愛媛県立川之江高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る、地域に愛される学校です。四国中央市という「日本一の紙のまち」に位置し、その立地を活かしたユニークな探究活動や、卒業生との強い繋がりが大きな魅力となっています。川之江高等学校は、勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で打ち込める環境が整っており、生徒一人ひとりが主役となって輝ける場所です。

「社会に貢献できる人材の育成」を目標に掲げ、生徒の自主性を尊重しながらも、先生方が親身になってサポートしてくれる校風が根付いています。この記事では、そんな愛媛県立川之江高等学校の具体的な魅力や特色について、進学アドバイザーの視点から、中学生とその保護者の皆さんにも分かりやすく解説していきます。

この記事を読めば、きっとあなたの高校生活のイメージが膨らみ、川之江高校で過ごす3年間がどれだけ充実したものになるかを感じ取ってもらえるはずです。ぜひ最後まで読んで、あなたの志望校選びの参考にしてください。

川之江高等学校の基本情報

まずは、川之江高等学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 愛媛県立川之江高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒799-0101 愛媛県四国中央市川之江町2257
代表電話番号 0896-58-2061
公式サイトURL https://kawanoe-h.esnet.ed.jp/

川之江高等学校の偏差値・難易度・併願校

川之江高等学校を目指す上で気になる偏差値や難易度について見ていきましょう。

普通科の偏差値は48程度とされています。愛媛県内の公立高校の中では中堅レベルに位置づけられます。同じくらいの偏差値の高校としては、東予地域では土居高校や新居浜南高校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安は、90点前後が一つの基準となりそうです。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点も重要になります。日々の授業に真面目に取り組み、定期テストで安定した成績を収めることが合格への近道です。

愛媛県の公立高校入試制度では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、川之江高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、新居浜市の新居浜工業高等専門学校や、香川県の藤井学園寒川高等学校などが考えられます。

川之江高等学校に設置されている学科・コース

川之江高等学校の全日制課程には普通科が設置されています。

1年生のうちは全員が共通の科目を学び、基礎学力の定着を図ります。そして2年生に進級する際に、生徒一人ひとりの進路希望や興味・関心に合わせて、3つの類型に分かれるのが大きな特徴です。

  • Ⅰ類型: 文系の国公立大学や私立大学、看護系の専門学校などへの進学を目指す生徒におすすめです。文系科目を重点的に学び、応用力を養います。

  • Ⅱ類型: 文系で短期大学や専門学校への進学、または就職を目指す生徒に適しています。基礎的な学力を固めつつ、多様な進路に対応できる力を身につけます。

  • Ⅲ類型: 理系の国公立大学や私立大学への進学を目指す生徒のための類型です。理数系科目を深く学び、論理的思考力を鍛えます。

このように、早い段階から自分の将来を見据えた学習ができるのが、川之江高等学校のカリキュラムの強みと言えるでしょう。

川之江高等学校の特色・校風

川之江高等学校は、「文武両道」を掲げ、落ち着いた雰囲気の中で生徒がのびのびと学校生活を送っているのが特徴です。

口コミなどを見ると、「宿題の量は普通か、やや多め」と感じる生徒が多いようです。特に進学を目指す類型では、日々の予習・復習が欠かせません。校則については、「髪型に関する規定が厳しい」という声が一部で見られますが、スマートフォンの持ち込みは許可されており、校内での使用ルールを守れば問題ないようです。生徒たちは真面目で素直な生徒が多く、先生と生徒の距離が近いアットホームな雰囲気があるとの評判です。

アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は許可されることもあるようです。制服は伝統的なデザインで、落ち着いた印象を与えます。土曜授業は基本的にありません。

川之江高等学校の部活動・イベント

部活動

川之江高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの部が県大会やそれ以上のレベルで活躍しています。 運動部、文化部ともに充実しており、生徒の多くが部活動に加入し、活気にあふれています。

  • 書道部: 地元四国中央市で開催される「書道パフォーマンス甲子園」の常連校として全国的に有名です。 2024年の大会では四国ブロック予選を1位で通過し、本戦出場を果たしました。 パフォーマンスだけでなく、個人の作品制作にも力を入れています。

  • 野球部: これまでに甲子園に春夏合わせて6回出場した実績を持つ伝統ある部です。 2002年の夏には全国ベスト4に進出するなど、輝かしい歴史を誇ります。

  • バトン部: 全国高等学校総合文化祭に出場するなど、高いレベルで活動しています。 地域のイベントにも積極的に参加し、華やかな演技で観客を魅了しています。

  • 放送部: 各種コンテストで優秀な成績を収めており、校内行事の運営などでも活躍しています。

  • 日本文化部: 茶道、華道、日本音楽(琴)といった日本の伝統文化に触れることができる珍しい部活動です。

その他にも、陸上競技部や空手道部なども全国大会レベルで活躍しており、多くの生徒が文武両道を実現しています。

イベント

川之江高等学校の学校生活は、多彩なイベントで彩られています。

  • 体育祭: 9月に行われる体育祭は、学校全体が最も盛り上がる行事の一つです。 全校生徒が複数の団に分かれて、競技や応援合戦で競い合います。 3年生が中心となって作り上げる応援パフォーマンスは圧巻で、生徒たちの一体感が生まれる瞬間です。

  • 文化祭: 体育祭と並ぶ大きなイベントで、クラスごとの展示やステージ発表、文化部の発表などが行われます。生徒が主体となって企画・運営し、日頃の学習や活動の成果を披露する場となっています。

  • 修学旅行: 2年生の時に実施され、関東コースと北海道コースから選択できるのが特徴です。 東京グローバルゲートウェイでの異文化体験や、北海道の雄大な自然に触れるなど、どちらのコースも魅力的なプログラムが用意されています。

  • クラスマッチ: 年に数回、球技を中心としたクラス対抗のスポーツ大会が開催され、クラスの団結力を高める良い機会となっています。

川之江高等学校の進学実績

川之江高等学校は、多様な進路希望に対応できる手厚いサポート体制が整っており、多くの生徒が希望の進路を実現しています。

最新の進学実績を見ると、国公立大学では愛媛大学や広島大学、山口大学、大分大学などに合格者を出しています。 また、関西の難関私立大学である同志社大学や関西学院大学への進学者もいます。

大学進学だけでなく、短期大学や看護・医療系の専門学校への進学、そして地元企業への就職と、幅広い進路選択がなされているのが川之江高等学校の特徴です。 愛媛県警や四国中央市職員(消防士)といった公務員になる卒業生もいます。

こうした進学実績を支えているのが、放課後や長期休暇中に行われる補習や講習です。生徒一人ひとりの学力や進路希望に応じたきめ細やかな指導が行われており、着実に力を伸ばすことができます。

川之江高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、川之江高等学校ならではの魅力的な取り組みをいくつかご紹介します。

  • 「川之江先輩塾」によるキャリア教育: 様々な分野で活躍する卒業生を講師として招き、出前授業を行う独自のプログラムです。 生徒たちは先輩から直接、学問の面白さや社会での経験談を聞くことができ、自らの将来を考える貴重な機会となっています。

  • 地域と連携した探究活動: 「日本一の紙のまち」という地域の特色を活かし、地元の企業や市役所、金融機関と連携した探究学習プログラムが充実しています。 「ペーパーレス時代に立ち向かう製紙産業」といったテーマで、地域が抱える課題について深く学び、解決策を考える活動は、実践的な学びにつながります。

  • 全国レベルで活躍する部活動: 書道部や野球部、バトン部をはじめ、多くの部活動が全国大会で活躍しています。 高い目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境は、人間的な成長を大きく促してくれます。

  • 選択できる修学旅行: 関東コースと北海道コースから、自分の興味に合わせて修学旅行の行き先を選べるのは大きな魅力です。 事前学習から事後報告まで、主体的に旅行に関わることで学びを深めます。

  • 落ち着いた学習環境: 創立115年を超える伝統校であり、地域や卒業生から温かく見守られています。 生徒たちは落ち着いた環境の中で、日々の学習や活動に集中して取り組むことができます。

  • 多様な進路に対応する類型制: 2年生から文系・理系の3つの類型に分かれることで、国公立大学進学から就職まで、一人ひとりの多様な進路希望に合わせた効果的な学習が可能です。

  • 三菱みらい育成財団からの助成: 探究活動の充実を図るため、三菱みらい育成財団からの助成を受けています。 これにより、より質の高いプログラムが実施され、生徒の主体性を引き出す教育活動が展開されています。

川之江高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。ここでは、良い点と気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「質問に行くと、放課後でも丁寧に教えてくれる」など、教師のサポートが手厚いという声が多く聞かれます。

    • 「体育祭や文化祭などの行事がとても盛り上がる」「クラスの団結力が強い」といった、学校行事の充実度を評価する意見も多いです。

    • 「部活動が盛んで、高いレベルを目指せる環境がある」という点は、多くの生徒にとって魅力となっているようです。

    • 「川之江先輩塾など、将来について考えるきっかけになる独自の取り組みが良い」という声もあります。

  • 気になる点:

    • 「女子の髪型など、一部の校則が厳しいと感じる」という意見が見られます。

    • 「選抜クラスと普通クラスで、先生の対応に差があるように感じる」といった声も一部にあります。

    • 「施設の古さが少し気になる」という口コミもありますが、校舎の一部は新しくなっています。

    • 「宿題や課題が少し多いと感じることがある」という声も聞かれます。

アクセス・通学

川之江高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅: JR予讃線「川之江駅」

  • アクセス: 川之江駅から徒歩約7分と、非常に便利な場所にあります。

通学している生徒は、四国中央市全域からが中心ですが、JRの駅が近いこともあり、新居浜市や香川県観音寺市など、近隣の市や県から通学している生徒もいるようです。また、全国から生徒を募集しており、遠方からの生徒向けの下宿もあります。

川之江高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

川之江高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

川之江高等学校は、落ち着いた環境で勉強に集中したい人、そして部活動や学校行事にも全力で打ち込み、充実した高校生活を送りたい人に特におすすめの学校です。特に、地域との繋がりのなかで実践的に学びたい、あるいは全国レベルの部活動に挑戦したいという強い意志があるなら、ここは最高の舞台になるでしょう。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが大切です。苦手科目をなくし、どの教科もバランス良く得点できる力をつけてください。内申点も重要ですので、日々の授業態度や提出物にも真剣に取り組みましょう。川之江高等学校の入試では、学力だけでなく、中学時代の活動への取り組みも評価されます。生徒会活動や部活動、ボランティア活動などに積極的に参加した経験は、きっとあなたのアピールポイントになります。

高校生活は、人生の中でも特に輝かしい3年間です。川之江高等学校で、素晴らしい仲間や先生と出会い、夢に向かって大きく成長してください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。