埼玉栄高等学校は、埼玉県内はもちろん、全国的にもその名が知られる、活気とエネルギーに満ちあふれた大規模な私立高校です。JR西大宮駅から歩いてすぐという恵まれた立地に、広大で近代的なキャンパスが広がり、毎日多くの生徒たちが生き生きと学校生活を送っています。スポーツの強豪校としての輝かしい実績はあまりにも有名ですが、近年では大学進学にも力を入れ、大きな成果を上げています。
「文武両道」という言葉を掲げる学校は数多くありますが、埼玉栄高等学校ほど高いレベルでそれを体現している学校は珍しいでしょう。全国大会での優勝を目指して日々厳しい練習に打ち込む生徒がいる一方で、難関大学への合格を目指して遅くまで教室で勉強に励む生徒もいます。多様な目標を持つ仲間たちと互いに刺激し合いながら、自分だけの「日本一」を目指せる環境が、この学校の最大の魅力です。
この記事では、そんな埼玉栄高等学校のリアルな姿を、さまざまな角度から詳しくご紹介していきます。偏差値やコースごとの特色はもちろん、在校生や卒業生だからこそ語れる学校生活の様子、部活動や学校行事の雰囲気まで、中学生の皆さんと保護者の方が本当に知りたい情報をまとめました。あなたの未来を描くための大切な高校選び、ぜひこの記事を参考にしてください。
埼玉栄高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
正式名称 | 埼玉栄高等学校 |
公立/私立の別 | 私立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒331-0078 埼玉県さいたま市西区西大宮3-11-1 |
代表電話番号 | 048-624-6488 |
公式サイトURL | https://www.saitamasakae-h.ed.jp/senior/ |
埼玉栄高等学校の偏差値・難易度・併願校
埼玉栄高等学校は、コースによって偏差値が大きく異なるのが特徴です。これは、学業に特化したコースと、全国レベルのスポーツを目指すコースが両立しているためで、自分の目標に合ったコースを選ぶことが非常に重要になります。
学科・コース名 | 偏差値の目安 | こんな生徒におすすめ |
普通科 αコース | 61 – 65 | 国公立大学や早慶上理、GMARCHといった難関私立大学、医学部への進学を目標とする生徒。 |
普通科 Sコース | 57 – 60 | 高いレベルの部活動と勉強を両立させながら、有名私立大学への進学を目指す生徒。 |
普通科 特進コース | 53 – 55 | 基礎学力をしっかりと固め、幅広い大学への進学の可能性を探りたい生徒。 |
保健体育科 | 48 – 50 | トップアスリートとして、全国大会や国際大会での活躍を目指す生徒。 |
難易度を具体的にイメージするために補足すると、普通科の各コースの合格を確実にするためには、内申点だけでなく、7月以降に実施される北辰テストなどの模試で、複数回にわたって安定して基準偏差値を超える成績を収めることが一つの目安となるようです。一方、保健体育科の場合は学力試験の点数だけでなく、中学時代からのスポーツ実績が合否に大きく影響することがあります。
このような学校の特性から、埼玉栄高等学校は多くの受験生の併願校として選ばれています。
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主な私立併願校:浦和実業学園、浦和学院、栄北、武南、大宮開成など。
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主な公立併願校:浦和北、大宮光陵、上尾、浦和南、伊奈学園総合など。
埼玉栄高等学校に設置されている学科・コース
埼玉栄高等学校には、大きく分けて「普通科」と「保健体育科」の2つの学科があり、普通科はさらに3つのコースに分かれています。
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普通科 αコース
最難関国公立大学や私立大学、医歯薬系学部への現役合格を目指すトップコースです。高い目標を持つ仲間と切磋琢磨しながら、ハイレベルな受験勉強に集中したい人におすすめです。
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普通科 Sコース
勉強と部活動の「文武両道」を高いレベルで実現するためのコースです。全国レベルの部活動に所属しながら、GMARCHをはじめとする難関大学への進学を目指したい人に最適です。
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普通科 特進コース
一人ひとりの進路希望に対応できるよう、基礎学力から応用力までをじっくりと養成するコースです。高校生活を通して自分の得意分野を見つけ、希望の大学進学を叶えたい人におすすめです。
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保健体育科
スポーツを通して人間教育を行い、将来、国内外のスポーツ界で活躍できる人材を育成する専門学科です。専門的な実技指導やスポーツ科学の授業を受けながら、競技者としての高みを目指したい人に最適な環境です。
埼玉栄高等学校の特色・校風
埼玉栄高等学校の校風は、「文武両道」「活気」「規律」「大規模」といったキーワードで表すことができます。全国レベルの部活動がもたらすエネルギッシュな雰囲気と、学習に集中するための規律ある環境が両立しているのが大きな特色です。
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宿題の量
口コミによると、毎日大量に出されるような宿題は少ない傾向にあるようです。しかし、週末の英単語テストなど、日々のコツコツとした学習が求められる場面は多く、自主的な学習習慣が身につくよう工夫されています。
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校則(スマホ、服装など)
校則は、私立高校の中でも厳しいという評判が多く聞かれます。特にスマートフォンの校内での使用は原則禁止されており、服装や頭髪についても定期的な検査があるようです。これは、生徒が目の前の勉強や部活動に集中するための環境づくりの一環と捉えられています。「自由な高校生活」をイメージしていると、少し窮屈に感じるかもしれません。
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生徒たちの雰囲気
約3000人もの生徒が在籍するマンモス校のため、非常に多様な生徒が集まっています。全体的には、部活動が盛んなこともあり、明るく元気で、礼儀正しい生徒が多いと評判です。すれ違う生徒が元気よく挨拶をしてくれるといった声もよく聞かれます。
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アルバイト
アルバイトは原則として禁止されていませんが、学校への申請と許可が必要です。学業や部活動との両立が前提となります。
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制服の評判
制服は、特に冬服が上品で格好良いと評判が良いようです。一方で、夏服のベストのデザインなどについては、好みが分かれるという意見も見られます。
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土曜授業
原則として、第3土曜日を除く毎週土曜日に4時間の授業が実施されています。土曜日も学習時間を確保することで、着実に学力を伸ばしていく体制が整っています。
埼玉栄高等学校の部活動・イベント
部活動
埼玉栄高等学校の部活動は、まさに学校の顔とも言える存在です。多くの部が全国大会の常連であり、数々のオリンピック選手やプロ選手を輩出してきました。運動部が約37、文化部が約17と、その数も非常に豊富です。大学レベルとも言われる充実した専用施設で、専門の指導者から本格的な指導を受けられるのが最大の強みです。
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特に有名な部活動
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相撲部:大関・貴景勝関をはじめ、数多くの大相撲力士を輩出している名門中の名門です。
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陸上競技部、レスリング部、バドミントン部、体操部:いずれも全国トップレベルの実力を誇り、インターハイや国体での活躍が常に期待されています。
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女子硬式野球部、女子ソフトボール部:全国制覇の経験もある強豪で、女子スポーツの活躍も目覚ましいです。
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吹奏楽部、マーチングバンド部:文化部も非常にレベルが高く、全日本吹奏楽コンクールや全国大会で金賞を受賞する常連校として、その演奏は多くのファンを魅了しています。
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珍しい部活動
他の高校ではあまり見られない、ゴルフ部やアイスホッケー部、なぎなた部といった部活動があるのも魅力の一つです。
イベント
埼玉栄高等学校の学校行事は、部活動の成果を発表する一大ショーケースとしての側面が強いのが特徴です。
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文化祭(文化・美の祭典)
一般的な高校の文化祭とは少し雰囲気が異なります。クラスごとの模擬店や飲食物の販売はほとんどなく、その代わりに体育館のステージで、吹奏楽部、マーチングバンド部、チアリーディング部、ダンス部といった全国レベルの部活動が、圧巻のパフォーマンスを繰り広げます。そのレベルの高さは、入場料を払ってでも観る価値があると言われるほどです。
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体育祭
体育祭もまた、迫力満点のイベントです。特に、男子生徒全員で行う集団行動や組体操、女子生徒全員で踊る「ソーラン節」は、学校の伝統となっており、見る者を圧倒します。保健体育科の生徒が中心となって活躍する場面が多く、学校全体が一体となって盛り上がります。
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修学旅行
2年次に実施される修学旅行は、アメリカへ行くのが恒例です。国際的な視野を広げ、異文化に触れる貴重な体験は、生徒たちにとって忘れられない思い出となるでしょう。
埼玉栄高等学校の進学実績
埼玉栄高等学校は、スポーツだけでなく、近年めざましい進学実績の向上を見せています。手厚い学習サポート体制が、確かな成果となって表れています。
以下は、2025年春の最新の大学合格実績(延べ人数)です。
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国公立大学:44名
主な合格大学:埼玉大学 9名、筑波大学 2名、横浜国立大学 1名、お茶の水女子大学 1名など。
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難関私立大学
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早慶上理(早稲田、慶應義塾、上智、東京理科):合計 18名(早稲田 7名、慶應義塾 1名、上智 2名、東京理科 8名)。
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GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政):合計 94名(法政 29名、立教 18名、明治 17名など)。
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その他
日本大学に73名、東洋大学に111名など、多くの生徒が有名私立大学に合格しています。また、医学部医学科にも7名の合格者を出すなど、理系分野でも強さを見せています。
この高い進学実績を支えているのが、学校独自の学習サポートシステムです。希望者を対象とした早朝の「0限授業」や、放課後に開講される50以上もの「放課後演習」があり、基礎固めからハイレベルな入試対策まで、自分の目標に合わせて講座を選択できます。また、日本大学や芝浦工業大学とは提携校関係にあり、通常の指定校推薦に加えて特別な推薦枠が設けられているのも大きな強みです。
埼玉栄高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、埼玉栄高等学校ならではの強みや魅力をまとめました。
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全国トップレベルの部活動と指導環境
各分野の専門的な指導者の下、大学並みの専用施設で練習に打ち込めます。本気で日本一を目指したい生徒にとって、これ以上ない環境が整っています。
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大学のキャンパスのような充実した施設
新しく綺麗な校舎はもちろん、夜8時まで利用できる食堂や校内コンビニなど、生徒の学校生活を支える施設が非常に充実しています。
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圧倒的な学習サポート体制
早朝の「0限」から放課後の「10限」まで、50を超える多彩な講習・演習が用意されており、やる気のある生徒の学びたい気持ちに全力で応えてくれます。
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大規模校ならではの多様性と活気
全校生徒約3000人、教員230名以上というスケールだからこそ生まれる多様な出会いとエネルギーがあります。たくさんの仲間や先生の中から、きっと自分に合う人を見つけられるはずです。
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「人間是宝」の精神に基づく心の教育
建学の精神である「人間是宝(にんげんこれたから)」に基づき、規律や礼儀、感謝の心を大切にする教育を実践しています。社会で活躍するための人間力を育てます。
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日本大学・芝浦工業大学との強力な連携
提携校推薦制度により、人気の高い両大学への進学のチャンスが大きく広がっています。
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アメリカへの修学旅行
高校生活のハイライトとなるアメリカ修学旅行は、国際感覚を養い、一生の思い出を作る絶好の機会です。
埼玉栄高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からのリアルな声をまとめました。良い点と気になる点の両方を知ることで、より深く学校を理解することができます。
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良い点
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「施設が綺麗で素晴らしい」という声が非常に多いです。特に体育施設は大学レベルで、最高の環境で部活動に打ち込めると評判です。
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「部活動を本気でやりたい人には最高の学校」という意見も多数あります。高い目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が魅力のようです。
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「先生のサポートが手厚い」という声も聞かれます。特に勉強を頑張りたい生徒に対しては、熱心に指導してくれる先生が多いようです。
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「挨拶などの礼儀が自然と身につく」という点も、保護者や地域の方から高く評価されています。
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気になる点
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「校則が厳しすぎる」という意見は、最も多く聞かれる注意点です。特にスマートフォンの使用制限や服装に関する規則を窮屈に感じる生徒は少なくないようです。
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「先生によって指導の質に差がある」という声もあります。大規模校のため、先生との相性が学校生活に大きく影響することもあるようです。
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「文化祭がパフォーマンス中心で、普通の高校生活の楽しみが少ない」と感じる生徒もいます。模擬店などを楽しみたい人には物足りないかもしれません。
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「私立なので学費が高い上に、講習などで追加の費用がかかる」という意見も見られます。
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一部の口コミでは、部活動内での厳しい上下関係や、いじめの存在を指摘する声も挙がっています。
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アクセス・通学
埼玉栄高等学校へのアクセスは非常に便利です。
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最寄り駅:JR川越線(埼京線直通)「西大宮」駅。
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駅からのアクセス:北口から徒歩約4分。駅から学校がはっきりと見えるため、迷うことはまずありません。
駅からのアクセスが抜群なため、さいたま市内全域はもちろん、上尾市、川越市など、JR埼京線や川越線沿線の広範囲から多くの生徒が通学しています。
埼玉栄高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
埼玉栄高等学校は、「何か一つのことに本気で打ち込みたい」「高い目標を掲げて自分を成長させたい」と強く願う君にこそ、ぴったりの学校です。それが甲子園出場でも、全国コンクールでの金賞でも、第一志望大学への合格でも、埼玉栄高等学校にはその夢を後押ししてくれる最高の環境と仲間がいます。規律ある環境の中で、自分を律し、情熱を燃やし続けられる人にとっては、最高の3年間が待っているはずです。
受験勉強では、まず普通科を目指す人は、英・数・国の基礎を徹底的に固めましょう。北辰テストの結果を一つの指標にして、目標偏差値を安定してクリアできるよう計画的に学習を進めてください。保健体育科を目指す人は、学力はもちろんのこと、中学時代の部活動での実績をしっかりとアピールできるよう準備しておくことが大切です。
高校選びは、君の未来を創る大きな一歩です。自分の中に眠る可能性を信じて、挑戦してください。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。