学校の進学実績

同志社国際高等学校の進路を考える上で最も大きな特徴は、そのほとんどの生徒が同志社大学・同志社女子大学へ進学することです。

最新のデータでも、卒業生の約9割以上が、学内推薦制度を利用して両大学へ進学しています。これは、厳しい大学受験勉強に追われることなく、高校3年間を部活動や探究学習、自分の好きなことにとことん打ち込めるという、計り知れないメリットをもたらします。高校生活を謳歌しながら、関西を代表する難関私立大学への進学が約束されているのは、この学校ならではの大きな強みです。

一方で、「他の大学に進みたい」と考える生徒への道も開かれています。学校全体として外部受験に特化したカリキュラムが組まれているわけではないため、一般受験を目指す場合は、塾や予備校などを活用しながら、自ら計画的に学習を進める強い意志が必要です。しかし、もともと学力レベルの高い生徒が集まっているため、個人の努力で難関大学に合格する生徒も少なくありません。

過去の実績としては、以下のような大学への合格者が出ています。

  • 国公立大学:京都大学、大阪大学、神戸大学など

  • 難関私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学など

  • 海外大学:国際的な環境で育った生徒の中には、海外の大学へ直接進学するケースもあります。

補習や講習は、外部受験を目指す生徒向けというよりは、日々の授業内容を定着させるためのサポートが中心です。特に、帰国生が日本の学習内容に追いつくためのフォローなど、個々の状況に応じた学習支援が行われています。

同志社国際高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、同志社国際高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。この学校の個性を理解するための重要なポイントです。

  • 日本トップクラスの国際的なコミュニティ

    全校生徒の約3分の2が海外からの帰国生という環境は、日本国内では他に類を見ません。日常的に多様な文化や価値観に触れることができ、自然とグローバルな視野が身につきます。

  • 「混ぜこぜ」が生み出す一体感のあるクラス

    帰国生と一般生を分けることなく、全員が同じ「普通科」のクラスで学びます。この意図的な「混ぜこぜ」環境が、お互いの違いを乗り越え、真の相互理解を育む土壌となっています。

  • 大学のような「自由と責任」を学ぶ校風

    制服がなく、校則も最小限という自由な環境は、生徒の自主性を尊重する学校の信頼の証です。生徒は自らを律し、責任ある行動とは何かを3年間かけて学んでいきます。

  • 同志社大学への安心の進学ルート

    卒業生の9割以上が推薦で同志社大学・同志社女子大学へ進学できます。受験勉強のプレッシャーから解放され、探究活動や部活動など、本当にやりたいことに没頭できる時間は何物にも代えがたい財産です。

  • 生徒が主役の学校生活

    文化祭や体育祭といった大きな行事から日々の委員会活動まで、その多くが生徒主体で企画・運営されます。これは、机上の学習だけでは得られない、実践的なリーダーシップや協調性を養う貴重な機会です。

  • 学びを深める充実した施設と美しいキャンパス

    赤レンガが印象的な美しい校舎は、隣接する大学キャンパスと一体となり、アカデミックな雰囲気に満ちています。図書館やコンピューター室の機能を持つ「コミュニケーション・センター」など、生徒の知的好奇心に応える施設も充実しています。

同志社国際高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、実際に学校生活を送った在校生や卒業生、そして保護者の方々から寄せられた「生の声」を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。学校選びのリアルな参考にしてください。

良い点

  • 「とにかく自由で楽しい!」という声が圧倒的に多いです。制服がなく、髪型も自由な校風が、自分らしさを表現したい生徒に高く評価されています。

  • 「帰国生が多くて毎日が刺激的」「日本にいながら留学しているみたい」など、国際的な環境を絶賛する意見が目立ちます。多様なバックグラウンドを持つ友人と出会えることが、大きな魅力と捉えられています。

  • 「内部生と外部生の壁がなく、みんなフレンドリー」という口コミも多数あります。オープンで明るい生徒が多く、人間関係を築きやすいようです。

  • 「同志社大学に行ける安心感が大きい」という点は、生徒・保護者双方から支持されています。受験を気にせず、部活や趣味に打ち込める環境は非常に貴重だと考えられています。

  • 「先生との距離が近く、親身に相談に乗ってくれる」といった、教員との良好な関係を挙げる声もあります。

  • 「文化祭や体育祭が本当に盛り上がる」「生徒が主体だからやりがいがある」など、行事の充実度を評価する声も多いです。

気になる点

  • 「自由な反面、自分から勉強しないと置いていかれる」という意見は、最も多く聞かれる注意点です。周りに流されず、自己管理できる生徒でないと学力が低下するリスクがあるようです。

  • 「同志社大学以外への進学サポートは手薄い」という声も少なくありません。一般受験を考えている生徒は、学校のサポートを期待するのではなく、自分で道を切り拓く覚悟が必要との指摘があります。

  • 「日本語の授業についていくのが難しい帰国生へのサポートが思ったより少ない」という、帰国生ならではの悩みも聞かれます。

  • 「『国際』という名前だが、語学力が飛躍的に伸びるわけではない」という意見もあります。英語力を維持・向上させるには、やはり個人の努力が求められるようです。

  • 「学校生活は自由だが、寮の規則は非常に厳しい」というギャップを指摘する声があります。寮生活を検討している場合は、門限やスマートフォンの使用ルールなどを事前にしっかり確認する必要がありそうです。

アクセス・通学

自然に囲まれた広大なキャンパスに通うための、主なアクセス方法です。

交通機関 最寄り駅 駅からのアクセス
JR学研都市線 同志社前駅 徒歩約10分
近鉄京都線 興戸(こうど)駅 徒歩約15分

京田辺市に位置していますが、その魅力から京都府内だけでなく、大阪府や奈良県など、かなり広いエリアから多くの生徒が通学しています。JRと近鉄の2路線が利用できるため、様々な方面からのアクセスが可能です。

同志社国際高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、同志社国際高等学校を目指すあなたにエールを送ります。

この学校は、「誰かに与えられた道を歩くのではなく、自分の足で道を探し、創っていきたい」と考える生徒に、最高の環境を提供してくれます。もしあなたが、多様な価値観に触れることにワクワクし、自由な環境で自分の可能性を試したいと願うなら、同志社国際高等学校は、あなたの期待にきっと応えてくれるはずです。周りに流されず、自分の「好き」や「知りたい」という気持ちを大切にできる、そんな自立した心を持ったあなたを、この学校は待っています。

受験勉強においては、高い学力が求められるのはもちろんですが、それ以上に「あなたがどんな人間で、何を考えているか」が問われます。面接や書類審査では、海外経験で何を感じたか、この学校で何を学び、どう成長したいかを、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。内申点をしっかり確保することも、合格への重要な鍵となります。同志社国際高等学校でしか送れない、刺激的で自由な3年間を目指して、自信を持って挑戦してください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。