愛媛県立宇和島水産高等学校は、県内唯一の水産・海洋系の専門高校です。 豊かな宇和海を臨む絶好のロケーションで、海のスペシャリストを目指せるユニークな学校として知られています。水産業や船の仕事に興味がある人にとって、宇和島水産高等学校は夢への第一歩を踏み出すのに最適な環境と言えるでしょう。
愛媛県立宇和島水産高等学校の基本情報
愛媛県立宇和島水産高等学校の偏差値・難易度・併願校
海洋技術科:38程度 水産増殖科:38程度 水産食品科:38程度
愛媛県立宇和島水産高等学校に設置されている学科・コース
海洋技術科
船の運航や管理のプロを目指す学科です。2年生からは、航海士を目指す「海洋漁業コース」と機関士を目指す「海洋工学コース」に分かれ、より専門性を高めます。 船を動かすことに憧れがある人、将来は大型船の乗組員として世界を舞台に活躍したい人におすすめです。 水産増殖科
魚や真珠などを「育てて増やす」技術を学ぶ学科です。 マダイなどの種苗生産から養殖管理、海洋環境の保全まで幅広く学習します。 生き物を育てることが好きな人、水産資源を守り育てる仕事に興味がある人にぴったりの学科です。 水産食品科
水産物を活用した食品開発や加工、衛生管理について学ぶ学科です。 缶詰や練り製品などの製造実習を通して、安全で美味しい食品を食卓に届けるための知識と技術を習得します。 食べることが好きな人、新しい商品を開発してみたい人、食の安全を支える仕事に就きたい人におすすめです。
愛媛県立宇和島水産高等学校の特色・校風
校則・学校生活
校則は、専門的な実習が多く、安全確保が最優先されるため、服装や頭髪などに関しては一定の厳しさがあるようです。特に男子生徒の制服は、水産高校の伝統であるチューニック(詰襟)で、誇りを持って着用することが指導されています。 スマートフォンの持ち込みは許可されているようですが、使用ルールは定められています。アルバイトは原則として許可制となっていることが多いようです。生徒たちは、水産や海への共通の興味を持っているため、真面目で協力的な雰囲気があると言われています。 宿題・学習
専門科目が多く、実習やレポート作成など、一般の高校とは異なる種類の課題が出されることがあります。特に、資格取得に向けた勉強には力を入れているため、自主的な学習が求められる場面も多いでしょう。 制服
男子は伝統的な黒のチューニック、女子はブレザーにリボンと、品のあるデザインが特徴です。市内の制服販売店で取り扱われています。 土曜授業
土曜授業の有無については、年度によって異なる可能性があるため、学校説明会などで確認することをおすすめします。 寮生活
遠方からの生徒のために「碧水寮(へきすいりょう)」という男子寮が完備されています。 学校から徒歩圏内にあり、集団生活を通して規律や協調性を学ぶことができます。 食事も寮内で調理された温かいものが提供されるなど、生活環境の改善も進められています。 令和8年度からは女子生徒も入寮可能な新しい寮が開設される予定です。
愛媛県立宇和島水産高等学校の部活動・イベント
部活動
水産クラブ
各学科の専門知識を活かした研究や活動を行う、この学校を象徴する部活動です。特に水産食品科の生徒たちで構成される「フィッシュガール」は、マグロの解体ショーを国内外で披露し、地域の水産物のPR活動で非常に有名です。 もちろん男子生徒「フィッシュボーイ」も活躍しています。 その他の部活動
運動部では、ヨット部や相撲部などが活躍しています。文化部も、水産増殖研究部が地域の小学校と連携して生き物調査を行うなど、特色ある活動をしています。
イベント
水産デー
毎年開催される学校最大のイベントで、生徒たちが製造した缶詰や実習で育てた魚などを販売します。地域住民も多く訪れ、大変な賑わいを見せます。日頃の学習成果を発表する貴重な機会であり、生徒たちの大きなやりがいにつながっています。 航海実習
海洋技術科の生徒にとって最大のイベントが、大型実習船「えひめ丸」に乗って行う長期間の航海実習です。ハワイなどへの遠洋航海を通して、実践的な航海技術やチームワークを学びます。 えひめ丸追想の日
2001年にハワイ沖で発生した実習船えひめ丸の沈没事故で亡くなった方々を追悼するため、毎年2月10日を「えひめ丸追想の日」として慰霊行事を行っています。 命の尊さや海の安全について考える、この学校にとって非常に大切な日です。
愛媛県立宇和島水産高等学校の進学実績
就職
卒業生の多くは、水産会社、海運会社、食品関連企業など、学校で学んだことを直接活かせる業界へ就職します。 求人数も多く、安定した就職実績を誇ります。公務員(水産関連職など)になる卒業生もいます。 進学
大学進学を希望する生徒もおり、水産大学校や、全国の大学の水産学部、海洋学部などへ進学しています。 指定校推薦枠などを活用して進学するケースも見られます。また、より高度な知識・技術を学ぶために、校内に設置されている2年制の専攻科へ進学する道もあります。 主な進学・就職先 進学先:水産大学校、鹿児島大学、福井県立大学、日本大学など 就職先:各種海運会社、食品製造会社、漁業協同組合、地元優良企業など
愛媛県立宇和島水産高等学校の特長・アピールポイント
最新鋭の実習船「えひめ丸」を所有
遠洋航海が可能な大型実習船を自校で所有しており、本格的な乗船実習ができます。 令和9年度からは新しい「えひめ丸」が導入される予定で、さらに充実した実習が期待されます。 実践的な実習施設が充実
学校の目の前が海という立地を活かし、桟橋からすぐに船を出して実習ができます。 また、食品製造実習工場は、アメリカへ水産加工品を輸出するための衛生基準「HACCP」の認証を取得しており、国際的に通用するレベルの施設です。 取得できる資格の多さ
小型船舶操縦士、潜水士、三級海技士(航海・機関)の筆記試験免除、食品衛生責任者など、将来に直結する専門的な資格を数多く取得することが可能です。 地域や企業との連携
地元企業と共同で新商品を開発したり、地域のイベントで学習成果を発表したりと、社会と密接に関わりながら学ぶ機会が豊富にあります。 日本で唯一、真珠養殖が学べる
水産増殖科では、地場産業である真珠の養殖について、核入れから浜揚げまでの一連の工程を体験的に学ぶことができます。 世界で活躍する「フィッシュガール」
マグロ解体ショーで有名な「フィッシュガール」の活動を通して、プレゼンテーション能力や国際感覚を養うことができます。 日本で唯一の「専攻科水産増殖科」
高校卒業後、さらに2年間、水産増殖について専門的に学べる専攻科が設置されています。 普通科高校など、他校の出身者も入学可能です。
愛媛県立宇和島水産高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「将来の夢が明確な人には最高の環境。やりたいことが思う存分できる」 「普通の高校では絶対にできないような実習(船、養殖、食品加工)が経験できるのが楽しい」 「たくさんの資格が取れるので、就職にとても有利だと感じた」 「先生方が専門分野に詳しく、熱心に指導してくれる」 「同じ目標を持つ仲間が多いので、団結力が強く、毎日が充実している」
気になる点 「水産や海に興味がないと、授業についていくのが大変かもしれない」 「実習が多く、体力的にきついと感じることがある」 「専門科目に特化している分、大学進学で一般入試を考えている場合は、自分で普通科目をしっかり勉強する必要がある」 「校舎や施設が少し古いと感じる部分がある」
アクセス・通学
最寄り駅 JR予讃線「宇和島駅」から徒歩約20分 宇和島駅前から宇和島自動車バスを利用し、「水産高校前」バス停で下車する方法もあります。
通学エリア
宇和島市内から通学する生徒が最も多いですが、南予地方全域、さらには県内各地から生徒が集まっています。遠方の生徒は、学校の寮を利用して通学しています。
愛媛県立宇和島水産高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

